ロゴは安ければいい?

今日はロゴマーク、ロゴタイプへの投資の考え方についてです。

前回、私はロゴマークを安く作りさえすればよいという
コスト的な考えには賛成できない、と書きました。


安いロゴは、期待できる効果にも、
限界があると考えているからです。

これはもちろん、お金をかければ必ず効果が高い
ということではありませんので、誤解しないでください。

また、安いロゴには効果も限られるというのは、
あくまでも傾向としての一般論であり、
安くても優れているロゴや、
良心価格のデザイン事務所も存在すると思います。

費用対効果が優れていることは良いことですから、
「安いイコール悪い」わけではありません。


ただ、ロゴを安く作れるということは、それなりの理由があるのが
普通で、次のようなことが考えられます。


・デザイナーの実績が少ない
・インターネットだけの受注・制作体制である
・すでにあるロゴデザインを選ばせ、そのバリエーションで作る


言い換えると、優れた実績をもつデザイナーが、
自社を訪問して、よく話を聴いた上で、
ゼロから作ってくれるのは、
安くしようとすると難しいということです。

以前に解説したとおり、ロゴは、VI、CIの構築に
重要な役割を担っていることを考えると、
上記の状況は、決して好ましくないと思うのです。

(参考)以前の記事
2007年7月16日「CI(コーポレート・アイデンティティ)」
2007年7月22日「CI創りとロゴマーク」



本来ならデザインへの投資は、情報システムへの投資と同様、
適切に行うのが理想です。
ロゴへの金額が数万円というのは少ないと思います。

しかし、他に資金を投資すべき状況で、
ロゴに多くの資金を振り向けるのは間違っています。


企業の状況に比べて、安すぎてもダメ、高すぎてもダメ、なのです。

デザインについて、デザイナーの力を借りるのはよいですが、
ロゴへの投資についても、デザイナー任せではいけません。
経営として考えるべきことです。



私が大切だと考えるのは、
ロゴの意義を知っていることや、
ロゴの発注の仕方を間違えないこと、
そして、企業の状況に合わせた投資の仕方です。


それではなぜ、前回、ロゴマークを安く作る話をしたかというと、
数十万、百万円以上かかるというと、それだけで興味をなくしてしまう中小企業の経営者も多いと思ったからです。

数万円のロゴマークにも、しっかり価値はあります。
企業規模が小さければ、価格を抑えることにウエイトを
置いた方が適切な場合もあります。

やはり、ロゴへの費用と効果、両方を知らなくていけません。

その効果にあたるロゴの意義については、次回書きます。