キャッシュレス導入がブランドに与える影響の2パターン

おはようございます。中小企業診断士の山口達也です。
参議院選挙も終わり、10月の消費税率引き上げと
キャッシュレスによる政府の5%還元策の実施がほぼ確定しました。

キャッシュレスに関する相談が増えています。

あなたの会社が激安店か、そうでないかによって、
キャッシュレス導入がブランドに与える影響は異なります。

キャッシュレスとブランドの関係について今日はまとめます。

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激安店では、クレジットカードなどの導入が、
ギリギリまで価格を安くしているイメージを阻害する可能性があります。

昔から「現金問屋」「現金掛け値なし」
「C&C(キャッシュ&キャリー)」といった手法があります。

「キャッシュレスの手数料を負担できるほど、
店は利幅を取っている」
と顧客に思われるのは損です。

「ウチは徹底的に安さを追求するため、
クレジットカードなどの手数料も省いて
現金のみのお支払いとさせていただきます。」
と訴求できなくなるリスクは考えましょう。

激安店以外の店では、キャッシュレス導入が
ブランドイメージを良くします。

クレジットカードなどは
高単価で高級店が使うイメージがもともと強いですし、
デビットカード、電子マネー、QRコード決済
に対応することは顧客の利便性向上につながりますので喜ばれます。

さらに、時代の流れに合わせて
新しいことを取り入れているイメージもつきます。

キャッシュレスを導入しないと逆に
昔から変わらない店、
政府の5%還元にも乗らない不便な店、
というイメージを持たれかねません。

基本的には、
激安店はキャッシュレス導入のリスクに警戒、
その他の店はキャッシュレス導入でイメージが良化、
とまとめられます。

ただし、LINE PayやPayPayでは、
決済手数料を期間限定で無料にしています。

そのため、激安店がLINE PayやPayPayだけを導入して
消費者への還元を強めることはたいへん有効です。

激安店の顧客は価格に敏感なので
5%還元の効果はとても大きくなります。

この場合、政府の還元策が終了するタイミングか、
もしくはLINE PayやPayPayが決済手数料を
有料化するタイミングで、
QRコード決済の取り扱いをやめてもよいでしょう。