超感性経営 ソニー伝説のストラテジストが授けるデザインマネジメント・メソッド25

おはようございます。中小企業診断士の山口達也です。

先週はソニーブランドに関する記事を書きました。
今日は、かつてソニーのデザインセンター長だった
渡辺英夫さんの本のご紹介です。

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超感性経営
ソニー伝説のストラテジストが授けるデザインマネジメント・メソッド25
渡辺英夫、「超感性経営」編集委員会(共著)、ラトルズ


私が持っている本を撮影した上の写真では
背表紙の方を中心にヤケた跡があります。
実際の地の色はきれいな青一色です。

この本は2009年に出版された本です。

たくさん売れた感じではなさそうですが、
私は何度も読み返しています。隠れた名著です。

渡辺英夫さんは黒木靖夫さんとともに
ソニーのデザインの中心的な存在だったそうです。

渡辺さんは自分のデザインマネジメント論を
まとめようとしていたところで、
病に倒れて亡くなってしまいました。

渡辺さんと親交のあった人たちが、その遺志をついで、
本人から直接聞いた話、出版メモや大学での講義録などを
まとめた一冊です。

ソニーでどのようにデザインマネジメントと
ブランドマネジメントを行ってきたか、
デザイナーはどうあるべきか、イノベーションの起こし方、
ビジネスとしてのデザインの追求、などが
エピソードを混ぜながら語られています。

論理と感性、仮説推論(アブダクション)、
暗黙知を経営に生かすとはどういうことか、
実例を示したわかりやすい一冊です。

ソニーの人のやらないことをやる、つねに一歩先んずるという理念を
守っていくブランド、デザインマネジメントに
関する実話をぜひ楽しんでください。

内容はとても深いですが、
ひとつひとつの話はエッセンスを
短く区切って読みやすく、わかりやすくまとめられています。

同時に、井深大さん、盛田昭夫さん、大賀典雄さんが
名経営者であることも、あらためてよくわかる一冊です。 

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