免税店への申請を検討しよう

こんにちは。中小企業診断士の山口達也です。
元号が令和に変わり、10連休が終わりました。

小売店は連休は忙しかったと思います。
今日から一息つけますね。

taxfreeshop00.jpg

今日は免税店手続きの紹介です。

一般に中小企業が申請する「免税店」は
外国人旅行者等の非居住者へ
物品や食品などを販売するときに、
消費税を免税できる店のことです。

空港の出国エリアにある
関税や酒税、たばこ税、消費税が
免税になる免税店とは異なります。

原則として、ひとつの店で
一日に税抜で5000円以上売る場合が対象になります。

ラグビーワールドカップ、
東京オリンピック、パラリンピックのイベントもあります。

消費税率も10%に引き上げられます。

免税店への申請を検討してよいと思います。

外国語会話は、ポケトークなどの
翻訳機を買わなくても、
スマートフォンの無料アプリである
「Google翻訳」や「はなして翻訳」を
使う方法もあるでしょう。

販売では購入記録票の作成などが必要です。
免税対応レジがあると、手早く対応でき便利です。

免税対応レジも軽減税率対策補助金の対象に
なっていますので今はチャンスです。

免税店の申請にあたって参考になる
2つのサイトをご紹介します。

観光庁「消費税免税店サイト」
http://www.mlit.go.jp/kankocho/tax-free/index.html

東京都免税店支援公式サイト
https://taxfree-tokyo.jp/

QRコード決済をキラキラ橘商店街で体験しよう

おはようございます。中小企業診断士の山口達也です。
先週の記事、キャッシュレス5%還元への対応策の
反響は大きかったです。

今日はQRコード決済を使える店が多くある
墨田区のキラキラ橘商店街をご紹介します。

キラキラ橘01商店街.jpg

キラキラ橘商店街では、3月31日まで
すみだキャッシュレス実証実験プロジェクトとして
PayPayを導入しています。
(実証実験に参加していない店も一部あります)

中小企業経営者はQRコード決済を試しましょう、
と先週書きましたが、
QRコード決済ができる店はまだ多くありません。

QRコード決済には2つのタイプがあります。

店員が客のスマートフォンの画面の
バーコード(QRコード)を読み取る方法(店読み取り型)と、
客が店のQRコードを読み取る方法(客読み取り型)です。

客読み取り型の店は特に少ないです。

しかし、ニュースで見かける
中国でアリペイやウィーチャットペイを使う客が
店に貼ってあるQRコードを読み込むタイプは
客読み取り型です。

キラキラ橘03商店街.jpg

キラキラ橘商店街では
客読み取り型のQRコード決済が体験できます。

私は茶の小売店、ベーカリー、たこ焼き店の3店で
PayPayを使って買い物しました。

3店とも会計で「PayPayでお願いします」と言うと、
慣れた様子でスムーズに会計できました。

キラキラ橘04商店街.jpg

美味しくて安くて、店員さんとの会話も楽しく、
商店街での買い物を楽しめました。

QRコードが使える一番身近な店は大手コンビニですが、
大手コンビニは客読み取り型ではなく店読み取り型です。

店読み取り型では、
客はスマートフォンにバーコードを
表示させるだけなので楽です。

しかし、店にはバーコードを読み取る
バーコードリーダーが必要で、
レジと連動させていることが多いです。

レジの買い替えや改修に
尻込みする中小企業も多いと思われます。

客読み取り型はレジの近くに
QRコードを出しておくだけで
レジの買い替えは不要です。

キラキラ橘02商店街.jpg

小規模な店舗では客読み取り型が主流になるでしょう。

ただ、客読み取り型では
客は店のQRコードをスマートフォンで読み取って、
決済金額を入力して、店員に見せて確認してもらってから、
支払いボタンを押します。

操作が少しわずらわしいです。

また、店としては、お客様のスマートフォンに表示される
店名と決済金額をきちんと確認しないと、
会計を誤ってしまいます。

客読み取り型の決済で、
客として自分がスマートフォンがスムーズに操作できるか、
店も落ち着いて会計ができるか、
確かめてたくてキラキラ橘商店街に行きました。

戸惑うことなく買い物できて楽しい体験になりました。

自社の店舗で客読み取り型を考えているのであれば、
キラキラ橘商店街にぜひ行ってみてください。

映画「74歳のペリカンはパンを売る。」

おはようございます。中小企業診断士の山口達也です。
先日、映画「74歳のペリカンはパンを売る。」を観ました。

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渋谷のユーロスペースで上映しています。

ユーロスペース.jpg

1942年に創業した浅草の老舗ベーカリー「ペリカン」の
ドキュメンタリーです。

「商品は食パンとロールパンの2種類のみ」
と映画では説明している、珍しいパン屋です。

パン業界では知られているお店です。

ホームページなどを見ると、
実際はコッペパンもあって3種類あるようです。

近ごろは食パン専門店なども見かけるようになりましたが、
商品の種類がこれほど少なくて
ずっと店を経営してきたことは驚きです。

開業してしばらくは
ジャムパンやクリームパンなどもあったようです。

しかし、パン店の競争がある中で、
2代目店主がパンへの想いを
食パンとロールパンだけにつぎ込んで、
誰にも負けないパンをつくろうと考えたようです。

かつては、喫茶店やホテルへの卸売が
多かったようですが、
いまや小売も大人気で行列ができたり、
予約しないと売り切れることも良くあるようです。

毎日食べても飽きないようなパン、
無性に食べたくなるようなパンを目指した
求道心を感じます。

人は「飽きる」ので、
多くの場合、お客様も、作る側、売る側も
新しい商品を求めてしまいます。

2代目店主はお亡くなりになっているので、
その決断やパン作りへの情熱は
直接、映画で見聞きすることはできません。

映画は、ペリカンのファンや
引き継いだ現在の店主などの想いが中心です。

そして、浅草という地域のパン店であることに
焦点が当たっています。

食べてみたいですね。

パン作りの秘密や、経営ノウハウがわかる
ドキュメンタリー映画ではありません。

「ペリカン」を愛する、
パンを作る人と食べる人の想いと
浅草とともにある町のパン屋を見せる映画です。

大阪や名古屋でも上映される予定です。

SHAKE SHACKは大人向けのおしゃれなハンバーガー店

おはようございます。中小企業診断士の山口達也です。

世界12カ国に展開しているハンバーガーレストラン、
SHAKE SHACK(シェイクシャック)をご紹介します。

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ニューヨークから拡大していった店です。

アメリカでは、
マクドナルドの業績頭打ちとあわせて、
シェイクシャックの拡大が話題にもなりました。

日本では2015年11月に明治神宮外苑にオープンし、
その後、恵比寿、有楽町、新宿に出店しています。

株式会社サザビーリーグ 2015年2月18日ニュースリリース
「Shake Shack」の日本展開における独占契約を締結
http://www.sazaby-league.co.jp/news/detail/20150218_sazabyleague/

株式会社サザビーリーグ 2015年11月11日ニュースリリース
「Shake Shack」日本1号店グランドメニュー・日本限定商品を発表
http://www.sazaby-league.co.jp/news/detail/20151111_shakeshack/

有楽町で食事をする機会があったので、
少し混雑していましたが行きました。

注文すると呼び出しベルを渡されて、
10分ほど席で待っているとベルが鳴って、
カウンターに注文した品を取りに行きます。

写真はShackBurger(シャックバーガー)税抜680円と
Fries(フライズ)税抜280円です。

shakeshack02.jpg

ドリンクを注文しなかったら、
店員さんが親切に水をくれました。

肉はホルモン剤を使用していない
アンガスビーフを使用しているそうです。

私は食の知識が乏しく、
よいポイントかわからないのですが、
他店への差別化ポイントにしています。

肉はジューシーで香ばしく、
美味しかったです。

メニューはほぼ英語です。

ソフトドリンクもありますが、
ビールやワインを積極的に売っています。

価格は他のハンバーガー店より高めです。

写真の2品で税込1000円を超えます。
ドリンクをつけるとさらに購入金額は上がります。

高齢者や子供には敷居が高いです。

ターゲットは都市部の会社員でしょう。

店舗デザインはカジュアルですが、
洗練された感じでもあり、女性客も多いです。

味だけでなく、デザインや雰囲気も
シェイクシャックの大きな魅力だと思います。

ニューヨークの魅力を
ほどよく日本に取り込んでいます。

日本にどの程度合わせるか、
立地選定やメニュー選びなど、
サザビーリーグの貢献も大きいと思います。

お酒も提供することで夜の需要も取り込んでいます。

現状の客層や価格帯を考えると、
マクドナルドのような大きなチェーンには
ならないかもしれません。

しかし、ターゲット設定やデザインは
中小企業のマーケティングとして
参考になることが多いです。

ブランド戦略や差別化戦略の見本になります。

地域の人に愛される店作りをピーターパンから学ぶ

おはようございます。中小企業診断士の山口達也です。
大型連休はいかがお過ごしでしょうか。

行楽シーズンでベーカリーに行った方もいらっしゃると思いますが、
今日は千葉県の人気パン店「ピーターパン」をご紹介します。

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写真は奏の杜店です。他にも6店舗あるようです。

繁盛店で昼の時間帯は外に増設レジをおいても、
店内、店外のレジの前に長い行列ができます。

子供連れのファミリー層にとても人気があります。

子供が喜ぶ取り組みを積極的に行っているからです。

パンダや犬の顔をしたパンなどがあったり、
最下段の陳列棚は小さな子供が手を伸ばせる
高さにしています。

外にはブランコを置いたり、
パンを製造している姿をガラス越しに見せたりしています。

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写真撮影時は運悪くブランコが壊れていましたが、
以前に訪問したときは小さい子どもが遊んでいました。

焼き立てにもこだわっていて、焼き立てを食べてもらうため、
大量に焼かないで、少量を何回も焼いて店に並べています。

お客が押し寄せているような感じですが、
店員の接客も良いです。

メロンパンやクリームパンが税込140円です。

石釜で焼く、焼きたてパンが
買いやすい価格で食べられるので
地元住民に愛されています。

お客様へのサービスが徹底されたお店です。

店員の皆様もお客様も笑顔があふれるお店ですので、
お店づくりの参考にして欲しい店です。

プレミアムフライデーを家計調査と気象データで分析してみた

おはようございます。中小企業診断士の山口達也です。
今年2月24日からプレミアムフライデーが始まりました。

premiumfriday.jpg

プレミアムフライデーは、
月の最終金曜日の勤務を早めに切り上げて、
消費を促そうという官民企画です。

その効果を、総務省「家計調査」の日別支出データと
気象庁の東京の天気データから分析しました。

調査結果が下表です。
表は2回クリックして画面を切り替えると大きく表示されます。

プレミアムフライデー201702.jpg

プレミアムフライデーの2月24日は
2016年、2017年の2月の他の金曜日より、
「消費支出」と「一般外食」の金額は多く、
効果が少しあったようにも見えます。

ちなみに多くの企業が給料日としている25日は、
「こづかい(使途不明)」が多くなる傾向が見られます。
(参考までに昨年の2月25日木曜日のデータも載せました。)

2月24日は25日土曜日の前倒しで給与振込みをしている企業も
少なくないと思われ、その影響も大きそうです。

その次のプレミアムフライデー3月31日は、
月末、年度末と重なって休みにくかった状況ですし、
給料日は3月24日(金)だった企業も多いと思われるので、
消費支出への効果は小さかった可能性もあります。

3月の家計調査結果は来月に明らかになります。

2月だけでは、プレミアムフライデーの効果のある、なし、
を結論付けるにはデータが少なすぎますが、
次のプレミアムフライデー4月28日は大型連休前ですので、
中小企業は積極的にビジネスチャンスととらえましょう。

売上を伸ばせるのはチャンスに乗る企業です。

「余裕のある大企業だけ」「都会だけ」だけが休みだとしても、
その人たちの中の一部にでも
「面白い商品サービスがあったら買いたい」気持ちを
持つ人はいますから、
その人たちに喜んでもらえる商品・サービスを提供しましょう。

批判は評論家やマスコミに任せて、
商人(あきんど)の仕事に集中したいものです。

「踊る阿呆(あほう)に見る阿呆、同じ阿呆なら踊らにゃ損そん。」

プレミアムフライデー事務局のホームページから
ロゴマークの使用申請(無料)ができます。
https://premium-friday.com/

使用許可が下りるのに数日かかりますのでお早めに。

コストはかけなくてもよいです。コスト倒れになるかもしれません。
知恵比べの競争です。

ヤマトの値上げは日本中の物価に影響するかもしれない

おはようございます。中小企業診断士の山口達也です。

ヤマト運輸が、荷受量の抑制や、
一部の時間帯指定配達の取り止め、
宅急便の基本運賃の27年ぶりの値上げを
検討しているとマスコミ各社が報道しています。

yamato.jpg

宅配便の急増にサービス供給が
追いつかないようです。

会社から発表はありませんが、
検討はおそらく事実なのでしょう。

ヤマト運輸を利用していない人や、
通信販売を利用していない人には、
あまり影響のないニュースと思われたかもしれません。

しかし、宅急便の値上げが実施されれば、
日本中の物価に影響を与えるかもしれないと
私は考えています。

自分が宅配便を利用していなくても
自分が店に買いに行く商品は、
宅配便で企業に配達された材料や部品を
加工して製造された可能性があるのです。

ヤマト運輸は宅配便の最大手です。

競合他社もサービス供給体制に
余裕は少ないでしょうから、
追随して値上げする可能性は十分にあります。

小口の荷物配送が全般に値上がりすれば、
地産地消や大量生産品以外の物は
まわりまわって値上がりします。

宅配便市場は3兆円ぐらいと見ています。
日本のGDPの0.6%くらいです。

電気や原油ほどの大きさではありませんが、
宅配便もそれなりの市場規模になっているのです。

また、ネット通販企業は「送料無料」をやめると、
消費者の購買心理にかなり影響しますので、
「送料無料」はやめないと思いますが、
商品単価の引き上げや、送料無料の対象となる
お買い上げ金額を上げることも予想されます。

ヤマト運輸は、顧客へのサービス追求を
徹底してきた企業と感じていただけに、
荷受量抑制の検討は大きな転換とも感じたニュースです。

私はヤマト運輸を先進的で人間的で誠実だ
と感じることがあります。
値上げしても利用したいし、応援したい企業です。

蔦屋家電の快適さや楽しみを提案する売り方

おはようございます。中小企業診断士の山口達也です。

2015年5月3日に東京の二子玉川に開店した
蔦屋家電のご紹介です。

tsutayaelec.jpg

いわた書店、森岡書店に続いて
書店に関する記事とも言えます。

といいますのも、蔦屋家電は
「ライフスタイルを買う家電店」という
コンセプトですが、家電と同じくらい
書籍も販売しています。

書籍を通路沿いに並べて、
家電などは書棚の奥にあるゾーニングです。

書籍と他の商品を近づけた売場とする
蔦屋書店のスタイルで、
家電売場の面積を広くした感じです。

店内は撮影禁止のため、
写真がなくて残念ですが、
品揃えや陳列の仕方は参考にしたい点があります。

家電も価格を売りにしないで、
それぞれの売り場にいるコンシェルジュが
相談を受けながら、提案する接客の形は
熱烈なファンを生むかもしれません。

高機能な家電や、
個性的な家電を多く揃えています。

このライフスタイルの提案に、
コンシェルジュだけでなく書籍が活きています。

店にはソファも多く、
とにかく時間を過ごすのに心地よい
店作りを徹底しています。

店舗経営に携わる方にとっては、
売場面積がもったいなく思えるかもしれませんが、
ライフスタイルを売るには
このようなレイアウトがよいのでしょう。

安さによるものとは異なる
買い物客の高揚感が必要ですからね。

蔦屋書店については当ブログでも取り上げています。

2016年08月12日:藤沢SSTの中にある湘南T-SITE
http://brand-design.seesaa.net/article/440968050.html

2013年09月27日:歩く時間が楽しい蔦屋書店
http://brand-design.seesaa.net/article/375915023.html

販売する本は一冊だけの森岡書店

おはようございます。中小企業診断士の山口達也です。
小さい企業のマーケティング事例をご紹介します。

銀座の森岡書店が販売する本は一冊だけです。
扱う本は一週で替わります。

一冊に焦点を当て、
著者を招いたり、イベントを開催したりして販売します。

森岡書店01.jpg

銀座の歴史ある建物の1階にあります。

店員と顧客との交流の場だけでなく、
著者と読者の交流の場にもなっています。

著者にも読者にも幸せなことだと思います。

店内は毎週の著書の世界が表現されています。
書店であり、ギャラリースペースです。

一冊の本だけでは
さすがに事業としては厳しいと思います。

著者が扱う作品や、
本の主題に関連する商品の展示や販売もしています。

一方で、レンタルギャラリーとしてのレンタル料は
あまり取らないようにしているみたいです。

一昨年に開店したのですが、
ネットのニュースによると一年目から黒字だそうです。

「一冊だけを販売する書店」という驚きのコンセプトは、
海外ののマスコミでも取り上げられました。

大きく報道されたことも業績に寄与したと思いますが、
コンセプト、ビジュアル、建築、じゅう器などの
総合的なデザインも優れています。

建物とショップコンセプトを大切にしています。

森岡書店02.jpg

店舗の入口の足下には店名の下に
「A SINGLE ROOM WITH A SINGLE BOOK」
と書かれています。

店舗面積を拡大させていく書店の
逆を行くマーケティング戦略です。

本を選ぶ店主の目利き力が鋭ければ、
リピート顧客も確保できると思います。

営業時間は13時から20時。月曜日が定休日です。

参考webサイト
Yahoo!ライフマガジン
「森岡書店」が銀座でたった一冊の本を売るワケ
http://lifemagazine.yahoo.co.jp/articles/3385

にっぽんのマーケター
マーケターの企みVol.36:森岡書店 店主 森岡督行さん
http://nipponmkt.net/2016/08/03/takurami36_moriokashoten_morioka01/

ライブドアニュース NEWSポストセブン
毎週1冊しか扱わない書店 客足絶えず開店1年目から黒字
http://news.livedoor.com/article/detail/11409339/

いわた書店「一万円選書」に小企業マーケティングを学ぶ

おはようございます。中小企業診断士の山口達也です。
2週にわたり、小さい企業のマーケティング事例を
ご紹介します。

今日は北海道砂川市のいわた書店
一万円選書」をご紹介します。

「一万円選書」は、
お客様ひとりひとりにあった本を
店主の岩田さんが一万円分選んで
送ってくれるサービスです。

顧客はカルテと呼ばれるアンケートに答えます。

岩田さんがそのカルテを読んで、
その人に薦めたい本を選びます。

カルテには、印象に残っている本BEST20や、
人生で嬉しかった、苦しかったことなどの
質問が並んでいます。

じっくり考えて選んでいるので、
1日に数人分しか対応できないそうです。

ベストセラーを避け、
なるべく多くの本を読んで欲しいと
文庫を中心に選んでくれます。

その人の生い立ちや価値観をもとに、
普段の自分が選ばない分野や、
自分の知らない世界も提示してくれるのです。

手紙を添えて送ってくださるのも素晴らしいですね。

オーダーメイド型のセレクトショップです。

顧客へのサービス精神と豊富な商品知識が
このサービスを支えています。

店主と顧客の心が通ったサービスであることも
人気の要因でしょう。

たくさんの注文が届いているため、
現在は抽選でサービスを提供しているようです。

小規模な書店をとりまく経営環境は厳しいです。

雑誌の販売部数が減少しているだけでなく、
Amazonなどのネット企業の
利便性や品揃えに押されています。

電子書籍も脅威になっています。

どの書店で買っても
商品である書籍や雑誌は同じですし、
再販売価格維持制度のため価格も同じです。

そんな中で、商品や価格は同じでも、
資金量が大手に及ばなくても、
商売のやり方があることを
示してくれているのではないでしょうか。

次回は銀座の森岡書店を取り上げます。

参考webサイト
ライブドアニュース NEWSポストセブン
「北海道の書店店主が個別に対応 「1万円選書」に注文殺到」
http://news.livedoor.com/article/detail/11423548/

キナリノ「vol.48 いわた書店・岩田徹さん」
http://urx.mobi/AQuj
(URLが長いので短縮URLサービスを利用しています)

藤沢SSTの中にある湘南T-SITE

おはようございます。中小企業診断士の山口達也です。
リオデジャネイロオリンピックで日本選手が頑張っていますね。
昨日は初の山の日でした。いかがお過ごしでしたか?

今日は夏休みらしく湘南の話題です。

「Fujisawaサスティナブル・スマートタウン(藤沢SST)」
は環境配慮や持続可能な街づくりを追求している
官民プロジェクトです。

スマートタウンは、エネルギーや情報ネットワークの
イメージがありますが、藤沢SSTは
コミュニティや遊ぶ、楽しむ要素も重視しています。

その暮らしを楽しむ視点で核となっている施設に
湘南T-SITEがあります。2014年12月にオープンしました。

湘南T-SITE01.jpg

湘南T-SITEは、代官山T-SITEの藤沢版です。
代官山T-SITEは以前ご紹介しました。

2013年09月27日:歩く時間が楽しい蔦屋書店
http://brand-design.seesaa.net/article/375915023.html

代官山T-SITEは、さわやかさで清々しい空気感ですが、
湘南T-SITEは敷地も広く、ゆったりとした感じです。

湘南T-SITE02.jpg

平日夕方に訪れたこともありますが、
適度に人がいる感じで、
混雑した印象はありませんでした。

休日は混雑しているかもしれません。

1号館から3号館までは、それぞれ

・趣味&ライフスタイル・テクノロジー
・スローフード&スローライフ
・子どもと過ごす豊かな時間

をテーマにつくられています。

さまざまな店舗がありますが、
蔦屋書店は1号館から3号館のすべてにあり、
それぞれで核店舗となっています。

湘南T-SITE03.jpg

蔦屋書店は他業態の店舗に関連したテーマの
書籍の売場を隣接して置いており、
店内を歩きながら自然に、雑誌や書籍と
商品・サービスの買物に誘導されてしまいます。

それぞれの店舗で品揃えに個性があったり、
店員に相談しながら購入できる良さがあります。

企画やディスプレイも面白く、
例えば1号館の湘南ラウンジには、
NHK朝の連続テレビ小説「とと姉ちゃん」で
話題の「暮しの手帖」が昔の号からずらっと並んでました。

思わず手にとって見たくなりますよね。

複合業態の相乗効果の追求や、
商品の見せ方、訴え方の切り口がよいので、
マーケティング、デザイン、ディスプレイの視察に
ぜひ訪問をお勧めします。

ただし、店内での写真撮影は禁止なのでご注意を。

一方で湘南T-SITEは運営コストがかかりそうです。

都市部ではない立地で利益を出すのは
難しそうに思えましたが、
実験店舗としていた代官山で手ごたえがあったので、
出店したのでしょう。

カルチュア・コンビニエンス・クラブは、本を売って稼ぐより、
ショッピングモールの運営、ディベロッパーとして
テナント収入で成り立たせているのかもしれません。

隣にはCAR LIFE LABという、
車を中心とするライフスタイルを立体的に提案する
スペースもありました。

湘南T-SITE04.jpg

訪問時間が遅くて閉店していましたので
外観写真だけのご紹介です。

ガレージの中に車とその他の商品が
いろいろ置いてありました。

まるでお父さんのおもちゃ箱みたいで楽しそうです。

藤沢SSTに話を戻すと、スマートタウンとしては、
電動アシスト自転車のシェアや宅配ロッカーもありました。

新しいものや実験に満ちた街区です。

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空前の伊藤若冲ブームに驚き

おはようございます。中小企業診断士の山口達也です。
今日の話題は伊藤若冲ブームです。

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5月24日まで東京都美術館で開催されていた
「生誕300年記念 若冲展」は大盛況でした。

伊藤若冲は18世紀の京都で活躍した絵師です。
動植物を繊細で鮮やかに描きました。

伊藤若冲は、2000年に京都国立博物館で開催された
「没後200年 若冲展」から人気が出始めました。

「生誕300年記念 若冲展」の混雑も会期前から
関係者や美術ファンの間では予測されていました。

しかし、会期初日の4月22日は、
待ち時間が最長でも20分程度で、
夕方には入場待ちの行列はなかったようです。

その後、4月24日には「NHKスペシャル」が放送され、
2回の再放送を経て、
美術ファン以外への認知も高まりました。

大型連休には、
午前中に80分から120分の待ち時間が発生しました。

私も大型連休の混雑はあらかじめ予測していて、
連休が過ぎてから見に行こうと思っていました。

ところが大誤算。人気は私の想定を超えていました。

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皇太子ご夫妻や秋篠宮ご夫妻も鑑賞され、
テレビ東京の「美の巨人たち」でも特集されました。

5月18日のシルバーデーには320分待ちになりました。

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5時間20分待つのですよ!気が遠くなります。
結局、私は行かないまま終わってしまいました。

主催者によると会期中の来場者は約446,000人で、
1日の平均入場者数も約14,000人と
東京都美術館の過去最高の展覧会となりました。

京都ではそれなりに身近なので意外かもしれませんが、
東京では、このように異常な人気です。

上野には他にも素敵な美術館や博物館がたくさんあるのに、
4~5時間並ぶ人気の理由はどこにあるのでしょうか。

もちろん、斬新で精密な絵の素晴らしさがあります。
宮内庁や京都の相国寺の所蔵作品も見られたこともあります。
会期が約1か月と短かったこともあります。

これらの要因だけでなく、
マスコミが取り上げたことが私は大きいと思います。

私は、約5年前に嵐の大野智さんが伊藤若冲の魅力を
テレビで語ったところで知るようになりました。

その後、雑誌、メディア、イベントで取り上げられることも
増えていったように思います。
今回の企画展に合わせた雑誌も本当に多かったです。

ちょっとした美術ファンにも広く浸透したところに、
企画展の存在が知られたのでフィーバーしたのかもしれません。

近年、人気が高まりつつあったとはいえ、
間違いなく今年のヒット商品です。

若冲の魅力を知れば、
現代の日本人が欲しているものがわかるかもしれません。

ブルーボトルコーヒーの人気は一年経過後も続く

おはようございます。中小企業診断士の山口達也です。

2週前にご紹介した東京都現代美術館がある
清澄白河で話題になっている店に喫茶店
BLUE BOTTLE COFFEE(ブルーボトルコーヒー)」があります。

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ブルーボトルコーヒーは、
自家焙煎した豆で1杯ずつドリップする
「サードウェーブコーヒー」のひとつとして
よく語られます。

サードウェーブ(第3の波)の前には
第1波と第2波があります。

これらの波は、私は次のように理解しています。

ファーストウェーブコーヒーは、約100年前に
コーヒー豆の大量生産が可能となり、
大量消費できるようになった浅煎りのコーヒーの波です。

セカンドウェーブコーヒーは、
スターバックスをはじめとするシアトル系コーヒーが
起こした、深煎りで香りを重視したコーヒーの波です。
カフェラテブームも含むと思います。

清澄白河ロースタリー&カフェは
2015年2月にオープンした1号店です。

先月の日曜午後に訪問したら、
1時間30分は並ぶ行列です。
3月の寒空でも並んでいました。

上の写真の右側には店に入り切れない行列が映っています。

私は平日の夕方に行きました。
営業時間は19時までなので空いていて、
少し並んだだけでいただけました。

1階は焙煎所と喫茶スペース、2階は事務所です。

喫茶スペースには、椅子はありますが、
ゆったりできるソファーではなく、
長居するカフェの雰囲気とは少し違います。

どちらかというと、倉庫を改装した焙煎所で
コーヒーも飲めるというイメージです。

ブレンドコーヒー450円、ワッフル500円(税別)でした。

bbcoffee03.jpg

コーヒーの量は多めです。アメリカ的ですね。
(スマートフォンの写真で実際よりカップが小さく映ってます。)
味は酸味が効いていて美味しかったです。

しかし、サードウェーブコーヒーは、
日本のコーヒー好きマスターが丁寧に淹れる
喫茶店の営業スタイルと同じに思えます。

創業者のジェームス・フリーマンも
日本の喫茶店文化の影響を受けたと語っています。

実は、日本ではそれほど目新しいスタイルでは
ないのですが、これほどの人気です。

この人気の背景を次週、考えてみたいと思います。

現美新幹線は訪日観光の目玉になる可能性を秘める

おはようございます。中小企業診断士の山口達也です。

JR東日本が4月29日から、
上越新幹線の越後湯沢駅と新潟駅の間で
現代アートを楽しめる特別な新幹線
現美新幹線」(げんびしんかんせん)を
運行させると発表しました。

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genbi02.jpg

当面は土日や大型連休に運行するようです。

「世界最速で移動する芸術」と銘打って、
新幹線の外装も内装も特別仕様で、
カフェのある車両もあります。

動画はこちらです。
http://grapee.jp/166199

しばらくはツアーによる販売が多いようですが、
一般発売のきっぷで追加料金なしでも楽しめるようです。

鉄道ファンと芸術ファンが関心を持つでしょうし、
新幹線や芸術に関心を持つ外国人も多いので、
作品を充実させると、現美新幹線に乗るために
来日する外国人も出てきそうです。

新潟は「大地の芸術祭 越後妻有アートトリエンナーレ」など
芸術による地域振興の先進地ですが、
さらに注目を集めそうですね。

1時間で終着駅に着いてしまうのが
惜しく感じるかもしれません。

クリップアート終了に見えるマイクロソフトの焦り

おはようございます。中小企業診断士の山口達也です。
マイクロソフトがOffice.comのクリップアート提供を
昨年12月に終了しました。

OfficeのクリップアートはWordやPowerpointの挿絵として
ビジネス利用で重宝されてきました。
私もよく利用していましたので不便を感じています。

マイクロソフトは、Office.comのクリップアートの替わりに、
Bingによるネット検索で画像を探して使ってほしいようです。

マイクロソフトには、Bingの利用数を増やしたい
狙いがあるものとみられますが、
Bing検索は新しい機能ではないので、
利用者が喜んでいることはないと思われます。

グーグルへの対抗心によって、Officeの利用者は選択肢を失いました。

Windows8もスタートボタンがなくなり、
パソコンでは使いにくくなりました。

Windows8がタブレット端末での操作性を
重視して作られたためと思われます。
こちらもアップルなど他社に対する焦りが感じられます。

マイクロソフトは他社との競争に意識が働きすぎて、
利便性を置き去りにしていないでしょうか。

ソフトウェアに見られるネットワーク外部性
(みんなが使っているので私も同じものを使う)によって、
パソコンソフトの首位に立っているのであって、
使いやすさが断然の首位なのではないと
自らを戒めていないと、いつか足元をすくわれかねません。

挿絵のない資料は味気なく、イラストへの需要はありますので、
他社にとってはビジネスチャンスかもしれません。

競合他社がイラスト提供を始めたら、マイクロソフトは
元に戻せばよいと思っているのかもしれません。

Office.comのクリップアートでなくても
Bing検索で出てきた画像を使えればよいではないか、
と思った方もいらっしゃるかもしれません。

しかし、著作権を意識しているビジネス利用者は
現状のBing検索による画像使用は嫌がると見ています。
その理由はまた次回に。

クリップアート終了の詳細はOfficeブログをご覧ください。
http://blogs.technet.com/b/microsoft_office_/archive/2014/12/05/clip-art-now-powered-bing-images.aspx

消費税増税後、4月から企業はどうすべきか?

おはようございます。中小企業診断士の山口達也です。
3週にわたり書いてきた消費税率アップの対応策の最終回です。

先々週、先週の記事です。
2月26日:消費税増税前の駆け込み需要を取り込もう
3月5日:消費税率アップによる節約意識と消費減はどの程度か?

先週は消費税増税後の需要減を考えました。
企業はこの需要減に対し、
短期と中期に分けた対策が求められます。

駆け込み需要の反動減や、
あらゆる物の値上がりに対する嫌悪感、消費意欲の減退は
4月~5月が中心で短期的なものです。
いずれ収まっていくでしょう。

しかし、多くの消費者の収入が伸びない中で、
物価高、消費税増税は購買力の低下となります。

この要因による購買量の減少は、
消費者の収入が増加するまでずっと続きます。

それぞれの対策を考えた方がよいです。

短期的な消費意欲の減退への対応として、4月、5月は
価格据え置きや値下げ戦略をとる企業以外を除いて、
あまり販売促進をしない方が良いように私は考えます。

節約意識が高いところに、
通常の販売促進キャンペーンをやっても費用対効果は悪いです。

むしろ4月は時間管理の徹底で、
売上高人件費率の悪化を抑制した方が良いでしょう。

しかし、節約したい気持ちに応える
マーケティング戦略は有効です。

量を減らして価格を据え置く、下げる戦術が代表的です。
節約につながることを訴える戦術を徹底しましょう。

他にも例えば、
外食→中食→自宅調理の流れに誘導して自社の販売を増やす、
外食なら「俺のイタリアン」のような低価格・高回転メニューの販促強化、
水道光熱費の削減グッズを取り扱う、
近場のレジャー関連需要を取り込む、など考えられます。

知恵の絞りどころです。

自社の商品・サービスが
他の商品・サービスの代わりになる、節約になる点を
探してみましょう。

価格据え置きをする企業は、
「消費税還元セール」の文言は使えませんので注意しましょう。

(参考)消費者庁:消費税の転嫁を阻害する表示に関する考え方
http://www.caa.go.jp/representation/pdf/130910_2_2_1.pdf

また、他社のよい販売促進事例を参考に、
自社に素早く導入することもやりたいです。

次は中期的な対策です。
購買力の減退の影響を大きく受けるお客様を対象に
ビジネスを展開するのであれば、
低価格で販売できる商品の開発、原価低減の継続が求められます。

具体策は、前述の短期的な対策と重なるところもありますが、
一時的な販売促進ではなく、
次の10%への税率改定を見据えた商品開発が必要です。

商品開発のヒントとして、
思い切った機能やサービスの割り切りも有効です。

例えば、流行性や柄物を扱わない→ユニクロ
フルサービスの理容店→1000円カット店、

というような発想ができれば、コストカットの追求が
縮小均衡、じり貧にならなくなりますね。

新たなビジネスモデルの検討が理想です。

春から厳しい局面に入るのはみんな同じです。
知恵比べで生き残りましょう!

消費税率アップによる節約意識と消費減はどの程度か?

おはようございます。中小企業診断士の山口達也です。

先週は駆け込み需要の取り込みについて書きましたが、
今日は消費税増税後の需要減を考えていきます。

まず、どの費目の需要が減るか考えます。

先週ご紹介した駆け込み需要をする項目
(家電、車、食品、日用品など)は
需要を先食いしていますので当然のことながら減ります。

その他に次の調査結果を見ると、
消費者が何をどれくらい節約しようとしているかがわかります。

マクロミル「消費税に関する調査」(2013年10月)
http://www.macromill.com/r_data/20131007consumptiontax/
http://www.macromill.com/r_data/20131007consumptiontax/20131007consumptiontax.pdf
4月以降に節約しますか?
大幅に節約する(22.2%)
やや節約する(45.5%)
ほとんど節約はしない(23.8%)
節約はしない(8.5%)

何を節約しますか?
多い順に、食費、外食費、服代、日用品、旅行・・・、以下続く

節約しようという人が68%います。
節約費目に挙げられたものの関連業界は特に警戒が必要です。

さらに別の観点で節約意識を考えます。

家計簿を日頃からつけている世帯の割合を
ご存じでしょうか。

公益財団法人家計経済研究所
「消費生活に関するパネル調査」について(2012年10月)
http://www.kakeiken.or.jp/jp/jpsc/panel20/results.html
http://www.kakeiken.or.jp/jp/jpsc/pressrelease/p20_all.pdf

同調査によると、
家計簿を現在つけている人は34%、
以前はつけていたが現在はつけていない人が40%です。

家計簿をつけている人は、もともと節約意識が高いうえに、
増税分の支出増を的確に把握するだけに、
その分の消費減が考えられます。

ただ、同調査の対象は、28歳~53歳の女性1955人
(うち有配偶者1371人、無配偶者584人)であることは
日本全体と少し離れているので留意しましょう。

これらの調査を見ると、私は節約意識がある人は
国民の約半数と見ています。

仮に節約意識がなくても、収入や貯蓄がなければ消費も困難です。

収入を見ると、
厚生労働省の毎月勤労統計調査の現金給与総額は、
この1年横ばいです。

年金支給額は、本来よりも高い水準だった特例の解消もあって、
2013年10月(12月支払分)から1.0%減、
2014年4月(6月支払分)から0.7%減となります。

以上から、収入が伸びる見通しは現状ではあまり立っていません。
賃金の上昇が今春にどの程度実現するか注目です。

株式などの金融資産以外は、
収入増までにどうしても時間差が必要ですが、
アベノミクスから1年が経過し、今春は正念場でしょう。

貯蓄を見ると、
国民経済計算による平成24年度の家計貯蓄率は1.0%と、
家計に余裕が少なくなっています。

また、金融広報中央委員会の
「家計の金融行動に関する世論調査」(二人以上世帯調査)
http://www.shiruporuto.jp/finance/chosa/yoron2013fut/
によると、

いわゆる「貯蓄ゼロ世帯」(日常的な出し入れに備えている以外の
預貯金、株、保険等の金融資産がない)が2013年では31.0%です。

貯蓄が少ない家計では、収入増がない限り、
節約意識にかかわらず増税による支出分の購買はできなくなります。

以上から、4月以降の消費は厳しいと予想します。
短期、中期にわたる企業の対策が求められます。

なお、住民税非課税世帯には1回限りですが
一人当たり1万円が給付されるようです。

皆さんの業界における節約意識をおおまかにつかめたでしょうか。

ここまで長くなってしまいました。
4月以降の企業の対応策は次回に持ち越しです。

消費税増税前の駆け込み需要を取り込もう

おはようございます。中小企業診断士の山口達也です。
ソチオリンピックが終わりました。
私も仕事に集中、がんばります。

消費税率の8%への引き上げが迫ってきました。
今日は消費税引き上げに伴う企業の対応についてです。

アベノミクスの効果で足元の消費動向は堅調です。

百貨店で高級品の販売が伸び、ファミリーレストランでも
高めのメニューが売れているようです。

しかし、私は4月から消費の風景が
大きく変わると予測しています。

確かに、企業業績への影響は大きくないと答える
経営者の声も報道から聞きますが、

駆け込み需要をしっかり取り込むこと
その後の需要減に備えた対策をとること

の2点ができたうえで、
増税前と後をならしたら影響は大きくない
ということだと私は理解しています。

しっかりとした準備が欠かせません。

今日は駆け込み需要の取り込みについて考えましょう。

まず、駆け込み需要がどれくらいありそうか、
日本生命や野村総合研究所アンケートから探りましょう。
結果は次の通りです。

日本生命保険
「2014年の抱負・期待」に関するアンケート調査結果
調査期間:平成25年12月1日から23日
http://www.nissay.co.jp/news/2013/pdf/20140108.pdf
消費税増税を見越した買い物をするか?
「増税を見越した買い物をする予定はない」(62.4%)
「今後購入する予定」(25.3%)
「すでに購入した」(12.3%)

増税を見越して買うものは多い順に
「家電製品」「車・バイク」「日用品」。

野村総合研究所
「日常生活に関するアンケート」(2013年12月)
http://www.nri.com/jp/event/mediaforum/2013/pdf/forum203.pdf
消費税の税率が上がる前に、
買うものはない(64.4%)
食料品、日用品の買いだめをする(15.6%)
高額な耐久消費財(家電など)を購入する(9.0%)、以下続く

2つの調査からは、
増税前の買い物をするつもり(すでにした)人が
3割超いることがわかります。

次のことを行って駆け込み需要を確実に取り込みましょう。

チラシや店頭、POPで「消費税増税の前にぜひ」と訴求する。
特にまとめ買い、セット販売の販売促進を強化する。
品切れにならないよう普段よりも商品を多く用意する。
営業や店舗スタッフの人員を多く確保する。

ほとんどの業種に多少の差はあるものの
駆け込み需要は発生すると思われます。

保存できないような商品・サービスであっても、
高価なものは3月までに利用しようという動機は強まるので、
きちんと販売促進を行った方がよいです。

ただ、3月最終週を中心に配送の混雑が予想されますので、
その点に留意して、場合によっては
お客様にあらかじめ伝えておきましょう。

3月に注文を受けても、4月以降に発送すると
原則8%の税率となるため注意が必要です。

次週は増税後の需要減との向き合い方です。

国立と私立の初の共同展覧会「モネ、風景をみる眼」

おはようございます。中小企業診断士の山口達也です。

箱根のポーラ美術館と上野の国立西洋美術館が共同で企画した
「モネ、風景を見る眼―19世紀フランス風景画の革新」
が開催されています。

モネ、風景をみる眼02.jpg

クロード・モネの作品を中心とした展覧会です。
作品の良さについてのコメントは他の専門家に任せます。

今回、私がお伝えしたいのは、私立と国立の美術館が
初めて共同企画し、それぞれの収蔵作品を相互に貸し出して、
それぞれで開催するという企画内容です。

2013年7月13日から11月24日まではポーラ美術館で、
12月7日から2014年3月9日までは国立西洋美術館で開催されます。

モネ、風景をみる眼01.jpg

展示作品は当然同じものが多くなるようですが、
一部は異なるみたいです。

今回をきっかけに、国立、私立に主体にとらわれず、
学芸員同士でどんどん連携して、
運営者を動かすようになるといいです。

近頃はキュレーターという言葉をよく聞くようになりました。

人々の関心を呼び起こしたり、気づきを与えたりするような
企画や展示の仕方を期待したいです。

熱心なファンにとっては、同じ作品を2館がどう並べて見せるかも、
見どころになるでしょう。

他と連携して、どう面白い企画を考えるか、
ビジネスチャンスはたくさんありそうです。

集まってビジネスチャンスを生み出そう

おはようございます。中小企業診断士の山口達也です。
今日は、集まることで需要を創造しようという話です。

パリのモンマルトルのテルトル広場には
絵描きがたくさんいます。

テルトル1.jpg

似顔絵を描いてもらった人も少なくないでしょう。
観光客も多く、とても賑わっています。

テルトル2.jpg

ここにいる絵描きの絵が特に上手い
という感じは受けませんでしたが、名所になっていて、
描いてもらいたいと思う人がたくさんいます。

モンマルトルでなければ、同じ絵描きが似顔絵を描くとしても
描いてもらおうと思う人は大きく減りそうです。

そのように考えると、購買の動機づけに
立地の魅力が大きく影響しています。

経営の観点では、意識的に集まって名所化を図ることで
購買意欲を喚起したいものです。

消費者にとっては、
その場所で買いたいという観光的な魅力がありますし、
多くの商品・サービスから選べる魅力もあります。

地域おこしの観点でも、この考え方は使えます。

昔のモンマルトルに画家が集まったきっかけは
家賃や税金が安かったことだと言われています。

優れた施設や利便性があったからではないようです。

つまり、集積を促すチャンスは多いと思います。

日本にも、かっぱ橋道具街や秋葉原電気街、
横浜中華街などがあります。

これらの街には買う楽しさがあります。

企業としては、同業者が多いところに飛び込むのは
競争が厳しく大変ですが、
イノベーションが長期的に強い企業をつくります。

産業集積も最初は小さいものです。
数店舗ある場所にあえて出店してみてははいかがでしょうか。