中小企業のためのデザイン経営ハンドブック

おはようございます。中小企業診断士の山口達也です。
特許庁デザイン経営プロジェクトチームが発行した
中小企業のためのデザイン経営ハンドブック みんなのデザイン経営
をご紹介します。

みんなのデザイン経営2020.jpg

デザイン経営に関する冊子としては変わり種です。

デザイン経営を解説して「このような手順で取り組みましょう」
といったやり方の手引きではなく、
デザイン経営に取り組んだ中小企業の事例を提示し、
自社に合った入り口から実践することを勧めています。

そのデザイン経営の入り口は
下の9つを類型化して提示しています。

MISSION 意志と情熱を持つ
IDENTITY 歴史や強みを棚卸しする
VISION 未来を妄想する
BEHAVIOR 社員の行動変容を促す
COLLABORATION 社内外の仲間を巻き込む
STORYTELLING 魅力ある物語を発信する
INSIGHT 人を観察・洞察する
PROTOTYPING 実験と失敗を繰り返す
EXECUTION 心をつかむモノ・サービスをつくる

そして下の5つの問題ごとに
デザイン経営の入り口を示しています。

販路が広がらない
新規事業がつくれない
下請けから抜け出せない
優秀な人材が採れない
会社の空気が悪い

そのあとは中小企業へのインタビューを
まとめたものが掲載されています。

この冊子を読むと、こうした取り組みも
デザイン経営なのかと思う中小企業経営者も多いと思います。

デザイン経営の特徴に人間を観察し、
人間に共感することが挙げられます。

その観点からすれば、デザイン経営が面白そうと
取り組む中小企業だけでなく、
実際の困りごとに合わせて
デザイン経営が解決の道筋になることを示したことは
中小企業に寄りそった冊子と言えるでしょう。

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