2019年をデザインで振り返る(ワークマンの躍進)

おはようございます。中小企業診断士の山口達也です。
2019年のデザインを振り返ります。

今年はワークマンの躍進が話題になりました。

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ワークマンは、作業服や軍手、安全靴などを
販売していますが、業務用ではなく、
一般の個人客に向けて、スポーツウェアや
アウトドアウェアなどを商品開発して
販売したところ、高機能、低価格で人気を博しています。

昨年の9月には、作業着などを置かず、
一般個人客だけをターゲットとした
「ワークマンプラス」を出店したところ、
ワークマンの商品が大きな話題になりました。

ワークマンの既存店売上は前年から26%増えています。

ワークマンは長年ずっと右肩上がりで成長してきた
企業ですが、この1年あまりで多くの
マスメディアに取り上げられました。

ユニクロやニトリに続くと評価する声もあります。

ワークマンの商品は良いデザインです。

ファッションデザインとして異論もあるでしょうが、
トレンドを追わず、数年かけて定価で売り切る
デザインや、消費者の声を商品に反映させる姿勢は良いと思います。

ワークマンの商品は、
グッドデザイン賞も受賞していないようですが、
応募していないか、審査を通過しなかったのかは
私にはわかりません。

ただ、デザイン業界からよく聞かれる
「デザインは外観の美しさだけでなく、デザインの範囲は広い」
「経営にデザイナーを関与させるべき」
という意見に基づけば、デザイナーは
ワークマンから多くを学ぶべきです。

中小企業にとっては、
ワークマンのような大量生産のスケールメリットは
取り入れにくいですが、
業務用商品を消費者向け商品に
展開していく手本になります。

ワークマンの事業ではありませんが、
近年、人気のあるコインランドリーも、
家庭用洗濯機にない性能が喜ばれています。

また、家電や調理器具、デジタル一眼レフでも
プロレベルの性能の商品が
一般個人向けに販売されています。

限られた人だけが使う商品から、
多くの一般の個人が買うようになれば
生産数量は増えます。

高い商品開発力とデザイン力が
高機能と低コストを両立させるためには重要です。

高機能と低価格が両立している
ワークマンの躍進はまだ続きそうです。

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