ドコモのブランド戦略

おはようございます。中小企業診断士の山口達也です。
今日はNTTドコモのコーポレートブランド戦略です。
前回の続きです。

ドコモには、前回お話した通り、
社内に危機感があったようです。

昨年8月にコーポレートブランディング本部を設置し、
議論をする中で、社長からのトップダウンだけでなく、
社員の考えもまとめたボトムアップも取り入れて、
今回のブランド一新となったようです。


私が今日お伝えしたいのは、
ブランドリニューアルのベースに、
マーケティング戦略の転換がある
ことです。


ドコモのマーケティング戦略は、

新規顧客獲得から既存顧客のロイヤリティ重視
技術や電話機機能主導から、サービス主導

へと転換します。


今後の成長戦略としては、新規顧客獲得より、
定額制データ通信の契約拡大、周辺産業との連携、
海外への展開を挙げています。

国内の携帯電話契約が1億を突破し、
成熟産業になりつつある中、この判断は正しいと思います。

ロゴも、これまでの質実剛健のような堅いイメージから
やわらかいものへと変わるのは、そのためでしょう。


このようにブランド、経営戦略、ロゴデザインは
一体であること
が重要なのです。


またブランド一新にともない、1年間続いた
「DoCoMo2.0」のキャンペーンは終わるようです。

「そろそろ反撃してもいいですか?」
という刺激的なキャッチコピーと、
大掛かりなCFキャンペーンで、話題になりました。


Web2.0のように、技術革新を伴ったまったく
新しい携帯電話のイメージをアピールしたものの、

結果として、消費者にはその新しさが
それほど受け入れられなかったのでしょう。


Web2.0が、技術革新でみんなでつくるWeb世界を
示したのに対して、

「DoCoMo2.0」は、他社に比べた技術・機能面のアピールを
ドコモが派手にキャンペーンしただけの「空回り」
という印象を私は持ちました。


一歩先を行く技術、企業を目指すのもよいことですが、

「DoCoMo」「DoCoMo2.0」から「docomo」への転換では、
対ライバル、技術主導から、顧客が求めるサービス提供に
着実に転換してほしいと思います。


新しい「docomo」ロゴや、新ブランドステートメント、
スローガン「手のひらに、明日をのせて。」は、
DoCoMo2.0の力強さの対極とも言えるほどの大転換です。


ただ「docomo」は、まだビジョン・理念だけです。

他社との差別化や、現場の対応など具体的なところは
まだ見えていないところがあります。

auやSoftbankとどう違う携帯電話会社になるか。
これから大きく変わる「docomo」に注目です。



PS.新ロゴ「docomo」を見ると、撤退した「vodafone」を
連想してしまうのは私だけでしょうか・・・。

DoCoMoからdocomoへ

おはようございます。中小企業診断士の山口達也です。
今日はNTTドコモのコーポレートブランドについてです。


4月18日にドコモは、コーポレートブランドに関する発表会を
開催し、CI、ロゴの変更を発表しました。

ドコモ報道発表資料
http://www.nttdocomo.co.jp/info/news_release/page/080418_00.html

15年使っていたDoCoMoのロゴが変わります。

今までのロゴも良かったと思いますが、
新しいロゴも暖かみや親しみがあって良いと思います。

暖かみや親しみやすいという企業イメージは、
他社に比べてドコモが弱い部分だと思います。


事業状況を見ると、
ドコモは他社に比べて携帯電話契約数の純増数が少なく、
マーケットシェアが減少しています。

ドコモの契約数
2007年3月 52,621,100
2008年3月 53,387,700 前年比 766,600増

マーケットシェアは前年比2.4ポイント減の
52.0%となっています。


参考値

ソフトバンク
2007年3月 15,908,500
2008年3月 18,586,200 前年比2,677,700増

au
2007年3月 27,316,800
2008年3月 30,105,100 前年比2,788,300増
(出典:社団法人電気通信事業者協会のwebサイト)


2006年10月に番号ポータビリティがスタートしたころから、
業界首位のドコモの苦戦が
メディアで報道されるようになりました。

依然として52%と大きなシェアを持っていますが、
ドコモの中村社長は、
「ドコモのブランド力が落ちている。危機だ。」
と発表会で話しました。


この危機感が、新しいコーポレートブランドの
背景にあります。

少し話が長くなりそうです。新ブランド戦略についての
続きは5月1日の朝にしましょう。

松下がパナソニックに社名変更

松下電器産業株式会社がパナソニック株式会社に
社名変更する方針を明らかにしました。

このブログで取り上げないわけにはいきません。


パナソニックへの社名変更は2008年10月の予定です。

この社名変更は「Panasonic」(パナソニック)
ブランドの強化が目的で、

併せて国内で使用していた「National」(ナショナル)
ブランドも2009年度中に廃止し、国内、海外すべて
パナソニックブランドに統一するそうです。


「松下」「ナショナル」も国内では絶大なブランド力を
誇っていますから、これは大きな決断です。

すでに海外ではパナソニックブランドのみで展開しています。

松下、ナショナルには、日本を代表する企業のイメージや、
松下幸之助さんのイメージ、家電、ソケットなど・・
さまざまなイメージがあります。

松下、ナショナルのブランドイメージは良いだろうと
私は思いますし、認知度も国内ではパナソニックを
上回っていると思います。

(ただし、パナソニックの認知度も決して低くない
と思っています。)


1月11日の日本経済新聞朝刊に掲載されている
松下の大坪社長の記者会見によると、

社名変更に看板変更など約300億円の費用を見込んでいるが、
これまで実施していたナショナルブランドなどでの
宣伝160億円、松下の告知活動40億円をパナソニックに
投入できるメリットも多い。

としています。

(松下の連結売上高9兆1081億円、連結営業利益4595億円)


確かに、ブランドを統一することで、
広告・宣伝面での効率は良くなると思います。

しかし、失うものも決して少なくないと思います。

失うものより、得るものを多くするためには、
これから大きな努力が求められます。

ブランドは作り上げていくものです。

良い決断であったと言われるためには、
長い期間の努力が欠かせないでしょう。

つまり、とてもリスクの高い決断をして、
大きな課題を自ら背負ったと言えるでしょう。


パナソニックはどういう会社であるのか、
どんな製品を生み出すのか、
パナソニックのこれからが問われます。

パナソニックが、松下、ナショナルを超えるブランドの核や、
ブランドイメージを持たれなければ、今度の決断は、単なる
パナソニックブランドの認知度向上にしかならないのです。

2007年をブランドで振り返る

今年も残すところわずかとなりました。
2007年をブランドで振り返ります。


2007年のブランドの話題といえば、
やはり食品表示の偽装問題でしょう。

不二家、ミートホープ、石屋製菓、赤福、船場吉兆が
特に大きくマスコミで取り上げられました。

その他の企業でも、不適切な表示の発覚が相次ぎました。
大変残念なことです。


ブランドは、商品の提供者や、商品のコンセプトなどを
顧客に伝えますが、これらの企業では、
ブランドが大きく傷ついてしまいました。

また、消費者にとても浸透していたブランドでしたので、
報道でも大きく取り上げられ、かえって負のブランド効果と
なってしまった感は否めません。


本来のブランドのあるべき姿である
「私が作りました。」「私がサービスを提供します」と
胸を張って言える姿に戻ってほしいものです。


私はブランドにはプライド(Pride)が必要だと考えています。

誇りや信念がないと、薄っぺらいコンセプトだけが先行し、
ブランドがよい形で顧客に浸透しないと考えています。


不適切な食品表示は、上記5社以外にもありましたが、
ひとつ良かった点と思うのは
従業員の内部告発で発覚したたケースが多かったことです。

もちろん、さまざまなケース・事情があったと思いますが、
会社のため、正義のために告発したケースも
少なくないと思います。

将来振り返ってみたときに、告発したことで、
ブランドが守られたというケースもあると思います。

働く人の正義、プライド、良識を感じられました。
大切にしたいですね。

来年は、よいブランドの構築・復活を期待したいです。


次回は、2007年をデザインで振り返ります。

小林製薬の分かりやすく、憶えやすいネーミング

小林製薬のマーケティング戦略について、前回の続きです。

前回の繰り返しになりますが、小林製薬のマーケティングでは
次の流れを狙っているようです。

1.「あったらいいな」というニーズに応える商品を開発します。
2.CMで「こんな商品あったらどうですか?」と投げかけます。
3.そして店頭で手に取ってもらい、買ってもらいます。


2のCMでの投げかけの時にポイントとなっている
ネーミングについてご紹介します。


小林製薬では、名前を見て、すぐにどんな商品かイメージ
できるようネーミングにもかなり力を入れていました。

前回、アイデアもたくさん出すことを紹介しましたが、
ネーミングも候補をたくさん出します。
本当に多く出していました。

そして候補の中から最後は社長が決断するそうです。


例として「ブルーレットおくだけ」が取り上げれていました。

もともとは「ブルーレットポン」という案だったそうです。

「ポン」でも、ワンタッチで済みそうなイメージが持てますが、
置くだけで、トイレ掃除が楽になり、イヤな臭いもなくなる
という製品特性に社長が着目し、
「ブルーレットおくだけ」と決定したそうです。

確かに「おくだけ」というのは、分かりやすいし、
イメージできるので買いたくなりますよね。


そして、ネーミングでは憶えやすいことも重視していました。

なぜかというと、商品は消費者へ
短い15秒のテレビCMで訴求し、知ってもらいます。

短いCMであっても、消費者が店頭に行ったときに
「そうそう、これテレビで見たやつだわ」
と思い出してもらえるよう、
分かりやすさ、憶えやすさを大切にしているのです。


サワデーは「さわやかサワデー」として憶えていますし、
「アンメルツヨコヨコ」も肩などへの塗りやすさが、
訴求できるネーミングです。

「熱さまシート」も店頭で皆さんCMを
思い出したのではないでしょうか。


前回と今回をまとめると、

商品コンセプトを絞り込んで、明確にしたうえで、
短いテレビCMで分かりやすく訴求します。

ネーミングは憶えやすい、感覚的に理解しやすいものを選び、
店頭で思い出してもらうのです。


それを行うため、アイデアはたくさん出したほうが良い、
分かりやすい、憶えやすいネーミングが良い、

なんて書くと、それは当たり前だと言われるかもしれません。

しかし、それに徹しているのは、素晴らしいことです。
アイデアを全社員の力を使って徹底的に集めます。
この徹底力がすごいのです。
まさに「言うは易し、行うは難し」です。


当たり前のことを行える企業づくり、仕組みづくりは、
とても難しいことだと、中小企業診断士として痛感します。


次回は小林製薬の店頭で手にとってもらえる
デザイン戦略についてです。

三越と伊勢丹のブランド

三越伊勢丹が経営統合します。

(参考:読売新聞社のWEBサイト)
http://www.yomiuri.co.jp/gourmet/news/20070824gr04.htm

百貨店業界の再編により、三越は業界売上4位、
伊勢丹は5位になっていたんですね。

私は「百貨店といえば高島屋か三越」という
イメージをもっていました。(今ももっています)

三越のブランド力は絶大という印象でしたが、
業績面では、利益率は他社を下回っています。


一方の伊勢丹はファッション衣料に強く、
三越よりも利益額では上回っていました。

こちらも「ファッションといえば伊勢丹」
というブランド力があり、
先日、新宿本店の改装は大きな話題になりました。

この2社を例に挙げても、ブランドと経営の関係については、
語りつくせないテーマです。

ブランド力があることと、
業績がよいこととは単純にイコールとはならないのです。

これらについては、また考えていきたいと思います。


「三越」ブランドも「伊勢丹」ブランドもそれぞれ残ります。
持ち株会社を作っての経営統合です。

この経営統合のプレスリリースには、次の文章があります。

「以上の戦略を通じ、両社が営々と築いてきた『お客さまとの
信頼関係』とそれに基づく『伊勢丹』と『三越』という
『ブランド価値』の更なる強化・先鋭化を図ってまいります。」

つまり、この経営統合は、
両社のブランドを更に強化・先鋭化させるためのものです。

ブランド価値をあげるために経営統合するのです。

両社がブランドをいかに大切にしているか、わかります。


ロゴの効果

今日はロゴの意義、ロゴの効果をお話します。

ロゴの効果、メリットとして以下の点が挙げられるでしょう。


ロゴは、あるだけで一般的に人に格式がある企業という印象
をもたせることができます。

「この企業はしっかりしていて、
それなりの企業規模はあるのではないか」
というようなイメージを潜在的に与えられます。

中小企業にとって、営業面で意外と大きなメリットです。



ロゴをホームページの上に置くと、WEBサイトの
レイアウトデザインとしても美しく、また、トップページへの
リンクとして使えます。

ロゴのトップページリンクは、サイト内のページからトップページ
に戻るときに、よく使われています。

(サイト使用例)
「goo」   http://www.goo.ne.jp/
「biglobe」 http://www.biglobe.ne.jp/



ロゴから発せられるイメージ、理念、考えなどが、
社内の事業活動や、外部(顧客、取引先、地域・・)の方がもつ
自社へのイメージ形成に影響を与えます。

また、ロゴから経営に対する意志を
感じとってもらうこともできます。

ロゴマークには意味があることがほとんどです。
意味が企業の内外に、よく伝わる方が好ましいでしょう。

(ロゴの意味の例)
コニカミノルタ
http://konicaminolta.jp/about/corporate/symbol_logo.html
ニフティ
http://www.nifty.co.jp/service/logo.htm


イメージ形成には、さまざまな方法が採られますが、
ロゴタイプ、マーク、図形からの情報というのは、
文章などに比べて、はるかに伝わりやすいのです。

形の方が、短時間で、感覚的に、遠くから見ても伝わるのです。
人間の視覚に強く訴えることができます。

これは、道路にある交通標識などを思い出していただければ、
ご理解いただけるのではないでしょうか。

CI、VIについては、以前ご説明しましたが、
CI、VIを行うのにロゴの力は大きいです。
(参考)CI、VIの解説記事



ここまでロゴの効果についてお話しました。

結論です。

ロゴは、あるだけでも、
(特に中小企業にとっては)価値があります。

そして、ロゴから発せられるイメージが、
企業の内外に伝わっていくことを考えると、
やはり自社にふさわしい、
よく考えられたロゴマーク、ロゴタイプが欲しいところです。

だから「ロゴは安く作れればよい」のではないのです。

ブランド戦略、イメージ戦略として、
ロゴデザインに適切な投資をしましょう。

個々の企業において、
いくら投資すべきか、どう投資すべきかは、経営の専門家である
中小企業診断士に相談することをお勧めします。


安くロゴをつくる方法

夏らしい日が続いていますね。

今日は、以前に約束したロゴマークを安く作る話です。

一般的に、ロゴマークはグラフィックデザイナーに
作ってもらうことが多いです。


この価格も、仕事の内容やデザイナーによって
大きな違いがありますが、

安いところでは数万円
普通のデザイン事務所15~30万円
CI展開のコンサルティングも含むと100万円以上

というような状況だと思います。


価格の安さを求めるなら、
インターネットで「ロゴ」と検索し、
検索連動型の広告や、検索結果上位の企業を見るのが
一番でしょう。

安さで数多く受注している企業が多いです。



そしてまず、ロゴマークを作る前に、
ロゴマークへのストーリー性や、自社の経営理念、事業分野、
他社との違い、顧客へ訴えたいことなどを考えておきましょう。



安くて気に入ったロゴを作ってもらうための
注文のポイントは以下のとおりです。


作成者がイメージを持てるよう、
2~3つの実際のロゴマークを

サンプルもしくは他社のマークから提示する。

提示するものの中でも1位、2位、3位と順位付けをしておくと、
望むイメージにより近づいたものになるかもしれません。



ロゴに持たせたいイメージを表す言葉を2~3つ提示する。
(例えば、親しみやすい、若い、落ち着いた・・など。)

正反対の概念を提示しないように注意しましょう。
例えば「伝統がある」と「若々しい」など。
イメージがまとめにくくなります。

実は、この言葉選びが結構難しいのです。

まずたくさんの言葉を集めなくてはいけません。
そこから自社に合う言葉を選んでいきます。
コンサルタントなどの力を借りるのもひとつでしょう。



ロゴマークを依頼せず、
ロゴタイプ
(社名などを字体などを装飾したもの)だけにする。

一般的に、ロゴマークだけでは会社名がわからないことも多く、
ロゴタイプも併せて頼むことになりますが、
ロゴタイプだけの企業は、それだけ済ませることも可能だからです。



イメージの元になるロゴマークや言葉は、多く提示しすぎると、
かえって、うまく作れなくなりますので、注意が必要です。


また、安く作るところでは、ロゴのイメージを1つ選ばせて
Webサイトの申込フォームにより注文を受けるものも多いです。

その場合は、2~3つの実際のロゴのイメージを
提示するのは難しい場合もあるでしょう。

このあたりを押さえれば、価格を抑えても
ロゴデザインを依頼することはできると思います。


しかし、私はロゴマークを安く作りさえすればよいという
コスト的な考えには賛成できません。

可能であれば、ロゴへ適切な投資をした方がよいと考えています。

この理由については、また次回にします。


CI創りとロゴマーク

今日は、CI創りとロゴマークについてです。

私はCIを作るものとして、次の5つを考えています。

企業理念・思い・文化
事業分野
会社の社名(=企業の屋号) 
コーポレートステートメント
ロゴマーク



コーポレートステートメントとは、
ロッテの「お口の恋人」
日立製作所の「Inspire the Next」など
企業名に添えられる言葉のことです。


そして、とても重要なことは、CIは、
企業理念や組織文化、事業分野を考えぬいた後に
作らなくては意味がない
ということです。


バブル景気のころ、CIブームが起こり、
多くの企業がロゴマークを作ったり、変えたりしました。

しかし、ブームとして終わってしまいました。

その原因は、単にロゴを変えただけの企業が多く、
あまり効果を生まなかったために「CIは効果がない」と
考えられるようになってしまったためと言われています。


表層的なロゴマークのデザイン変更だけでは、
本当のCI導入とは言えません。


ただ、ロゴマークは重要な要素です。

ロゴマークが企業の持つ考えや思いをまとめたものであれば、
考えや思いを外部や内部へよく伝える機能を
ロゴマークは持っているからです。

単なるロゴマークであっても会社イメージの向上など、
それなりに価値はありますが、
優れたロゴマークは伝わる力も大きいのです。


資金に限りのある中小企業では、
投資額のバランスを考える必要がありますが、
理想的な状態を知っておくことは大切なことです。


でもやっぱり、ロゴマークに数十万円も支払えないという
中小企業の経営者の方に、とりあえず安く創る話を
次回したいと思います。

CI(コーポレート・アイデンティティ)

CIとは、コーポレートアイデンティティ
(Corporate Identity)の言葉の略で、
企業理念やビジョン、企業の存立基盤を
統一した形で表していくことです。



優れたCIがあることは、
企業としての価値が高いことであり、
顧客や地域や、従業員にも良い効果をもたらします。

売上、利益にもプラスです。
そして、長期的な効果をもたらします。

CIというと、
CI=ロゴマークと思われている方もいるかもしれません。

CIとロゴマークは強く関連しています。
しかし、CIはロゴマークだけではありません。

ロゴマークは、
VI(ビジュアル・アイデンティティ)という要素
のひとつと言えます。


CIは次の3つに分けられると、よく言われます。

VI(Visual Identity ビジュアル・アイデンティティ)
 視覚で企業の考え方や存立基盤を表すものです。
 ロゴマークや制服や、店舗の看板を揃えること
 などに表れます。

BI(Behavior Identity ビヘイビア・アイデンティティ)
 社員の行動様式を揃えていくことです。
 お客様への対応などに表れます。

MI(Mind Identity マインド・アイデンティティ)
 社員の意識・考え方をまとめていくことです。
 企業文化、組織風土、VIやBIとなって表れます。
 

これらの3つすべてに取り組んで、
はじめてよいCIを創りあげることができるのです。


CIは、コーポレートブランドにも大きく係わり、
企業から作られる製品・サービスにも当然影響します。


私は、中小企業こそ、
ぜひCI創りに取り組んでいただきたいと考えています。

組織が大きくないということは、個性を打ち出しやすいですし、
真剣に取り組んでいる中小企業は、まだ少ないですから、
取り組むと、どんどん企業の魅力が上がっていきます。

強くお勧めします。

次回からはCI創りについてお話しします。

JAPANブランドエキジビジョン

今日はJAPANブランドエキジビジョンを見ましたので、
その報告です。

このJAPANブランドは、
全国の商工会議所や商工会が、
各地の伝統的な技術や特産品のブランド化を進め、
世界に向けてアピールしていくものです。

詳しくは、また機会を設けてお話したいと思います。


今日見てきたのは、そのJAPANブランドの
商品や事業の成果の展示です。

開催概要
http://www.japanbrand.net/activities/pdf/070618JBex_annai.pdf



展示を見ての感想ですが、
JAPANブランドに3年取り組んで、
ようやく成果が出つつあると思いました。

成果というのは、商品開発や販路開拓に
結びついているということです。

商品の良さ(技術力とデザイン)と、
海外への展示会への出展などの取り組みがよくわかりました。

地域団体商標を取得しているブランドもありました。

ただ、ブランドのストーリー性だったり、
ブランドから感じられる、感性に訴えるような要素は
展示では、あまり紹介されていないように思いました。

高品質だったり、モダンなデザインであったりする
のですが、価格もそれなりのものが多かったです。

また、ライフスタイルにスポットをあてて、
その一部に、そのブランド製品が溶け込むような
商品提案がもっと展示から感じられたら
よかったかもしれません。

溶け込む風景のイメージが、わきにくいものもありました。


しかし、日本の各地には、
素晴らしいものがたくさんあるとあらためて感じました。

展示会はあいにく、本日が最終日でしたが、
また展示会は開かれると思いますので、
その時は、行かれてみてはいかがでしょうか。

日本の素晴らしい製品を知ることができますよ。

地域ブランド「松輪サバ」

今日は地域ブランドについてです。
神奈川県の「松輪サバ」の事例を紹介します。

この「松輪サバ」は、みうら漁業協同組合が、
地域団体商標として登録しています。

地域ブランドをしっかり保護していますよね。

地域団体商標については、このブログで多く解説してきました。


この「松輪サバ」は、沿岸域のえさを食べているため、
脂がよくのっているそうで、
出荷の体制やそのスピード、鮮度も厳しく管理されています。
一本釣りで釣り上げているそうです。

詳しくは、みうら漁業協同組合 松輪支所の
WEBサイトをご覧ください。
http://www.matsuwa.ecnet.jp/saba.htm


ブランドをつくるには、こうした関係者の努力が必要です。

商標登録は、これらの努力の成果を守るため、
支えるための仕組みと言えるでしょう。

積み上げてきた信頼やブランドを、
粗悪品によって、傷つけられないようにすることは重要です。


「松輪サバ」は、今年1月に神奈川県が選定し直した
新しい「かながわの名産100選」にも入選しています。
http://www.pref.kanagawa.jp/osirase/syokan/bussan/100sen.htm


ブランディングのポイントについても、
これから機会を設けて解説していきたいと思っています。

それにしても、みうら漁業協同組合のWEBサイトを
見ていたら、本当においしそうです。食べたい!

社名とブランド

今日は石川島播磨重工業(株)が(株)IHIに社名変更する
という話です。

同社のプレスリリースの一部です。
・・・・・・・・・

当社はこのたび、グループ全体でより先進的な
グローバルブランドへの成長を目指すために、
商号を当社の略称として広く認知されている
「IHI」に変更し、これを契機にしてグループ全体で
ブランド戦略を強化することといたしました。

・・(中略)・・今後、「IHI」を社名の一部に付けるなど、
グループ内の関係会社にも展開し、「IHI」ブランドを
国内外に共通するグループブランドとして価値を高めるとともに、
グループ従業員の求心力とアイデンティティの高揚を図り、
グループ経営を強化していく方針です。

 「IHI」への商号変更には、従来のハードメーカーのイメージが
強い社名から、よりエンジニアリング志向を想起する社名に
変更することにより、事業構造改革に向けた強い意思も
織り込んでいます。

・・・・・・・・・(引用終わり)

社名を変更することで、同社では、

グローバルブランドを目指すこと
グループ経営を強化すること
グループ従業員の求心力とアイデンティティを高めること
従来ののイメージを変えること
事業構造改革への強い意思を盛り込む

をねらっていることがわかります。

3月27日の日本経済新聞朝刊によると、
グループ70社も1年以内に「IHI」が付く名称に変更し、
本体の社名変更費用は10億円弱を見込んでいる、そうです。

同社の18年3月期の単体売上は6,127億円、
経常利益は125億円です。
(連結売上高は1兆4,617億円です。)

10億円弱の費用は同社でも決して小さい額ではないと思います。しかし、先に挙げた効果を期待して社名を変更するのです。

逆の言い方をすると、先に挙げた効果がでるなら、10億円弱は
投資として妥当だと同社では判断しているとも言えます。

名前はブランド戦略のなかで極めて重要です。
社名もブランド戦略として投資の対象となることを認識しましょう。