2009年のデザインを振り返る

おはようございます。中小企業診断士の山口達也です。
2009年のデザインを振り返りましょう。

1つ目の話題は、今年の新車販売台数で
おそらく首位となったと思われるトヨタの「プリウス」です。

ガソリン価格が昨年よりも落ち着いたにもかかわらず、
売上が大きく伸びました。

その理由として、以下のことが考えられます。

1.5月からの新型モデルでさらに燃費が良くなったこと
2.新型モデルの価格を下げたこと
3.エコカー補助金・減税

経済的な魅力がさらに増したのでしょう。

街なかでプリウスをよく見かけるようになりました。

「おむすび」のような三角形の外形は、
燃費効率の良さを求めた形状だと思います。

機能美が特徴となって目立ちますね。
価格を抑えることや機能美も立派なデザインです。

2つ目の話題は、
今年のグッドデザイン大賞を受賞した岩見沢複合駅舎です。

JR北海道の駅です。

(参考)グッドデザインファインダー(岩見沢複合駅舎)
http://www.g-mark.org/award/detail.html?id=35669

行き交う人や旅行者、地域コミュニティを形成する場としての
設計と、街の顔としての美しさや地域の特色を活かした
デザインが評価されたようです。

きっと心が温まる、そして清々しいデザイン
になっているのだろうと思います。

機会を見つけて、現地に行きたいと思っています。

来年以降も、単に経済的な価値の追求だけでなく、
街や人が元気になる、
心に響くデザインが増えていってほしいですね。

今年一年、最後まで当ブログをご覧いただき、
本当にありがとうございました。

どうぞよいお年をお迎えくださいませ。

2009年のブランドを振り返る

おはようございます。中小企業診断士の山口達也です。
2009年も残りわずかとなりました。

2009年のブランドを振り返りましょう。
話題は2つです。

1つ目の話題です。
今年のキーワードは「エコ」でした。

年を追うごとに環境意識が高まりつつあったわけですが、
今年は景気後退の影響もあって、
省エネルギー志向、節約志向の波にのった印象です。

「エコ」を聞かなった日はなかったように思います。

エコカー、エコポイント、エコツアーなど、
各企業・団体がこぞって「エコ」をつけた
商品・サービスを打ち出しました。

「エコ」が消費者の支持を集めているのです。

皆様の会社では「エコ」の観点で
他社と商品・サービスに差をつけているでしょうか。

今からでも遅くありません。
取り組んでみてはいかがでしょうか。

そのような状況で、残念ながら「エコ」を
売りにした消費者を欺くような以下の行為も見られました。

公正取引委員会の報道発表資料
http://www.jftc.go.jp/pressrelease/09.april/090420.pdf

日立アプライアンスのニュースリリース
http://www.hitachi.co.jp/New/cnews/month/2009/04/0420b.html

YOMIURI ONLINE
http://www.yomiuri.co.jp/eco/news/20090420-OYT1T00994.htm

日立製作所の100%子会社での事件ですが、
「日立はすべてを、地球のために」というTVCFの言葉は
事件以降、聞かれなくなりました。

昔から言い過ぎではないかと思っていたコピーでしたが、
事件後は、うわべだけの言葉だなと強く思ったものです。

皆様が「エコ」に取り組むなら、真摯な姿勢でやりましょう。

2つ目の話題は、
今年は宣伝量(知名度)や、あこがれの強さで売る
ブランドが苦しだことです。

個別の企業名を挙げるのは控えますが、
銀座の海外高級ファッションブランドの撤退や
百貨店の苦戦などが挙げられるでしょう。

「見栄を張る」から「お買い得を求める」に
振り子が振れています。

この流れは昨年のプライベートブランドの躍進とも
共通するものです。

単に知っている、みんなが持っているブランドではなく、
お値打ち感を追求したブランドに
特に注目が集まった年になりました。

日本の魅力を新しい手みやげで伝える(2)

こんばんは。中小企業診断士の山口達也です。

今日は先週の続編です。
Tokyo Midtown Award 2009のデザインコンペで
私が面白いと思ったものをご紹介します。

まず、審査員特別賞である水野学賞を受賞した「マン額」。

漫画の世界に入ることができる額です。

マン額.jpg

漫画は、いまや日本を代表する文化のひとつと言えます。

友人や自分の写真を入れて、漫画の世界に浸れる額は
面白いですし、もらった人も喜ぶでしょう。

下は小山薫堂賞の「セッタクロック」です。

セッタクロック.jpg

雪駄の鼻緒を時計の針にしてしまう
斬新なアイデアに驚きました。

飾るとかなりインパクトがあります。
ユニークなデザインで日本を伝えていますね。

「日本の新しい手みやげ」を考える、ということで、
すでに市場にあるみやげに対して、新しさをどう打ち出すか、
企画力と完成度が問われたコンペでしょう。

皆様の商品開発のヒントにしていただければと思います。
楽しみながら学びましょう!

日本の魅力を新しい手みやげで伝える(1)

こんばんは。中小企業診断士の山口達也です。
今日はTokyo Midtown Award 2009のデザインコンペの紹介です。

tokyomidtownaward2009.jpg

今年のテーマは
「Japanese New Gift 日本の新しい手みやげ」
と昨年に近いものでした。

1,322件もの応募から選ばれたグランプリ受賞作をご紹介します。

下の写真は、学生の部グランプリをとった「TOKYO MAKER」です。
東京の名所を形にした付箋紙です。

tokyomaker.jpg

付箋紙のセットそのものも素敵ですが、
和書や日本の旅行ガイドブックに貼ったら、
素敵なおみやげになります。

きっとお手頃な価格で販売できるのではないでしょうか。

次に、一般の部グランプリは「チョンマゲ羊羹」です。

チョンマゲ羊羹.jpg

衝撃的です。

作者の南政宏さんのコメントを見ると笑ってしまいます。
日本では、人に何かお願いする時に、
「~してチョンマゲ。」と、言う。

特に、茶目っ気たっぷりに言うのが、この言い回しの良い所である。
その場を和ますのにも向いている。(時に、滑るかもしれない)

そういうわけであるから、
喧嘩していても、このチョンマゲ羊羹に「許して」と
自筆で書き足せば「許してチョンマゲ羊羹」となり、
「チョンマゲは武士にとって命の次に大切なものである」
などと言いながら、この羊羹を手みやげに差し出せば、
喧嘩していたのもバカらしくなってしまう。

そんな、新しいコミュニケーションツールとしての
手みやげなのである。こんな武士の羊羹を買ってチョンマゲ。

「~してチョンマゲ。」が外国人に伝わるかどうか、
わかりませんが、日本人には受けるでしょう。

また、試作モデルの完成度も高かったです。
羊羹がつやつやしていました。

外国人でもチョンマゲを知っている方も多く、喜ばれるでしょう。

チョンマゲと羊羹の日本を組み合わせたアイデアと
その完成度の高さがグランプリとなったのでしょう。
おめでとうございます。

次回も、グランプリには一歩及ばなかったものの、
私が面白いと思った作品をご紹介いたします。

デザインタッチ2009

おはようございます。中小企業診断士の山口達也です。
今日はデザインタッチのご報告です。

DESIGN TOUCH 2009(デザインタッチ2009)
は10月23日から
11月3日まで、東京ミッドタウンで開催されていました。

デザイナーズウィークなどと重なる期間です。

DESIGNTOUCH2009.jpg

今年のテーマは「夢をカタチにするデザイン」で、
さまざまなイベントが催されました。

アメリカのデザインコンサルティング会社「IDEO(アイデオ)」
のデザインやその制作過程が展示された場所は人気がありました。
http://www.tokyo-midtown.com/jp/designtouch/2009/show/event01.html

IDEO展示.jpg

試作品などの展示は、デザイン玄人には受ける内容でしたね。
ワークショップも見たかったのですが、
残念ながら都合が合いませんでした。

東京ミッドタウンの中にあるデザインハブでは、
グッドデザインエキシビジョン2009が開催されていました。

GOODDESIGNEXHIBITION2009.jpg

今年のグッドデザインの展示や審査員の講評がありました。

グッドデザインエキスポと比べると、スペースの関係で
大きなものは見られませんが、じっくり見るには良いですね。

これらのイベントは無料ですから、本当にありがたいです。

デザインタッチで発表された
東京ミッドタウンアワード2009は次回以降にご紹介します。

昨年ブログで書いたところ好評でした。お楽しみに!