クリエイティブコモンズは著作権フリーではない

おはようございます。中小企業診断士の山口達也です。
桂米朝さんが亡くなりました。好きだったので残念です。

先週はマイクロソフトのクリップアート提供が
終了したことに関する記事でした。

クリップアートの提供を終了する替わりに、
マイクロソフトはBing検索を使って
イメージ(画像)検索した画像を使ってほしいと広報しています。

そのことについて私は、著作権を意識しているビジネス利用者は
現状のBing検索による画像使用を嫌がると見ていると述べました。

今日はその理由についてです。

Bing検索で表示される検索結果は、
クリエイティブコモンズによって
ライセンスされている画像です。

クリエイティブ・コモンズ・ライセンスの
説明は以下のwebサイトをご覧ください。
クリエイティブ・コモンズ・ジャパンによるライセンスの説明
http://creativecommons.jp/licenses/

詳細な説明は省きますが、
おおまかに説明すると、画像の著作権者(製作者)が
条件付きで利用を認めている状態です。

著作権を放棄しているわけではないことに注意が必要です。

具体的には「改変・加工しなければ」
「営利目的でなければ」「画像の横に著作者の表記をすれば」
などといった条件の範囲内で使用を許諾している状態です。

これらの条件は画像ごとに異なります。

Bing検索者は画像が掲載されているwebサイトを
ひとつひとつ確認して、条件を確認しなければなりません。

条件がわかりやすい位置に記されていないケースもありますし、
英語のwebサイトも多いです。

著作権に配慮する健全なビジネスパーソンにとっては、
権利関係を調べる手間を面倒に感じてしまい、
どうしても使いたい画像でなければ、
Bing検索の画像使用はしないようになると想像します。

マイクロソフトはクリップアートをビジネスで用いる文書や資料の
挿絵として使用することを広い範囲で認めていましたから、
仕事ではかなり使いやすかったのですが、
日本企業は今後、素材集を買うか、別のサイトから探してくる、
といった対応をすることになりそうです。

著作権を知らない個人が勝手に自由に使うケースも出てきそうです。
その点は心配ですね。

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