今日は地域団体商標制度についてです。
地域団体商標制度とは、
地域の名称及び商品(役務)の名称等からなる商標
について、一定の範囲で周知となった場合には、
事業協同組合等の団体による
地域団体商標の登録を認める制度です。
例えば「長崎カステラ」が地域団体商標で登録されています。
この制度の目的は、
地域ブランドをより適切に保護することにより、
事業者の信用の維持を図り、産業競争力の強化と
地域経済の活性化を支援することです。
(特許庁より)
平成18年4月からスタートし、3月までの1年間で
698件の出願があった話題の制度です。
この制度が始まるまでは、
全国的な知名度があると認められた商標
(夕張メロン、西陣織など)と、
文字に図形等を組み合わせた商標
の2種類が登録されていましたが、
この制度の導入により、
複数の都道府県に及ぶほどの周知性を獲得した
商標も登録できるようになりました。
地域団体商標の登録要件には、以下のものがあります。
1.出願人が事業協同組合などの組合である
2.商標が組合の構成員に使用させるものである
3.商標が使用されており、周知性を獲得している
4.商標が地域の名称と商品・役務の名称等からなる
5.地域が商品(役務)と密接に関連している
そして、特許庁の発表資料を見ると、
47都道府県すべてから、出願があったことがわかります。
(出願件数第1位は京都の131件)
地域ブランド、町おこしに
とても期待されている制度と言えますね。
平成19年5月1日現在では、
192件が登録査定となっています。
登録査定とは、特許庁からの登録OKという
査定のことで、その後登録料が支払われると登録されます。
すでに、関さば(大分県)、黒川温泉(熊本県)などが
登録査定を受けています。
その他にも、私が知らないものも多く登録査定されています。
これは、全国的な周知性が必要なくなったので、
当然といえるかもしれません。
この制度ができたことで、
私はブランド戦略も変わると予想します。
つまり、複数の都道府県で知られるブランドになれば、
まず地域団体商標を登録して、
先に商標を保護するようになると思います。
商標登録してから、さらに全国へブランド知名度の向上を目指す
という順序で、
ブランドの強化をしていく戦略が一般的になるでしょう。
(参考)特許庁の地域団体商標制度のページ
http://www.jpo.go.jp/cgi/link.cgi?url=/torikumi/t_torikumi/t_dantai_syouhyou.htm
団体商標登録制度
今日のテーマは団体商標です。
団体商標とは、
事業者を構成員に有する団体が、
自己又はその構成員に共通に使用させる商標であり、
商品又は役務の出所が当該団体の構成員であることを
明らかにするもの、です。
やさしく説明すると、
団体が、その団体のメンバーが使う商標を登録できる制度
と考えてよいでしょう。
団体商標登録制度は、平成9年4月1日より始まり、
商標法第7条に定められています。
登録要件は通常の商標権と変わりません。
この団体商標は、平成18年9月1日より
対象となる団体の範囲が拡大されています。
改正前は
民法第34条の規定により設立された社団法人
事業協同組合その他特別の法律により設立された組合
が対象でしたが、
改正後は
社団(法人格を有しないもの及び会社は除く)
も対象と認められるようになりました。
新たに認められた対象の具体例として、
商工会議所、商工会、NPO法人、を特許庁は挙げています。
この改正で、従来あった面倒な部分、例えば、
商工会議所が商標を登録して、
一会員ごとに使用許諾を与えていた点や、
商工会議所自身が商標を使用しなくてはいけなかった点
が解消されるのではないでしょうか。
中小企業にとって、よい改正ですね。
(参考)特許庁のページ
http://www.jpo.go.jp/seido/s_shouhyou/dansho.htm
次回は、地域ブランドの切り札として昨年から話題の
地域団体商標登録制度の説明です。
団体商標とは、
事業者を構成員に有する団体が、
自己又はその構成員に共通に使用させる商標であり、
商品又は役務の出所が当該団体の構成員であることを
明らかにするもの、です。
やさしく説明すると、
団体が、その団体のメンバーが使う商標を登録できる制度
と考えてよいでしょう。
団体商標登録制度は、平成9年4月1日より始まり、
商標法第7条に定められています。
登録要件は通常の商標権と変わりません。
この団体商標は、平成18年9月1日より
対象となる団体の範囲が拡大されています。
改正前は
民法第34条の規定により設立された社団法人
事業協同組合その他特別の法律により設立された組合
が対象でしたが、
改正後は
社団(法人格を有しないもの及び会社は除く)
も対象と認められるようになりました。
新たに認められた対象の具体例として、
商工会議所、商工会、NPO法人、を特許庁は挙げています。
この改正で、従来あった面倒な部分、例えば、
商工会議所が商標を登録して、
一会員ごとに使用許諾を与えていた点や、
商工会議所自身が商標を使用しなくてはいけなかった点
が解消されるのではないでしょうか。
中小企業にとって、よい改正ですね。
(参考)特許庁のページ
http://www.jpo.go.jp/seido/s_shouhyou/dansho.htm
次回は、地域ブランドの切り札として昨年から話題の
地域団体商標登録制度の説明です。
21_21 DESIGN SIGHT 「Chocolate」
今日は、東京ミッドタウンの 21_21 DESIGN SIGHTの
第1回企画展「Chocolate」の訪問レポートです。
東京ミッドタウンは緑が多くて、とても気持ちがよいです。
21_21 DEIGN SIGHT の全景写真です。
デザインの発信地として素晴らしい
ロケーションだと思います。
東京ミッドタウン内には、サントリー美術館もありますし、
国立新美術館も近くにあります。
六本木も上野のようなアートな地区になったように思います。
さて、この「Chocolate」については、
以前このブログで、企画のねらいなどを
ディレクターの深澤直人さんが話した内容を紹介しています。
参考にしてください。
4月8日の記事
4月11日の記事
入場料1000円を払ってチケットを買い、進むと
入り口でチョコレートをひとつ渡されました。
このあたりは、五感でチョコレートを感じるという
ところで面白いですよね。
入り口の表札は控えめな感じ
展示作品には、商品化が近いようなデザインは
あまり多くありません。
チョコレートがもつもの、チョコレートから連想するもの、
チョコレートを作る過程にあるものが、
デザインされています。
どちらかといえば、ビジネスよりアートに近いと思います。
しかし、このような展示会が、
日本のデザインの発展に寄与するのは間違いありません。
この企画展を通して、デザイナーも、見る側も、
たくさんの視点をもち、そしてデザインする力を
磨くことができるのだと思います。
展示会は7月29日まで。
(参考)六本木経済新聞の記事
次回以降にも期待です。
第1回企画展「Chocolate」の訪問レポートです。
東京ミッドタウンは緑が多くて、とても気持ちがよいです。
21_21 DEIGN SIGHT の全景写真です。
デザインの発信地として素晴らしい
ロケーションだと思います。
東京ミッドタウン内には、サントリー美術館もありますし、
国立新美術館も近くにあります。
六本木も上野のようなアートな地区になったように思います。
さて、この「Chocolate」については、
以前このブログで、企画のねらいなどを
ディレクターの深澤直人さんが話した内容を紹介しています。
参考にしてください。
4月8日の記事
4月11日の記事
入場料1000円を払ってチケットを買い、進むと
入り口でチョコレートをひとつ渡されました。
このあたりは、五感でチョコレートを感じるという
ところで面白いですよね。
入り口の表札は控えめな感じ
展示作品には、商品化が近いようなデザインは
あまり多くありません。
チョコレートがもつもの、チョコレートから連想するもの、
チョコレートを作る過程にあるものが、
デザインされています。
どちらかといえば、ビジネスよりアートに近いと思います。
しかし、このような展示会が、
日本のデザインの発展に寄与するのは間違いありません。
この企画展を通して、デザイナーも、見る側も、
たくさんの視点をもち、そしてデザインする力を
磨くことができるのだと思います。
展示会は7月29日まで。
(参考)六本木経済新聞の記事
次回以降にも期待です。
インクルーシブ、トランスジェネレーションデザイン
今日は短めに。
テーマは、5月5日の記事で紹介した
経済産業省の環境生活標準化推進室の資料
http://www.jisc.go.jp/jisc/pdf/pdf14thShouseitoku/shiryou6-1.pdf
に登場した
インクルーシブデザインと
トランスジェネレーションデザイン
についてです。
実は、私は今回の資料を見るまでは、
二つの言葉とも知りませんでした。
日本では、まだあまり使われていない言葉だと思います。
少し調べてみました。
インクルーシブデザイン(inclusive design)は、
イギリスをはじめとした
ヨーロッパでよく用いられている言葉のようです。
インクルーシブデザインも、やはり資料の通り、
アクセシブルデザインやユニバーサルデザインと
同義と考えてよいようです。
トランスジェネレーションデザインは、
たぶん、世代を越えるデザイン
という意味ではないかと思われます。
こちらもユニバーサルデザインなどとほぼ同義と
考えてよいと思います。
テーマは、5月5日の記事で紹介した
経済産業省の環境生活標準化推進室の資料
http://www.jisc.go.jp/jisc/pdf/pdf14thShouseitoku/shiryou6-1.pdf
に登場した
インクルーシブデザインと
トランスジェネレーションデザイン
についてです。
実は、私は今回の資料を見るまでは、
二つの言葉とも知りませんでした。
日本では、まだあまり使われていない言葉だと思います。
少し調べてみました。
インクルーシブデザイン(inclusive design)は、
イギリスをはじめとした
ヨーロッパでよく用いられている言葉のようです。
インクルーシブデザインも、やはり資料の通り、
アクセシブルデザインやユニバーサルデザインと
同義と考えてよいようです。
注:「ビジネスマンのための『行動観察』入門」松波晴人によると、
デザインのプロセスにて必ずユーザに参画(インクルード)してもらう
デザイン手法、と説明している。2012.12.30追記
トランスジェネレーションデザインは、
たぶん、世代を越えるデザイン
という意味ではないかと思われます。
こちらもユニバーサルデザインなどとほぼ同義と
考えてよいと思います。
ユニバーサルデザインを考える
今日はユニバーサルデザインについて私の考えを述べます。
前回では、ユニバーサルデザインと
アクセシブルデザインの意味が同じか違うか、
そんな議論を紹介しました。(前回の記事)
私は、実はあまりこの議論を突き詰めなくても
よいのではないかと考えています。
それは考え方や言葉の定義よりも、
実際に多くの人にとって使いやすいデザインであるか
どうかこそが重要だと考えているからです。
確かに、考え方の出発点は異なるので、
二つの言葉を使い分けるという主張は理解できます。
しかし、高齢者や障害者の人たちが使うことを
想定しなければ、本当に優れた
ユニバーサルデザインは作れないと私は思うのです。
どういうことか説明します。
実際に多くの人にとって使いやすいデザインを
目指すとなると、
高齢者や子ども、障害のある方に試作品を
使ってもらいながら、その方たちの意見を聞きながら、
デザイン開発を進める必要があります。
だから、多くの人にとって使いやすいということは、
利用者としてあらゆる人を想定して作られたと思うのです。
となると、
実際に多くの人にとって使いやすいデザインを作るためには、
「高齢者や障害のある人たちにとって使いやすくしよう」
という考え方をもたないとするユニバーサルデザインでは
近づけないような気がするのです。
でも、それではユニバーサルデザインの目指すものと
相反しますよね。
私が大切にしたいのは、できるだけ多くの人にとって
使いやすいデザインが増えていくことですから、
この言葉の意味の違いについて、
突き詰めたいと思わないのです。
一方で、使い分けてもよいと思うケースの具体例を挙げます。
例えば、すでにデザインされていたものに対して、
手すりや印をつけて扱いやすくすることなどは、
アクセシブルデザインといった方が、ユニバーサルデザイン
というよりは、言葉のイメージに近いと思います。
また、ユニバーサルデザインについて、
注意が必要だと思う点を述べます。
世の中には、さまざまな方がいらっしゃいます。
努力してユニバーサルデザインに取り組んだ
製品、建物、空間を作ったとして、
本当にあらゆるの人が使いやすくなっているのでしょうか?
本当にすべての人に使いやすい製品、建物、空間なんて
実は作れないと思うのです。
それをユニバーサルデザインといって、
これでみんなが使いやすくなったと、
決めつけて完結してしまうのは、
まだ改善や配慮が不足していると思うのです。
私が大切にすべきと思うのは、
あらゆる人にとって使いやすいデザインになるよう、
多くの人に試しに利用してもらったり、
意見を頂戴したりしながら、
少しでも多くの人に使いやすいデザインにしようとする
真摯なデザイン開発への取り組みです。
それさえあれば、言葉を厳密に定義づけることは
それほど重要ではないと感じるのです。
みなさんはどのようにお考えですか?
前回では、ユニバーサルデザインと
アクセシブルデザインの意味が同じか違うか、
そんな議論を紹介しました。(前回の記事)
私は、実はあまりこの議論を突き詰めなくても
よいのではないかと考えています。
それは考え方や言葉の定義よりも、
実際に多くの人にとって使いやすいデザインであるか
どうかこそが重要だと考えているからです。
確かに、考え方の出発点は異なるので、
二つの言葉を使い分けるという主張は理解できます。
しかし、高齢者や障害者の人たちが使うことを
想定しなければ、本当に優れた
ユニバーサルデザインは作れないと私は思うのです。
どういうことか説明します。
実際に多くの人にとって使いやすいデザインを
目指すとなると、
高齢者や子ども、障害のある方に試作品を
使ってもらいながら、その方たちの意見を聞きながら、
デザイン開発を進める必要があります。
だから、多くの人にとって使いやすいということは、
利用者としてあらゆる人を想定して作られたと思うのです。
となると、
実際に多くの人にとって使いやすいデザインを作るためには、
「高齢者や障害のある人たちにとって使いやすくしよう」
という考え方をもたないとするユニバーサルデザインでは
近づけないような気がするのです。
でも、それではユニバーサルデザインの目指すものと
相反しますよね。
私が大切にしたいのは、できるだけ多くの人にとって
使いやすいデザインが増えていくことですから、
この言葉の意味の違いについて、
突き詰めたいと思わないのです。
一方で、使い分けてもよいと思うケースの具体例を挙げます。
例えば、すでにデザインされていたものに対して、
手すりや印をつけて扱いやすくすることなどは、
アクセシブルデザインといった方が、ユニバーサルデザイン
というよりは、言葉のイメージに近いと思います。
また、ユニバーサルデザインについて、
注意が必要だと思う点を述べます。
世の中には、さまざまな方がいらっしゃいます。
努力してユニバーサルデザインに取り組んだ
製品、建物、空間を作ったとして、
本当にあらゆるの人が使いやすくなっているのでしょうか?
本当にすべての人に使いやすい製品、建物、空間なんて
実は作れないと思うのです。
それをユニバーサルデザインといって、
これでみんなが使いやすくなったと、
決めつけて完結してしまうのは、
まだ改善や配慮が不足していると思うのです。
私が大切にすべきと思うのは、
あらゆる人にとって使いやすいデザインになるよう、
多くの人に試しに利用してもらったり、
意見を頂戴したりしながら、
少しでも多くの人に使いやすいデザインにしようとする
真摯なデザイン開発への取り組みです。
それさえあれば、言葉を厳密に定義づけることは
それほど重要ではないと感じるのです。
みなさんはどのようにお考えですか?
ユニバーサルデザイン
今日はユニバーサルデザインについてです。
ユニバーサルデザインは、
前回取り上げたアクセシブルデザインに近い言葉です。
ユニバーサルデザインとは、
あらゆる人が利用可能であるように製品、建物、
空間をデザインすることを指します。
アメリカのノースカロライナ州立大学の
ロナルド・メイス氏が1980年代に提唱したものとされます。
ユニバーサルデザインには次の7原則があります。
1.誰もが公平に使える
2.使い方がさまざまあり、柔軟性がある
3.使い方が簡単で理解しやすい
4.情報がわかりやすい
5.誤った使い方でも事故を起こさず現状復帰できる
6.少ない身体的負担で使用できる
7.使いやすい大きさや広さが確保されている
ユニバーサルデザインという言葉は、
アクセシブルデザインより広まっていると思います。
前回ご紹介した
経済産業省の環境生活標準化推進室の資料では、
アクセシブルデザインとユニバーサルデザインは
基本的に同義としています。
これに対し、2つの言葉は意味が違う
とする意見をもつ方もいらっしゃいます。
違いがあるとするポイントで、
一番主なものは、以下のものだと思われます。
・・・・・・・
アクセシブルデザインは、高齢者や障害者を
対象とし、その方たちが使えるようにすることを
目的としているのに対し、
ユニバーサルデザインは、高齢者や障害者
という区分をもたず、すべての人が使える
デザインをするという考え方である。
・・・・・・・
ユニバーサルデザインでは、
「高齢者や障害者の人たちのために」
という考え方をもたない、ということだと思います。
考え方の出発点が異なるようです。
私の考えは、記事が長くなってしまいましたので
次回にします。
(今日の記事で参考にしたWEBページ)
川崎市経済局発行「ユニバーサルデザイン導入ハンドブック」
ユニバーサルデザイン・コンソーシアムのページ
ユニバーサルデザインは、
前回取り上げたアクセシブルデザインに近い言葉です。
ユニバーサルデザインとは、
あらゆる人が利用可能であるように製品、建物、
空間をデザインすることを指します。
アメリカのノースカロライナ州立大学の
ロナルド・メイス氏が1980年代に提唱したものとされます。
ユニバーサルデザインには次の7原則があります。
1.誰もが公平に使える
2.使い方がさまざまあり、柔軟性がある
3.使い方が簡単で理解しやすい
4.情報がわかりやすい
5.誤った使い方でも事故を起こさず現状復帰できる
6.少ない身体的負担で使用できる
7.使いやすい大きさや広さが確保されている
ユニバーサルデザインという言葉は、
アクセシブルデザインより広まっていると思います。
前回ご紹介した
経済産業省の環境生活標準化推進室の資料では、
アクセシブルデザインとユニバーサルデザインは
基本的に同義としています。
これに対し、2つの言葉は意味が違う
とする意見をもつ方もいらっしゃいます。
違いがあるとするポイントで、
一番主なものは、以下のものだと思われます。
・・・・・・・
アクセシブルデザインは、高齢者や障害者を
対象とし、その方たちが使えるようにすることを
目的としているのに対し、
ユニバーサルデザインは、高齢者や障害者
という区分をもたず、すべての人が使える
デザインをするという考え方である。
・・・・・・・
ユニバーサルデザインでは、
「高齢者や障害者の人たちのために」
という考え方をもたない、ということだと思います。
考え方の出発点が異なるようです。
私の考えは、記事が長くなってしまいましたので
次回にします。
(今日の記事で参考にしたWEBページ)
川崎市経済局発行「ユニバーサルデザイン導入ハンドブック」
ユニバーサルデザイン・コンソーシアムのページ
アクセシブルデザイン
ゴールデンウィークはいかがお過ごしですか?
晴天で行楽日和が多かったと思います。
そんな中、5月3日の日本経済新聞に
日本、中国、韓国の三カ国は共同で、
「アクセシブルデザイン」の国際規格取得に乗り出している
という記事がありました。
今日はこの話題です。
「アクセシブルデザイン」とは、耳慣れない言葉だと
思いますので、経済産業省の環境生活標準化推進室の資料を
もとに説明します。
http://www.jisc.go.jp/jisc/pdf/pdf14thShouseitoku/shiryou6-1.pdf
(日経の記事の情報源とも思われます。)
アクセシブルデザインとは、
高齢者・障害のある人々の利便性を配慮しつつ、
健常者の利便性も確保することを目的として、
従来の設計を高齢者や障害のある人々の
ニーズに合わせ拡張することによって、
製品、サービス、建物などがそのまま利用できる
潜在顧客数を最大限に増やすための設計です。
これにより、ビジネス拡大の効果を得ることが可能であるが、
ビジネスを最優先させるのではなく、
高齢者や障害のある人々の利便性を高めることが
主たるねらいです。
(アクセシブルデザインの説明はここまで)
このたび、ISO(国際化標準化機構)へ提案した
アクセシブルデザインの規格は、
家電製品の報知音の規格、
シャンプーや調味料などの容器の側面についた
凹凸や突起で中身を示す規格や、
電卓の「5」のボタンやパソコンのキーについた突起の規格
など、日本工業規格(JIS)で規定されている五分野です。
日経の記事では、
アクセシブルデザインが施された商品の国内市場は
2兆円ほどで、JISをもとにした国際規格が取得できれば、
関連する日本企業にとって、
海外企業への技術移転や販路拡大など
ビジネスチャンスが広がる可能性がある。
としています。
記事から日経がビジネスの側面を
大きく取り上げていることがうかがえます。
確かに、JIS規格が国際規格となれば、
日本企業としてはビジネス上有利ですよね。
しかし、私としては、ビジネスチャンス以上に
世界どこへ行っても、
誰もが扱いやすい製品が市場にあることが
すばらしいと思うのですが、いかがでしょうか?
これは、経済産業省が説明したアクセシブルデザインの
考え方にも通じるところがあります。
もともとアクセシブルデザインを作った人は、
使う人の利便性を考えて作ったはずですから、
仮に、電卓の突起が「4」や「6」につけている
国があったとしても、どちらかに統一してほしいですよね。
本当にその突起を頼りに電卓に数字を入力している
人がいるのですから。
もちろん国益もあるでしょうし、
ビジネスのことを考えることは大切です。
デザインをビジネスに活かすということを
話している経営コンサルタントという立場では、
難しい場面ですが、
やはり、使う人が喜んでくれるデザインを求めたいと思います。
私は、商売はお客様が喜んでこそ、だと考えています。
「きれいごとだけを言うな」と言われるかもしれませんが、
商売は、そうあって欲しいものです。
もちろん、ビジネスとしても、使う人にとっても
両方にメリットがあるというのが、実際には
大多数ですし、そうであれば一番良いわけです。
経済産業省(日本工業標準調査会、JISC)の取り組みが
うまく進むとよいですね。
晴天で行楽日和が多かったと思います。
そんな中、5月3日の日本経済新聞に
日本、中国、韓国の三カ国は共同で、
「アクセシブルデザイン」の国際規格取得に乗り出している
という記事がありました。
今日はこの話題です。
「アクセシブルデザイン」とは、耳慣れない言葉だと
思いますので、経済産業省の環境生活標準化推進室の資料を
もとに説明します。
http://www.jisc.go.jp/jisc/pdf/pdf14thShouseitoku/shiryou6-1.pdf
(日経の記事の情報源とも思われます。)
アクセシブルデザインとは、
高齢者・障害のある人々の利便性を配慮しつつ、
健常者の利便性も確保することを目的として、
従来の設計を高齢者や障害のある人々の
ニーズに合わせ拡張することによって、
製品、サービス、建物などがそのまま利用できる
潜在顧客数を最大限に増やすための設計です。
これにより、ビジネス拡大の効果を得ることが可能であるが、
ビジネスを最優先させるのではなく、
高齢者や障害のある人々の利便性を高めることが
主たるねらいです。
(アクセシブルデザインの説明はここまで)
このたび、ISO(国際化標準化機構)へ提案した
アクセシブルデザインの規格は、
家電製品の報知音の規格、
シャンプーや調味料などの容器の側面についた
凹凸や突起で中身を示す規格や、
電卓の「5」のボタンやパソコンのキーについた突起の規格
など、日本工業規格(JIS)で規定されている五分野です。
日経の記事では、
アクセシブルデザインが施された商品の国内市場は
2兆円ほどで、JISをもとにした国際規格が取得できれば、
関連する日本企業にとって、
海外企業への技術移転や販路拡大など
ビジネスチャンスが広がる可能性がある。
としています。
記事から日経がビジネスの側面を
大きく取り上げていることがうかがえます。
確かに、JIS規格が国際規格となれば、
日本企業としてはビジネス上有利ですよね。
しかし、私としては、ビジネスチャンス以上に
世界どこへ行っても、
誰もが扱いやすい製品が市場にあることが
すばらしいと思うのですが、いかがでしょうか?
これは、経済産業省が説明したアクセシブルデザインの
考え方にも通じるところがあります。
もともとアクセシブルデザインを作った人は、
使う人の利便性を考えて作ったはずですから、
仮に、電卓の突起が「4」や「6」につけている
国があったとしても、どちらかに統一してほしいですよね。
本当にその突起を頼りに電卓に数字を入力している
人がいるのですから。
もちろん国益もあるでしょうし、
ビジネスのことを考えることは大切です。
デザインをビジネスに活かすということを
話している経営コンサルタントという立場では、
難しい場面ですが、
やはり、使う人が喜んでくれるデザインを求めたいと思います。
私は、商売はお客様が喜んでこそ、だと考えています。
「きれいごとだけを言うな」と言われるかもしれませんが、
商売は、そうあって欲しいものです。
もちろん、ビジネスとしても、使う人にとっても
両方にメリットがあるというのが、実際には
大多数ですし、そうであれば一番良いわけです。
経済産業省(日本工業標準調査会、JISC)の取り組みが
うまく進むとよいですね。