映画「アバター」にみる強いブランドの要素

おはようございます。中小企業診断士の山口達也です。
快適な陽気の連休ですね。
私も昨日は温水プールで泳ぎました。気持ち良かったです!

さて、連休中に映画鑑賞される方も多いと思いますが、
今日はジェームズ・キャメロン監督の映画「アバター」の話題です。

昨年末に公開された「アバター」ですが、
世界興行収入で、監督自身の作品「タイタニック」を抜いて
歴代1位になったニュースをご存じの方も多いでしょう。

人間の欲深さ、自然や平和をテーマにした映画です。

映画館もたいへん混雑していて行きにくく、
私のスケジュールの都合もあって4月の平日午後に観たのですが、
それでも満席でした。

「アバター」の大ヒットとなった要因には、
やはり3D(立体)映画であったことが挙げられるでしょう。

CGやその立体感は、今までの映画にない映像でした。
素晴らしかったです。

「アバター」の大ヒットをブランド理論から見ると、
以下の点を指摘することができます。

1.以前の(赤と青のメガネの)3D方式とは別の新しい3D方式
であり、ほとんどの人が初めて観る映像だった。
つまり、顧客が認識する新3D方式の第1号が「アバター」だった。


第1号は強力なブランド形成要因となります。
1番乗りの力はとても大きいです。

2.監督が作品の構想はあったものの、
最新の3D技術を使うまで撮影せず公開しなかった。


こだわりはブランド形成要因になります。作品の魅力を
どういう形で伝えるか、考えた末の「待ち」の期間でしょう。

最新技術を使って時間を費やして撮影した「アバター」は、
他の3D作品とは臨場感や完成度が違うという評価が見られます。

ダメなもの、中途半端なものを出さないことは、
ブランドでもとても重要なことです。

3.DVDではなく映画館に行かないと3D映像が見られない
という「限定価値」が働いた。


映画を映画館ではなくDVDで見る人も少なくない中、
映画館に行って初めて得られる3D体験の価値に顧客が反応した
のでしょう。

4月23日から発売されているアバターのDVDは3Dではありません。
(ただ、将来は3D版も出るようです。)

ブランドも他の企業・商品では得られないものを目指します。
他でもあるものは強いブランドにならないのです。

監督が狙ったかどうかはわかりませんが、

競争相手や代替品にはできないことを提供することは
有効な経営戦略です。

少なくともアバターが、DVD派の映画ファンを取り込んだことは
間違いありませんし、映画という娯楽・芸術の良さを
最大限表現している作品だと思います。お見事です。

3Dの上映方式にもさまざまあるようで、
アバターを見に行く際には以下のブログ記事を参考にしました。
ありがとうございました!

akoustam さんのブログ
It's a ... 『アバター』3D全方式完全制覇レビュー
http://itsa.blog.so-net.ne.jp/2010-01-15

この記事で109シネマズ川崎は混んでいたのかもしれません。

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