今日はJAPANブランドエキジビジョンを見ましたので、
その報告です。
このJAPANブランドは、
全国の商工会議所や商工会が、
各地の伝統的な技術や特産品のブランド化を進め、
世界に向けてアピールしていくものです。
詳しくは、また機会を設けてお話したいと思います。
今日見てきたのは、そのJAPANブランドの
商品や事業の成果の展示です。
開催概要
http://www.japanbrand.net/activities/pdf/070618JBex_annai.pdf
展示を見ての感想ですが、
JAPANブランドに3年取り組んで、
ようやく成果が出つつあると思いました。
成果というのは、商品開発や販路開拓に
結びついているということです。
商品の良さ(技術力とデザイン)と、
海外への展示会への出展などの取り組みがよくわかりました。
地域団体商標を取得しているブランドもありました。
ただ、ブランドのストーリー性だったり、
ブランドから感じられる、感性に訴えるような要素は
展示では、あまり紹介されていないように思いました。
高品質だったり、モダンなデザインであったりする
のですが、価格もそれなりのものが多かったです。
また、ライフスタイルにスポットをあてて、
その一部に、そのブランド製品が溶け込むような
商品提案がもっと展示から感じられたら
よかったかもしれません。
溶け込む風景のイメージが、わきにくいものもありました。
しかし、日本の各地には、
素晴らしいものがたくさんあるとあらためて感じました。
展示会はあいにく、本日が最終日でしたが、
また展示会は開かれると思いますので、
その時は、行かれてみてはいかがでしょうか。
日本の素晴らしい製品を知ることができますよ。
商標登録更新料を引き下げへ
今日は日本経済新聞からです。
日本経済新聞の本日(6月28日)の朝刊1面トップに
「特許料最大4割下げへ 特許庁方針」
の記事がありました。
速報として取り上げます。
記事によると、
経済産業省・特許庁は来年にも
特許保有者が毎年支払う料金(特許料)を
2~4割引き下げる方針だそうです。
商標権も下げ幅については今後詰めるものの、
引き下げる方針だそうです。
特許は4年ぶり、商標は現行制度が始まった
1997年以来初めての下げだそうです。
特許や商標については、
過去にこのブログで解説いています。
おさらいしたい方は、
「知的財産権」や「目次」のカテゴリの記事から
読んでくださいね。
本題に戻ります。
商標は10年ごとに登録更新料を支払っています。
登録料は1件あたり15万1千円×区分数です。
日経に掲載されている図によると、
特許保有者は、一つの特許に対し平均で17万円弱を、
商標権保有者は、平均約45万円を
支払って維持しています。
商標は約3つの区分を更新している
ということになるでしょうか。
特許料や商標登録更新料が下がると、
中小企業の知財戦略は、もっと活発になりますよね。
ブランド保護も活発になるでしょう。注目です。
日本経済新聞の本日(6月28日)の朝刊1面トップに
「特許料最大4割下げへ 特許庁方針」
の記事がありました。
速報として取り上げます。
記事によると、
経済産業省・特許庁は来年にも
特許保有者が毎年支払う料金(特許料)を
2~4割引き下げる方針だそうです。
商標権も下げ幅については今後詰めるものの、
引き下げる方針だそうです。
特許は4年ぶり、商標は現行制度が始まった
1997年以来初めての下げだそうです。
特許や商標については、
過去にこのブログで解説いています。
おさらいしたい方は、
「知的財産権」や「目次」のカテゴリの記事から
読んでくださいね。
本題に戻ります。
商標は10年ごとに登録更新料を支払っています。
登録料は1件あたり15万1千円×区分数です。
日経に掲載されている図によると、
特許保有者は、一つの特許に対し平均で17万円弱を、
商標権保有者は、平均約45万円を
支払って維持しています。
商標は約3つの区分を更新している
ということになるでしょうか。
特許料や商標登録更新料が下がると、
中小企業の知財戦略は、もっと活発になりますよね。
ブランド保護も活発になるでしょう。注目です。
目次(0001~0025)
このブログも今回で記事が25本に達しました。
めでたい!(拍手)
記事が溜まりましたので、
今日は目次をお届けします。
見逃した記事があれば、読んでくださいね。
記事ナンバーとタイトル
25 目次(0001~0025)
24 デザイン分野
23 地域ブランド「松輪サバ」
22は、箭内道彦さんの言葉が出発点の記事です。
22 負けるが勝ち
21 団体商標にない地域団体商標のメリット(2)
20 団体商標にない地域団体商標のメリット(1)
19 地域団体商標制度
18 団体商標登録制度
17 21_21 DESIGN SIGHT 「Chocolate」
16 インクルーシブ、トランスジェネレーションデザイン
15 ユニバーサルデザインを考える
14 ユニバーサルデザイン
13 アクセシブルデザイン
12 商標権入門
11 ものを愛する心
10 中小企業診断士とは?
9 知的財産権とブランド・デザイン
8 バナナの皮のドアストッパー
5~7は、深澤直人さんと上級デザイン論です。
7 何にも前提を説明せずに「ね」と言う
6 意識の中心
5 クローズアップ現代 デザイン戦略
4 社名とブランド
2、3は、名刺のデザインを考えています。
3 名刺デザインを変えて販路開拓!
2 「はじめまして」の名刺展
2007年3月24日に、このブログは生まれました!
1 はじめまして
次回からは、また元通りに通常の記事を書きます。
よろしくお願いします。
めでたい!(拍手)
記事が溜まりましたので、
今日は目次をお届けします。
見逃した記事があれば、読んでくださいね。
記事ナンバーとタイトル
25 目次(0001~0025)
24 デザイン分野
23 地域ブランド「松輪サバ」
22は、箭内道彦さんの言葉が出発点の記事です。
22 負けるが勝ち
21 団体商標にない地域団体商標のメリット(2)
20 団体商標にない地域団体商標のメリット(1)
19 地域団体商標制度
18 団体商標登録制度
17 21_21 DESIGN SIGHT 「Chocolate」
16 インクルーシブ、トランスジェネレーションデザイン
15 ユニバーサルデザインを考える
14 ユニバーサルデザイン
13 アクセシブルデザイン
12 商標権入門
11 ものを愛する心
10 中小企業診断士とは?
9 知的財産権とブランド・デザイン
8 バナナの皮のドアストッパー
5~7は、深澤直人さんと上級デザイン論です。
7 何にも前提を説明せずに「ね」と言う
6 意識の中心
5 クローズアップ現代 デザイン戦略
4 社名とブランド
2、3は、名刺のデザインを考えています。
3 名刺デザインを変えて販路開拓!
2 「はじめまして」の名刺展
2007年3月24日に、このブログは生まれました!
1 はじめまして
次回からは、また元通りに通常の記事を書きます。
よろしくお願いします。
デザイン分野
これまでデザインについて、いろいろお伝えしてきましたが、
まだデザインの種類・分野については、
お話していませんでした。
ですので、ここで一度基本に立ち返って
今日はデザインの分野について説明します。
デザインには、たくさんの分野があります。
デザインと言って、まず多くの方が連想するのは、
きっと服飾デザインでしょう。
靴や帽子、かばんなども含めてファッションデザインは、
みんなが知っているデザイン分野です。
しかし、他にも
インテリアデザイン
建築デザイン
グラフィックデザイン
Webデザイン
パッケージデザイン
店舗デザイン
照明デザイン
などのデザイン分野があるのです。
また、聞き慣れない言葉かもしれませんが、
インダストリアルデザイン
クラフトデザイン
なんていうデザイン分野もあります。
インダストリアルデザインは、
工業デザインとも呼ばれる工業製品のデザインのことです。
クラフトデザインは工芸
(木工や漆製品、ガラス、テキスタイル)の
デザインのことで、結構大きな分野です。
テキスタイルとは織物のことです。
他にもまだまだ、たくさんのデザイン分野があります。
しかし、これらのデザイン分野を示す言葉には、
示す範囲に明確な線引きはなく、
使う人によって意味に幅があると思います。
プロダクトデザインという製品デザインを指す言葉も、
インダストリアルからインテリアなども含んだ
使い方をする場合があります。
また、パッケージデザインでは、
グラフィックデザインも行うことは普通です。
デザインの分野が重なっているのです。
中小企業の経営者のみなさんは、
あらゆるものにデザインがあることと、
デザイン分野を指す言葉の大体の意味は、
知っていると良いでしょう。
デザインに関する言葉は、
このブログで少しずつ解説していきます。
また、すでに下の4つの言葉は解説していますから、
ご覧になってください。
ユニバーサルデザイン
アクセシブルデザイン
インクルーシブデザイン
トランスジェネレーションデザイン
まだデザインの種類・分野については、
お話していませんでした。
ですので、ここで一度基本に立ち返って
今日はデザインの分野について説明します。
デザインには、たくさんの分野があります。
デザインと言って、まず多くの方が連想するのは、
きっと服飾デザインでしょう。
靴や帽子、かばんなども含めてファッションデザインは、
みんなが知っているデザイン分野です。
しかし、他にも
インテリアデザイン
建築デザイン
グラフィックデザイン
Webデザイン
パッケージデザイン
店舗デザイン
照明デザイン
などのデザイン分野があるのです。
また、聞き慣れない言葉かもしれませんが、
インダストリアルデザイン
クラフトデザイン
なんていうデザイン分野もあります。
インダストリアルデザインは、
工業デザインとも呼ばれる工業製品のデザインのことです。
クラフトデザインは工芸
(木工や漆製品、ガラス、テキスタイル)の
デザインのことで、結構大きな分野です。
テキスタイルとは織物のことです。
他にもまだまだ、たくさんのデザイン分野があります。
しかし、これらのデザイン分野を示す言葉には、
示す範囲に明確な線引きはなく、
使う人によって意味に幅があると思います。
プロダクトデザインという製品デザインを指す言葉も、
インダストリアルからインテリアなども含んだ
使い方をする場合があります。
また、パッケージデザインでは、
グラフィックデザインも行うことは普通です。
デザインの分野が重なっているのです。
中小企業の経営者のみなさんは、
あらゆるものにデザインがあることと、
デザイン分野を指す言葉の大体の意味は、
知っていると良いでしょう。
デザインに関する言葉は、
このブログで少しずつ解説していきます。
また、すでに下の4つの言葉は解説していますから、
ご覧になってください。
ユニバーサルデザイン
アクセシブルデザイン
インクルーシブデザイン
トランスジェネレーションデザイン
地域ブランド「松輪サバ」
今日は地域ブランドについてです。
神奈川県の「松輪サバ」の事例を紹介します。
この「松輪サバ」は、みうら漁業協同組合が、
地域団体商標として登録しています。
地域ブランドをしっかり保護していますよね。
地域団体商標については、このブログで多く解説してきました。
この「松輪サバ」は、沿岸域のえさを食べているため、
脂がよくのっているそうで、
出荷の体制やそのスピード、鮮度も厳しく管理されています。
一本釣りで釣り上げているそうです。
詳しくは、みうら漁業協同組合 松輪支所の
WEBサイトをご覧ください。
http://www.matsuwa.ecnet.jp/saba.htm
ブランドをつくるには、こうした関係者の努力が必要です。
商標登録は、これらの努力の成果を守るため、
支えるための仕組みと言えるでしょう。
積み上げてきた信頼やブランドを、
粗悪品によって、傷つけられないようにすることは重要です。
「松輪サバ」は、今年1月に神奈川県が選定し直した
新しい「かながわの名産100選」にも入選しています。
http://www.pref.kanagawa.jp/osirase/syokan/bussan/100sen.htm
ブランディングのポイントについても、
これから機会を設けて解説していきたいと思っています。
それにしても、みうら漁業協同組合のWEBサイトを
見ていたら、本当においしそうです。食べたい!
神奈川県の「松輪サバ」の事例を紹介します。
この「松輪サバ」は、みうら漁業協同組合が、
地域団体商標として登録しています。
地域ブランドをしっかり保護していますよね。
地域団体商標については、このブログで多く解説してきました。
この「松輪サバ」は、沿岸域のえさを食べているため、
脂がよくのっているそうで、
出荷の体制やそのスピード、鮮度も厳しく管理されています。
一本釣りで釣り上げているそうです。
詳しくは、みうら漁業協同組合 松輪支所の
WEBサイトをご覧ください。
http://www.matsuwa.ecnet.jp/saba.htm
ブランドをつくるには、こうした関係者の努力が必要です。
商標登録は、これらの努力の成果を守るため、
支えるための仕組みと言えるでしょう。
積み上げてきた信頼やブランドを、
粗悪品によって、傷つけられないようにすることは重要です。
「松輪サバ」は、今年1月に神奈川県が選定し直した
新しい「かながわの名産100選」にも入選しています。
http://www.pref.kanagawa.jp/osirase/syokan/bussan/100sen.htm
ブランディングのポイントについても、
これから機会を設けて解説していきたいと思っています。
それにしても、みうら漁業協同組合のWEBサイトを
見ていたら、本当においしそうです。食べたい!
負けるが勝ち
少し前の話ですが、6月3日のTV番組
「情熱大陸」を見ました。
その日取り上げられていたのは、
クリエーティブディレクターの箭内道彦さんです。
http://www.mbs.jp/jounetsu/2007/06_03.shtml
放送を見て、コミュニケーション力があって、
人の気持ちを大切にする人だなと私は思いました。
面白かったです。
放送の中で、
クライアントとの会話中に
「負けるが勝ちってこともありますよ」
という言葉が出てきました。
この「負けるが勝ち」が今日のテーマです。
箭内さんが使った会話の前後の流れは少し複雑で、
ここで説明できませんが、
私は、その言葉がとても印象に残りました。
私が感じたのは次のようなことです。
私たちは、往々にして
あらゆる場面ですべて勝ちたいと思うことがあります。
しかし、時には負けることにも価値があります。
例えば子供と遊んでいて、わざと負けるようなことです。
大事なものは何か、考えた上で
本当に大切にしたいもののためには、
負けることも高度な選択と言えるでしょう。
ずっとカッコよくいることがよいのか?
相手を打ち負かすことが素晴らしいのか?
世の中には、そうではない状況もあると思います。
よりよく暮らしていくために、
何かを伝えるために、
ビジネスを成功させるために、
「負ける」ことも大切ですよね。
「情熱大陸」を見ました。
その日取り上げられていたのは、
クリエーティブディレクターの箭内道彦さんです。
http://www.mbs.jp/jounetsu/2007/06_03.shtml
放送を見て、コミュニケーション力があって、
人の気持ちを大切にする人だなと私は思いました。
面白かったです。
放送の中で、
クライアントとの会話中に
「負けるが勝ちってこともありますよ」
という言葉が出てきました。
この「負けるが勝ち」が今日のテーマです。
箭内さんが使った会話の前後の流れは少し複雑で、
ここで説明できませんが、
私は、その言葉がとても印象に残りました。
私が感じたのは次のようなことです。
私たちは、往々にして
あらゆる場面ですべて勝ちたいと思うことがあります。
しかし、時には負けることにも価値があります。
例えば子供と遊んでいて、わざと負けるようなことです。
大事なものは何か、考えた上で
本当に大切にしたいもののためには、
負けることも高度な選択と言えるでしょう。
ずっとカッコよくいることがよいのか?
相手を打ち負かすことが素晴らしいのか?
世の中には、そうではない状況もあると思います。
よりよく暮らしていくために、
何かを伝えるために、
ビジネスを成功させるために、
「負ける」ことも大切ですよね。
団体商標にない地域団体商標のメリット(2)
前回、地域団体商標は、従来の商標とは、
まったく考え方が異なると書きました。
これはどういうことでしょうか。
実は、一般の商標では登録できなかったものが、
地域団体商標では登録できるようなっているのです。
ここで、
一般の商標で登録できないものとは何か
勉強しましょう。
一般の商標制度では、
自他商品・役務の識別力を有してなくては登録できません。
そのため、商品の産地や販売地などを
普通に用いるだけでは、登録できません。
例としては、特許庁が次のようなものを挙げています。
行田で作った「足袋」について「行田」
東京銀座で販売している「洋服」について「東京銀座」
そして、時計の商標として「時計」
靴の修理について「靴の修理」
という商標も登録できません。
これは、識別力のない普通名詞や地域名を
そのまま登録しようとしているからで、
商標として誰かに独占させるのは、
ふさわしくないという考え方です。
この考え方を延長すると、
仮に行田で時計を製造している組合が
「行田時計」という商標を登録しようとしても、
通常なら登録は認められないことになります。
(行田時計は私が作った仮想の設定です。)
「行田時計」は、地名や普通名詞の組み合わせで、
一般の人にとって「あの事業者・団体の時計だ」と
識別できるものでもないからです。
しかし、商標を使用した結果、
識別力を有するに至れば、登録は認められることもあります。
例えば「ニッポンハム」がそうです。
また「夕張メロン」、「西陣織」の商標もそうです。
つまり、地域名+商品(サービス)名の場合は、
商標登録に必要な「識別力を有する」と認められるには、
全国的な知名度が必要なのです。
(ここまで一般の商標制度の話)
しかし、地域団体商標は、
複数都道府県に及ぶほどの周知性を獲得すれば、
「長崎カステラ」、「稲城の梨」のように、
地名+商品(サービス)名が登録できるのです。
そして、前回までに登場した
普通の団体商標は、一般の商標と同じ仲間と考えましょう。
したがって、地名+商品(サービス)名を
団体商標制度で登録しようとしても、全国的な知名度
という高いハードルをクリアする必要があります。
(地名+商品(サービス)名の場合)
団体商標は、全国的な知名度が必要だけど、
地域団体商標は、複数都道府県に及ぶほどの周知性でOK。
これは大きなメリットですよね。
基本的なことかもしれませんが、
前回紹介した、あの比較表だけみると忘れがちなポイントです。
(前回紹介した
団体商標と地域団体商標の比較表のあるページ)
http://www.jpo.go.jp/seido/s_shouhyou/dansho.htm
地域団体商標に、大きなメリットがあることは、
ご理解いただけたでしょうか。
まったく考え方が異なると書きました。
これはどういうことでしょうか。
実は、一般の商標では登録できなかったものが、
地域団体商標では登録できるようなっているのです。
ここで、
一般の商標で登録できないものとは何か
勉強しましょう。
一般の商標制度では、
自他商品・役務の識別力を有してなくては登録できません。
そのため、商品の産地や販売地などを
普通に用いるだけでは、登録できません。
例としては、特許庁が次のようなものを挙げています。
行田で作った「足袋」について「行田」
東京銀座で販売している「洋服」について「東京銀座」
そして、時計の商標として「時計」
靴の修理について「靴の修理」
という商標も登録できません。
これは、識別力のない普通名詞や地域名を
そのまま登録しようとしているからで、
商標として誰かに独占させるのは、
ふさわしくないという考え方です。
この考え方を延長すると、
仮に行田で時計を製造している組合が
「行田時計」という商標を登録しようとしても、
通常なら登録は認められないことになります。
(行田時計は私が作った仮想の設定です。)
「行田時計」は、地名や普通名詞の組み合わせで、
一般の人にとって「あの事業者・団体の時計だ」と
識別できるものでもないからです。
しかし、商標を使用した結果、
識別力を有するに至れば、登録は認められることもあります。
例えば「ニッポンハム」がそうです。
また「夕張メロン」、「西陣織」の商標もそうです。
つまり、地域名+商品(サービス)名の場合は、
商標登録に必要な「識別力を有する」と認められるには、
全国的な知名度が必要なのです。
(ここまで一般の商標制度の話)
しかし、地域団体商標は、
複数都道府県に及ぶほどの周知性を獲得すれば、
「長崎カステラ」、「稲城の梨」のように、
地名+商品(サービス)名が登録できるのです。
そして、前回までに登場した
普通の団体商標は、一般の商標と同じ仲間と考えましょう。
したがって、地名+商品(サービス)名を
団体商標制度で登録しようとしても、全国的な知名度
という高いハードルをクリアする必要があります。
(地名+商品(サービス)名の場合)
団体商標は、全国的な知名度が必要だけど、
地域団体商標は、複数都道府県に及ぶほどの周知性でOK。
これは大きなメリットですよね。
基本的なことかもしれませんが、
前回紹介した、あの比較表だけみると忘れがちなポイントです。
(前回紹介した
団体商標と地域団体商標の比較表のあるページ)
http://www.jpo.go.jp/seido/s_shouhyou/dansho.htm
地域団体商標に、大きなメリットがあることは、
ご理解いただけたでしょうか。
団体商標にない地域団体商標のメリット(1)
前々回は団体商標、前回は地域団体商標を説明しました。
そして、団体商標と地域団体商標の比較をしている
特許庁のページも紹介しました。
(再掲)
http://www.jpo.go.jp/seido/s_shouhyou/dansho.htm
ところで、上記のページを見て、
こんな風に考えた人はいないでしょうか?
「地域団体商標は、団体商標と比べて
何のメリットがあるの?」
そのように考えた方は、ページにある比較表を
よく見ている人だと思います。
実は、後からできた地域団体商標登録制度が、
団体商標登録制度より、条件が厳しいのです。
比較表を見ると、登録の条件について
地域団体商標では、
登録できる主体が社団ではダメ
構成員の加入自由の担保規定が必要
商標は地域名を入れた文字だけ
商標の範囲も商標に含まれるものだけ
周知性も、地域との密接な関連も必要
という条件がつくのです。(団体商標ではOK)
そうすると、
今ある団体商標よりも条件が厳しい
地域団体商標の制度を作ったのはなぜ?
と思いませんか?
しかし、地域団体商標は、
従来の商標の考え方とは、まったく異なります。
そして、地域団体商標には、
あの比較表には書いていない大きなメリットがあるのです。
それは、どういうことでしょうか?
実は、最も基本的な点にあるのです。
しかし、うっかり忘れがちな点でもあります。
この続きは長くなりますので、また次回。お楽しみに。
そして、団体商標と地域団体商標の比較をしている
特許庁のページも紹介しました。
(再掲)
http://www.jpo.go.jp/seido/s_shouhyou/dansho.htm
ところで、上記のページを見て、
こんな風に考えた人はいないでしょうか?
「地域団体商標は、団体商標と比べて
何のメリットがあるの?」
そのように考えた方は、ページにある比較表を
よく見ている人だと思います。
実は、後からできた地域団体商標登録制度が、
団体商標登録制度より、条件が厳しいのです。
比較表を見ると、登録の条件について
地域団体商標では、
登録できる主体が社団ではダメ
構成員の加入自由の担保規定が必要
商標は地域名を入れた文字だけ
商標の範囲も商標に含まれるものだけ
周知性も、地域との密接な関連も必要
という条件がつくのです。(団体商標ではOK)
そうすると、
今ある団体商標よりも条件が厳しい
地域団体商標の制度を作ったのはなぜ?
と思いませんか?
しかし、地域団体商標は、
従来の商標の考え方とは、まったく異なります。
そして、地域団体商標には、
あの比較表には書いていない大きなメリットがあるのです。
それは、どういうことでしょうか?
実は、最も基本的な点にあるのです。
しかし、うっかり忘れがちな点でもあります。
この続きは長くなりますので、また次回。お楽しみに。