今日は、前回お話しした「クローズアップ現代」
“デザインの力”が世界を制す~問われる日本の戦略~
でのデザイナーの深澤直人さんが話した内容についてです。
番組では、深澤直人さんが
21_21 DESIGN SIGHT の第1回企画展の Chocolate
の狙いを話す場面で、とても興味深いお話がありました。
(参考)Chocolateの六本木経済新聞の記事
デザインの本質に迫るお話だと感じましたので紹介します。
(テレビの話をもとに、私が理解した内容で書き言葉に
変えています。深澤さんの趣旨と変わらないよう注意している
つもりですが、ぴったり合致しないことは、ご容赦ください。)
・・・(紹介始め)・・・・・・
この企画展は、デザインが行う
私たちが言うところの「意識の中心」を
どこに見つけて、置くかということに焦点をあてたものです。
題材としたチョコレートは、中心がたくさんあります。
これは、チョコレートの形を憶えているだけでなく、
例えば、アーモンドが入ったチョコレートを口に入れて、
口の中でチョコレートだけを溶かして、アーモンドだけを
残したりするという食べ方だったり、
また、子供が口の周りやTシャツにチョコレートを
いっぱいつけてしまう、というような
幸せの現象、もチョコレートの中心だったりするのです。
そのチョコレートがもっている切り口・視点(=中心)に、
デザイナーが意識を向けられるかどうか。
デザイナーは、誰もが知っているモノ・コトに対しての
切り口・視点を見つけて、意識を向けていくことが大切です。
デザイナーはいろいろ探し、考えるのですが、
見つけ出したものに、
それは本当にみんなが知っている中心ですか?
と、私たちは問いかけていきます。
私(=デザイナー自身)しか知らないということではなく、
みんなが知っているものを、私が一番最初に見つけた
というようなことが、この展示会ではやりたかったのです。
・・・(紹介終わり)・・・・・・
私も、モノ・コトがもつ機能であったり、感情であったり、
その切り口・視点を見つけて提示するということが、
デザイナーとしての仕事のひとつであると思います。
深澤直人さんは、この点で特に優れていることが、
高く評価されている理由のひとつではないでしょうか。
深澤さんのお話は、とてもわかりやすく、素晴らしかったので、
次回もこのテーマを続けたいと思います。