グッドデザイン賞受賞展2019
(GOOD DESIGN EXHIBITION 2019)に行きました。

10月31日から11月4日にかけて
東京ミッドタウンにて開催されました。
数週にわたって
私が注目したデザインをご紹介します。
今年のグッドデザイン大賞は
富士フイルムの「結核迅速診断キット」です。

開発途上国向けの検査キットです。
結核はHIV感染者の一番の死因だそうです。
ただ、HIV陽性患者では、
痰を出すことが難しい人も多いようです。

このキットは、尿を検査に用い、
写真現像の「銀増幅技術」を応用して、
結核菌の存在を判定して、早期治療につなげます。
富士フィルムの技術や、
使い方がわかりやすいグラフィックデザイン、
小さく、操作性の高いプロダクトデザインが
評価されました。
電気を使わないため、
電力が不安定な地域でも診断できます。
素晴らしいです。
富士フィルムは、
グッドデザイン大賞(内閣総理大臣賞)の他に
金賞(経済産業大臣賞)も4件受賞しています。

グッドデザイン賞受賞展でも
大きな展示スペースがありました。
衛生や保健に関連して、私が注目したのは
キッコーマンバイオケミファの
「ルミテスター Smart」です。
https://biochemifa.kikkoman.co.jp/la/smart/

飲食店の厨房や医療現場などで、
見えない汚れを測定し数値化します。

綿棒で検査対象をふき取って、
機械に挿入すると、食品や菌などの有機物がもつ
ATPという物質を測定します。
目に見えない汚れを測定するために
行われてきた菌検査は費用や時間がかかりますが、
この測定キットは簡単で、
計測データの管理も容易です。
LIXILの「レジリエンストイレ」も良いと思いました。
https://www.lixil.co.jp/lineup/toilet/resilience/

被災時に簡単な操作で1リットル洗浄へ切り替えできます。
水を節約できます。

水の備蓄が前提になりますが、
トイレの衛生状態を保つことも大変重要で、
避難所などでの採用が期待されます。
次にご紹介したいのは、
グッドデザイン金賞を受賞した
富士通の「体操AI自動採点システム」です。
https://sports-topics.jp.fujitsu.com/sports_digital_solution/gymnastics-scor
ing-support/
選手の体に何もつけずに、
3Dレーザセンサーで、選手の体の動きを検知し、
360度あらゆる方向から演技も確認できるので、
目視に頼っていた審判を助けます。

2020年の東京五輪で採用を目指しているそうです。
本日、最後にご紹介するのは、
サンカの「ゴミ拾いトング」です。

鉄やステンレスではなくアルミを使って軽量化し、
結合部の樹脂にも工夫を凝らして、
軽くて、よれにくく、つかみやすいトングです。
昔のトングは重くて、
つかむのにも力がいりましたから、
このトングを触って驚きました。
飛躍的な進歩です。
続きは次週以降に。
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