おはようございます。中小企業診断士の山口達也です。
イタリアのデザインで印象的に感じたことを記します。
まずはヴェネツィアングラスです。
ヴェネツィアのムラーノ島で作られるガラス工芸が有名です。
リアルト橋周辺の店でもコップから、
オブジェまでさまざまなものを販売していました。
色のつけ方が素敵でした。
コップで安いものは10ユーロくらいからありますが、
写真で目立っているオブジェなどは1500~3000ユーロと高いです。
ピアスやペンダントは小さいので安いです。
製品デザインは、優美で柔らかな曲線が印象的でした。
美しさや楽しさ、欲や遊び心を刺激するデザインです。
ミラノのスフォルツェスコ城博物館の装飾芸術美術館にあった
テーブルウェアの金属工芸品です。
スフォルツェスコ城博物館の家具と木工彫刻美術館にあった
カルロ・モリーノ(Carlo Mollino)の机「Cavour」は流れがあって優美です。
それでいてきちんと使えそうです。
足は細く、壊れやすそうですし、
ガラスの角にぶつけたら危なそう、
と思うのですが、それでも魅力を感じます。
文字や書体のデザインは、
繊細でキレがあったり、メリハリがある印象を受けました。
バスに記されているローマ市のロゴは、
線は細くてもOの線のふくらみが左下と右上にあって、
こちらも流れを感じさせます。
ミラノ市のロゴは手書き風の歴史を感じさせるものでした。
パソコンでは斜体にすることをItalic(イタリック)体と言いますが、
本場のItalicを探すと、
サンタ・マリア・デッレ・グラツィエ教会の
「最後の晩餐」の案内文がそうではないかなと思いました。
斜めに傾いているのですが、筆記体のような流れがあります。
店名などの固有名詞以外に文章になっている書体は
本場イタリアでもあまりなかったです。
ミラノのリストランテSAVINI(サヴィーニ)のロゴは
文字間の詰め方が格好良かったです。
パラペットではAとVが重なりそうなくらい文字間を詰めていますが、
ジェラートのカップでは文字間をかなり空けています。
まったく違うのに、バランスがよく格好良く見えます。
このあたりがイタリア、ミラノのデザインセンスの高さなんでしょう。
下の写真は、イタリアの新聞「La Repubblica」(ラ・レップブリカ)です。
見出しは、OやQのふところは大きく取りながらも文字間は目いっぱい詰めています。
イタリアでは文字をきっちり詰めているタイポグラフィーが多く見られました。
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