新しい酒は新しい革袋に盛れ

おはようございます。中小企業診断士の山口達也です。

「新しい酒は新しい革袋に盛らなくてはいけない」
亀井静香金融・郵政改革担当大臣が話した言葉です。

10月20日、鳩山内閣で郵政民営化見直しの閣議決定があり、
それを受けて日本郵政の西川社長は交代する見込みとなりました。

この言葉、キリスト教の聖書が元になっているようです。

新しい酒を古い革袋に入れると袋が破れてしまうので、
酒も袋もダメになってしまいます。

そこから「新しいものは新しい形式に盛り込むべきだ」という
ことわざになったようです。

さて皆様の会社では、新しい酒は新しい革袋に盛っていますか?

私が言いたいのは、経営者が交代しているかではありません。

新しい製品・サービス・技術を売る時に、
見た目も新しくしているかどうか、です。

独創的である、もしくは画期的である商品なのに、
今までのデザインとほとんど変わらない事例を私は目にします。

大変もったいないことです。

経費削減なのか、デザインが保守的過ぎるのか、
理由は分かりませんが、
営業効果、宣伝効果が大きく損なわれています。

デザインが今までの延長線上にあると、
買う側は中身も今までの延長線上にあると思ってしまいます。

今までと異なることを見た目でも伝えるべきです。

このことは、中小企業だけでなく大手企業も見落としています。
8月のグッドデザインエキスポで審査員から
指摘を受けているシーンがありました。

先日、政府の刊行物でも目にしました。

内容が変わっているのに、表紙のデザインは
改定前とほとんど見分けがつかないのです。

私は冊子の改定に気付きませんでした。
ですから以前のままだと思い、手に取ろうと思いませんでした。

中身が良ければ売れる、という考えでは片手落ちなのです。

外側が変われば、中身も変わったのかな
と期待するのが買い手です。

皮肉なことは、この点を知っていて、
中身がない商品を外側のアピールに力を入れて
売ろうとする企業があります。

最終ユーザに不誠実だと思うので、
こうした企業からは私はコンサルティングを受けません。

中身を良くしようと一生懸命頑張っている中小企業こそ、
取り組んでください。

革新的な商品には、革新的なビジュアルを採用しましょう。

開放的な横須賀美術館からエネルギーをもらう

おはようございます。中小企業診断士の山口達也です。
今日は芸術の秋にぴったりな話題です。

横須賀美術館に行って、
「パウル・クレー 東洋への夢」展を見てきました。

会場も広く、展示も充実している美術館ですが、
ロケーションの良さと建物の美しさは最高です!

横須賀美術館1.jpg
横須賀美術館2.jpg

目の前は海です。爽快です!

横須賀美術館は2007年4月にオープンしました。
観音崎公園の中にあり、駅からバスか自動車で行きます。

開放的な美術館で、自由に出入りできるスペースもあります。

お金を払わないで、美術作品を見ずに
レストランや施設散策だけの人もいるみたいです。

館内は随所に光が差し込む空間になっており、
素敵な自然環境と合わせて美術を堪能できます。

今度のお休みにはアートや自然、素敵な建築デザインに
囲まれて、のんびり過ごしてはいかがでしょうか。

きっと心が充電されますよ。
ひとりでも良いですが、家族や恋人と行くのも良いですね。

反対を押し切って新市場を創り上げる

「ん?変わった味だな。おいしくない。」

初めて飲んだ時の記憶は鮮烈に覚えています。

一口飲んだ私は母に話すと、
母からも「薄い味ね」との答えが。

しかし、この飲料は大ヒット。今なお売れ続けています。

おはようございます。中小企業診断士の山口達也です。

私が飲んだのは大塚製薬のポカリスエット

初めて飲んだのは小学生の時に
家族で行った横浜博覧会の会場でした。1989年です。

粉末サンプルを配布され、
その場でいただいた水に溶かして飲んだ感想が冒頭です。

テレビ東京の番組「ルビコンの決断」を観て、
昔の記憶が蘇りました。

ポカリスエットの発売開始は1980年です。

ポカリスエット.jpg

1980年の日本では、味の濃い飲料ばかり売られていました。

私が飲んでいたのは、250ml缶に入ったコーラなどの
ジュースや果実ジュースでした。

大人も同じで、私と違ったのは缶コーヒーを
飲んでいたことくらいでしょう。

ちなみに缶入り烏龍茶の販売開始は1981年、
六甲のおいしい水は1983年です。

味の薄いポカリスエットは、今までのジュースしか
知らない私にとっては大きな衝撃でした。

しかし、中学生になって部活をすると、
ポカリスエットを飲むのが楽しみになりました。

当時は「運動中に水を飲むな」「飲みすぎるとバテる」
などと先輩から言われたので、
練習後の水分補給をまさに渇望していました。

ルビコンの決断では、ポカリスエットの開発から
販売までの努力が紹介されていました。

独創的な着眼点でスポーツドリンクを開発したのは、
もちろん素晴らしいのですが、
その後の販売促進には驚かされました。

多額の経費をかけてサンプルを配り続け、
製品を浸透させた決断は見事としか言いようがありません。

ポカリスエットの販売開始を決めた役員会でも
社長の役員は反対ばかりだったそうです。

最初は「おいしくない」と思った消費者が多い中で、
サンプル配布を続けた決断にも勇気がいったと思います。

将来の予測への自信や、消費者の観察、
長期間にわたる丁寧な商品開発が決断を支えたのでしょう。

独自の新市場を切り開いたポカリスエットは、
強いブランドとなり、今もそのブランド力を維持しています。

新市場を切り開くブランドを作るには、
消費者や役員の意見を押し切る強さと、
それを裏付ける努力が必要なことを番組から学びました。

株式会社トライの立川勝得氏、桜井和子氏を研究会にお招きします!

おはようございます。中小企業診断士の山口達也です。
涼しくなり過ごしやすい季節になりました。

今日は10月16日(金)に開催するデザイン経営研究会のお知らせです。

今回は文京区にある制作・印刷会社の株式会社トライ
代表取締役である立川勝得氏と、専務取締役の桜井和子氏を
ゲスト講師としてお迎えします。

トライ様は、印刷物やweb、映像、空間デザインまで
幅広い分野の制作をやっています。
http://www.try-sky.com

先日お会いしてお話ししたのですが、
お二人とも明るくてエネルギッシュな方です。
話も面白くて笑いが絶えませんでした。

訪問していて、随所に新しいことに挑戦する
企業文化を感じとれました。

スタッフの皆様も明るくさわやかで、オフィスも素敵でした。

皆様の組織では、毎年新しいことに取り組んでいますか。

変化に対応するのではなく、変化を起こすぐらいの活力を
持っていたいものです。

今回は制作事例だけでなく、経営者として創業時から現在までの
取り組みや制作会社経営への姿勢・視点を伺います。

制作の現場に関わる方にも楽しんでいただけると思います。
私もとても楽しみにしています。

参加希望の方は、デザイン経営研究会のwebサイトをご覧ください。
http://design-keiei.seesaa.net/