知財教材「デザイナーが身につけておくべき知財の基本」

こんにちは。中小企業診断士の山口達也です。

特許庁が昨年秋に
「デザイナーが身につけておくべき知財の基本」
という教材を公開しました。
https://www.jpo.go.jp/shiryou/s_sonota/chizai_kyozai-designer-kihon.htm

jpodesigntext01.jpg

この教材は主にデザインを学ぶ大学生向けの
講義で使えるようなパワーポイントスライドです。

著作権が特許庁にあることを示し、非営利であれば、
スライドを改変したり、複製できたりします。

15コマに沿ったスライドで、
以下のようなことが学べます。

・デザインに関わる知的財産権
・デザインとビジネス
・J-Platpatを利用した意匠権の権利調査
・デザインに関する契約に関する知的財産権のポイント

内容は「基本」から始まりますが、
初心者には難しい発展的な内容も含まれています。

知的財産権を初めて学ぶ人は
スライドだけを読んで理解するのは難しいかもしれません。
補足説明が欲しくなるでしょう。

楽しく、わかりやすく理解してもらうには
講義する側の力量が問われます。

デザインと知財の実務に詳しくないと、
面白い講義にするのは難しそうです。

しかし、かなり本格的な教材です。
私は2年前までは日本デザイナー学院の講師をしていました。
この教材があったら私も使いたかったです。

プロのデザイナーや、デザインを発注する中小企業側に
とっても役に立つ内容と思います。
posted by ブランド経営コンサルタント at 12:34Comment(0)知的財産権

色彩のみの商標登録のハードルは高い

おはようございます。中小企業診断士の山口達也です。

3月1日に特許庁が、色彩のみからなる商標について
初めて登録を認めたと発表しました。

出願人から登録料が納められて商標登録されます。

2月28日付けで登録を認められた
色彩のみからなる商標は2件です。

商願2015-29914.jpg
株式会社トンボ鉛筆
商願2015-29914
指定商品:消しゴム

商願2015-30037.jpg
株式会社セブン-イレブン ・ジャパン
商願2015-30037
指定役務:コンビニで販売する商品の小売、卸売

色のみの商標出願の受付を始めた
2015年4月1日に出願は190件ありました。

2年近くたって、やっと2件認められました。

拒絶理由通知や拒絶査定を受けた商標も多いです。

おそらく、特許庁の審査官が、
出願された色のみでは、買う人の立場で
どの企業の商品か識別することが難しいと
判断したためと思われます。

今回、認められた商標は一色ではなく、
三色もしくは四色の組み合わせで、
かなり認知度の高いものでした。

J-Platpatを見ると、登録が認められた2件も
いったんは拒絶理由通知が届いたようです。

初めての審査ということもあり、
時間をかけて慎重に審査したのでしょう。

予想していましたが、審査はやはり厳しめなので、
一般の中小企業が色のみの商標登録するのは
ハードルが高そうです。

特許庁の発表の詳細は以下のURLをご覧ください。
http://www.meti.go.jp/press/2016/03/20170301003/20170301003.html

参考:当ブログの記事
「2015年をブランドで振り返る(1)新しいタイプの商標登録が始まる」
http://brand-design.seesaa.net/article/431287438.html

2016年をブランドで振り返る

おはようございます。中小企業診断士の山口達也です。
2016年もあとわずかとなりました。

今年のブランドの話題を振り返ります。

商標権に関する新しい話題をご紹介します。

今年の4月1日から商標審査基準が改訂され、
商標法第3条第1項第6号に関する基準が
変わりました。

タグラインやキャッチフレーズについて
宣伝広告や企業理念としてだけでなく、
造語としても認識できる場合には、
登録できることになりました。

例えば、カゴメ株式会社は
「自然を、おいしく、楽しく。」
(商標登録第5887037号)を
今年4月1日に出願し、登録しています。

キャッチフレーズは原則として登録できない、
という基準ではなくなりましたが、

その商品の宣伝広告として、
一般的に使用される語句や他社も使用している語句は
どの企業の商品かわからないので、
引き続き登録は難しいことに変わりありません。

また、昨年に当ブログで取り上げた
色の商標はまだ特許庁で審査中のようです。

現時点で登録されていないようです。
かなり慎重に審査しているのでしょう。

登録第一号は話題のニュースになりそうです。

2015年をブランドで振り返る(1)新しいタイプの商標登録が始まる

おはようございます。中小企業診断士の山口達也です。
ブランドで2015年を振り返ります。

今年は新しい商標制度と、
地理的表示保護制度の2つを取り上げます。

商標法が改正され、今年4月1日から、
従来の文字や図形に加え、
音、動き、位置、ホログラム、色彩に関する
新しいタイプの商標も登録できるようになりました。

4月1日から出願を受け付け、
初めての新しいタイプの商標の登録査定が出たと
特許庁から公表されたのは10月です。

音商標は久光製薬、味の素や
伊藤園「おーいお茶」などで登録されています。

hisamitsu.jpg
商標登録5804299 久光製薬株式会社

特許庁のインターネット利用による公報発行サイトでは
登録された音を聞くことができます。
http://www.meti.go.jp/press/2015/04/20150428003/20150428003.html
https://www.publication.jpo.go.jp/index.action

ちなみに、「おーいお茶」は、
CMのおじさんの声ではなく、
女性の声で登録されていました。

動き商標は「東宝」など、
位置商標は「セイコーマートの帯や丸の位置」など、
ホログラム商標は「三井住友カード」が、
登録査定を受けています。

エドウィン.jpg
商標登録5807881
株式会社エドウインの位置商標

色の商標は420件以上出願されていますが、
慎重に審査しているようで、
まだ登録査定を受けた商標はないようです。

色の登録がどの程度認められるかが今後の焦点です。

広く登録が認められれば、
来年は出願ラッシュになります。

新しい商標制度や登録商標の詳細は
経済産業省のwebページをご覧ください。

経済産業省:新しいタイプの商標の保護制度について
https://www.jpo.go.jp/seido/s_shouhyou/new_shouhyou.htm

地理的表示保護制度については明日に。

J-PlatPat(特許情報プラットフォーム)が開始

おはようございます。中小企業診断士の山口達也です。

工業所有権情報・研修館が3月23日から、
特許情報プラットフォーム
(略称:J-PlatPat、じぇいぷらっとぱっと)を始めました。
https://www.j-platpat.inpit.go.jp

j-platpat.jpg

ネット上で特許、実用新案、意匠、商標に関する公報などを
見られるwebサイトとして、
特許電子図書館(IPDL)に替わるサービスです。

IPDLに比べてインターフェイス(画面表示、操作性)が
良くなった気がします。

商標を検索すると、一覧画面にイメージも表示されるなど、
表示項目も増え、見やすいです。

操作にも早く慣れそうです。

ブランド戦略やデザイン戦略に産業財産権は密接に関係します。
うまく使いこなせるようになりたいですね。

クリエイティブコモンズは著作権フリーではない

おはようございます。中小企業診断士の山口達也です。
桂米朝さんが亡くなりました。好きだったので残念です。

先週はマイクロソフトのクリップアート提供が
終了したことに関する記事でした。

クリップアートの提供を終了する替わりに、
マイクロソフトはBing検索を使って
イメージ(画像)検索した画像を使ってほしいと広報しています。

そのことについて私は、著作権を意識しているビジネス利用者は
現状のBing検索による画像使用を嫌がると見ていると述べました。

今日はその理由についてです。

Bing検索で表示される検索結果は、
クリエイティブコモンズによって
ライセンスされている画像です。

クリエイティブ・コモンズ・ライセンスの
説明は以下のwebサイトをご覧ください。
クリエイティブ・コモンズ・ジャパンによるライセンスの説明
http://creativecommons.jp/licenses/

詳細な説明は省きますが、
おおまかに説明すると、画像の著作権者(製作者)が
条件付きで利用を認めている状態です。

著作権を放棄しているわけではないことに注意が必要です。

具体的には「改変・加工しなければ」
「営利目的でなければ」「画像の横に著作者の表記をすれば」
などといった条件の範囲内で使用を許諾している状態です。

これらの条件は画像ごとに異なります。

Bing検索者は画像が掲載されているwebサイトを
ひとつひとつ確認して、条件を確認しなければなりません。

条件がわかりやすい位置に記されていないケースもありますし、
英語のwebサイトも多いです。

著作権に配慮する健全なビジネスパーソンにとっては、
権利関係を調べる手間を面倒に感じてしまい、
どうしても使いたい画像でなければ、
Bing検索の画像使用はしないようになると想像します。

マイクロソフトはクリップアートをビジネスで用いる文書や資料の
挿絵として使用することを広い範囲で認めていましたから、
仕事ではかなり使いやすかったのですが、
日本企業は今後、素材集を買うか、別のサイトから探してくる、
といった対応をすることになりそうです。

著作権を知らない個人が勝手に自由に使うケースも出てきそうです。
その点は心配ですね。

2014年をブランドで振り返る(1)

おはようございます。中小企業診断士の山口達也です。
ブランドで2014年を振り返ります。

話題は4つです。今日は前半編の2つです。

1つ目は、ホンダの「スーパーカブ」が
立体商標として認められたことです。

商標登録5674666号です。
スーパーカブの立体商標見本の画像です。
スーパーカブ立体商標.jpg

意匠権と異なり、商標権は更新し続けれられます。
立体商標のブランド、デザイン面での利点は大きいです。

ホンダのニュースリリースによると、
乗り物自体の形状が立体商標登録されるのは
日本で初めてだそうです。

一貫したデザインコンセプトを守り続けた結果です。

立体商標ではカーネルサンダース人形、ペコちゃん、
コカ・コーラやヤクルトの容器などの事例が有名ですが、
商品そのものが登録されることは少ないです。

ブランドを守る道筋がひとつ切り開かれました。

2つ目はベネッセの個人情報漏えいです。

情報漏えいがブランドに与える影響は厳しくなっています。
中小企業も大企業の話だと考えてはいけません。

確かに大企業と違いマスコミは大きく報道しないでしょう。
しかし、既存顧客を大きく失う危険性は中小企業も同じです。

情報漏えいの原因は、紛失などの管理ミスが多いので、
予防策はできるだけ講じましょう。

簡単に学べる資料として、IPA(情報処理推進機構)の
情報漏えい対策のしおりをご紹介します。

このしおりの内容を実行するのも大変だと思います。

しかし、ベネッセの件では、
企業側に被害者意識があるかのような話しぶりに、
厳しい意見が目立ちました。

誰かの犯罪行為が原因で漏えいしても、
企業のとってきた管理に不備があれば、
世間の目は厳しい時代に変わったことを象徴する一件でした。

後半編の2件は明日に。

商工会・商工会議所も地域ブランドの主体になれるように

おはようございます。中小企業診断士の山口達也です。
今日から8月ですね。

地域団体商標の制度が本日から改正されました。

地域団体商標は、地名と商品(サービス)の名称等からなる商標
について、一定の地理的な範囲で周知となった場合に、
商標登録を認めたものです。

「長崎カステラ」「関の刃物」「かっぱ橋道具街」の例があります。

ヨコハマ中華街.jpg

写真の「横浜中華街」も地域団体商標登録されています。

特許庁の「地域団体商標2013」によると、
地域団体商標は昨年9月までに551件の登録があります。

昨日までは、出願人になれるのが事業協同組合、
漁業協同組合、農業協同組合などに限られていました。

本日から商工会、商工会議所、NPO法人も出願できるようになりました。

B級グルメをはじめとして商工会などが推進している
ブランドも多いので登録数が増えそうです。

出願においては、事前の地域の事業者の意思統一、
費用の予算化、丁寧な書類準備が求められます。

書面で周知性があることを説明しなくてはいけません。

ここでの周知性とは、
隣接する都道府県に知られている程度を指します。

実際の審査では、以下のような点などを見て、
周知性があるかどうかを審査官が判断しているようです。

・過去3~5年程度の販売量、販売先の地域
・新聞・雑誌等への宣伝・広告活動、取材記事
・出願人やその構成員が商標を使用していることを示すパンフレットや伝票

通常の商標登録と違って準備は簡単ではありませんが、
地域ブランドには大きな武器になります。

ぜひチャレンジしましょう!

特許庁のデザイン・意匠専門家派遣

おはようございます。中小企業診断士の山口達也です。

今日は特許庁の知財総合支援窓口で行われている
デザイン・意匠専門家派遣をご紹介します。

特許庁が全国の発明協会などに委託して実施している
知財総合支援窓口」では、特許権や意匠権、商標権などの
知的財産権の相談に無料で応じています。
http://chizai-portal.jp/about/index.html

知財総合支援窓口では、窓口相談だけでは解決が難しい課題は、
弁理士やデザイナーなどの派遣を行っています。

この専門家派遣は、あまりネットでも周知されておらず、
広報も弱いので、特にデザイン分野については、
どのような支援が行われるのか、
一般にはほとんど知られていません。

しかし、特許庁広報誌10・11月号で特集記事が組まれました。
http://www.jpo.go.jp/cgi/link.cgi?url=/torikumi/hiroba/kohoshi_tokkyo.htm

読むと、かなりイメージしやすくなると思います。

専門家が応じるのは相談なので、デザイン制作や
知的財産権の出願書類の作成は依頼できませんが、
無料で専門家が事務所に来てくれるありがたい制度です。

商品開発を行っている中小企業に特にお勧めします。
デザイン開発や意匠出願のタイミングなどの
アドバイスが受けられます。

また、マーケティング戦略や事業展開のヒントが
得られる可能性もあります。

ダメなコンサルティング会社を見抜く技

おはようございます。中小企業診断士の山口達也です。

新型インフルエンザへの警戒が必要になっています。
手洗い、うがいなどの基本的な対策はとりましょう。

今朝は早起きしたのでブログを。
前回、ブランドファインの商標登録の話をしました。

商標登録はブランド戦略の基礎です。

ただ、世の中には
「ブランドコンサルティングを行っている」としながらも
商標登録していない会社やコンサルティング事務所があります。

私が出願するときに、いろいろな会社の登録を探してみたのですが、
登録していない企業が結構あることには、びっくりしました。

商標登録していないコンサルティング会社は、
ちゃんとアドバイスできるのか、
商標登録の意義を分かっているのか、大いに疑問です。

私がお客の立場だったら、そんな会社やコンサルタントには
とても怖くてコンサルティングを頼めません。

何をアドバイスしていただけるのでしょうか。

自社はやらないけど人に薦める、
というコンサルタントを私は好きになれないですね。

コンサルティングをする以上、登録すべきだと思います。

そういう私も開業後2ヶ月経って出願しましたが、
これは出願・登録料の値下げを待ったためです。

商標出願・登録の状況は、
IPDL(特許電子図書館)で調べれば、わかります。

ダメなブランドコンサルティング会社を見抜く
簡単な技の一つでしょう。

皆さんはどうお考えですか。

当ブログは実は同業者の方にも多く読まれているようです。
賛成、反論も大いに歓迎です。

ブランドファイン商標登録

おはようございます。中小企業診断士の山口達也です。
事務所名の「ブランドファイン」が商標登録されました。

商標登録第5218807号「Brandfine/ブランドファイン」

商標ブランドファイン.jpg

この商標は弁理士のアドバイスなしで自力で出願、登録しました。

発明協会神奈川県支部の出願アドバイザーに助けていただいて、
パソコン電子出願で出願したのが2008年6月2日(月)です。

事務所の開業は4月1日でしたが、出願料が6月に値下がりするのを
知っていたので、それを待って出願しました。

値下げに関しては昨年、当ブログでも記事にしています。

(参考)2008年6月1日「特許・商標料金値下げ」
http://brand-design.seesaa.net/article/98787746.html

私は発明協会にある共同パソコンを使って、特許庁へ出願しました。

パソコンの使用は無料ですし、
出願アドバイザーはとても親切で丁寧に教えてくれました。
本当にありがとうございました。

登録査定の認証・発送日は2009年2月20日で、
その後、登録料を納付して2009年4月3日に登録となりました。

商標は登録から10年間有効で、10年経ったら更新できます。
何度でも更新延長できます。

登録は大丈夫かなと思っていましたが、
登録査定をもらった時は、やはりうれしかったです。

ブランド・デザイン分野で経営コンサルティングを行う以上、
早く取りたかったので、ホッとしています。

これでコンサルティングにも、これまで以上に力が入ります!

無用なトラブルを避けるため、ビジネスを順調に成長させるため、
中小企業も商標登録しておくことを勧めます。

動画で意匠権がわかる

おはようございます。中小企業診断士の山口達也です。

前回の撮影禁止の話題について、
良い問題提起だったというお声を頂戴しました。
ありがとうございました。

今日は動画のご紹介です。

2月2日から「意匠権 ものづくりの強い味方」という
動画が特許庁のホームページにアップロードされています。

トップページの一番下の方に
動画への入口(バナー)があります。

特許庁Webサイト
http://www.jpo.go.jp/indexj.htm

もちろん無料で配信されています。

私も動画を観ました。
初めて意匠を学ぶ人には、わかりやすくて良いと思います。
基本編と実践編を合わせて所要時間は約35分です。

意匠権とは工業デザインを保護するための権利です。

優れたデザインを真似されないためには、
取得したいところです。

意匠権を知らない人は結構多いです。

しかし、特許と違ってデザインは真似しやすいです。

どこかで見たデザインが自分の頭の引き出しに記憶されていて、
商品開発の時に悪意なく、他人のデザインを
新たに自分が創作したとして使ってしまう危険性があります。

プロのデザイナーではなく、
一般の方に特に注意してほしいパターンです。

そのまま発売したら、他社の意匠権を侵害してしまった、
そんなことにならないためにも意匠権の基礎知識は持ちましょう。

この動画が役に立つはずです。

特許庁のWebサイトには、他にも商標や地域ブランドの動画が
あります。こちらも役に立ちます。

動くデザインが保護される

おはようございます。中小企業診断士の山口達也です。
今日は特許庁が「動くデザイン」を意匠登録する方針である
というニュースについてです。

日本経済新聞の9月20日夕刊に記事が掲載されています。

意匠権は外観を登録してデザインを保護する権利です。

記事によると、携帯電話の画面などに使われる動くデザインは、
現在の審査基準では保護されるかどうか必ずしも
明確ではないが、特許庁は10月にもこの基準を見直して
動くデザインも保護の対象に加える方針である、としています。

どれくらいのものが保護されるのかよくわかりませんが、
過度にアニメーションが登録されると、
社会的に混乱が生じるのではないかと心配です。

現在も画面デザインの一部は保護されるのですが、
新たに認める意匠の例示に注目です。

他企業の登録だらけで、デザインの幅が狭くならないよう、
独占権を与えるのにふさわしい意匠に限って、
登録されることを願います。

例えば、プログレスバー
(パソコンの作業中に作業が何%進んでいるかを表すバー)が
どんどん登録されてしまうことで、

企業ごとにバーの表示がバラバラになり、
そのためユーザが混乱する、
そんなことがないようにしてもらいたいです。

音・におい・味も商標に?

おはようございます。中小企業診断士の山口達也です。

昨日の日本経済新聞夕刊に
「音・におい、商標に」という見出しの記事がありました。

特許庁が音やにおい、動きなどの商標登録について検討し、
2010年の法改正を目指している、

と報じています。


まだ検討段階ですが、可能性はあります。

現在、日本では、文字、図形、記号、立体の分野で
登録が認められています。

海外では、音、におい、動きも商標の対象としている
国もあり、改正で日本もルールを合わせるかもしれません。


識別可能な音、におい、動きの基準は難しいと思いますが、

インテルのテレビCMで「intel inside」のバックに流れる
音楽は対象となるかもしれません。


におい、味も対象となると、
かつてフランチャイズ本部にいた私としては、
商標で押さえる項目が増えることが気になります。

そして、それらの商標を押さえる管理の効果はあるのか?

ちょっと判断が難しくなりそうです。


ちなみに、料理レシピを著作権で保護するのは
結構難しいと聞いていますので、
商標登録の要件もかなり厳しくなるのではと予想します。


しかし、今後のブランド戦略上、
音、におい、味も考慮に入れておきたいですね。

特許・商標料金値下げ

おはようございます。中小企業診断士の山口達也です。

本日から特許・商標料金が引き下げられました。

このニュースは、以前このブログで
日本経済新聞の情報をもとに速報を紹介しましたが、
いよいよ本日から実施されます。

2007年6月28日「商標登録更新料を引き下げへ」
http://brand-design.seesaa.net/article/46169758.html


特に今回の改定では、
特許は長期間保有する人のメリットが大きくなり、
商標関係料金は大幅に引き下げられました。

特許は、第10年以降に
毎年支払う特許料が15%くらい下がっています。


商標も出願料、設定登録料は40%超引き下げ、
更新登録料は3分の1以下になっています!


商標登録出願
改定前 6,000円+区分数×15,000円
改定後 3,400円+区分数× 8,600円

商標設定登録料
改定前  区分数×66,000円
改定後  区分数×37,600円

更新登録料
改定前 区分数×151,000円
改定後 区分数× 48,500円


かなり下がっていますから、商標の出願、更新の件数は
大幅に増えるでしょう。

中小企業のみなさんも
ライバルに取られる前に早めに出願しましょう。

中小企業では、まだ商標登録していない企業も多いのですが、
商標はブランド戦略上とても重要です。
必ず検討しましょう。


詳しい料金等は特許庁のwebサイトをご覧ください。
http://www.jpo.go.jp/cgi/link.cgi?url=/torikumi/puresu/press_ryoukin_61hikisage.htm

コカ・コーラ瓶の立体商標

おはようございます。中小企業診断士の山口達也です。

昨日、知的財産高裁はコカ・コーラの瓶を
立体商標として認定し、商標登録を認めなかった特許庁の
審決を取り消しました。

日本コカ・コーラ株式会社によると、

今回の判決は、日本において、
文字や図形が付されていない容器について
初めて立体商標登録を認められたものだそうです。

日本コカ・コーラ株式会社のサイト
http://www.cocacola.co.jp/corporate/news/news_000453.html


立体商標の例に、
不二家のペコちゃんがよく挙げられますが、
容器だけを登録するのは、かなり難しいようです。


今朝の日本経済新聞によると、これまで
サントリーのウイスキー「角瓶」や
ヤクルトの容器は認められなかったそうです。

そのため今回の判決は画期的です。


形状の独自性については、
裁判長は「コーラ飲料の容器として予測可能の範囲内」
と否定したそうですが、

「多くの人が形状だけでコカ・コーラと認識できる」
と認定したそうです。


共同通信(47NEWS)では、
http://www.47news.jp/CN/200805/CN2008052901000600.html

判決は、

(1)同じ形状の無色容器を示した原告側の調査で
6-8割の人が商品名を「コカ・コーラ」と回答した

(2)形状に関する歴史やエピソードなどを解説した本が
多く出版されている

(3)同じ特徴を持つ容器の清涼飲料水は流通していない

などを識別能力がある理由として挙げた、と報じています。



日本経済新聞によると、長期間の使用で
他社製品と識別可能になったと認めた例は、
懐中電灯「マグライト」に続いて2例目だそうです。


形だけで多くの人が認識できるまで、
約50年使い続けたことが実を結んだということでしょうか。

約50年のブランドの重みがあって、
それが認められたということですね。


「マグライト」や、立体商標を登録する意義についても、
以前このブログでも取り上げました。参考にしてください。


2007年7月4日「立体商標を認める判決」
http://brand-design.seesaa.net/article/46766703.html

2007年7月7日「意匠だけでなく立体商標も考える」
http://brand-design.seesaa.net/article/47014885.html

著作権の明示

おはようございます。中小企業診断士の山口達也です。
今日の話題は著作権です。

このブログの一番下に、以下の記述を入れました。


Copyright (C) 2007-2008 Tatsuya YAMAGUCHI. All Rights Reserved.


商品やWebサイトなどで、似た表記を一度は
ご覧になったことがあると思います。

この記述は、
「著作権は山口達也にあり、すべての権利をもっています。」
という意味です。2007年は最初の発行年、
2008年は最終更新年を指しています。

(C)は、正式にはCをマルで囲んだマルシーマークを使います。
ここではWebの文字表記の関係で、括弧を使用しています。


日本では著作権は、特許権のような出願・登録などの手続き
を必要とせず、創作時点で自動的に著作者に付与される
(無方式主義という)考え方を採用しています。

そのため上の記述がなくても、
このブログの内容に関する著作権は、私に帰属します。


では、このような記述が生まれた背景とは
どのようなものでしょうか。


実は、かつてアメリカでは、著作権を得るには登録が必要という
考え方をとっていました。

この場合、日本の著作物はアメリカにおいては著作権を
登録しない限り、保護されない事態になってしまいます。

このような事態を解決するために、1952年に万国著作権条約が
制定され、上のような表記をすることで、
著作権登録が必要な国でも、無方式主義の国の著作物が
登録されているものとみなして保護できるようにしたのです。


現在は、アメリカも無方式主義を採用しており、
すでに世界の多くの国が無方式主義をとっているため、
今では上のような記述をする法的な意味は小さいようです。


しかし、著作権の明示をあらためてアピールすることで、
無断コピーなどを防ぐ一定の効果はあるのではないかと思い、
今回、起業するにあたり、記述を加えました。


著作権への意識は大切にしましょう。


なお、この記事を書くのにあたっては、
著作権を所管する文化庁のWebサイト内にある
著作権テキストを参考にしました。


さらに勉強したい方は、文化庁のWebサイトをご覧ください。

小売等役務商標制度

今日は、小売等役務商標制度
(こうりとうえきむしょうひょうせいど)についてです。

ブランドをつくり、まもるためには
知っておいた方がよい知識ですから、勉強しましょう。


この制度は、商標法が改正されて新設された制度です。
平成19年4月1日からスタートしました。

小売等役務商標制度とは、
小売業、卸売業の方々が使用するマークを
サービスマーク(役務商標)として、保護する制度です。


今回の改正により、
商品販売に際して行っている品揃え、陳列、
接客サービスなどの役務について、
商標が登録できるようになったのです。

これまでは、商標の保護が及ばなかった
ショッピングカートや店員の制服などに
使用している商標が保護できるようになります。

以前は、商品商標としての保護対象が、
値札や折込チラシなどに限られていました。


また、もうひとつのメリットがあります。

以前は、広範な商品を扱っている場合では、
保護を受けるために、
複数の商品区分での商標登録が必要でしたが、

4月からは小売サービスというひとつの分野での
登録ができるので、
廉価に権利取得ができるメリットがあります。


この制度は、カタログ、テレビやインターネットを
利用した通信販売も対象となります。


小売等役務商標に関する手数料は、
通常の商標登録と同じで、以下のとおりです。

出願料  21,000円(書面での出願は要追加費用)
登録料  66,000円
更新料  151,000円 


今回の改正で、小売業、卸売業の方は登録しやすくなりました。
まだ登録していない企業は、この機会に検討しましょう。
ブランドづくりにとても有効です。


詳しくは、特許庁のホームページをご覧ください。
(小売等役務商標制度の部屋)
http://www.jpo.go.jp/cgi/link.cgi?url=/torikumi/t_torikumi/t_kouri_top.htm
(パンフレット)PDFファイル
http://www.jpo.go.jp/torikumi/t_torikumi/pdf/t_kouri_top/02.pdf

意匠権を担保とした融資

今日はデザインを担保とした融資が実行されたという話題です。

日本政策投資銀行が、今年1月31日付のニュースリリースで、
アッシュコンセプトの「アニマルラバーバンド」に
かかる意匠権を担保とする知的財産権担保融資を
実施したことを明らかにしています。

日本政策投資銀行の平成19年1月31日のプレスリリース
http://www.dbj.jp/news/archive/rel2006/0131.html

「アニマルラバーバンド」については、
9月2日の記事でご紹介しました。
動物の形をしたあの輪ゴムです。覚えていますよね。

意匠権を担保とする知的財産権融資は、これが日本で初めてです。

これまで特許権を担保とする知的財産権融資は多くありましたが、
意匠権・デザインに担保価値を見い出した融資は初めてで、
画期的なニュースといえます。

なぜ、これまで行われなかったかというと、
デザインを担保価値として金額算定するのが
難しかったからだと思います。

今回もスケッチとしてのデザインや、商品化までの
デザイン開発の価値だけで融資したわけではないでしょう。

日本政策投資銀行は、以下のように述べています。

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アッシュコンセプトの経営方針、ビジネスモデルを高く評価し、
同社に対し、同社の主力製品である「アニマルラバーバンド」の
競争力の源泉であるそのデザイン性に着目し、
「アニマルラバーバンド」にかかる意匠権を担保とする
融資を実施しました。

これまでの「アニマルラバーバンド」の実績、及び
今後生み出していく市場価値を高く評価したものです。

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つまり、「アニマルラバーバンド」の実績や、
今後生み出す価値が評価されて融資されているのです。

この一件は、デザインの価値を再確認する
よいきっかけになると思います。

この続きは、また次回に。

ちなみに日本政策投資銀行は、来年民営化される予定です。

立体商標を認める判決(2)

今日は、以前このブログで取り上げた
懐中電灯「ミニマグライト」の立体商標が知的財産高裁の判決で
認められたというニュースに関連した雑誌記事の紹介です。

(このブログの以前の記事)
2007年7月4日「立体商標を認める判決」
2007年7月7日「意匠だけではなく立体商標も考える」


7月24日に発売された雑誌「NIKKEI DESIGN」8月号の
112ページに「弁理士・渡邉知子の知財ショートセミナー」
というコーナーがあり、解説が載っています。


記事では、商品の形状について広告が行われていたことに
着目し、裁判所に評価されたポイントのひとつとして
解説しています。

詳細は、ここでは紹介できませんので、
「NIKKEI DESIGN」をご覧になってください。

独創的なデザインで他のものと識別可能というだけでは、
立体商標登録は難しいようです。