映画「英国王のスピーチ」

こんばんは。中小企業診断士の山口達也です。
映画「英国王のスピーチ」を見ました。
アカデミー賞が発表される前に感想を書きます。

英国王のスピーチ.jpg

第2次世界大戦開戦時の英国王が悩んでいた吃音を、
言語聴覚士との交流によって克服していく物語です。

私もコンサルティングや講演といった
話す仕事をしているので、興味深く鑑賞しました。

実話をもとにした映画で、話の流れは穏やかです。

突飛な展開や派手なアクションはありませんが、
俳優、音楽、脚本、空気感が優れています。

心の機微に焦点を当てた、まさに「王道」を行く作品です。
ゆるぎない愛情や友情も描かれます。

言葉がテーマの映画ですから、英語がわかると、
さらに面白いかもしれません。

私が分からなかったジョークも理解できると思います。

鑑賞後は、さわやかな気持ちになれるでしょう。

世のため、人のため、困難を乗り越えて王は民衆に伝えます。

スピーチ以外にも方法はありますが、
人には人に何かを伝える使命があるのだと思います。

あなたが困難を乗り越えて伝えたいことは何ですか。
困難を乗り越える勇気をくれる良作です。

ウイスキー「トリス」のリニューアル(2)

こんにちは。中小企業診断士の山口達也です。
「トリス」リニューアルの話の続きです。

昔のトリスと新しいトリスを飲み比べました。
以下、私が酔いながら感じたことです。

トリスポケット瓶.jpg

アルコール度数が37%から40%に上がりましたが、
新しい方が飲みやすくなってます。

前の方はピリピリする感じで、強く主張する味でした。

新しい方は果物のようなさわやかな香りが前よりも強くなり、
口当たりが良くなったように感じました。

次にブランドポジショニングを考えます。

内容量も増えましたが、増えた量を考慮しても
実質価格が2~3割上がりました。

トリスには安いウイスキーのイメージが強いですが、
今回、サントリーは安さよりハイボールイメージを強く訴求しました。

もともとトリスは元祖ハイボールブームを作り、
そのハイボールは「トリハイ」と呼ばれた商品です。

「角瓶」原酒が不足する恐れがある中で、
トリスをほぼハイボール専用として訴求する戦略は、
経営環境を踏まえた適切な判断です。

ただ、安いウイスキーを望む昔からのファンには、
ウイスキー最大手として何かの対応をするではないかと予想します。

今回は良い原酒を使っているそうですが、
遠くないうちに、手軽な原酒を基にしたハイボール向けの
トリスの再リニューアルもありうると思っています。

ウイスキーは製造に時間がかかりますから、
今度のリニューアルは暫定措置の可能性があると考えています。

ハイボールブームにとりあえず対応した面もあるのではないでしょうか。

ただ、トリスはこのままハイボールブランドで進めて、
安さを求めるファンには、新ブランドで対応する可能性もあるでしょう。

いずれにせよ、複数のブランドイメージをどう活かすか、
ブランドリポジショニング(ブランドポジショニングの修正)
のよい参考事例になると思います。注目しましょう。

ウイスキー「トリス」のリニューアル(1)

おはようございます。中小企業診断士の山口達也です。
今日はサントリーウイスキー「トリス」のリニューアルの話です。

昨年9月21日にリニューアルしました。
サントリーニュースリリース
http://www.suntory.co.jp/news/2010/10818.html

ポケット瓶を手に入れるのに時間がかかり、記事が遅くなりました。

1946年に発売された「トリス」は、高級品だったウイスキーを
多くの人に身近なものにした商品です。

「トリスを飲んでハワイへ行こう!」というコピーや、
「トリスバー」は大きな反響・人気となったそうです。

その後ウイスキー市場は縮小しましたが、
ここ2年ほどで、ハイボール人気に再び火をつけたサントリーが
「トリス」をハイボールほぼ専用の形でリニューアルしたのです。

実際「トリス」を出すバーは少なくなっていましたし、
ご家庭で「トリス」を飲んでいた方も減っていたのでしょう。

そうした中で、ハイボール人気を「角瓶」だけでなく、
「トリス」に分散させたリニューアルは評価できます。

新旧トリス.jpg
(左が旧トリス、右が新トリス)

デザインを見ていきます。

瓶の肩口に「SUNTORY」の文字が浮き出ているのは変わっていません。

しかし、その他は大きく変わりました。

ガラス瓶の色は明るくなり、軽さ、透明感が出ました。

ラベルは以前のロゴデザインを一部残しながらも、
字体は全体的に細くなり、色も黒や銀を使って、
高級感を伝えようとしています。

「TORYS」の下に引いてある赤線がいいですね。
ラベルを引き締め、ちょうどよいアクセントになっています。

このあたりがデザインの深さであり、面白さです。

アンクルトリスのPOPを取り外して新旧を見比べると、
リニューアルで、昔のやわらかさ、楽しさ、にぎやかな感じから、
高級感、軽さ、キレ重視のデザインにしたと言えるでしょう。

味はどう変わったでしょうか。飲み比べた話はまた次回に。

かわさき産業デザインコンペ2010

おはようございます。中小企業診断士の山口達也です。

2月4日に「かわさき産業デザインコンペ2010」の
公開審査会がかながわサイエンスパークで行われました。

川崎デザインフェア.jpg

私も5年連続で参加しております。

商品化を目指したデザインコンペで、
審査会を見ると商品開発の勉強にもなります。

今年は全体的に協賛企業が提示する課題の仕様が
やや細かくなり、
デザインの自由度は下がったように感じました。

斬新さは他のコンペより足りなかったですが、
その分、商品化に近い作品が並びました。

今年も145点の応募がありました。

公開審査会は入賞作の中からグランプリ、優秀賞を
選考する過程を公開したイベントです。

川崎デザインコンペ.jpg

グランプリは大村卓さんの「Light Roof」です。

LightRoof.jpg

独創性と完成度が高い作品だと思います。

優秀賞の4作品も素晴らしく、商品化の実現可能性は
グランプリ作品より高いかもしれないと私は思いました。

また、今年は15回目の特別記念として、
一般部門のコンペだけでなく、高校生部門も開催されました。

「暮らしを支える新しいユニバーサルデザインの提案」
というテーマでした。

こちらはスケッチとコンセプトシートで審査が行われました。

高校生部門.jpg

公開審査会後のかわさきデザインフォーラムは、
「これからの広告と公告」というテーマで
永井一史氏と河尻亨一氏の講演でした。

講演もたいへん充実した内容で、とても刺激を受けました。

また来年も参加したいです。

(参考)過去の記事
かわさき産業デザインコンペ2008
http://brand-design.seesaa.net/article/113920432.html
かわさき産業デザインコンペ2009
http://brand-design.seesaa.net/article/140546071.html

東京インターナショナルギフトショー

おはようございます。中小企業診断士の山口達也です。

2月1日から4日まで東京ビッグサイトで
東京インターナショナルギフトショーが開催されています。

ビジネスガイド社の主催です。私も行ってきました。

大きな展示会でご存じの方も多いと思います。
グルメ&ダイニングスタイルショーやディズニーエキスポジャパン
も一緒に行われています。

会場は撮影禁止なので、文章のみでお許しください。

会場内のコーナーのひとつ、ARTIST VISIONでは、
グラフィックデザイナーやイラストレーター、
キャラクタービジネスの出展者がいます。

ARTIST VISIONの次回予告のフライヤーです。
アーティストビジョン.jpg

また、アクティブクリエイターズにも多くのデザイナーがいます。
こちらはモノの展示が多いので工業デザイナーが中心ですね。

他にもアクティブデザインコーナーをはじめとして、
デザインにこだわったグッズをたくさん見つけることができます。

自分のブランドを立ち上げて、その販路を求めている方も多いですが、
新たなデザイナーとの接点を探る方は、訪れてはいかがでしょうか。

次回のギフトショーは9月6日からです。