グッドデザイン・ロングライフデザイン賞2020

おはようございます。中小企業診断士の山口達也です。
2020年度グッドデザイン・ロングライフデザイン賞のご紹介です。

受賞デザインが21_21 DESIGN SIGHTギャラリー3で展示されました。

longlifedesign20203.jpg

2020年度は126件の審査のうち19件が受賞しました。
自薦も他薦もできますが、
グッドデザイン賞より受賞はずっと難しい名誉ある賞です。

longlifedesign20201.jpg
longlifedesign20202.jpg

ヤマト糊はタピオカでんぶんが主成分で、再生材を使った容器など、
使う人や社会を考えたものづくりをしています。

longlifedesign20204.jpg

フリクションは30年かけてインクを開発したそうです。
パイロットコーポレーションの熱意に敬意を表します。

longlifedesign20205.jpg

日経電子版は有料の会員数が伸び続けています。

longlifedesign20206.jpg

日経は下のように話しています。

記事の表示本数、サムネイルの位置・サイズなどは
ユーザーデータに基づき設計されています。
ユーザーにとっての「価値」にはレスポンス、
スワイプの滑らかさなど技術的な側面も含むため、
デザイナーとエンジニアが協力して取り組んでいます。
記者も協働して、コンテンツの改良、出稿タイミング
最適化に取り組んでいます。

かなりの改善努力を続けてきたと思います。

受賞デザインには、細かい改善を積み重ねてきたデザインと、
スタンダードとして変えないデザインの両方があり、
それぞれに良さがあります。

郵便ポストも受賞しています。

longlifedesign20207.jpg

GOOD DESIGN SHOW 2020(3)

おはようございます。中小企業診断士の山口達也です。
GOOD DESIGN SHOW 2020のレポートの最終回です。
グッドデザイン・ベスト100から注目のデザインをご紹介しています。

富士製作所の「ニンジャホイール」です。
https://www.g-mark.org/award/describe/50714

ninjyawheel.jpg

キャスターの首振りがなく、8方向に自在に走行できる車輪です。
外径が小さく、AGV(無人搬送車)での採用が見込まれます。

素晴らしいですね。こういう機構を考える人は尊敬します。
グッドフォーカス賞(技術・伝承デザイン)も受賞しています。

次はサクシードのM&Aプラットフォーム「ツグナラ」です。
https://tgnr.jp/

tgnr.jpg

栃木県のM&Aマッチングサイトですが、
買い手企業が情報を掲載する特徴があります。

匿名であっても売り手がweb上に情報を出すと、
推測されるリスクがあります。

売り手企業はこのリスクを警戒していますので良いですね。

買い手にとってもサイトを通じて
拡大・成長意欲をアピールできます。

グッドフォーカス賞(地域社会デザイン)も受賞しています。

次は日本環境設計の「BRING」というビジネスモデルです。
服から服をつくります。
https://www.jeplan.co.jp/brand/

bring_gds.jpg

服の素材、ポリエステルを取り出し、
分解して重合するという化学的な方法で
分子レベルでリサイクルして服にしているそうです。

こうした技術が開発されるだけでなく、
商売として採算がとれるようになっていくのは
素晴らしいことです。
これからもとても期待しています。

グッドデザイン金賞を受賞しています。

次は、ひより保育園のレシピ本「『ひより食堂』へようこそ 小学校にあがるまでに身に付けたいお料理の基本」です。
https://www.g-mark.org/award/describe/50042

hiyorishokudo.jpg

ひより保育園の食育をベースにしたレシピ本です。
本を読みました。

下はフライヤーを写したものです。
hiyorishokudo2.jpg
hiyorishokudo3.jpg

お手伝いではなく自分で大人と一緒に調理することで、
料理の勘所だけではなく
段取り力や観察力なども身につくようまとめています。

イラストが多く、保育園児でも見やすいです。
料理初心者の大人にもわかりやすくてありがたいです。

祖父母が孫に買ってあげて、一緒に調理するのもよいでしょう。
こちらもグッドデザイン金賞を受賞しています。
キッズデザイン賞経済産業大臣賞も受賞しました。

最後はビデオ会議システムZOOMをご紹介します。
https://www.g-mark.org/award/describe/51134

zoom_gds.jpg

こちらもグッドデザイン金賞を受賞しました。

テレワークが世界で爆発的増えて、アクセスが集中した中で、
目立ったシステムトラブルを起こさずに運営したことは驚きです。
尊敬します。すっかりインフラのひとつになりました。

2020年も素晴らしいデザインをたくさん拝見しました。

GOOD DESIGN SHOW 2020(2)

おはようございます。中小企業診断士の山口達也です。
GOOD DESIGN SHOW 2020のレポートの続きです。
グッドデザイン・ベスト100から注目のデザインをご紹介します。

gooddesign2020best1004.jpg

ブラザーのスマートフォン用ラベルプリンター
「P-TOUCH CUBE」です。
https://www.g-mark.org/award/describe/50038

PTOUCHCUBE.jpg

ラベルプリンターでは
キングジムのテプラが有名です。

テプラもパソコンやスマホとつないで
ラベルが出せるプリンターを発売していますが、

「P-TOUCH CUBE」はコンパクトなプリンターでありながら、
36mm幅のラベルに対応していることや、
ソフトウェアの操作性、おしゃれなラベルが
作成できることなどが評価されたようです。

店では、こうしたプリンターに合わせて、
プライスカードやPOPなどをデザインするのも一案と思います。

ラベルづくりは手間がかかるので、
スマホ対応やテンプレート対応が充実して
素早く作れるのはよいでしょう。

次は株式会社TBMの「Bio LIMEX Bag」です。
https://www.g-mark.org/award/describe/50148

BioLIMEXBag.jpg

Bio LIMEX Bagは石灰石と植物由来樹脂などでできており、
石油由来樹脂を使用していません。

Bio LIMEX Bagはレジ袋の製造装置で製造できるそうです。

素材として環境面だけでなく、コストも優れているので、
プラスチック削減、レジ袋の有料化といった流れのなかで
これから期待できます。

LIMEXは石灰石でできた名刺の頃から注目していますが、
株式会社TBMブランディングが上手なベンチャー企業です。

次は、オムロンの喘鳴(ぜんめい)センサです。
https://www.g-mark.org/award/describe/50503

zenmeisensor.jpg

30秒胸にあてれば、大きな発作が現れる前に発生する
肺の小さな喘鳴音がないか調べられます。

ぜんそく発作が起きていなくても
炎症が続いていることがあり、
適切な服薬や治療を続けるために、
家庭で測定できるようになったことは良いです。

欧州で販売されているようですが、
日本国内でも販売されるようになるといいですね。

今日の最後にご紹介するのは、
カシオの医療用デジタルカメラ「D'z IMAGE ダーモカメラ」です。
https://www.g-mark.org/award/describe/50512

ダーモカメラ.jpg

皮膚科医向けのデジタルカメラで、
皮膚がんの診断に用います。

ワンシャッターで偏光、非偏光、UVの撮影ができ、
接写ももちろんできます。

専用の画像管理ソフトもあり、
皮膚科医に喜ばれそうです。

D'z IMAGEサイト
https://dz-image-store.casio.jp/d100/

次週以降もレポートは続きます。

GOOD DESIGN SHOW 2020(1)

こんばんは。中小企業診断士の山口達也です。
GOOD DESIGN SHOW 2020のレポートです。

GOOD DESIGN SHOW 2020は新型コロナウイルスの影響で、
例年のGOOD DESIGN EXHIBITIONに変えて開催されたイベントです。

gooddesign2020best1003.jpg

すべての受賞作を展示せず、
グッドデザイン・ベスト100が展示されました。

また、オンラインで
プレゼンテーションなどが配信されました。

GOOD DESIGN SHOW 2020から、
先週に続き2020年度のグッドデザインベスト100で
私の目に留まったデザインをご紹介します。

初めにご紹介するデザインは
JINSの「J!NS SCREEN Nose Padless」です。
鼻パッドがない眼鏡です。
https://www.g-mark.org/award/describe/49906

JINSNosePadLess.jpg

鼻パッドの代わりに、こめかみより後ろの部分と
頭の後方で支える新しい機構です。

眼鏡と数十年つきあっている私には興味深い商品です。

私は鼻が低くて、眼鏡がよくずり落ちます。
また、まつげがレンズにあたるので、
高い鼻パッドの眼鏡をかけ、調整してもらっています。

展示品は試せなかったのですが、かけ心地がよければ、
デザインもよいので売れそうです。

次は菅公学生服株式会社のシャツ「MIENNE」(ミエンヌ)です。
https://www.g-mark.org/award/describe/49929

ミエンヌ1.jpg

下着が透けにくい体操シャツです。
これは生徒と親の双方に強いニーズがあり売れそうです。

ミエンヌ2.jpg

糸と編み方の両方で工夫があります。素晴らしいです。
グッドフォーカス賞(技術・伝承デザイン)も受賞しています。

本日、最後のご紹介は
ナカ工業株式会社の「UDエスケープ」です。
https://www.g-mark.org/award/describe/50654

udescape1.jpg

マンションなどではベランダに避難はしごがありますが、
高齢者や足が不自由な人が下りるのは困難です。

udescape2.jpg

この装置はペダルを踏むと
エレベーターのようにゆっくり下降します。
電気を使わず人の重さで動きます。
素晴らしいデザインで、これも売れそうです。

次週以降もレポートは続きます。

2020年度グッドデザイン大賞は兄弟会社の決選投票

こんにちは。中小企業診断士の山口達也です。
2020年度グッドデザイン賞について数回にわたってレポートします。

昨秋に東京ミッドタウン・デザインハブへ
グッドデザイン・ベスト100を視察しました。

gooddesign2020best1001.jpg
gooddesign2020best1002.jpg

新型コロナウイルスの影響もあると思いますが、
2020年度の展示はこじんまりとしていました。入場も無料でした。

2020年度のグッドデザイン大賞は
WOTA株式会社の自律分散型水循環システム「WOTA BOX」です。

グッドデザイン賞のページ
https://www.g-mark.org/award/describe/51162

wotabox2020.jpg

一般の人が簡単に使えるような水再生処理プラントです。
災害発生の現場などで喜ばれています。

WOTA BOXは3つのポイントを挙げています。
・世界初の「持ち運べる水再生処理プラント」として、高い運搬性と初心者でも使いこなせるUIを実現
・独自開発の水質センサとAI技術により、98%以上の水再生率と99.999999%以上の安全性を両立
・5段階フィルターシステムで、上下水道いらずでのシャワー・手洗い・洗濯を実現。石鹸・洗剤も利用可能

詳しくは、WOTA株式会社のプレスリリースや、
プレゼンテーション動画をご覧ください。
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000035.000033781.html



生活者の視点を持ちながら、高度な技術も活用して
社会問題の解決につなげています。

素晴らしいデザインです。
今後も改善され、価格も下がっていくことを期待したいです。

グッドデザイン大賞を決選投票で最後まで争ったのが、
VUILD株式会社の「まれびとの家」です。

グッドデザイン賞のページ
https://www.g-mark.org/award/describe/50973

marebito2020.jpg

地域の木材を使い、合掌造り等の地域構法と
デジタル工作機械で木材を小さく切り出して
接合して組み合わせることで、
一般の人も建築に関われる仕組みで建築された宿泊施設です。

VUILD株式会社は3つのポイントを挙げています。
・地域の森林資源を建築化するための生産ネットワークを半径10KM圏内で組成し、マイクロ6次産業化を実現
・クラウドファンディングによる新しい家の持ち方を提案し、関係人口構築のための具体的実践を提示
・合掌造り等の地域構法とデジタルファブリケーション技術を融合し、誰でも建設に関われる仕組みを実現

こちらも新しいポイントが多く複雑な説明になるので、
詳しくは、クラウドファンディングのページや、
プレゼンテーション動画をご覧ください。

クラウドファンディングのページ
https://readyfor.jp/projects/marebitonoie



WOTA BOXもまれびとの家も、地域や社会を見つめて、
新しいことを構想し、そこに現代の技術をうまく用いています。

さらに、WOTA株式会社とVUILD株式会社は兄弟会社のようで、
株主もほぼ一緒ということで驚きました。代表者は異なるようです。

次週以降もグッドデザイン賞のレポートを届けたいと思います。

入場料のある書店「文喫」

おはようございます。中小企業診断士の山口達也です。
今日は六本木の書店「文喫」(ぶんきつ)をご紹介します。

平日1500円、土日祝日は1800円(税抜)の入場料がかかる書店です。
日版(日本出版販売)が運営しています。

bunkitsu01.jpg

青山ブックセンター六本木店の跡地にあります。
昨年のグッドデザイン賞でグッドフォーカス賞(新ビジネスデザイン)を受賞しました。

エントランスは無料で入れます。
雑誌を買うだけならエントランスだけで十分です。

bunkitsu02.jpg

建築、デザイン、ファッション、芸術系が充実しています。
店頭の雑誌コーナーもこんな品揃えです。

bunkitsu03.jpg

受付で入場料を支払ってバッジを受け取って、
階段の先の有料エリアに入ります。

3万冊の本があり、お茶とコーヒーが飲み放題、
電源、wifiもあります。

bunkitsu07.jpg

小説やビジネス書もあります。
閲覧室では本を片手にパソコンをしている人も多かったです。
席は人気がありました。

bunkitsu08.jpg

喫茶室は新型コロナの影響か、
平日昼ということもあり空いていました。

bunkitsu05.jpg

気になった本を手にお茶を飲みながら、じっくり読めます。
そのまま読み終えてもよいですし、購入もできます。

別に料金を支払えば、料理やビールをいただきながら本を読めます。

bunkitsu06.jpg

ちなみに「亀倉雄策のデザイン」は
注文したハヤシライスが出来上がるまで読みました。
料理やビールでうっかり汚していけないので、
私は食べるときに棚に返しました。

bunkitsu05.jpg

上の写真の左奥には、小上がりやクッションが写っています。
靴を脱いで、くつろぎながら読むこともできます。

「本と出会うための本屋」をコンセプトに掲げ、
セレクトショップになっており、
店がどういう本を棚に置くかが腕の見せ所です。

ベストセラーをたくさん置かずに、
個性的な本を1タイトル1冊ずつ並べています。
本も返品せず、買い切っているようです。

事前予約すれば3000円(税抜)で選書サービスも受けられます。
店員さんに要望を伝えると10冊のおすすめをしてくれるそうです。

入場料を払うことで、客の滞在時間は長くなります。
心地よい環境を提供し、客はぶらぶらと書棚を眺めると、
興味をそそられる本がたくさん見つかり、買ってくれます。

文喫の入場者のうち本を購入する人は3~4割で、
複数冊買う人も多いそうです。

店の採算も取れているようです。

新しいタイプの書店、ビジネスのヒントになりそうです。

神保町ブックセンター

おはようございます。中小企業診断士の山口達也です。
今日は神保町ブックセンターのご紹介です。
https://www.jimbocho-book.jp/

昨年のグッドデザイン賞の受賞で知り、行きました。

jbookcenter01.jpg

神保町ブックセンターは、書店、喫茶店、
コワーキングスペース、オフィスの複合施設です。

jbookcenter02.jpg

かつて岩波ブックセンターがあった場所が変わりました。

入口は一見、普通の書店ですが中に入ると奥には、
喫茶店やラウンジスペースがあり、
上の階には貸しオフィスにがありました。

jbookcenter03.jpg

ラウンジスペースでは
トークイベントなども開催されています。

書店は岩波書店の本が中心ですが、その他の出版社の本も少しあります。

コンセプトには、
「新しい知識との出会い、新しい仲間との出会いを促し、
これからの時代を生き抜くための気づき・
個人の成長のきっかけを提供することを目指します。」
とありました。

また、「神保町ブックセンターの楽しみ方」として
「飲むだけOK、買うだけOK、読むだけOK、持ち込みOK」
と店内にポスターが掲示されています。

もちろん喫茶店でも本を読んでいる人が多く、
回転が悪そうで、経営が成り立つか心配になりますが、
お客様には気軽に立ち寄れる空間になっています。

雑誌が多いと喫茶店での座り読みばかりになりそうですが、
岩波書店の本なので、
喫茶店では読み終えられずに買ってくれそうです。

書店の経営は厳しいですが、
本に囲まれ、人と交わることに価値を見出す人へ
アピールしていく、ひとつのモデルとして注目したいです。

グッドデザイン・ロングライフデザイン賞2019

おはようございます。中小企業診断士の山口達也です。
今日の話題は2019年度の
グッドデザイン・ロングライフデザイン賞です。

lldisign201902.jpg

グッドデザイン・ロングライフデザイン賞は、
10年以上、使用者から支持を得ている商品やサービスで、
時代と共に変化する価値観を超えて、
スタンダードであり続ける力を持ったデザインを顕彰する賞です。

2019年度のロングライフデザイン賞は15件が受賞しました。

123件の審査から選ばれているので、
グッドデザイン賞よりも狭き門です。

lldisign201901.jpg

受賞したデザインを展示する
ロングライフデザイン賞受賞展は、
グッドデザイン賞受賞展と時を同じくして
2019年10月31日から11月4日にかけて、
21_21 DESIGN SIGHT ギャラリー3で開催されました。

受賞したデザインをいくつかご紹介します。

三越の包装紙「華ひらく」です。
猪熊弦一郎さんと、やなせたかしさんのデザインです。

lldisign201903.jpg

三越の包装紙
https://mitsukoshi.mistore.jp/sogogift/wrapping/index.html

私は「華ひらく」が好きです。

折りたたまれていない包装紙だけを見ると、
いまひとつに見えるのですが、
商品を包むと上品で華があります。

さまざまなものを包んでも美しく見えるよう
デザインされていて、本当に素晴らしいデザインです。

大きさの異なる包装品を重ねたりすると、
同じ模様がただ繰り返されて、
下に置いた商品と同化して見えてしまうようなる
他店の包装紙とは違う、圧倒的な魅力があります。

続いて、ファミリアの新生児用肌着です。

lldisign201904.jpg

デザインのポイントは、
肌を刺激しないようタグや縫い目を外側にしたことや、
脇下のひもで身幅を調整できる打合せ型で
生後4か月頃まで着用できることです。

これらの点は、多くのメーカーが今では追随していて、
新生児用肌着のスタンダードになりました。

当然の受賞でしょう。

次は、アルネ・ヤコブセンがデザインした
「アリンコチェア」です。

lldisign201905.jpg

1952年にデザインされましたが、
座面と背を一枚の板で成形された最初のデザインです。

軽くてスタッキングでき、
座り心地や大量生産が考慮されています。

デンマークの有名なデザインのひとつです。

次は、フォント「Neue Frutiger(ノイエ ・フルティガー)」
1970年代に作られたフォント「Frutiger」の改刻版です。

lldisign201907.jpg

安心感のあるデザインです。
誰からも好かれるロングセラーでしょう。

こんなものも受賞しています。
「キューピー3分クッキング」です。
50年以上続く長寿番組です。

lldisign201906.jpg

最後にご紹介するのはこちらです。

lldisign201908.jpg

何も展示されていないと思われるでしょうが、
「ラジオ体操」です。

展示ケースは空で音が流れていました。

lldisign201909.jpg

グッドデザイン賞受賞展2019(5)

こんにちは。中小企業診断士の山口達也です。
グッドデザイン賞受賞展
(GOOD DESIGN EXHIBITION 2019)のレポート続編です。

gooddesign2019037.jpg

グッドデザイン・ベスト100には
入らなかったもののグッドデザイン賞を受賞した
デザインを紹介します。

gooddesign2019038.jpg

ここでは今年らしい受賞を紹介します。
今年はQRコード決済が大きく浸透した年になりました。

「Alipay Paybox R0」は、
アリペイのQRコード決済から
販売・在庫管理まで使える端末です。

gooddesign2019039.jpg

中国で使うもので、日本では使えないと思いますが、
こうした製品の応募もあります。

ライバルのテンセントも
「WeChat Scan&Go」を受賞しました。

gooddesign2019040.jpg

商品のバーコードを
自分のスマートフォンで読み込んで、
「WeChat Pay」で決済して完了です。
レジが要らなくなります。

LINEも「LINE Pay Terminal」で受賞しました。
https://pay.line.me/portal/jp/business/payment-service/device

gooddesign2019041.jpg

また、社内SNS、グループウェアである
「LINE WORKS」も受賞しています。

gooddesign2019045.jpg

ちなみに、同分野では「SLACK」が
グッドデザイン・ベスト100に選ばれています。

gooddesign2019042.jpg

以前、当ブログでご紹介したDeNAの「MOV」も受賞しました。
2019年02月19日:タクシー配車アプリMOV(モブ)で素早く移動
https://brand-design.seesaa.net/article/464211999.html

gooddesign2019043.jpg

最後にご紹介するのは「うんこミュージアム」。
展示やディスプレイの分野で受賞しました。

gooddesign2019044.jpg

グッドデザイン賞の範囲は広いです。

グッドデザイン賞受賞展2019(4)

おはようございます。中小企業診断士の山口達也です。
グッドデザイン賞受賞展
(GOOD DESIGN EXHIBITION 2019)のレポート続編です。

gooddesign2019028.jpg

今日のひとつめにご紹介するのは、
米国のMonotypeの「Neue Frutiger World
ノイエ・ フルティガー・ ワールド)」です。
https://www.monotype.com/fonts/neue-frutiger-world

gooddesign2019029.jpg

150以上の言語に対応し、
10ウェイトとイタリックも用意されています。

欧文書体に合うアラビア文字やタイ文字などの
書体は見つけづらいです.

このサンセリフ書体をベースとしたフォントによって、
世界で事業展開する企業にとって、
世界で一貫したイメージを伝えやすくなります。

gooddesign2019030.jpg

ちなみに「Neue Frutiger World」に日本語書体はなく、
「たづかね角ゴシック」を組み合わせて使うそうです。

簡単で高いレベルで統一できるので、
このフォントは中小企業にこそ向くと思います。

続いてご紹介するのは、
ファーウェイの「Mate X」です。

折り畳んだディスプレイを拡げると
8型のディスプレイになるスマートフォンです。

gooddesign2019031.jpg

タブレット端末が不要になりそうな商品です。
思わず触りたくなる魅力があります。

ディスプレイパネルの技術がすごいです。

サムスンの「Galaxy Fold」は
見かけませんでした。
来年のグッドデザイン賞に応募でしょうか。

ベスト100の展示の横には、
インドネシア、インド、タイの
デザイン賞の展示もありました。

gooddesign2019032.jpg
gooddesign2019033.jpg
gooddesign2019034.jpg

また、来年のグッドデザイン賞の応募のチラシがありました。

グッドデザイン賞への応募件数は増加傾向ですが、
今年は昨年に比べて微減で、伸びが一服した感じです。
積極的に広報することはよいですね。

gooddesign2019035.jpg
gooddesign2019036.jpg

ちなみに、今年のグッドデザイン賞受賞展は入場無料でした。

多くの人に関心を持ってもらうには良いと思います。
レポートは次週以降も続きます。

グッドデザイン賞受賞展2019(3)

おはようございます。中小企業診断士の山口達也です。
グッドデザイン賞受賞展
(GOOD DESIGN EXHIBITION 2019)のレポート続編です。

gooddesign2019020.jpg

今日のひとつめは、
グッドデザイン賞の特別賞である
「グッドフォーカス賞(技能・伝承デザイン)」を
受賞した中小企業の例として、
神戸マッチの「hibi 10MINUTES AROMA」を紹介します。
https://hibi-jp.com/

gooddesign2019021.jpg

デザインが「播磨のマッチ」と「淡路島のお香」
の技術を活かした商品です。

gooddesign2019022.jpg

マッチのように火をつけるお香スティックです。
着火具がなくても使えます。

炎が消えたらマットに置きます。
10分間良い香りが漂います。

gooddesign2019023.jpg

ギフトとして売れそうです。

次は、グッドデザイン・ベスト100から
リビルディングセンタージャパンを紹介します。
http://rebuildingcenter.jp/

gooddesign2019024.jpg

テレビでも以前見たことがあるのですが、
解体する建物から、古材や古道具を引き取り、
リユースしているます。

古材を循環させて、環境負荷を減らしています。

古民家などの木造建築の建材には優れたものも多いです。

風合いなど古材ならではの魅力もありますし、
こうした活動は素晴らしいです。

リビルディングセンターでは、カフェもつくり、
一般の人も古材を学び、触れ合う機会を増やしています。

次はモリタ宮田工業の住宅用消火器です。
https://www.maffs.jp/c/extinguisher/vf1ham

gooddesign2019025.jpg

グッドデザイン・ベスト100だけでなく、
グッドフォーカス賞(防災・復興デザイン)も受賞しています。

消火器の色を変えただけと見えますが、
家庭で消火器の保有率は4割であることを考慮すると、
意味があります。

家庭では家族の他に消火器を使う人もほとんどいないので、
消火器の置き場所が決まっていれば、
赤で目立たせなくても見つけやすいです。

赤の消火器では、
インテリアコーディネートを重視する人は、
消火器を買ったとしても、目立たないところや
目につきにくいところに追いやってしまうかもしれません。

それでは本末転倒です。

このようなカラーリングにすることで、
台所や居間に置いてもらえるなら大きな前進です。

生活者の気持ちに合わせて、
消火器の設置を促すデザインです。

続いて大企業になりますが、
スノーピークの「HOME&CAMPバーナー」を紹介します。
https://www.snowpeak.co.jp/sp/hcburner/

gooddesign2019026.jpg

美しくコンパクトに収納できる卓上ガスコンロです。
たたむと写真左のようにガスボンベの収納空間に
五徳が収まります。

安定感にも配慮し、
インドアでもアウトドアでも使えます。

本日最後にご紹介するのは、NECの
「税関検査場電子申告ゲートを中心とした
Smart Airportの取り組み」です。

gooddesign2019027.jpg

顔認証技術とスマートフォンアプリを使って
税関をスムーズに通過できる仕組みです。
https://www.customs.go.jp/kaigairyoko/egate.htm

今後は入出国審査や航空機搭乗、
チェックイン、保安検査などにも顔認証が使われることが
期待され、安全性とスピードアップが図られそうです。

ソフトウエアだけでなく、さまざまな国の人が使いやすい
ナビゲーションデザインも評価されたと思います。

レポートは次週以降にまだ続きます。

グッドデザイン賞受賞展2019(2)

おはようございます。中小企業診断士の山口達也です。
グッドデザイン賞受賞展
(GOOD DESIGN EXHIBITION 2019)のレポート続編です。

gooddesign2019011.jpg

私が面白いと感じたのは、
「NHK回想法ライブラリー」です。

gooddesign2019012.jpg

年配の方にとって、昔の風景を見て、
思い出を語り合う回想法は、
脳を活性化し情緒を安定させ、
認知症の進行予防になると言われます。

高齢者施設や家庭で手軽に回想法を行えるよう、
NHKウェブサイトで映像を無料公開しています。

VR版もあり、ゴーグルをつけると、
まるでタイプスリップしたような気分です。

スマートフォンでも見られますのでお試しあれ。
https://www.nhk.or.jp/archives/kaisou/

次にご紹介するのは、ソニーの
グラスサウンドスピーカー 「LSPX-S2」です。
https://www.sony.jp/active-speaker/special/glass-sound/

gooddesign2019013.jpg

キャンドルのような見た目ですが、
高音質・ハイレゾに対応したスピーカーです。

ガラス管も広域を再生するために振動しています。

部屋のテーブルに置くと、360度音が広がります。

実際の音の良さは会場ではわからなかったのですが、
家電量販店に行けばわかるかもしれません。

38,000円くらいで販売されていて、買いやすい価格です。

続いてご紹介するのは、
デザインフィル(ミドリ)の
「ノンスリップアルミ定規」です。
https://www.midori-store.net/SHOP/42276006.html

gooddesign2019014.jpg

一般的な定規は、カッターで紙を切るときや、
線を引くときに滑ることがあります。

この定規は底面に滑り止めがあります。

しかし、滑り止めがあると、
紙の上で狙ったところに
定規を合わせにくくになります。

この定規は裏面の一部を斜めにカットしてあり、
後方を押さえると簡単に滑らせることができます。

gooddesign2019015.jpg

アルミで軽く、滑り止め機能が付いていて、
動かしやすい定規です。

喜んで欲しがる人がいそうです。

文具でもうひとつご紹介したいのは、
MAXのホッチキス「HD-10TL」です。

gooddesign2019016.jpg

同じサイズでは、針を従来100本までしか
装填できなかったのが、
150本まで装填できるようになり、

gooddesign2019017.jpg

ホッチキスの形状や針を留める感触が
ヘビーユーザー(仕事で使う作業者)の負担を
軽減するに仕上がりになっています。

試しましたが軽いです。

本日、最後にご紹介するのは
株式会社ウェルリッチの
スマートコーヒーメーカー 「ジーナ」です。
https://wrjapan.com/pages/gina

gooddesign2019018.jpg

コーヒードリッパーに入る
コーヒーの粉や水の重さを計測して、
Bluetoothでスマートフォンアプリへ通信します。

gooddesign2019019.jpg

コーヒーの粉や水の量や、抽出時間を計り、
コーヒーを淹れられます。
データ(レシピ)も保存できます。

ご興味あれば動画も参照してください。
https://youtu.be/7T6J2ARNqY8


「プアオーバー」、「イマージョン」、
「コールドドリップ」の3つ抽出方法が楽しめます。

コーヒーにこだわりを持つ人に向けた商品です。
いろいろ試しながら理想の一杯を目指す喜びがあります。

レポートは次週以降に続きます。

グッドデザイン賞受賞展2019(1)

おはようございます。中小企業診断士の山口達也です。
グッドデザイン賞受賞展2019
(GOOD DESIGN EXHIBITION 2019)に行きました。

gooddesign2019001.jpg

10月31日から11月4日にかけて
東京ミッドタウンにて開催されました。

数週にわたって
私が注目したデザインをご紹介します。

今年のグッドデザイン大賞は
富士フイルムの「結核迅速診断キット」です。

gooddesign2019002.jpg

開発途上国向けの検査キットです。
結核はHIV感染者の一番の死因だそうです。

ただ、HIV陽性患者では、
痰を出すことが難しい人も多いようです。

gooddesign2019003.jpg

このキットは、尿を検査に用い、
写真現像の「銀増幅技術」を応用して、
結核菌の存在を判定して、早期治療につなげます。

富士フィルムの技術や、
使い方がわかりやすいグラフィックデザイン、
小さく、操作性の高いプロダクトデザインが
評価されました。

電気を使わないため、
電力が不安定な地域でも診断できます。
素晴らしいです。

富士フィルムは、
グッドデザイン大賞(内閣総理大臣賞)の他に
金賞(経済産業大臣賞)も4件受賞しています。

gooddesign2019004.jpg

グッドデザイン賞受賞展でも
大きな展示スペースがありました。

衛生や保健に関連して、私が注目したのは
キッコーマンバイオケミファの
ルミテスター Smart」です。
https://biochemifa.kikkoman.co.jp/la/smart/

gooddesign2019006.jpg

飲食店の厨房や医療現場などで、
見えない汚れを測定し数値化します。

gooddesign2019005.jpg

綿棒で検査対象をふき取って、
機械に挿入すると、食品や菌などの有機物がもつ
ATPという物質を測定します。

目に見えない汚れを測定するために
行われてきた菌検査は費用や時間がかかりますが、
この測定キットは簡単で、
計測データの管理も容易です。

LIXILの「レジリエンストイレ」も良いと思いました。
https://www.lixil.co.jp/lineup/toilet/resilience/

gooddesign2019007.jpg

被災時に簡単な操作で1リットル洗浄へ切り替えできます。
水を節約できます。

gooddesign2019008.jpg

水の備蓄が前提になりますが、
トイレの衛生状態を保つことも大変重要で、
避難所などでの採用が期待されます。

次にご紹介したいのは、
グッドデザイン金賞を受賞した
富士通の「体操AI自動採点システム」です。
https://sports-topics.jp.fujitsu.com/sports_digital_solution/gymnastics-scor
ing-support/


選手の体に何もつけずに、
3Dレーザセンサーで、選手の体の動きを検知し、
360度あらゆる方向から演技も確認できるので、
目視に頼っていた審判を助けます。

gooddesign2019009.jpg

2020年の東京五輪で採用を目指しているそうです。

本日、最後にご紹介するのは、
サンカの「ゴミ拾いトング」です。

gooddesign2019010.jpg

鉄やステンレスではなくアルミを使って軽量化し、
結合部の樹脂にも工夫を凝らして、
軽くて、よれにくく、つかみやすいトングです。

昔のトングは重くて、
つかむのにも力がいりましたから、
このトングを触って驚きました。
飛躍的な進歩です。

続きは次週以降に。

GOOD DESIGN EXHIBITION 2018(3)

おはようございます。中小企業診断士の山口達也です。
GOOD DESIGN EXHIBITION 2018のレポートの最終回です。

グッドデザイン・ロングライフデザイン賞の展示もありました。
手前は日産キューブの模型です。

GDE201819.jpg

朝の連続テレビ小説「まんぷく」で話題の
日清食品「チキンラーメン」も受賞しました。

GDE201820.jpg

デザイナー安藤百福と記されていました。

インドネシア、インド、タイのデザイン賞の
デザインの展示もありました。

GDE201822.jpg
GDE201821.jpg

日本デザイン振興会は
アジアのデザイン振興機関との連携も深めています。

今年のグッドデザイン賞も1353件の受賞がありますが、
そのうち278件は海外からの応募デザインです。
中国、台湾、韓国の3つの地域で191件を占めます。

グッドデザイン賞もアジアをリードするデザイン賞になれるか、
賞の運営も国際競争になりそうです。

ベスト100に選ばれた自動車の展示は会場外にありました。

軽自動車バンのホンダの「N-VAN」です。

GDE201825.jpg

ひとり乗りの状況ですが、
軽自動車でも荷物がここまで積めます。
業務用で使うにはメリットがあるのでしょう。

モリタの「小型オフロード消防車レッド・レディバグ」です。

GDE201826.jpg

災害時の悪路でも走れ、
後部には救助、消化、救急、映像通信の消防ユニットを積めます。

熊本地震の被災地で消防隊員から聞いた声を活かして
デザインしています。

亀裂の入った路面、土砂が流れ込んだ路面、浸水路面、
積雪路面などでも対応できる消防車はとても良いですね。

グッドデザイン賞金賞を受賞したスズキの「ジムニー」です。

GDE201827.jpg

軽自動車の4WD、こちらも悪路が得意ですが、
見ている女性が「かわいい」と声に出しているのが印象的でした。

「かわいい」は、私には少し意外でしたが、
カラーや正面のライトが、
かわいく見えるのかもしれません。

通常のグッドデザイン賞の展示会場にも人はたくさんいました。

GDE201823.jpg

日用品や時計などのエリアはもちろん、
建築物のためパネルによる展示のコーナーでも
来場者は多かったです。

GDE201824.jpg

GOOD DESIGN EXHIBITION 2018(2)

こんばんは。中小企業診断士の山口達也です。
GOOD DESIGN EXHIBITION 2018のレポートの続きです。

GDE201810.jpg
GDE201811.jpg

グッドデザイン・ベスト100の会場は今年もにぎわっていました。
私が注目したデザインをご紹介します。

GDE201812.jpg

グッドフォーカス賞(技術・伝承デザイン)を受賞した、
株式会社ニットーのウェアラブルチェア「アルケリス」です。
身に着けて歩ける椅子です。

GDE201813.jpg

足に装着して歩けるのですが、
腰を軽く落とすと座れます。

アルケリスは医師が手術の時に
中腰の姿勢で座れるので、体幹が安定し
細かい手先の作業がしやすくなります。

長時間の立ちっぱなしは、
医師の肉体的な負担になりますが、
この負担を軽減できることは魅力ですね。

横浜の中小企業の製品です。応援したいです。

次はパナソニックの離床アシストロボット
リショーネPlus XPN-S10601」です。

GDE201814.jpg

電動ベッドの一部が車いすになります。
ベッドから車椅子への移乗介助が一人で
できるようになり、介助者の負担が減ります。
素晴らしいです!

次は、スターバックスコーヒーの
リージョナルランドマークストア」です。

GDE201815.jpg

地域の象徴となる場所に建築され、
訪れる人々が
その地域の歴史や伝統工芸、文化、
産業の素晴らしさを再発見して、
地域へ絆を感じられるようにデザインしています。

写真は弘前公園前店と鹿児島仙巌園店です。

GDE201816.jpg

弘前は登録有形文化財の建物で和洋折衷の建築デザインです。
刺繍の工芸がクッションに施されていたり、
ブナを使った照明など、弘前の伝統や文化を取り入れています。

鹿児島も同様に地域の歴史、文化、産業の魅力が詰まっています。

現在、リージョナルランドマークストアが18店あるようですが、
旅行とカフェ巡りが好きな人は、
すべて行きたいと思うかもしれません。

それぞれの個性を活かしながら、
スターバックスらしさもどこかにある店舗にするのは
デザイン力が高いと思います。
スターバックスブランドの魅力向上にもなっています。

次は、コクヨのオフィス防災備蓄システム
パーツフィット」です。

GDE201817.jpg

箱の大きさはオフィスに入れやすいものに。
カラーのタグ、イラスト、英語表記など
グラフィックデザインも整理されています。

デザインにまだ改善の余地はあると思いましたが、
こうしたデザインは企業の備蓄を促すと思います。

最後に弁護士ドットコムの電子契約システム
クラウドデザイン」です。

GDE201818.jpg

契約書の作成、押印、保存は、面倒に思っていました。
たくさん契約がある会社では、管理や探す手間もあります。

契約書をネットにアップして、
電子署名によって契約できる仕組みは、
生産性の向上につながりそうです。

月10件の契約書の送信までは無料で、
それを超えると月額1万円以上しますが、
印紙税が不要になりますから、中小企業にも人気が出そうです。

優れたデザインを見ると、未来への希望が持て元気が出ます。

GOOD DESIGN EXHIBITION 2018(1)

おはようございます。中小企業診断士の山口達也です。
GOOD DESIGN EXHIBITION 2018
(グッドデザイン賞受賞展)に行きました。

10月31日から11月4日の間、
東京ミッドタウンにて開催されました。
私が注目したデザインをご紹介します。

今年のグッドデザイン大賞は
「おてらおやつクラブ」です。

NPOおてらおやつクラブの活動です。

GDE201801.jpg

「おてらおやつクラブ」は、
お寺にお供えされる「おそなえ」を、
仏さまからの「おさがり」として頂戴し、
子どもをサポートする支援団体の協力の下、
経済的に困難な状況にあるご家庭へ
「おすそわけ」する活動です。

活動趣旨に賛同する全国のお寺と、
子どもやひとり親家庭などを支援する各地域の団体をつなげ、
お菓子や果物、食品や日用品をお届けしています。

980の寺院がこの活動に参加しています。
お寺の存在価値や仏教の利他精神につながる活動だと思います。
寺院と支援と必要とする人を結びつける活動は素晴らしいです。

越後妻有アートトリエンナーレ
グッドデザイン金賞を受賞しました。

GDE201802.jpg

越後妻有(えちごつまり)で2000年から
開催される3年に1回の芸術祭です。

地域に内在する価値をアートを媒介に掘り起こし、
その魅力を高め、
世界に発信することで、
地域再生の道筋を築くことを目的としています。

3年に1回だけでなく、恒久展示作品や
通年の取り組みも通じて、
地域の魅力を発信しています。

今年のトリエンナーレには58万人の人が来たそうです。
私も昔からずっと行きたいと思っています。
3年後、仕事と調整して行こうと思います。

次は、グッドデザイン・ベスト100に入った
三井化学のTouchFocus(タッチフォーカス)です。

GDE201803.jpg
GDE201804.jpg

遠近両用メガネですが、
メガネのテンプル(つる)のスイッチを押すと、
遠近の切り替えができ、近くが見やすくなります。

既存の遠近両用メガネにある
「階段や運転時の距離感がつかみづらい」不満を解決し、
広い視野で、遠くや近くが見やすくなります。

これは便利そうです。私も近くお世話になるかも。

続いてキヤノンのスピードライト470EX-AIです。
GDE201805.jpg

被写体に影を作らないように柔らかく光を当てる、
バウンスライティングを自動でできる外部ストロボです。

GDE201806.jpg

フルオート機能では、被写体と天井との距離を
それぞれ測って、AIが適切な角度で発行します。

セミオート機能は、自分で設定したバウンス角を
ストロボが記憶して、カメラを縦に傾けても
設定した角度に自動で調整されます。

使い勝手がよく重宝しそうです。

本日最後にご紹介するのは、
Joseph Joseph(ジョセフジョセフ)のクラッシュボックスです。

GDE201807.jpg

ゴミを上から押し潰して3分の1にまで体積を圧縮できるごみ箱です。

GDE201808.jpg
GDE201809.jpg

実際にハンドルを押し込んでみましたが、
単に手で押すよりも衛生的で、力も加えやすそうです。

まだご紹介したいデザインはあります。続きは来週に。

函館西部地区バル街がグッドデザイン特別賞(地域づくり)を受賞

おはようございます。中小企業診断士の山口達也です。
今年のグッドデザイン賞では、
函館西部地区バル街」が
グッドデザイン特別賞(地域づくり)を受賞しました。
http://www.g-mark.org/award/describe/46066

bargai.jpg

今日は「バル街」をご紹介します。

「バル街」は、商業活性化のイベントとして、
中小企業診断士にはお馴染みです。

「バル街」はスペインの酒場「バル(Bar)」に
見立てた店を食べ歩くイベントです。

参加者は、700円×5枚綴りのチケットを購入し、
バルに参加した飲食店を地図を片手に巡ります。

参加店はお得な特別メニューを1チケットで提供します。
例えば、ピザとワイン、パンケーキとドリンクが700円です。

はしごが前提なので、
チケットだけの支払いが気兼ねなくできることや、
日ごろは入りにくい高級店でも気軽に行ける魅力があり
人気のイベントです。

地図を持って、新しい店を訪ね歩く楽しさがあります。

飲食店は、街全体で共同販促を行い、
新規顧客を獲得するチャンスです。

一度、店に入ってもらって、
店の味や雰囲気を気に入ってもらえれば、
リピート客につなげられます。

5枚のチケットが使い切れなかった場合は、
「あとバル」として、一部の店で一定期間使うことができます。

函館では、年に2回開催し
平成16年から14年続いています。

一夜で4000人を超える人が来るそうです。

補助金や助成金を受けずにイベントを継続し、
全国からの同様のイベントを開催したいという声に、
無償でノウハウを教えている活動は素晴らしいと思います。

私も函館にいずれ行きたいです。

GOOD DESIGN EXHIBITION 2017(2)

おはようございます。中小企業診断士の山口達也です。
GOOD DESIGN EXHIBITION 2017のレポート続編です。

modelx01.jpg

注目を集めていたのはテスラ「MODEL X」です。

modelx02.jpg
modelx03.jpg

1回の充電で500km以上走れる電気のSUV(E-SUV)です。
8台のカメラと12個の超音波センサーを搭載しています。

安全性を高め、自動運転に向かっている感じがします。
価格は1台1400万円以上です!

次は「Amazonダッシュボタン」です。

amazondash02.jpg

wifiにつなぎ、商品を登録して、
ボタンを押すと商品が配送される仕組みです。

日用品がなくなりそうになったら、
ボタンひとつで注文完了となる便利さです。

amazondash01.jpg

運送業者がパンクしている今は、
ためらいもありますが、仕組みはよくできています。

次は、全国防草ブロック工業会と石田鉄工と
防草研究会の
「防草ブロックとエレファンドレン」です。

エレファンドレン2.jpg

草刈りの作業を大幅に減らす商品です。

なにもしなければ、コンクリートの目地から
雑草が自然に生えてきます。

この商品は植物の性質を生かして
雑草の成長を止めます。

根が斜めにくぼんだ切り欠け部に
伸びていくと、行き止まりにぶつかります。

エレファンドレン1.jpg

そうすると、根が本来の方向とは
違う方向には伸びないので
成長が止まり、次第に枯れてしまうそうです。

かなり実験を繰り返したと思います。
これは革新的な製品ですね。

続いて、寺田電機製作所のコンセント
「UCWシリーズ」です。
グッドデザイン特別賞(ものづくり)を受賞しました。

ucw.jpg

使用しないときは存在感を小さくできる
壁用コンセントです。

美術館などでは喜ばれそうです。

90度回転するので、上下もしくは左右に
プラグを接続できます。

アースと鍵の有無を選べます。
鍵をかけると電気泥棒を防げます。

「うんこ漢字ドリル」もありました。

うんこ漢字ドリル.jpg

見事な商品だと思います。
やっぱり大人は子供のことをわかっていなかったのです。
グッドデザイン金賞に選ばれています。

「函館西部地区バル街」も受賞しました。
このバル街についてはまた次週。

GOOD DESIGN EXHIBITION 2017(1)

おはようございます。中小企業診断士の山口達也です。
GOOD DESIGN EXHIBITION 2017のレポートです。

good_design2017_01.jpg

今年も多くの来場者がいました。

good_design2017_02.jpg

グッドデザイン・ベスト100から
私の目に留まったデザインをご紹介します。

今年のグッドデザイン大賞は
ヤマハのカジュアル管楽器 「Venova」です。

venova.jpg

サクソフォン(サックス)のような管楽器で、
リコーダーと同じABS樹脂製です。

構造も簡単にして、演奏もしやすく、
気軽にサックスのような音色が出ます。
音色も良かったです。
新しい楽器を生み出したデザインは評価できます。

次にご紹介するのは、
ソニーの4K有機ELテレビ「ブラビア」A1シリーズです。
グッドデザイン金賞を受賞しています。

ブラビア001.jpg

有機ELディスプレイを振動させて音を出します。
薄く、美しいデザインです。

ブラビア002.jpg

ソニーからもうひとつご紹介します。
「Xperia Touch」です。

xperiatouch01.jpg

短焦点小型プロジェクターで投影した映像に
人が触って操作できます。

xperiatouch02.jpg

展示では、ピアノの演奏やお絵かきが
できたのですが、
もっと新しいことができそうです。

次はエデュテの乳幼児向け食器
「ezpz(イージーピージー)」です。

ezpz01.jpg

シリコン製でテーブルに吸いついて動かないので、
子どもがお皿をひっくり返す心配がなく、
食べやすい食器です。

パナソニックの「レッツリモコンAD/ST」です。

panasonicリモコン.jpg

親指やこぶしでも押せるテレビリモコンです。
色も見やすく、さまざまな方にとって
リモコン操作がしやすくなるよう配慮されています。

アシックスの野球用プロテクターです。

捕手プロテクター.jpg

少年野球ですぐに捕手がプロテクターを
着けられるように、かぶるのではなく、
前で合わせるようにデザインされています。

他にも良いデザインがたくさんありました。
続きは次週に。

GOOD DESIGN EXHIBITION 2016(3)

おはようございます。中小企業診断士の山口達也です。
GOOD DESIGN EXHIBITION 2016のレポートの最終回です。

グッドデザイン・ベスト100から
私の目に留まったデザインをご紹介します。

本日のひとつめは、LIXILの「アクアセラミック」です。
グッドデザイン金賞を受賞しました。

GDE201608.jpg

こちらはデザインより
技術や発明と言った方が近いかもしれませんが、
陶器の表面を超親水性にした商品です。

2016年02月23日
株式会社LIXIL「アクアセラミック」のニュースリリース
http://newsrelease.lixil.co.jp/news/2016/020_water_0223_01.html

汚れの下へ水が入り込み、汚れを浮かすそうです。

動画の1分05秒あたりからご覧になると、
ペンで書いた汚れが水で浮くシーンが見られます。

Youtube動画【LIXIL】マテリアルコネクションに
認められたアクアセラミックの実力


水できれいな状態が続き、清掃が簡単になりそうです。
同社は「キレイが100年続く」とうたっています。

本当にこんなに汚れが落ちる状態が続くなら、
素晴らしいです。

次はSIXの「Lyric speaker」です。

GDE201609.jpg

歌詞が音楽に合わせて表示されて、
その文字も音楽に合わせて動くような
見ることも楽しめるスピーカーです。

面白いアイデアですね。
会場で見入ってしまいました。

最後はTESSの車椅子「COGY」です。
グッドデザイン金賞を受賞しました。

GDE201610.jpg

自分の足でこぐ車椅子です。
どちらかの足が少しでも動かせれれば、
ペダルがこげるようになっています。

自分の足を使って動ける楽しさや
リハビリ面での効果も期待できるようです。

受賞展では試乗もできました。
私も試乗しました。
操作性や乗り心地は良かったです。
すぐに慣れると思います。

足でこぐ車椅子は、私の固定概念を打ち破りました。
驚きましたし、
このような商品を望んでいる人がいることを知りました。

他にも素晴らしいデザインがたくさんありました。
また来年も行きたいと思います。