意匠権を担保とした融資

今日はデザインを担保とした融資が実行されたという話題です。

日本政策投資銀行が、今年1月31日付のニュースリリースで、
アッシュコンセプトの「アニマルラバーバンド」に
かかる意匠権を担保とする知的財産権担保融資を
実施したことを明らかにしています。

日本政策投資銀行の平成19年1月31日のプレスリリース
http://www.dbj.jp/news/archive/rel2006/0131.html

「アニマルラバーバンド」については、
9月2日の記事でご紹介しました。
動物の形をしたあの輪ゴムです。覚えていますよね。

意匠権を担保とする知的財産権融資は、これが日本で初めてです。

これまで特許権を担保とする知的財産権融資は多くありましたが、
意匠権・デザインに担保価値を見い出した融資は初めてで、
画期的なニュースといえます。

なぜ、これまで行われなかったかというと、
デザインを担保価値として金額算定するのが
難しかったからだと思います。

今回もスケッチとしてのデザインや、商品化までの
デザイン開発の価値だけで融資したわけではないでしょう。

日本政策投資銀行は、以下のように述べています。

・・・・・・・・・・・・・・

アッシュコンセプトの経営方針、ビジネスモデルを高く評価し、
同社に対し、同社の主力製品である「アニマルラバーバンド」の
競争力の源泉であるそのデザイン性に着目し、
「アニマルラバーバンド」にかかる意匠権を担保とする
融資を実施しました。

これまでの「アニマルラバーバンド」の実績、及び
今後生み出していく市場価値を高く評価したものです。

・・・・・・・・・・・・・・

つまり、「アニマルラバーバンド」の実績や、
今後生み出す価値が評価されて融資されているのです。

この一件は、デザインの価値を再確認する
よいきっかけになると思います。

この続きは、また次回に。

ちなみに日本政策投資銀行は、来年民営化される予定です。

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