2017年をブランドで振り返る

おはようございます。中小企業診断士の山口達也です。

今年のブランドに関する話題として、
インスタグラム、ユーチューバー、品質データ改ざんの
3つ取り上げます。

今年は、写真共有アプリ
インスタグラム(Instagram)の人気が拡大し、
新語・流行語大賞にも「インスタ映え」が選ばれました。

instagram_meigetsuin.jpg

総務省情報通信政策研究所
「平成28年 情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査」によると、
インスタグラムの利用者は
10代から30代が多く、女性に人気があります。

全年代の男女では約20%の利用率でしたが、
20代女性では約57%の利用率となっています。

総務省 平成29年度 情報通信白書
SNSがスマホ利用の中心に
http://www.soumu.go.jp/johotsusintokei/whitepaper/ja/h29/html/nc111130.html


ハッシュタグを通じて「いいね!」を押す人も多く、
素敵な写真から、企業の商品・サービスを知ってもらう
流れが強まっています。

写真の世界観も含めて、
ブランド構築に適したSNSと言えます。

業種にもよりますが取り組みたいですね。

次に、ユーチューバー(YouTuber)が話題になりました。

ユーチューバーはYouTubeに動画をアップして、
多くの視聴者を集め、動画まわりに掲載される
広告収入を得ている人たちです。

今年は、小中学生のなりたい職業のランキングに
入って話題になりました。

ユーチューバーという「職業」があること、
また、ユーチューバーに憧れていることに
驚いた大人も多かったと思います。

ソニー生命保険のインターネット調査
男子中学生が将来なりたい職業の3位に「YouTuber」
http://www.sonylife.co.jp/company/news/29/nr_170425.html
(女子中学生でも10位にランクインしています)

学研教育総合研究所 小学生白書2016
http://www.gakken.co.jp/kyouikusouken/whitepaper/201609/chapter7/01.html

学研の小学生白書では、
「ユーチューバー」は調査の選択肢にありませんでしたが、
自由記述欄に書いた小学生が0.5%います。
(ちなみに18位の宇宙飛行士が1.3%です。)

UUUM(ウーム)が今年8月に
東証マザーズに上場しました。

UUUMはユーチューバーの制作サポートを行っていますが、
YouTubeから得ているアドセンス収益が
40億円であると開示しています。

企業も人気ユーチューバーとの
タイアップ広告を持ちかけています。

佐々木あさひさんの「sasakiasahi」
「進化がすごい☆髪の水分を調節できるシャンプー!!【梅雨におすすめ】」は
https://www.youtube.com/watch?v=wHLikjkAKsQ
資生堂とのタイアップ動画で、
約半年で8万回の視聴回数です。

youteber-tieup1.jpg

動画ではTSUBAKIのシャンプーの
使用感を話しています。

3年前の動画になりますが、ヒカキンさんの「HikakinTV」
「風呂で氷漬けになってみた!ロッテ爽キャンペーン!」は
視聴回数1500万回に達しています。
https://www.youtube.com/watch?v=oQSoETD63io

これらの動画はテレビCMと異なり、
能動的に視聴されます。

ブランディングの一環として取り組む
中小企業も今後増えていくと思われます。

3つ目は、神戸製鋼、三菱マテリアル、
東レなどの子会社で製品品質データの改ざんがありました。

産業の基盤となる素材産業での
顧客を欺く行為は、日本の製造業の信頼を
損なってしまいました。本当に残念です。

ひとつひとつ良い仕事をして
信頼回復につなげていくしかありません。

最後に、ブランドと直接関係はありませんが、
今年の経済ニュースの一番は
運送業の供給の限界、ヤマト運輸の業務抑制と値上げと思っております。

2017年03月10日:ヤマトの値上げは日本中の物価に影響するかもしれない
http://brand-design.seesaa.net/article/447767705.html

この記事では、ネット通販企業は
送料無料をやめないと思うと書きましたが、
送料を取るネット通販企業も出てきましたね。

消費者の意識を大きく変えるニュースだったと思います。

今年もありがとうございました。
来年が皆様にとって、よい年となりますよう願います。

2017年をデザインで振り返る

おはようございます。中小企業診断士の山口達也です。

今年のデザインに関する話題を振り返ると、
「デザイン思考」(デザインシンキング)が
一般のビジネスの世界でも
広く知られるようになった一年だと思います。

Googleトレンドでこの10年の検索回数の
動向を見ると増えています。

デザイン思考トレンド.jpg

実は、デザイン業界では
10年以上前から話題になっていました。

アメリカのデザインコンサルティング会社IDEOの
トム・ケリーが書いた「発想する会社!」は
2002年の発売ですし、
http://brand-design.seesaa.net/article/394710794.html

スタンフォード大学の「d.school」は
2004年ごろに創設されたようです。

しかし、昨年から今年にかけては、デザイナーよりも
ビジネスパーソンの方が積極的にデザイン思考を
学んで取り入れようとしている感覚を持ちました。

デザイン思考は、
アイデア発想や問題解決の手法です。

「共感」「問題定義」「創造」「プロトタイプ」「テスト」
の5つのステップからなります。

デザイン思考の大きな特徴は
2つと私は考えています。

顧客アンケートなどで聞くのではなく、
人間を観察し、一緒に行動して人間を理解すること。

話して考えるよりも、どんどん視覚化や
簡単な試作品制作を行って思考を深めたり、
評価を行ったりして、解決に向かうこと。

デザイナーの行動様式を
一般の経営課題の解決にも役立てようとする
動きが強まっています。

デザイン思考について詳しく学びたい方は
一般社団法人デザイン思考研究所
webサイトをご覧になると良いでしょう。
https://designthinking.or.jp/

目次(0621~0640)

おはようございます。中小企業診断士の山口達也です。
今日は目次をお届けします。
気になる記事があったらクリックしてください。

2017年07月28日~2017年12月14日分

記事ナンバーとタイトル

640 目次(0621~0640)

636~639は、グッドデザイン賞やデザインタッチのレポートです。

639 函館西部地区バル街がグッドデザイン特別賞(地域づくり)を受賞

638 GOOD DESIGN EXHIBITION 2017(2)
637 GOOD DESIGN EXHIBITION 2017(1)
636 デザインタッチ2017

625、626、629、630、633~635は
イタリアのミラノのデザインや芸術をレポートしました。

635 レオナルド・ダヴィンチ「最後の晩餐」とミラノの街
634 ミラノ市立近代美術館と20世紀美術館
633 ブレラ絵画館

632 映画「74歳のペリカンはパンを売る。」
631 フィンランド・デザイン展

630 ミラノの家具と木工彫刻美術館
629 スフォルツェスコ城博物館

628 桂離宮の春夏秋冬を楽しむ茶室
627 日本庭園の傑作、桂離宮のデザイン

626 ミラノトリエンナーレ
625 トリエンナーレデザインミュージアム(Triennale Design Museum)

624 「ふえピタ」がキッズデザイン賞受賞
623 講演「小さな会社の売れる仕組み作り -新規顧客を2倍にする販促チラシを作ろう-
622 スターバックス成功物語
621 交通広告の特長を知って上手に使う

620 目次(0601~0620)
posted by ブランド経営コンサルタント at 07:00Comment(0)目次

函館西部地区バル街がグッドデザイン特別賞(地域づくり)を受賞

おはようございます。中小企業診断士の山口達也です。
今年のグッドデザイン賞では、
函館西部地区バル街」が
グッドデザイン特別賞(地域づくり)を受賞しました。
http://www.g-mark.org/award/describe/46066

bargai.jpg

今日は「バル街」をご紹介します。

「バル街」は、商業活性化のイベントとして、
中小企業診断士にはお馴染みです。

「バル街」はスペインの酒場「バル(Bar)」に
見立てた店を食べ歩くイベントです。

参加者は、700円×5枚綴りのチケットを購入し、
バルに参加した飲食店を地図を片手に巡ります。

参加店はお得な特別メニューを1チケットで提供します。
例えば、ピザとワイン、パンケーキとドリンクが700円です。

はしごが前提なので、
チケットだけの支払いが気兼ねなくできることや、
日ごろは入りにくい高級店でも気軽に行ける魅力があり
人気のイベントです。

地図を持って、新しい店を訪ね歩く楽しさがあります。

飲食店は、街全体で共同販促を行い、
新規顧客を獲得するチャンスです。

一度、店に入ってもらって、
店の味や雰囲気を気に入ってもらえれば、
リピート客につなげられます。

5枚のチケットが使い切れなかった場合は、
「あとバル」として、一部の店で一定期間使うことができます。

函館では、年に2回開催し
平成16年から14年続いています。

一夜で4000人を超える人が来るそうです。

補助金や助成金を受けずにイベントを継続し、
全国からの同様のイベントを開催したいという声に、
無償でノウハウを教えている活動は素晴らしいと思います。

私も函館にいずれ行きたいです。