渋谷ヒカリエは最先端の情報発信拠点になれるか

おはようございます。中小企業診断士の山口達也です。
渋谷ヒカリエに行ってきました。

Hikarie.jpg

渋谷ヒカリエは渋谷駅に隣接する高層複合施設です。

高層階はオフィス、中層階にホールやミュージカル劇場、
低層階は商業施設となっています。

4月26日の開業直後やゴールデンウィークは
かなり混雑していましたが、いまはスムーズに入れます。

ヒカリエ.jpg

行ってみて、不動産開発として商業ベースで
うまくできていると感じました。

建物は地形や周りとの環境を考えて、うまく設計されています。

しかし、文化や情報発信拠点としては、
現時点ではヒカリエが最先端を走っている感じはしませんでした。

ヒカリエは、新たな文化を切り拓いてきた東急文化会館を
リニューアルした施設だ、という事前の触れ込みによる
私の期待が大きすぎたせいもあると思います。

また、ミュージカル劇場の東急シアターオーブをはじめ、
ギャラリーやホールがオープンするにつれて変わるかもしれません。

商業施設が中心の今は、中目黒から青山の地域に広がっている店や
施設が、渋谷駅前に出店してまとまった感じです。

広い地域を歩き回らずに買い物ができるのは利便性が高いですが、
Bunkamuraや表参道ヒルズ、六本木ヒルズや東京ミッドタウン
のような新しい風を感じるほどではなかったです。

ですから、高感度の消費者は引き続き青山などに行くでしょう。

しかし、地下2階のスイーツやベーカリー、2階のファッション雑貨、
1階ではなく地下1階にある化粧品売り場には、新しさを感じました。

おそらく、20代後半から30代の女性をコアターゲットにしていると
思われます。

平日昼間の実際の来場者層は女性が8割と圧倒的でしたが、
40代以上の女性の買い物客も多かったです。

よく考えれば、駅隣接の施設ですから賃料や人通りの関係で、
エッジが立ち過ぎるよりも万人受けする方がビジネスとしては
よいわけで、手堅い商業施設の選定だと思います。

現時点で新しさが際立っているのは、8階のクリエイティブスペース
8/」(「はち」と読むそうです。)です。

ヒカリエハチ.jpg

分断するような重たい内装のカラー(光を感じにくい)や、
名前にスラッシュをつけた点など、
やや余計にデザインされた印象を受けますが、

ギャラリーやミュージアム、ワークスペース、ショップ、カフェなど
があるフロアで、アート、デザインが多彩な刺激を与えあう
場になっていくことを期待しています。

8/に限らず、これからの中層階の展開に期待したいです。

8/のd47museumで行われていた「47都道府県のデザイン旅行」
については、再来週にまたレポートします。

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