おはようございます。中小企業診断士の山口達也です。
21_21 DESIGN SIGHTで現在開催されている企画展
「テマヒマ展」に行ってきました。
東北で手作りしている油麩や凍み豆腐とった食べ物や、
リンゴ剪定ばさみなどの道具を展示しています。
実物の展示もあるのですが、
作業をまとめた映像に特に注目してほしいです。
時間をかけて、もくもくと作業をしています。
作る人の思いが込められています。
自動化された工場での大量生産から遠い世界が映し出され、
見入ってしまいました。
実態を見せることに焦点が当てられています。
映像の中でわずかに流れている音楽が、
やや過剰な演出に感じられたのが残念でしたが、
現場の雰囲気はそのまま伝わってきます。
展示品の生産量はおそらく減っていると思います。
放っておくと消滅してしまうものもあるでしょう。
ただ、展示を見たからといって安易に、
自然環境や伝統、文化を強調し、今の生活を見直して、
昔からのやり方に戻ろうとは私は思いません。
コストや耐久性、利便性、健康面などでも、
今は優れたものがたくさんあります。
優れたものの消費量を減らすのは難しいでしょう。
しかし、展示されている食品や道具は、
長い時間をかけて、使う人のことを考えながら
作り続けられてきたものです。
発酵や素材の特徴が活かされたものがあります。
その土地、自然地理環境だからできたものがあります。
展示品や作業工程は、そうした先人の知恵が詰まって、
時間をかけて洗練されていったものです。
これらの知恵と自然に対する考え方、哲学を学ぶことは
これからのものづくりにも大いに役立つと思います。
来場者も手間暇かけて、じっくり見ることをお勧めします。
8月26日まで。
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