横浜市工業技術支援センター

おはようございます。中小企業診断士の山口達也です。

今日は横浜市工業技術支援センターのご紹介です。
先日、訪問して支援内容を伺ってまいりました。

横浜市工業技術支援センター
http://www.city.yokohama.jp/me/keizai/shien/sien_c/

工業技術支援センターは、横浜市の公設試験研究機関です。

場所は横浜市金沢区。金沢シーサイドライン
「産業振興センター」駅から徒歩3分です。

横浜市工業技術支援センター.jpg

訪問した日は快晴でした!
右側の背の低い建物の奥が横浜市工業技術支援センターです。

私の過去の経験では、
公設試験研究機関の中には応対がひどい人がたまにいて、
不愉快に感じたことが数回あったのですが、

横浜市工業技術支援センターは、とても親切に対応して
いただきました。ありがとうございました。

横浜市工業技術支援センターはデザイン支援を行っています。

デザイナーが企業に訪問して、
グラフィックデザインや工業デザインの相談にのってくれます。

実際にデザインを依頼すると費用がかかりますが、
それでもかなり安いと思います。

特にこれまでデザイナーとお付き合いがなかった
中小企業にお奨めです。

製品開発やパンフレットづくりに役立つと思います。
横浜市内の中小企業なら一度利用されてみてはいかがでしょうか。

スターバックスダブルショット(2)

おはようございます。中小企業診断士の山口達也です。
スターバックスのブランド拡張について前回の続きです。

ブランド拡張は、
すでにあるブランドを新しい市場に投入すること
です。

ブランドには、顧客から持たれているイメージがありますが、
それを利用して、新市場に投入する製品・サービスの知名度や
イメージの浸透の早期化をねらうわけです。

投入する新製品や新サービスにとっては、
今まで別の市場で培われたブランドを活かすことができるので、
よいことなのですが、

ブランドのコンセプトやイメージから離れた
新製品・サービスですと、ブランドに傷がつく
ことになります。

また、既存のブランド商品と共食いになってしまうなどの
リスクもあります。

そのためブランド拡張は、さまざまな項目を
慎重に検討して行う
のが一般的です。

スターバックスも慎重に検討しているはずです。

今回のスターバックスダブルショットも、
スターバックスのコーヒーと当然共通する点があります。

Webサイトを見たところ、以下の説明がありました。
http://www.starbucks.co.jp/doubleshot/index.html

世界中のスターバックス店舗の手作りのエスプレッソ飲料と
同じ高品質のコーヒー豆「エスプレッソ ロースト」を使用。
濃厚でカラメルのような甘みとコーヒーの香りが特長の
「エスプレッソ ロースト」を使用することで、
力強いコーヒー感に加え、より華やかなコーヒーの味わいが
お楽しみいただけます。


同じ種類のコーヒー豆を使い、
味も店で飲むものから離れないようにしているわけです。

では、ブランドが傷つくリスクを冒してでも、
今回、ブランド拡張を行ったのは、
どのような狙いがあるからでしょうか。

スターバックスダブルショットの容量は140gと
通常の缶コーヒーが190gなのに対して少なめで、
1缶170円と高価格です。

高利益率の事業だと思います。

サントリーには、缶コーヒー「BOSS」ブランドもありますが、
高級なコーヒーを製造しても、スターバックスダブルショットと
同じ内容量で同価格での販売は難しいのではないでしょうか。

この価格もポイントだと思います。
容量と価格を見ると、通常の缶コーヒーの1.5倍の価格です。

この価格設定によって、スターバックスコーヒーが
高級なコーヒーであることをコンビニの棚でも消費者は
再認識するわけです。

今回の販売でスターバックスは高級でおいしいコーヒーである
というブランドイメージが強化される可能性もあります。

スターバックスにはブランド力があるので、サントリーの
製造ラインや販売ルートを使った事業を可能にしました。

ブランド力がつけば、高収益も実現できますし、
他社と提携して、製造ラインや
販売ルートを使ったビジネスもできるようになるのです。

スターバックスダブルショット

おはようございます。中小企業診断士の山口達也です。
今日はスターバックスダブルショットについてです。

昨日からコンビニで発売されました。

スターバックスコーヒーはすでにご存じと思いますが、
缶入りのスターバックスブランドのコーヒーです。

「スターバックス ダブルショット」は
スターバックスと提携したサントリーが製造しています。

「エスプレッソコンパーナ」と「エスプレッソドッピオ」の
2種類があります。

さっそくエスプレッソコンパーナを買って飲んでみました。

スターバックスダブルショット.jpg

味はミルクが多めなスターバックスラテという感じです。
スターバックスの味が出ています。おいしいです。

サントリーは、すでにスターバックスと提携した実績があり、
チルドカップコーヒーで「スターバックス ディスカバリーズ」
を発売しています。

そのチルドカップコーヒーが好調だったため、
新たに缶コーヒー市場にも進出したのでしょう。

喫茶店であるスターバックスコーヒーが
その「スターバックス」ブランドを
チルドカップや缶のコーヒーにつけてビジネスを行うことを
「ブランド拡張」と言います。

ブランド拡張は、経営戦略においてとても重要な戦略です。
ブランド拡張の説明はまた次回に。

エコプロダクツという視点を持っていますか?

おはようございます。中小企業診断士の山口達也です。

10月15日に川崎市環境産業フォーラムが
主催するセミナーに参加しました。

タイトルは「中小企業のエコプロダクツ入門」で、
講師は益田文和さん(東京造形大学教授)でした。

以前に神奈川サステナブルデザインフォーラムで
益田先生の学生さんの発表を聞いて
大変関心を持っていたので、参加しました。

このテーマの第一人者ということで
やはり講演は内容の濃いものでした。

サステナブルデザインにも触れ、
単に環境負荷の低い製品開発を行うというだけでなく、
社会全体のあり方まで考えさせられるものでした。

経営コンサルタントとしては、日々経済活動の促進を
促している立場としては、少々耳が痛いところもありました。

エコデザインとは環境効率を高める設計です。

また、サステナブルデザインは、
地球に住む人すべてが先進国並みの生活を行うことは
地球資源上不可能があり、地球資源を永続的に保っていける
生活スタイルへの設計、といえるでしょう。

社会に消費者に価値を届けるのが経済活動ですが、
中小企業であっても、社会に消費者に環境を考えた
商品・サービスを提供する考えを持つべきでしょう。

今年は洞爺湖サミットもありました。
世界の意識は変わりつつあります。

環境問題も中小企業にとって社会のニーズに応える
ビジネスチャンスと捉えたいですね。

環境に配慮した製品(エコプロダクツ)の開発も
その第一歩といえると思います。

目次(0101~0120)

おはようございます。中小企業診断士の山口達也です。

今日は目次をお届けします。

2008年7月8日~2008年10月17日分

記事ナンバーとタイトル

120 目次(0101~0120)

111~119は、情報発信の仕方を事例から学ぶ記事が多いです。

119 このブランドに、いくらまで払うのか
118 JAPANブランドを目指そう
117 プライバシーポリシーを公開しよう
116 トヨタユニバーサルデザインショウケース
115 動くデザインが保護される
114 研修をブランド力にする
113 サービス業が売るための情報
112 Webデザイナー検定に合格
111 人は見た目が9割


106、109、110はデザインイベントのレポートです。

110 デザイン物産展ニッポン
109 グッドデザインエキスポ2008

108 企業サイトが完成
107 風に吹かれて豆腐屋ジョニー

106 キッズデザイン博2008

105 木全賢さんにご講演いただきます
104 タベルメ
103 感性価値創造イヤー
102 Rin
101 「猿の選挙演説」CM中止

100 目次(0081~0100
 
今回は連載ものがなく、単発ネタの記事だけでしたね。

理論・評論的なものも止めたわけではないので、
機会を見つけて書きたいと思います。

今後ともよろしくお願いします。

このブランドに、いくらまで払うのか

おはようございます。中小企業診断士の山口達也です。
今日は本の紹介です。

このブランドに、いくらまで払うのか
白井 美由里
日本経済新聞社

このブランドに、いくらまで払うのか.jpg

この本はブランドに対する
消費者の価値の認める度合いを分析しています。

主に次の4つの商品群で研究が行われています。

自動車
ファッション商品
テレビ
香水

また、プレミアムブランド(高級ブランド)として、
メルセデスベンツ、トヨタクラウンなどが登場し、

ノンプレミアムブランドとして、
ユニクロ、GAPなどが題材に挙げられています。

欧米のブランド本より題材が親しみやすいです。

この本では、消費者が買うことによって得られる
便益(ベネフィット)を次の5つにまとめて分析しています。

品質保証
自己表現
自己満足
社会的満足
差別化

この5つのベネフィットとも、
高いお金を出してでも得たい価値(便益)であることが、
実験結果を示して説明されています。

そして、私が注目したのは、
5つのベネフィットの相対関係として、消費者が
お金をを支払う価値があるとして最も回答している
ベネフィットは「品質保証」
だったということです。

これは、自動車、ファッション商品、テレビ、香水の
4つの商品群とも、すべて同じ結果でした。

ファッション商品で挙げられている、いわゆる海外の
ブランド品のバッグも含めて、一番支払う価値があると
認められているのは「品質保証」なのです。

2006年11月に出版されましたが、耐震偽装や
食品の安全の問題が話題に上る今は、品質保証が
もっと重要視されているになっていると私は考えます。

したがって、ブランド構築には、まずこの本で示されている
「品質保証」の以下の構成要素を大事にすることが王道です。

品質・性能がよい
頑丈である、壊れない
有名である
多くの人が持っているので安心、信頼できる

日本の中小企業は品質・性能がよい、頑丈である、壊れない
という分野は得意ですよね。
良いものづくり、サービスづくりから、スタートです。

そして、その商品の良さをうまく伝えればよいのです。

しかし、良い商品づくりなら自信があるが、
営業や販売促進は苦手という方も多いと思います。

そういう方は、コミュニケーション戦略は専門家を活用して、
自身はよりよい商品づくりに注力する方が
ブランド構築の近道になるでしょう。

この本は研究論文のような形で書かれています。
その分、少しとっつきにくいですが、
実験データにはやはり説得力があります。

JAPANブランドを目指そう

おはようございます。中小企業診断士の山口達也です。

今日はJAPANブランド育成支援事業についてです。

JAPANブランド育成支援事業では、
地域の伝統的な技術や素材などの資源を活かした製品等の
価値・魅力を高め、「日本」を表現しつつ世界に通用する
製品等を作ることを支援しています。

中小企業庁が平成16年度から商工会議所や商工会を通じて、
各地の伝統的な技術や特産品のブランド化をを支援しています。

具体的な支援として、戦略策定支援や
ブランド確立支援(ブランド・デザイン開発、展示会出展などの
販路開拓支援)が行われています。

平成18年度から3年続けてブランド確立支援を受けられるようになり、
20年度からは、ブランド確立支援を受けたプロジェクトを対象に
産地間の連携や海外拠点での情報発信などを支援する
先進的ブランド展開支援も行われています。

平成20年度は59件が支援を受けています。

内訳は、「戦略策定支援事業」9件、
「ブランド確立支援事業」33件(1年目12件、3年目15件、3年目6件)、
「先進的ブランド展開支援事業」17件です。

「JAPAN BRAND」は、匠の技、用の美(ようのび)に地域の志という
経営資源・文化を「進化」させる方向として、次の3点を掲げています。

現代の生活の中で、実用性と美しさを兼ね備えた新鮮さを発揮していくこと

国内外の市場で通用するよう、商品やサービス、そして事業の魅力を高めること

商品やサービスの実現に向けた事業活動において、一貫性と継続性をもって「地域の中小企業ならではの価値」を形にしていくこと

JAPANブランド育成支援事業は、商工会議所、商工会が
プロジェクトの主体となって支援を受けるため、

中小企業は1社で支援を受けることはできませんが、
上記の「進化」させる方向は、
個々の中小企業のブランディングでも参考になると思います。

地域資源や匠の技を活かしたブランドづくりは
経営だけでなく、文化的にも素晴らしいですよね。

参考サイト
JAPAN BRAND
http://www.japanbrand.net/

プライバシーポリシーを公開しよう

おはようございます。中小企業診断士の山口達也です。
今日は個人情報保護についてです。

個人情報保護法では、
5000件以上の個人情報データは扱う事業者に対して、
個人情報の取得や管理などに関してのルールを課しています。

法の対象とならない中小企業も多いのですが、
主体的に個人情報保護に取り組みたいものです。

まず取り掛かりたいのがプライバシーポリシーの策定です。

プライバシーポリシーとは個人情報保護方針とも呼ばれ、
個人情報に対するその企業の考え方を示したものです。

プライバシーポリシーは、公開義務はありませんが、
公開する企業が増えています。

個人情報保護に取り組む姿勢を公開することは、
顧客や社員の信頼を得る一助になります。

ブランディングの観点からも好ましいと考えます。

ブランドファインも先月Webサイトに公開しました。

プライバシーポリシーは、個人情報保護法の内容を
クリアしたうえで、自分たちの個人情報保護に対する考え方を
お客様の視点で丁寧にまとめます。

簡単に作れそうですが、実は企業買収や企業との連携、
組合加盟などを考慮して作る必要があります。

安易に作ると、かえって顧客の反発を招いたり、
自分たちの事業活動が縛られる結果にもなりかねません。

ノウハウのある方にアドバイスしてもらうか、
ちゃんと勉強する必要があります。

書籍や他社のプライバシーポリシーは参考になるでしょう。

法律で定められているから省略してもよいではなく、
法律を詳しく知らない人でも安心していただけるように
書くことを心がけたいですね。

もちろん、作って公開するだけでなく、社内での研修や
セキュリティの強化などの具体的な対策もしっかり講じましょう。