今日は花王の「ヘルシア緑茶まろやか」の
マーケティング戦略についてです。
花王「ヘルシア」
「ヘルシア緑茶まろやか」は
ヒット商品である「ヘルシア緑茶」を
さらに甘く、まろやかな味にした商品です。
体脂肪に効く高濃度茶カテキンは苦いのですが、
それを多く配合しても飲みやすくしたのがヘルシア緑茶です。
「まろやか」ではお茶の甘みを引き出してあるそうです。
もともとヘルシア緑茶も飲みやすいのですが、
さらに飲みやすくなったと私も思います。(私も飲みました)
ここからが本題です。
この「ヘルシア緑茶まろやか」のCMを見ると、
若い女性が飲んでいます。
登場する女性は細身です。
そして、体脂肪が多いようには見えません。
最初、このCMを見たときは、
ダイエットを考える若い女性に売りたいのかなと
私は考えました。
しかし今は、私は違うように感じています。
例えば、ダイエットしたいという若い女性に
アピールしたいなら、
コカコーラの「アクエリアス アクティブダイエット」の
ようなCMやパッケージデザインを行うでしょう。
日本コカ・コーラ社のニュースリリース
http://www.cocacola.co.jp/corporate/news/news_00153.html
アクティブダイエットは若い人が多く集まりそうな
表参道の駅などで大きくプロモーションをしていました。
しかし、ヘルシアのパッケージデザインには、
若い女性をターゲットという印象を持ちません。
「まろやか」のフォントは和風で渋い印象ですし、
CMも機能をシンプルに訴え、やや地味な印象です。
若い女性にも飲んでほしいが、それだけでなく、
年齢が少し上の婦人を一番のターゲットとしているのでは、
という気がしています。
私は、周りの若い女性がヘルシアを
飲んでいるところをあまり見ません。
緑茶やブレンド茶を飲んでいて、ダイエットしたいと
話しているのにもかかわらずです。
パッケージには「体脂肪が気になる方に」と
はっきり書いてありますし、
ヘルシアには、やはり中年男性のイメージがあるから
若い女性は、手を伸ばしにくいのでしょうか。
ここまで見ると、花王には「ダイエット=若い女性」
として売らなかった、鋭いマーケティング戦略が
初代の「ヘルシア」発売当時からあったように思えます。
花王から、ターゲットや詳細な戦略は明かされていませんし、
ここまでの話も、あくまでも私の推測に過ぎませんが、
大ヒット、ロングセラー商品へ導いたPR戦略を
今後も研究、注目すべきだと思います。
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