おはようございます。中小企業診断士の山口達也です。
先週に続いて名著をご紹介します。
コーポレート・アイデンティティ戦略―デザインが企業経営を変える
中西 元男、誠文堂新光社
著者が取り組んできた仕事の回想録の趣きです。
しかし、コーポレート・アイデンティティ(CI)の構築が
どうあるべきか、数十年にわたる多くの実績を
もとに語っており、言葉にはかなりの重みがあります。
大企業での取り組みが多いのですが、
中小企業の実例もあります。
これらの取り組みで、
数十年前に作成されたロゴは力強く、
いまだにまったく古さを感じさせません。
デザインコンセプトがよく、
デザインの細部の調整まで丁寧にやってきた結果だと思います。
優れたCIによって、
企業業績を劇的に改善させた実例もあります。
CIによる業績改善が可能であることを
実証した記録として本書は貴重です。
社会科学の研究論文ではないので、
CI導入と業績の相関や因果関係を
定量的に示したわけではありませんが、
CIの第一人者が取り組んできた実績と証言から
学べることは多いです。
何度も読み返す価値のある一冊です。
この記事へのトラックバック
この記事へのコメント