ブランド価値と株価の関係を検証しました

おはようございます。中小企業診断士の山口達也です。

ブランド価値と時価総額に関係はあると思いますか?
気になったので調べました。

ブランドコンサルティング会社であるインターブランドが、
日本のグローバル・ブランドTOP30を2月18日に発表しました。

1位から10位までは以下のとおりです。
ブランド名の後の数値はブランド価値(百万ドル)です。

1位 TOYOTA 31,570
2位 HONDA  17,673
3位 SONY  12,438
4位 Canon  10,484
5位 Nintendo 9,182
6位 Panasonic 4,287
7位 LEXUS   3,233
8位 NISSAN  2,901
9位 TOSHIBA 2,404
10位 SHARP  2,344

ブランド価値は財務分析、ブランドの役割分析、
ブランド力分析の観点で測定されています。

詳細な測定方法は明かされていませんが、
以下の要素などが評価されているそうです。

ブランドがどの程度顧客意思決定に影響を与えているか、
消費者のロイヤリティ、継続購入や囲い込み、
市場でのブランドのポジション、
消費者の認知・好感度、イメージ、ブランドに対するサポート

2008年9月発表したブランド価値に比べて、
トヨタ、ホンダは-7%、ソニー-4%、キヤノン-4%
と減少していますが、任天堂は5%増と健闘しています。

詳細な結果はインターブランドのWebサイトをご覧ください。
http://www.interbrand.com/

では、このブランド価値と株の時価総額の関係はどうでしょうか。

2月18日は1ドル=約94円でした。
(中川財務大臣の辞任で大きく動きましたが)

2月18日終値と発行済み株式数を元に計算すると
以下の通りになりました。(レクサスを除く)

トヨタ 112,243百万ドル
ホンダ  43,918
ソニー  17,109
キヤノン 32,847
任天堂  41,068
パナソニック 27,714
日産   13,610
東芝   8,128
シャープ 8,282

レクサスのブランド価値ををトヨタに加えて、
ブランド価値と時価総額の相関係数を計算すると
0.9413になります。

これだけ見るとブランド価値と時価総額には、
強い相関があると言えそうです。

買収される危機を感じている企業経営者の方は、
ブランド力強化に取り組まれてはいかがでしょうか。

また、時価総額は株価がこれだけ値下がりしても
ブランド価値を上回っています。

株価は土地や固定資産などの有形固定資産も
評価していますので当然かもしれません。

中小企業では時価総額を測定するのは困難ですが、
ブランド価値を高める努力は続けていきたいですね。

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