値下げしたくない会社はエーワン精密に学ぼう

おはようございます。中小企業診断士の山口達也です。

今日はエーワン精密の創業者である梅原勝彦さんの
本を3冊ご紹介します。

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写真左から
経常利益率35%超を37年続ける 町工場強さの理由
梅原勝彦、日本実業出版社
日本でいちばんの町工場 エーワン精密の儲け続けるしくみ
梅原勝彦、日本実業出版社
「速さ」で稼ぐリーダー47のコツ
梅原勝彦、日経BP社

町工場強さの理由と
エーワン精密の儲け続けるしくみは
自らの生い立ちやエーワン精密の経営の特徴が記されています。

「速さ」で稼ぐリーダー47のコツ
は前述の2冊より仕事術や経営哲学が多めです。

エーワン精密は、徹底した短納期対応を可能にする
生産体制の強みがよく知られています。

毎年のように値引きを要請される町工場の世界にあって、
売値を維持し、材料費や給与の増加を
コストダウンで吸収して高利益率を長年続けた
経営手腕は素晴らしいです。

仕事で成果を出すために、
かなり合理的に考え抜かれています。

値引きしたくない企業はぜひ参考にしてください。

管理を必要最小限に抑えて、
短いリードタイム、低コスト生産を実現しています。

人材育成にも優れているのですが、
こちらもあまり管理しているイメージはありません。

どちらかといえば経営者や上司が自らの姿を見せる、
背中を見せて教える、というような雰囲気も感じました。

生産管理ではQCD、
Quality(品質)、Cost(費用)、Delivery(納期)
を重視するのですが、Dを徹底的に磨いて
競争優位を築いています。

もちろんQとCも優れているので高収益になっています。
低コスト生産=安売り、ではありません。
低コストだから高利益率が実現できるのです。

お客様との関係を築く、でんかのヤマグチ

おはようございます。中小企業診断士の山口達也です。

今日は昭島市商工会で「値上げ」をテーマに講演します。

本日のブログは、講演でもお話しする、
東京都町田市の電器販売店「でんかのヤマグチ」の話題です。
山口社長の本を3冊ご紹介します。

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写真左から
なぜこの店では、テレビが2倍の値段でも売れるのか?
山口 勉、日経BP社
でんかのヤマグチさんが「安売り」をやめたワケ
山口 勉、宝島社
よそより10万円高くてもお客さんが喜んで買う「町の電器屋さん」が大切にしていること
山口 勉、すばる舎

でんかのヤマグチの経営のエッセンスは、
いずれの書籍でもつかめます。

家電の小売業は、他の店でもまったく同じ製品が買えるため、
価格で競うことになりやすい業種です。

ヤマグチは「トンデ行きます」と宣言し、
地域のお客様に密着した徹底的なサービス、
御用聞きに集中して、安定した経営を実現しています。

裏サービスと呼ばれる家電販売とは関係ない
ちょっとした手助けも無料で引き受け、
遠くの親戚よりも近くのヤマグチ、
という関係を築いています。

御用聞きや顧客サービスを徹底して行うため、
顧客を絞っています。

また、仕入商品をパナソニックに絞り、
価格は安くしない、という大手家電量販店の逆を行く
経営戦略で成功しています。

その戦略を実行するための
組織運営、人材活用、おもてなしの心づかいは
本当に見事です。

ヤマグチの戦略を真似するのはやさしくないのでしょう。

店舗は駅から離れたところにあります。

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一般的な街の電器屋より店舗面積は大きめで、
リフォームやオール電化のコーナーや
卵や飲料などの飲食品も売っていました。

買物に来ているご夫婦様が
「ヤマグチさんは大好きなの」
と店員に話していました。

本当に愛されているお店です。

安くしないと売れないと決め付けないことです。
競争軸を変えればチャンスがあることを示す会社です。

中小企業白書2015年版のデザイン、ブランドの活用企業事例

おはようございます。中小企業診断士の山口達也です。

今日は、中小企業白書2015年版に掲載された
デザインやブランドに力を入れて飛躍している
中小企業をご紹介します。

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イノベーションや販路開拓に挑む企業の例として
従業員数1名、4名、15名、20名、50名の
中小企業が取り上げられています。

2015年版中小企業白書の174~178ページ、
第2部第1章第4節3「デザイン・ブランドの活用」の
事例2-1-15から事例2-1-18にかけて
掲載されています。

中小企業白書を購入しなくても、
中小企業庁のwebで閲覧可能です。
http://www.chusho.meti.go.jp/pamflet/hakusyo/H27/h27/index.html

それぞれの企業の努力は素晴らしいと思います。
海外にまで販路を広げています。

企業の規模は小さくても問題ないですが、
優れたデザイナーやプロデューサーと
組むことは大切ですね。

ブランドやデザインへの投資に使える
補助金も昔より増えていますので、
中小企業のチャンスは広がっています。

GOOD DESIGN MARUNOUCHI

おはようございます。中小企業診断士の山口達也です。
今日は「GOOD DESIGN MARUNOUCHI」のご紹介です。

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日本デザイン振興会が
デザインの展示や小さいイベントを開催する場所として、
昨年10月29日に開館しました。

有楽町駅近く、丸の内仲通りにあります。

六本木のデザインハブほど大きくありませんが、
丸の内仲通りの1階なので人通りの多いところです。

デザインにそれほど関心をもっていない人でも
立ち寄りやすく、情報発信・交流に適した場所だと思います。

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基本的に販売をする店ではないので、
日本や東京のお土産を買うことは
期待しない方がよいと思います。

小さい場所ですが、密度の濃い交流ができるような
イベントの企画力が問われそうです。