21_21 DESIGN SIGHTで現在開催されている企画展
「建築家 フランク・ゲーリー展 “I Have an Idea”」
のレポートです。
http://www.2121designsight.jp/program/frank_gehry/
アメリカの建築家、フランク・ゲーリーさんの
アイデアの生み出し方に迫る展覧会です。
フランク・ゲーリーさんは、
スペインのビルバオ・グッゲンハイム美術館、
アメリカのウォルト・ディズニー・コンサートホール、
フランスのルイ・ヴィトン財団美術館、
などの設計を手がけています。
帆船のような形であったり、
衝撃を受けてへこんだような形であったり、
ユニークで強烈な印象を残す建物です。
まわりをぐるっと、ゲーリーの建築を
プロジェクターで投影した展示は、
迫力がありました。
建築は立体ですから、
このような空間を感じさせる展示はいいですね。
ゲーリーさんのマニフェストが力強いです。
とてもカッコいいです。
一部を引用します。
まずアイデアが浮かぶ。
ばかげているけど気に入る。
模型をつくって嫌いになるまで見続けて、
それから違う模型をつくることで、
最初のばかげたアイデアを別の見方でみる。
するとまた気に入る。
でもその気持ちは続かない。
部分的に大嫌いになって、
再び違う模型をつくってみると、
全然違うけど気に入る。
眺めているうちに、すぐに嫌いになる。
直しているうちに新しいアイデアが浮かんで、
そっちの方が気に入るけど、また嫌いになる。
でもまんざらでもない。
どうするか?
そう、また模型をつくって、次から次へとつくる。
模型を保管するだけでも膨大な費用がかかる。
でもどんどん続ける。
次から次へと進めるうちに、
ほら見ろ、最高傑作だ。
輝かしく、安上がりで、
今までに見たことがないものだ。
だから誰も気に入らない。
予算や期間を守りながら、施主に喜ばれ、
人々に刺激を与える建築をどうつくるか、
案を次々と出し続けます。
才能であり、果てなき執念のなせる仕事でしょう。
ご自身で雑然としていると話す事務所です。
でも雑然としているほうが
インスピレーションが沸くそうです。
たくさんの模型が展示されていました。
魚などの生物にも強い関心をもっていて、
設計に反映されているようです。
仕事の合間に訪問したので、
じっくり見ることができなくて残念でした。
彼の仕事ぶりを見て、
あなたの仕事は、徹底して考え抜いたものですか?
と突きつけられたような気がして、
気が引き締まりました。
2月7日までの展覧会です。