おはようございます。中小企業診断士の山口達也です。
今日は、集まることで需要を創造しようという話です。
パリのモンマルトルのテルトル広場には
絵描きがたくさんいます。
似顔絵を描いてもらった人も少なくないでしょう。
観光客も多く、とても賑わっています。
ここにいる絵描きの絵が特に上手い
という感じは受けませんでしたが、名所になっていて、
描いてもらいたいと思う人がたくさんいます。
モンマルトルでなければ、同じ絵描きが似顔絵を描くとしても
描いてもらおうと思う人は大きく減りそうです。
そのように考えると、購買の動機づけに
立地の魅力が大きく影響しています。
経営の観点では、意識的に集まって名所化を図ることで
購買意欲を喚起したいものです。
消費者にとっては、
その場所で買いたいという観光的な魅力がありますし、
多くの商品・サービスから選べる魅力もあります。
地域おこしの観点でも、この考え方は使えます。
昔のモンマルトルに画家が集まったきっかけは
家賃や税金が安かったことだと言われています。
優れた施設や利便性があったからではないようです。
つまり、集積を促すチャンスは多いと思います。
日本にも、かっぱ橋道具街や秋葉原電気街、
横浜中華街などがあります。
これらの街には買う楽しさがあります。
企業としては、同業者が多いところに飛び込むのは
競争が厳しく大変ですが、
イノベーションが長期的に強い企業をつくります。
産業集積も最初は小さいものです。
数店舗ある場所にあえて出店してみてははいかがでしょうか。