2008年のデザインを振り返る

おはようございます。中小企業診断士の山口達也です。
今日は2008年のデザインを振り返りましょう。

12月3日付の日経MJが発表した
2008年ヒット商品番付では、東の横綱が
ユニクロとH&M(ヘネス・アンド・モーリッツ)でした。

ユニクロはブラトップやヒートテックが話題となり、
技術を活かした商品開発で、ヒットを飛ばしました。

ユニクロのブランド力やデザイン力について、
否定的な意見をおっしゃる方もいますが、
私はブランド力もデザイン力も大変高いと考えています。

H&Mは流行のデザインをいち早く取り入れたり、
著名デザイナーを起用したりして、話題を呼びました。
銀座店の行列は今も続いているのではないでしょうか。

この他、ヒット商品番付の前頭には
iQ(トヨタ自動車)
iPhone3G(アップル)
金のつぶ あらっ便利!(ミツカン)
があり、これらもデザインの良さが大きく評価されました。

iQはグッドデザイン大賞も受賞しました。
全長3m未満でも快適な室内で4人乗り、燃費もよいそうです。

iPhone3Gは触ると動きが楽しく、感覚を刺激する携帯電話です。

金のつぶ あらっ便利!は納豆パックの「たれ」を改善。
フィルムをなくし、たれ小袋を破る時にたれが指につく不満を
なくしました。
初めて知る方は下のリンクをご覧ください。
http://www.mizkan.co.jp/company/newsrelease/2008news/080818.html

私も食べましたが、かなり快適です。
こういうデザインって日本らしくて大好きです。

ウォシュレットを思い出しますが、
日本人らしさがにじみ出た商品だと思います。

デザインの良さなくしてヒットなし、と私は思っています。


また、今年はドコモがロゴデザインを変更しました。
このブログでも、このニュースを取り上げました。

4月28日:DoCoMoからdocomoへ
http://brand-design.seesaa.net/article/94917376.html
5月1日:ドコモのブランド戦略
http://brand-design.seesaa.net/article/95260062.html

その後の感想としては、デザイン変更して伝えたかった
新しいドコモがまだ伝わっていないように思います。

私は商品やCMを見ても、今までと何か変わりがないように
感じています。こちらはこれからに期待したいところです。


最後にJDBのインタラクションパーティーについて触れます。
今年の4月から9月にかけて、JDB(日本デザイン事業協同組合)が、
セミナーと参加者が交流できる立食パーティーを5回開催しました。

各界の第一人者による講演で学ぶものや刺激が多く、
5回すべてに参加させていただきました。
来場者も多く、とても好きだったのですが、
5回限りで終わってしまったことは残念でした。

しかし、今年のデザインを語る上で大きな価値のあった
イベントであり、ここにJDB様への感謝とともに
5回のテーマをご紹介させていただきます。復活を望んでいます!

第1回「東京ミッドタウンにとって、デザインとはどんな意味を持ち、
これから何を目指すのか」東京ミッドタウン社長 市川俊英氏

第2回「CI戦略とブランド戦略、一体どこが違うのか?」
HAKUHODO DESIGN社長 永井一史氏
グラムコ社長 山田敦郎氏

第3回「2008年Webデザイン賞受賞作品、一体どこが評価されたのか?」
イクリプス社長 日野水穂氏ほかゲスト数名

第4回「デザインの哲学と教育に革命をもたらしたバウハウスの
今日的意義」デザイン評論家 柏木博氏 宮下誠氏

第5回「ベネッセアートサイト直島は、なぜ生まれ、どう育ち、
経営にどう寄与しているのか?」
ベネッセコーポレーション会長 福武總一郎氏

今年一年、最後まで当ブログをご覧くださり、
本当にありがとうございました。
どうぞよいお年をお迎えくださいませ。

2008年のブランドを振り返る

おはようございます。中小企業診断士の山口達也です。
2008年も残りわずかです。
2008年のブランドを振り返りましょう。

話題は3つです。

10月、松下電器産業がパナソニックへ社名を変えました。
これに伴いナショナルブランドも廃止されました。

海外での販売に力を入れるため経営資源を集中させる戦略です。

1月の速報時に当ブログで取り上げましたが、
松下ほどの知名度を誇る企業であっても、
会社の経営戦略を実現させる最初のステップとして、
まず社名の見直しを行ったという事例として
語り告がれると思います。

1月14日の記事:松下がパナソニックに社名変更
http://brand-design.seesaa.net/article/78505069.html


2つ目の話題です。今年はプライベートブランド商品が躍進しました。
日経MJの2008年ヒット商品番付では西の横綱です。

原油や資源高が大きな問題になり、
特に上半期を中心にあらゆる商品が値上がりしました。

そんな中、消費者の生活防衛の動きとして、
ナショナルブランド(こちらは松下ではなくメーカーブランドを
指します)からプライベートブランド(販売業者のブランド)に
購買が移る流れがありました。

大手の小売業もかなり信頼されていて、
それなりのブランド力を持っています。

私もプライベートブランド商品をいくつか食べましたが、
おいしいものが多いです。売れるのも分かる気がします。

消費者のニーズに応える商品開発を今年は小売業がしたと言えます。


最後に、今年も食の安全の問題や
再生紙比率の偽装問題などがありました。

今年もこの話題に触れなくてはいけないのは、本当に残念です。

先日は、たけのこのパッケージに貼ってある
生産者の写真が偽者であるというニュースがありました。

実際に写真に写っている人は、偽装をした企業の従業員で、
たけのこの生産はしていないそうです。

厚顔無恥とは、まさにこのこと。

中国産のたけのこ、だったそうですが中国の方にも失礼な話です。

ニュースを見たらその社長は、テレビには顔を写さず
取材に応じていましたが皮肉としか言いようがありません。

謝罪するときこそ、顔を出したらと思いますよね。

人をだまして商売をするというのはブランド以前の問題です。

人から感謝されて、その対価としてお金をいただく、
そんな当たり前のことを真面目にがんばりたいですね。

次週は2008年のデザインを振り返ります。

エコなディスプレイとは

おはようございます。中小企業診断士の山口達也です。
エコプロダクツ2008は3日間で17万人を超える来場者だったそうです。
本当に多くの人が来場しましたね。

前回に続いてエコプロダクツ2008のディスプレイデザインから
展示デザインのヒントを学びましょう。

TOTOのブースです。
テーブルではなく段ボールを使っています。
大企業ですが他より抑えた印象の展示です。ポリシーを感じます。
toto.jpg

中小企業も段ボールを使った展示ブースを作っています。
2社ご紹介します。

ロハスガーデン(ガーデンラボ)です。
ロハスガーデン.jpg
この展示の方が商品にぬくもりが感じられ、
商品が引き立っているように思います。

もう1社、ツールボックスです。
ツールボックス.jpg
「私たちのブースは『紙だけ』で作られています」と
後ろに説明書きがあります。

頑丈でこれらは繰り返し使えるそうです。

中小企業としては、お金をかけずに環境にも配慮して、
それでいて自社をしっかりアピールすることが求められています。

そうした展示デザインには、センスも求められます。

プロの知恵がないと一朝一夕には難しいかもしれません。
しかし、取り組みたいものです。

最後にパナソニックのスタンプを紹介します。

パンフレットの印刷をやめ、
WebサイトのURLを判子にしています。
パナソニック_スタンプ.jpg

展示品にご興味がある方は、家でじっくりWebを見てください、
ということでしょう。

シンプルだけど使えるアイデアではないでしょうか。

エコプロダクツ2008

おはようございます。中小企業診断士の山口達也です。
今日はエコプロダクツ2008についてお話しします。

産業環境管理協会と日本経済新聞社の主催で
東京ビッグサイトで12月11日から13日まで行われました。

出展者や来場者も多く、大盛況です。
環境というテーマはいま本当に関心を集めています。

エコプロダクツ2008.jpg

大企業から中小企業・団体も出展していますが、
私はその展示(ディスプレイ)デザインに注目していました。

私は自分で好きな展示を見るだけでなく、
川崎市が実施した東京造形大の益田文和教授の
解説付き見学ツアーにも参加しました。

解説ツアーは多くの出展ブースから、特徴的なブースの
ポイントを教えていただけて、とても良かったです。

展示なのでお客様へのアピールが大切ですが、
今回は環境に配慮していることを
きちんとメッセージで伝えたいものです。

環境配慮のメッセージがキラキラの電飾による
ディスプレイだったら、そのデザインや企業の姿勢は疑われます。

印象的だった展示ブースのデザインをご紹介します。

まず、王子製紙です。
今年初めの古紙100%の再生紙問題の謝罪もあります。

王子製紙1.jpg
王子製紙2.jpg

照明がなくても、壁や天井がないので明るく開放的な空間です。
再生する古紙原料を敷き詰めています。
インパクトや迫力がある展示デザインですね。

次は帝人の布を外壁にしたブースです。

帝人.jpg

レンゴーはダンボールを使っています。
運ぶときには畳めますし、リサイクルも容易です。
レンゴー.jpg

素材系の企業は、このような展示ができますよね。
次回もエコなディスプレイデザインをご紹介します。

今日からできるSEO実践講座

おはようございます。中小企業診断士の山口達也です。
今日はセミナーのご案内です。

SEOをテーマにしたセミナーの講師を私が務めます。

中小企業診断協会神奈川県支部が主催する
フレッシュ会員交流会でのセミナーです。

12月20日(土)午後2時からです。

SEOとはSearch Engine Optimizationの略で
「検索エンジン最適化」と訳されます。

具体的には、YAHOO!やGoogleなどでキーワードを
検索したときに自分のWebサイトが検索結果の上位に
表示されるようにする技、といったイメージです。

当日のお話しする内容は次の通りです。

・SEOとは?
・なぜSEOを行うのか?
・キーワードの選び方
・SEOの実践テクニック

セミナータイトルは「5分で解るSEO実践講座」です。

事情があって「今日からできる」が「5分で解る」に
変わりましたが、実際はもっと長く話します。

SEOの説明は5分程度ですが、
パワーポイントのスライド26枚を使って、
SEOの実践テクニックもお話しします。

SEO実践講座20081220.jpg

多くの人にwebサイトを見てもらうことは、
販売促進上とても重要です。

ブランド構築やwebデザインと関連します。

中小企業診断士が対象のセミナーですが、
35人以上がすでに申し込んでくれています。

経営コンサルタントのプロ相手にお話しますが、
プロの方にも学んでいただける内容にしたいと思います。
お楽しみに。

東京デザインマーケット2008

おはようございます。中小企業診断士の山口達也です。
横浜の日本大通では写真の通り銀杏が美しく色づいています。
晩秋の風景ですね。でも今日から師走。ラストスパートです。

日本大通.jpg

さて、私は11月25日に東京デザインマーケットに行ってきました。

東京デザインマーケットは、デザイナーが出展している展示会で、
中小企業とデザイナーの出会いを目的としています。

東京都が産業交流展2008の中で開催しています。
今年で5回目を迎えました。

東京デザインマーケット
http://www.tokyo-design-market.jp/
東京デザインマーケット2008_1.jpg

昨年の東京デザインマーケットについても、
当ブログで記事にしていますのでご覧ください。
http://brand-design.seesaa.net/article/62721945.html

今年も100を超えるデザイン提案の中から、
審査で選ばれた28のデザイン事務所が出展していました。

他のデザイン展示会に比べて、デザイン関係者以外の客層が多く、
デザイン初心者が見やすい展示会です。

東京デザインマーケット2008_2.jpg

私は東京デザインマーケットを3年続けて見ております。

中小企業経営者に紹介できる
良いデザイナーを求めて訪問しました。

私なりのデザインやデザイナーの評価軸があります。
そして今年も新しい出会いがありました。

私からもご紹介いたしますが、中小企業の経営者も
できるだけ自らデザイナーを探しに行きたいものですね。