最大250万円!中小企業への事業復活支援金の申請スタート

おはようございます。中小企業診断士の山口達也です。
中小企業庁が行う事業復活支援金の申請が始まりました。
https://jigyou-fukkatsu.go.jp

fukkatsu2022.jpg

持続化給付金などに比べて報道も少なく、
まだ詳しくご存じない方もいらっしゃると思います。

今日は事業復活支援金の概要と、
申請にあたっての注意点をお伝えします。

事業復活支援金は、新型コロナウイルスの影響を受けて
売上が減少した中堅・中小・小規模事業者、
フリーランスを含む個人事業者への給付金です。

中小企業でなくても、資本金10億円未満の会社であれば対象になります。

また、2021年10月までに創業した企業も
新規開業特例で給付対象になる可能性があります。

売上の減少は、
2021年11月~2022年3月のいずれかの月の売上高が、
2018年11月~2021年3月までの間の任意の同じ月の売上高と比べて
50%以上、または30%以上50%未満減少した場合が給付対象です。

給付の上限額は個人事業者は50万円、法人は250万円です。

申請にあたっての注意点は2点あります。

1.給付の上限額に達しない申請は慎重に

不給付要件に「事業復活支援金に関する給付通知を受け取った者」があります。

一度、申請して給付されると、
後でもっと多くの支援金が受け取れる状況になって
申請しても給付されません。

ただし、中小企業庁は、
「30%以上50%未満の売上高減少で
事業復活支援金の給付を受けた方であって、
申請を行った月より後の対象期間内の月で、
新型コロナウイルス感染症の影響を受けて、
申請時には予見できなかった50%以上の売上高減少が生じ、
給付算定額がより高くなる方に対して、
差額分を給付する追加申請を可能とする予定です。」
と1月26日に発表しました。

一見、救われるような説明ですが、
この文章は、30%以上50%未満の売上減少で申請したが、
あとで50%以上減少してしまった場合の話であって、
減少率の区分が変わらない場合
(50%以上減少のまま、または30%以上50%未満のまま)は
再申請しても受給できないと解釈できます。

また、あくまで予定なので、
前述の追加申請を取り止める可能性もゼロではありません。
(可能性はかなり低いです)

したがって、資金繰りに窮していなければ、
上限に達していない申請は急いで行わず、
今後の状況を見極めることをお勧めします。

2.時短要請等で協力金等を受給する場合は要確認

これは中小企業庁の説明が、
とてもわかりにくいので注意してください。

基本的なケースでは、
地方公共団体による休業や営業時間短縮の要請等
(「時短要請等」)に応じた者への協力金等は
事業復活支援金の計算で用いる各月の事業収入から除く、
としています。

しかし、対象月中に地方公共団体による時短要請等に
応じており、それに伴う協力金等を受給する場合
(受給しようとする場合を含む。)は、
「対象月中に時短要請等に応じた分」に相当する額を、
対象月の月間事業収入に加える、としています。

なお、月間事業収入に加えるとしている、
この地方公共団体の協力金等は、
時短要請等に応じた者に対しての給付で、
新型コロナウイルス感染症対応地方創生臨時交付金のうち
協力要請推進枠交付金が充てられるものが対象です。

自社が、協力金等の給付を受けた、
もしくは受ける予定がある企業は要確認です。

地方公共団体のwebサイトなどを確認するか、
不明であれば地方公共団体に問い合わせするように
中小企業庁は述べています。

もう少しわかりやすい説明がないと
中小企業や地方公共団体は困惑しそうです。

誤解に基づく申請も多く出されそうですから、
中小企業庁もわかりやすい案内に改善した方が良いでしょう。

以上、大きな注意点2つお伝えしました。

事業復活支援金のお問い合わせ・相談窓口は下の通りです。
制度で気になることがある方は下へお問い合わせください。
https://jigyou-fukkatsu.go.jp/inquiry/index.html

中小企業のためのデザイン経営ハンドブック

おはようございます。中小企業診断士の山口達也です。
特許庁デザイン経営プロジェクトチームが発行した
中小企業のためのデザイン経営ハンドブック みんなのデザイン経営
をご紹介します。

みんなのデザイン経営2020.jpg

デザイン経営に関する冊子としては変わり種です。

デザイン経営を解説して「このような手順で取り組みましょう」
といったやり方の手引きではなく、
デザイン経営に取り組んだ中小企業の事例を提示し、
自社に合った入り口から実践することを勧めています。

そのデザイン経営の入り口は
下の9つを類型化して提示しています。

MISSION 意志と情熱を持つ
IDENTITY 歴史や強みを棚卸しする
VISION 未来を妄想する
BEHAVIOR 社員の行動変容を促す
COLLABORATION 社内外の仲間を巻き込む
STORYTELLING 魅力ある物語を発信する
INSIGHT 人を観察・洞察する
PROTOTYPING 実験と失敗を繰り返す
EXECUTION 心をつかむモノ・サービスをつくる

そして下の5つの問題ごとに
デザイン経営の入り口を示しています。

販路が広がらない
新規事業がつくれない
下請けから抜け出せない
優秀な人材が採れない
会社の空気が悪い

そのあとは中小企業へのインタビューを
まとめたものが掲載されています。

この冊子を読むと、こうした取り組みも
デザイン経営なのかと思う中小企業経営者も多いと思います。

デザイン経営の特徴に人間を観察し、
人間に共感することが挙げられます。

その観点からすれば、デザイン経営が面白そうと
取り組む中小企業だけでなく、
実際の困りごとに合わせて
デザイン経営が解決の道筋になることを示したことは
中小企業に寄りそった冊子と言えるでしょう。

一時支援金の登録確認機関に登録しました

おはようございます。中小企業診断士の山口達也です。

先週の記事「一時支援金の登録確認機関にいまだ登録できません」
は反響が大きく、その日の夕方に事態が大きく動きました。

その一時支援金の登録確認機関への登録について書きます。

先週「一時支援金の登録確認機関にいまだ登録できません
と書き、中小企業診断士がやりとりするSNSでも投稿したところ、
「私も同じように2か月かかっても登録できません」
という声が相次いで寄せられました。

行政書士や弁護士など他の資格も含めると、
私以外に少なくとも12名の方が同じように、
いつまでたっても登録されない状況でした。

私が直接知る範囲だけなので、
実際の未登録者はもっと多数です。

そのため経済産業省にその日の15時ごろ電話をかけ、
事業を所管している中小企業庁総務課につないでもらい、
一時支援金の登録確認機関の登録に問題があるので
制度運用を見直すよう再度強く要望しました。抗議に近いです。

私の電話に効果があったかどうかはわかりませんが、
18時過ぎから、
私のもとに「登録できました」の声が次々と寄せられ、
未登録者が一斉に登録されたようです。

なにかしらの見直しが行われたと思われます。

5月10日月曜日に中小企業庁総務課へ制度運用を見直したか、
尋ねましたが回答は得られませんでした。

以上の経過で、ブログを書いたその日の夜に私も登録されました。

一時支援金は5月末までですが、
顧問先や知人の他、事務所の近隣の中小企業を対象に
ボランティアで事前確認を行っております。

詳しい内容はブランドファインwebサイトをご覧ください。
http://www.brandfine.net

中小企業庁、一時支援金事務局からの事務手数料はもらいません。

もらう条件は世間に公表されている以上に実は厳しく、条件を満たせません。
事実上、中小企業庁から無償労働の協力を求められています。

ただ、中小企業庁がうんぬんではなく、地域貢献活動として行います。

一時支援金の登録確認機関にいまだ登録できません

2021年5月7日21時35分追記:今朝、執筆した下の記事ですが、その後事態が急展開し登録確認機関に登録されました。詳細は後日記事でお伝えします。まずは顧問先から事前確認を行います。

おはようございます。中小企業診断士の山口達也です。
今日は残念なお知らせです。

緊急事態宣言の影響を受けて売上が50%以上減少した
中小企業に最大60万円の支援金が給付される
「一時支援金」に必要な事前確認について、
登録確認機関に中小企業診断士の私がまだ登録できません。

経済産業省と一時支援金事務局の不手際が原因です。
(登録できない状況の詳細は後述します。)

一時支援金の申請期限は5月末と迫っております。

無料で事前確認を行っている登録確認機関は混み合っていて
予約は1週間以上先になることが多いと聞いています。

待っていただいている中小企業の皆様には、
たいへん申し訳ありませんが、現時点で登録されている
他の登録確認機関にて事前確認の予約をお願い申し上げます。

5月末には予約が取りにくくなることも考えられますので、
お早めに登録確認機関への予約をお勧めいたします。
誠に申し訳ございません。

一時支援金の登録確認機関に登録できるよう
手を尽くしてまいりました。

以下のその経緯です。
中小企業の方に直接役に立つ情報ではありません。
関心がある方だけご覧ください。読み飛ばしていただいても構いません。

・・・・・・・・・・・・・・・・

3月12日経済産業省webサイト
「その他個別法に基づく士業関連機関・者専用 登録申込フォーム」から登録申込
(もしかしたら3月23日かもしれません。ここだけ記憶に自信がないです)

webサイトの登録フォームの最終画面では、
「事務局にて内容を確認の上、
問題がなければ数日後にアカウントを発行いたします。」
と案内されましたが、その後メールや電話が一切来ません。

TOROKUKAKUNIN01.jpg

3月26日に再度、同フォームから登録を再申込
(先日の申込に誤りがあったかと思い、再度申し込みました。)

さらに待てども一時支援金事務局から連絡はありませんでした。

4月9日一時支援金事務局へ電話
「何の連絡もないがどうなっているのですか?申込は届いていますか?」

コールセンターの人
「診断士の登録番号、メールアドレスを教えてください。
確認してメールアドレスに連絡します。
念のため電話するかもしれないので、電話番号も教えてください。」

これらの情報は同フォームで何度も送信済みですが、
あらためて電話で伝えました。
事務局からはその後、何の連絡もありませんでした。

4月12日ブラウザを変えて、同フォームから登録を再々申込

4月14日スマホから登録を再々々申込

4月15日一時支援金事務局へ電話
「先日、連絡すると言っていたが何の連絡もない。どうなっているのか」

コールセンターの人
「お調べします。えーっ、
4月9日に上に(本部?上の人?)照会したところ、
『お待ちください』との回答でした。」

コールセンターの人は先日とは別の人です。

コールセンターの人は経済産業省から委託を受けた
デロイトトーマツファイナンシャルアドバイザリー合同会社ではなく、
同社から三次請けの企業の人のようです。
電話の応対は物腰柔らかく丁寧ですが、それほど権限や情報はなく、
あまり実のある話になりません。

もうしばらく待ってくださいという回答だけでした。

「私になにか問題があるのか。入力に不備があるなら連絡してほしい。
申し込んで約1か月。私だけの問題ですか?
他にもこうした問い合わせは来ていないのですか?」

コールセンターの人
「実は他の士業の方からも同じような問い合わせはあります」

同日(4月15日)私だけの問題ではないと判断して経済産業省に電話

「約1か月たっても登録確認機関に登録できない。
連絡も私が電話するだけで事務局から来たことはない。
4月21日で登録確認機関への申込受付は終了するので
残り1週間をきっているが、事務局は待ってくださいしか言わない。
私だけでなく他にも同じような人がいて
登録作業に目詰まりが起きているようなので、
21日までの受付期限を延長してほしい。」

経済産業省の人
「ご要望、ご意見はわかりました。お話は必ず部署内で共有しますが、
必ずしもご要望通りにはならないことはご理解ください」

電話の応対は丁寧ですが結局、善処されることはなく、
経済産業省の計画通り、4月21日をもって登録受付は終了しました。

4月20日21時42分 一時支援金事務局を名乗るメールが届きました。

内容は、各士業の全国組織・団体が公表している情報で本人確認が取れず、
登録ができないので、
資格証と身分証明書の写真をメール送信するよう案内するものでした。

>※期限までに提出のない場合は、
>申込みを取り下げたものとみなしますので、あらかじめご了承ください。

と記され、期限は4月23日15時です。
つまり3日以内に送らなければ取り下げとみなすという内容です。

「ichijishienkin.go.jp」のドメインでもないアドレスから、
いきなり送られてきたメールで、フィッシング詐欺かと思いましたが、
送付元をいろいろ調べ、翌日4月21日(つまり登録受付最終日)に
資格証とマイナンバーカードをメール添付で送りました。

そもそも私が中小企業診断協会に登録している内容と申込にズレはありません。
なぜ本人確認が取れないのかわかりません。

中小企業診断士は経済産業大臣登録の国家資格です。
経済産業省が調べればすぐにわかります。

その後は事務局からなんの連絡もありません。
重要な個人情報を送っているにもかかわらず、
受信したとの返信もありません。

5月2日一時支援金事務局へ電話
「4月20日のメールの指示通り、4月21日に送ったがどうなっているのか?
マイナンバーカードなど個人情報を送っているが返信もない。
あのメールは本当に事務局が送ったものなのか?」

コールセンターの人
「メールは事務局が送ったものです。
21日に山口様が送られたとするメールは確認します。
なんらかのご連絡をメールでこちらからします。」

しかし、その後もなんの連絡もありません。

一時支援金事務局に電話すればよいと思うかもしれませんが、
コールセンターは混んでいます。

昨日も約1時間おきに8回電話しましたが、
混み合っていますので後ほどおかけ直しくださいと、
見事につながりませんでした。

TOROKUKAKUNIN02.jpg

上は昨日の電話の履歴のスクリーンショットです。
昨日8回と日曜日(5月2日の朝一番)に事務局に電話をかけています。

・・・・・・・・・・・・・・・・

ここまでが登録できない状況です。

ネットでは私と同様、登録できないことを訴えている方もいらっしゃいます。

一時支援金の登録確認機関となっている士業は
4月30日時点で全国で約24,400件しかありません。

全国で税理士は8万人、中小企業診断士は27,000人、
行政書士は45,000人くらいいます。

他にも公認会計士や認定支援機関となっているコンサルティング会社
なども登録確認機関になれます。

顧問先を持っている士業なら、
登録確認機関になって顧問先を支援しようと思うのが自然です。

登録確認機関になるのは無料ですし、
登録フォームから連絡先や資格番号などを送信するだけです。
本来なら手続きは難しくないはずです。

登録確認機関が24,400件にとどまっているのは信じられないです。
なにか問題があるように思えます。

私はがんばる中小企業を支援しようと
中小企業診断士の資格を取得し、
中小企業診断士業務に励んできました。

今回の一時支援金でも、私の顧問先企業や、以前支援した企業、
横浜市鶴見区内の近所の中小企業には、
無料で事前確認を行うつもりでしたが、支援できず本当に悔しいです。

なんのための中小企業診断士資格なのか、
経済産業省は考えてほしいです。

委託先の問題と考える方もいるかもしれませんが、
役所の世界では委託事業は自身がやったことと考えます。
つまり、一時支援金をやっているのはデロイトではなく経済産業省です。

経済産業省から中小企業診断士へ、
協力依頼や要請はよく届きますが、協力したくてもできない状況です。

6月には一時支援金の仕組みを使って「月次支援金」を
支援策を始めるようですが、
登録確認機関への登録体制は見直すべきです。

中小企業の皆様におかれましては、
事前確認、一時支援金の申請を早めに進めることをお勧めします。
事務局は上記の通りですので、円滑に進まないケースも考えられます。

個人事業主はマイナンバーカードの取得を検討しよう

おはようございます。中小企業診断士の山口達也です。

自分で所得税の確定申告をされる方は
マイナンバーカードの取得をそろそろ検討しましょう。

mynumbercard202001.jpg

令和2年分の所得税確定申告から
青色申告特別控除が65万円から55万円に変わりますが、
e-Tax(電子申告)もしくは電子帳簿保存を行うと、
引き続き 65 万円の青色申告特別控除が受けられます。

詳しくは国税庁の案内をご覧ください。
https://www.nta.go.jp/publication/pamph/shotoku/h32_kojogaku_change.pdf

電子帳簿保存は事前に税務署長の承認が必要ですが、
令和2年分の承認申請期限は過ぎてしまいました。

そのため、これから65万円の青色申告特別控除を
希望される方は、マイナンバーカードを使った電子申告か、
ID・パスワード方式の電子申告をすることになります。

また、政府によるマイナポイントが今年9月から始まっています。
https://mynumbercard.point.soumu.go.jp/

マイナンバーカードを取得した人が、
キャッシュレス決済の利用で
最大5000円分のポイントを得られます。

来年3月までマイナポイントは行われます。

マイナンバーカードは交付申請してから
取得するまで通常でも1か月かかるのですが、
こうした背景があるため、
現在マイナンバーカードの取得にはかなり時間がかかります。

私の住んでいる横浜市でも混雑しており、
7月に申請して区役所で受け取ったのが10月です。

8月には区役所で受け取れる連絡がありましたが、
受け取りには予約が必要で、私が確実に空いている日時を
40日先で予約しないといけなかったので時間がかかりました。

皆様のお住いの地域の事情は異なるかもしれませんが、
来年の確定申告に間に合わせたいのであれば、
そろそろ申請を検討した方が良いです。

ちなみに、マイナポイントは、
電子マネーやQRコード決済では
人気の決済サービスが対象になっています。

具体的にはsuica、Pasmo、nanaco、waon、
PayPay、LINEPay、楽天Pay、d払いなどが対応可能です。

一方、クレジットカードは楽天カード、
三井住友カードなど一部にとどまります。

JCBや三菱UFJニコス、クレディセゾンには
マイナポイントが付きません。

優れた社長は経営理念やコミュニケーションを重視する

こんにちは。中小企業診断士の山口達也です。
今日は自らの学びについてです。

経営コンサルタントは学びが極めて重要な仕事です。
お客様へ時代に合った提案・助言をするために必須です。

その学びのひとつに研修の受講があります。

先日、神奈川県中小企業診断協会の
理論政策更新研修を受けました。
とてもよい学びになりました。

20200829riron1.jpg

中小企業診断士の資格は5年ごとの更新ですが、
更新にはコンサルティングの実務だけでなく、
研修の受講などの要件もあります。

3人の社長が講師として講演されたのですが、
そのうちお二方は経営理念やビジョン、
コミュニケーションを大切にしていると話されました。

経営が苦しい時も乗り越えて、
会社を伸ばしている社長の言葉には力があります。

私もブランディングでは経営理念をとても重視します。
それが間違っていないと言ってくださったように思います。

世の中の社長には、経営理念をとても重視する方と
それほど気に留めない方がいますが、
会社のブランディングを進めたいなら、
本気で経営理念と向き合っていただきたいです。

経営戦略やブランド戦略、
どうデザインするかも大切ですが、
会社のみんなでブランドをつくれる企業は強いです。

優れた社長から経営理念や
コミュニケーションの重要性をあらためて感じました。

講師のうち、経営理念やコミュニケーションについて
お話しされなかったもう一人の社長も
与えられた講演の主題が異なっていたからで、
決して経営理念やコミュニケーションを
軽く見ているわけではないと思います。

全員でよい仕事をする会社にするため、
これからも経営理念やコミュニケーションを
大切にする経営を助言してまいります。

補助金・助成金を探せるwebサイトや一覧

おはようございます。中小企業診断士の山口達也です。
残暑がたいへん厳しいです。残暑お見舞い申し上げます。

さて、補助金・助成金は昔よりかなり増えました。
新型コロナウイルスの感染が広がるとさらに一段と増えました。

今日は自社にあった補助金・助成金を探したい中小企業へ
補助金・助成金情報の検索サイトや一覧をご紹介します。

hojyojyosei1.jpg

まず「ミラサポplus」は
中小企業庁のwebサイトで政府の補助金を探せます。

ミラサポplus
https://mirasapo-plus.go.jp/

次に「J-Net21」は中小企業基盤整備機構が運営しています。
地方自治体の補助金も県ごとに探せます。

J-Net21補助金・助成金・融資の検索
https://j-net21.smrj.go.jp/snavi/support/

メールマガジン「J-Net21新着情報」に登録すると、
近ごろは新着の補助金情報を知らせてくれます。
https://krs.bz/smrj-hp/m/j-net21_entry

ミラサポPlusとJ-Net21が検索サイトでは有名ですが、
その他に補助金情報がまとまっているサイトをご紹介します。

厚生労働省の雇用調整助成金などが掲載されているページです。
厚生労働省「各種助成金・奨励金等の制度」
https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/joseikin_shoureikin/index.html

農業者や食品関連企業は、
農林水産省の補助金もチェックすると良いでしょう。

農林水産省「逆引き事典」
https://www.gyakubiki.maff.go.jp/appmaff/input

その他、観光庁、資源エネルギー庁など、
自社に関連する役所の補助金はチェックしましょう。

観光庁「事業者向け補助金」
https://www.mlit.go.jp/kankocho/page01_000604.html

資源エネルギー庁「事業者向け省エネ関連情報」
https://www.enecho.meti.go.jp/category/saving_and_new/saving/enterprise/support/

市町村や都道府県等中小企業支援センター、
財団などでも補助金はよく出されています。
自社のある地域で探しましょう。

補助金(助成金)は民間も合わせると、
日本には少なくとも数千種類はあります。
すべてを知っている人はいないでしょう。

ご紹介した検索サイトなども、
実は一部の補助金情報しか拾えていません。

ほとんどの補助金は、補助対象となる活動や経費が決まっています。

補助を受けたい取り組みや経費を考えたうえで、探してみてください。

無料!新型コロナウイルス対応緊急相談会

おはようございます。中小企業診断士の山口達也です。
6月に入って相談依頼が増えてきました。
ほとんどの中小企業が業務再開しています。

今日は私も担当している東京都商工会連合会の
新型コロナウイルス対応緊急相談会のご案内です。
多摩地域の方はぜひお越しください。

新型コロナウイルス感染症により、
経営に影響を受けている中小企業向けの無料相談会です。

ご相談内容は、補助金や融資が多く、
特に政府の持続化給付金のご相談が多いです。

パソコンやスマートフォンをお持ちでない方のために、
パソコンやスキャナなども用意して、
持続化補助金の電子申請の支援も行っています。

その他、東京都感染拡大防止協力金、
東京都理美容事業者の自主休業に係る給付金、
雇用調整助成金などのご相談も承っています。

相談員は私以外もおります。

雇用調整助成金は社会保険労務士が
相談をお受けしています。

日程:6月3日、5日、8日、10日、12日、
15日、17日、19日、22日、24日、26日、29日
(6月の月曜日、水曜日、金曜日)

時間:10:00~16:00の1時間

場所:フォレストイン昭和館 9階特設会場
(東京都昭島市昭和の森)

申込み:完全事前予約制
下記リンク先をご覧ください。
https://t2base.tokyo/seminar.html#seminar0520

東京都商工会連合会では、
新型コロナウイルス感染症予防のため、
以下のご協力をお願いしております。

・必ずマスクの着用をお願いします。
・原則として相談者お一人様でご来場ください。
・来場前に検温をしていただき37.5度以上の方や
当日の体調が優れない方はお断りをしております。

ご理解のほど、よろしくお願いいたします。

TACの教室講座が休講。ライバルは猛勉強している

おはようございます。中小企業診断士の山口達也です。
政府から新型コロナウイルス対策の緊急事態宣言が出たため、
資格の学校TACの関東地区の教室講座が本日から5月10日まで休講します。
https://www.tac-school.co.jp/

受講者は、窓口で教材を受け取ることはできますが、
自習室の利用もできません。

自宅やwebでの通信学習が中心となります。

私はTAC中小企業診断士講座の講師を務めていて、
毎週のように講義を担当しています。
突然の休講は残念ですが致し方ありません。

受講生の方に当ブログを通じてメッセージを送ります。

新型コロナウイルスで感染予防だけでなく、
仕事や生活に大変な思いをされている方も多いと思います。

5月に予定されていた司法試験も延期となり、
7月の中小企業診断士1次試験もどうなるかわかりません。

学習を進めにくい方もいらっしゃると思います。

しかし、診断士講座の講師の私から事実を申し上げます。

このような時に猛勉強している受験生がいるということです。

jyuken2.jpg

世の中を見渡せば、突然仕事を失った人がいます。
会社が休業となった人もいます。

このような人の中には、
絶対に今年の中小企業診断士試験に合格して、
自分の未来を変えようと猛勉強している人がいます。

講師が驚くほどです。
毎日数時間から10時間くらい、学習される方もいます。

仕事がとても忙しい方でも、
いまは来客や商談が減り、残業がなくなる方もいます。
在宅勤務となり通勤時間がなくなった人もいます。

新型コロナウイルスで、
むしろ忙しくなった方もいらっしゃると思いますが、
効率的に集中して学習を進めてください。

大学生でも、大学の休講、アルバイト時間の減少で
診断士受験勉強に打ち込む人もいるでしょう。

中小企業診断士1次試験は原則、絶対評価ですが、
2次筆記試験は事実上、相対評価です。

猛勉強のライバルがいることを忘れず、
学習をがんばってほしいです。

中小企業診断士1次試験の試験案内(いわゆる願書)の配布が始まっています。
5月8日までに手続きを忘れずにお願いします。

中小企業診断協会:中小企業診断士試験
https://www.j-smeca.jp/contents/007_shiken.html

キャッシュレス・消費者還元事業への登録手続きはお早めに

おはようございます。中小企業診断士の山口達也です。
横浜もようやく昨日、梅雨が明けました。
暑中お見舞い申し上げます。

さて、キャッシュレス・消費者還元事業
登録手続き申し込みはお済みですか?
https://cashless.go.jp/

手続きを早めに行いましょう。

cashlessjoin11.jpg

10月から始まる、政府のキャッシュレス5%還元に
中小企業が加盟店として参加する場合、
中小企業は加盟店登録手続きが必要です。

すでにクレジットカード決済などを
導入していた中小企業も
「キャッシュレス・消費者還元事業」への
登録手続きが必要です。

決済事業者を通じて登録手続きを行い
「キャッシュレス・消費者還元事業の加盟店ID」
の取得をします。

登録した全加盟店に割り当てられる13桁の番号です。

複数の店舗がある場合は、
店ごとに加盟店ID(事業所ID)が必要です。

10月から開始される制度だから、
9月末までに判断すればよいと思っていると、
10月1日からの参加に間に合わない可能性があります。

決済事業者とポイント還元事務局の
2つの審査があって、時間がかかるとされています。

政府はもともと7月中に登録手続きしないと、
10月1日からの参加に間に合わないと話していました。

政府や事務局の準備が遅れたので、
7月中に申し込みを済ませた企業は少なく、
さすがに今では
「お申し込みは可能な限り7月中に」と表現を改めています。

しかし、審査に時間がかかって、
10月1日から参加できないのは、
たいへんもったいないです。

決済事業者を通じて
早めに登録手続き申し込みをしましょう。

9月末までに決めればよいと
様子を見ている、迷っている中小企業は
そろそろ決断した方が良いです。

デザイン性の高い商品の販路開拓を支援する「UxU」

こんにちは。中小企業診断士の山口達也です。
中小企業基盤整備機構が運営する販路開拓の支援サイト
「UxU」(ゆう)をご紹介します。
https://uu.smrj.go.jp/

uusmrj01.jpg

青山にあったテストマーケティング店舗「Rin」や、
「Rin crossing」を
リニューアルした支援プログラムのようです。

現在、生活雑貨・食品・素材メーカーを対象に、
海外へのネット販売(EC)に取り組みたい企業を
募集してます。

支援は無料です。

「UxU」のwebサイトで、
日本語、英語で商品を紹介し、
応募企業の販売ページへのリンクを貼りつけて、
消費者を自社サイトへ誘導してくれます。

「UxU」のサイトでは直接販売しないようです。

また、ebayなどに中小機構が出店して、
海外へのテスト販売も支援します。

ネットだけでなく、
国内外の実店舗でもテスト販売します。

また、消費者に向けたアプローチだけでなく、
メゾンエオブジェやギフトショーなどの
展示会への出展支援を行い、
バイヤーとの商談に結び付けます。

積極的に販路開拓を進めたいと考える中小企業にはチャンスです。

高品質でデザイン性の高い商品、
市場ニーズ・ライフスタイルに適した商品、
を募集しています。応募してはいかがでしょうか。

応募は2月28日までです。

IT導入補助金は今が絶好のチャンス!

おはようございます。中小企業診断士の山口達也です。
IT導入補助金のご紹介です。

itdounyuuhojyokin.jpg

IT導入補助金は、ソフトウェアやクラウド利用費と、
それらの導入関連経費など、の2分の1、
最大50万円までもらえる政府の補助金です。

例えば、ホームページ制作、
財務会計、税務申告、
給与計算、労務管理、シフト組み
顧客管理、予約受付、商談管理
原価計算、在庫管理、
グループウェア、社内SNS、ビジネスチャットツール
などに補助金がでます。

さらには、AI(Artificial Intelligence人工知能)や、
RPA(Robotic Process Automation)による業務効率化も
対象になりますし、

POSシステム、ポイントシステム、
インストアマーチャンダイジング支援(棚割り、POP)、
社内資産管理(器具、備品、ファシリティ、OA、IT資産等)、
CAD/CAM/CAE、
生産計画、製造管理、品質管理、購買管理、
車両運行管理、
電子カルテ対応レセプトコンピューター、などの
特定の業種で使われる専門のソフトウェアやシステムも
対象になります。

IT導入補助金の対象は、
IT導入支援事業者(IT企業、ITベンダー)が
事務局にあらかじめ登録したソフトウェア、システムに
限られますが、登録しているソフトはとても多いです。

また、補助金の申請は、
IT導入支援事業者による代理申請ですので、
中小企業の申請の負担は小さく、お勧めです。

ハードウェアは補助金の対象になりません。

また、既存のホームページの改修も対象外ですが、
ホームページを全て作り変えることは対象になります。

企業ブランドを意識した情報発信や、
スマートフォンユーザー向けに
予約受付や問い合わせ対応、顧客管理機能を
持たせたデザイン性の高いwebサイトに刷新できます。

ただいま平成29年度補正の三次公募が行われていますが、
今は補助を受ける大チャンスです。

なぜ大チャンスであるのかご説明します。

一般的に、補助金には審査があります。
予算に限りもありますので、
申請しても応募が多いと採択されません。

ところが、IT導入補助金の予算は昨年度の5倍、
今年度は500億円です。

今年度は約13万件に補助したいと
政府は当初言っていましたが、
5か月経過した現在で21,000件程度の採択とみられます。

おそらく350億円以上の予算がまだあるでしょう。

審査が厳しいのではなく、
応募件数が想定よりも少ないので、
採択件数が伸び悩んでいます。
(ちなみに採択率は高く、1次公募では9割超と推測しています。)

つまり、今年度は予算がないために審査に落ちることはなく、
公募要領にしたがって要件を満たせば、
補助金を受けられる可能性は極めて高いです。

応募には、経営診断ツールの活用と、
「SECURITY ACTION」の自己宣言が必須です。

経営診断ツール」はIT導入補助金のwebサイト上で
無料で利用できます。

webサイトで決算書の数値や経営方針などを打ち込むと、
簡単な経営診断(財務分析)の結果が出力されます。

これをもとに経営課題を把握して、IT導入につなげます。

また、情報処理推進機構(IPA)の
SECURITY ACTION」の宣言も無料です。

情報セキュリティに取り組んで、自己宣言すると
ロゴマークがもらえます。

security_action_hitotsuboshi-small_color.jpg

「SECURITY ACTION」宣言して、
ロゴをwebサイトに貼り付けることは良いことですから、
これを機会に宣言をお勧めします。

必須ではありませんが、サービスデザイン推進協議会の
おもてなし規格認証「紅」(べに)の取得もすると
補助金の採択の可能性がより上がるでしょう。

AIが起業相談に答えてくれる「起業ライダーマモル」

おはようございます。中小企業診断士の山口達也です。

中小企業基盤整備機構が、3月14日から
AIによる相談チャットボット
起業ライダーマモル」を始めています。
https://startup.smrj.go.jp/

startupmamoru01.jpg

無料でAIが起業相談に答えてくれます。

LINEで友だちになって、トークで相談できるほか、
web版もあります。

メニューを選んで相談できますし、
メニューにない項目も
自由に文章を入力して質問できます。

試しに「お金を借りたい」と入力したら、
「借入の手続きは」の質問でいいか?と尋ねられました。

startupmamoru02.jpg

「はい」を選ぶと
金融機関から資金を借りるまでの流れを教えてくれ、

「他の候補をみる」を選ぶと
「金融機関等向けの計画書の書き方は」などの
質問が出てきます。
金融機関に出す事業計画書の書き方への
リンクなども教えてくれました。

入力すると瞬時に回答が返ってくるので
気持ちいいですね。

起業を考えている人は
気軽に使ってはいかがでしょうか。
言葉遣いは若者向けで友達のような感じで話します。

現在は実証実験段階ですが、
AIが賢くなったら、プロの中小企業診断士に
相談対応力が追いつくようになるかもしれません。

デザイン先進県の富山県

おはようございます。中小企業診断士の山口達也です。
今日は富山県のデザインの取り組みについてです。

富山県はデザイン支援での先進県です。

1988年に「富山インダストリアルデザインセンター」
を開設し、
1993年にはソニーOBの黒木靖夫氏を所長に迎えました。

1999年に現在の富山県総合デザインセンター
になっています。

「富山デザインコンペティション」やセミナーを開催し、
相談窓口、ライブラリーなども設置しています。

ハード面では、3次元設計ソフトや3Dプリンター、
切削加工機、造形機などの試作品を作る機器を
デザインセンターに備えています。

デザイナーとのマッチングや販路開拓支援などの
取り組みも機関誌に記されています。

本当に総合的に支援しています。

機関誌「Offer」やデザインウエーブ報告書は、
中身やデザインも素晴らしく、
継続した努力の積み重ねが感じられます。

富山県総合デザインセンターの機関誌「Offer」
デザインウエーブ報告書

他県も見習ってほしいです。

このような地道な足腰を強くする支援は、
長期的な産業振興にかなり有効です。

商品開発はパッと成功するほど簡単ではありませんので、
支援がすぐにヒット商品に結びつかないことも多いです。

しかし、商品開発や販路開拓のプロセスやノウハウが
中小企業や支援者に蓄積されていくことが大きいです。

どんどん精度が上がって、
成功確率が高まっていくんですね。

国際競争力の強化にもつながります。

私もいつか、富山デザインコンペティションの
審査会に行きたいです。

東京都中小企業振興公社のデザインマッチングを活用しよう

おはようございます。中小企業診断士の山口達也です。

今日は東京都中小企業振興公社で行っている
中小企業とデザイナーとのマッチング会のご紹介です。

都内の中小企業と、
「東京デザイナー情報」に登録しているデザイナーや
デザイン系学部を持つ大学の学生を
マッチングさせる事業を
公社「デザインコラボ事務局」が行っています。

中小企業の募集は6月30日までです。

募集しているデザイン分野は
新商品のプロダクトデザイン、
既存商品のデザイン改良、
パッケージデザイン、カタログデザイン、
ホームページのデザインです。

デザイナー側へのデザイン費用は発生しますが、
マッチングや成約による仲介手数料はかかりません。

デザイナーとのマッチングは9月、
打ち合わせ後のデザイナーからの提案は11月を
予定しています。

その後に契約となるため、
急いでいる中小企業は向きません。

しかし、初めてデザイナーに依頼したいけど、
誰とどのように打ち合わせして契約したらよいか、
支援して欲しい中小企業には良い支援です。

こちらからのデザイン案件の提示に
手を挙げる意欲的なデザイナーと
話ができるのは、打ち合わせしやすくてよいですね。

募集の詳細は以下のリンクをご覧ください。
http://www.tokyo-kosha.or.jp/topics/1605/0002.html

デザイン開発にかかる技術が特定ものづくり基盤技術に追加

おはようございます。中小企業診断士の山口達也です。

経済産業大臣が、
中小企業のものづくり基盤技術の高度化に関する法律
(中小ものづくり高度化法)に基づく特定ものづくり基盤技術に
「デザイン開発に係る技術」を追加しました。

中小企業庁が2月9日に発表しています。
詳しくは以下のURLをご覧ください。
http://www.chusho.meti.go.jp/keiei/sapoin/2015/150209sapoin.htm

ものづくり・商業・サービス革新補助金や、
戦略的基盤技術高度化支援事業などの補助金を
受けるチャンスが広がりました。

高度化目標として挙げられている項目は次の6つです。

ア.審美性・感性価値の向上
イ.ユーザーが求める価値・経験の実現
ウ.製品・サービスのユーザビリティ向上
エ.製品の安全性・品質の安定性の向上
オ.環境負荷の低減
カ.ブランド化

日本の国際的な産業競争力の強化が目的ですので、
科学的な研究やデータの蓄積、人材の育成が
開発企業には期待されています。

デザイナーによる開発が
すべて補助金の対象になるわけではありません。

補助金の審査に通るには、デザイン開発の目的や
プロセスが明確であることが求められると思われます。

補助金を狙う企業は指針をしっかり読み込みましょう。
http://www.chusho.meti.go.jp/keiei/sapoin/shishin.html

今までデザインは技術開発とは別にとらえられる場面も
多く見てきましたので、今回の指定をきっかけに、
技術としての認識が広がるといいですね。

デザイン費用に使える小規模事業者持続化補助金

おはようございます。中小企業診断士の山口達也です。

今日は補助金の話題です。
以前、デザインに関する補助金のセミナーをしたら、
定員を上回る来場者でその人気に驚いたものです。

その時の記事です。
セミナー「デザイン導入で使える助成金・補助金」
http://brand-design.seesaa.net/article/206650980.html

それで現在、珍しくデザインを念頭に置いた補助金の募集が
行われていますのでご紹介します。

小規模事業者持続化補助金

小規模事業者が、商工会・商工会議所と一体となって、
販路開拓に取り組む費用の3分の2(上限50万円)が
補助金として支給されます。

ただし、雇用を増加させる取り組みについては
上限が50万円から100万円へ拡大されます。

詳細は中小企業庁のwebサイトからご確認ください。
http://www.chusho.meti.go.jp/keiei/shokibo/2014/140303shokibo.htm

実はデザインフィーに使える補助金は
たくさんあるのですが、補助金の目的や例示に
デザインが記されているものは少ないです。

一般的に、補助金の目的に近いものほど、
審査での中で評価されやすい傾向があります。

そのため、デザインへの取り組みを強調しても
技術開発などと比べて、
審査であまり評価されないことが多かったです。

ところが、小規模事業者持続化補助金の目的には
次のように書かれています。
本事業は、持続的な経営に向けた経営計画に基づく、
小規模事業者の地道な販路開拓
(創意工夫による売り方やデザイン改変等)などの
取り組みを支援するため、
それに要する経費の一部を補助するものです。

また、補助金概要の説明には
「想定される取り組み例」として、
以下のようなものも挙げられています。

・新たな顧客層の取り込みを狙ったチラシの作成
・古くなった商品パッケージのデザインを一新

こうして見ると、小規模事業者持続化補助金は、
優れたデザインコンセプトで顧客開拓に結び付ける
経営計画がちゃんと評価される審査になりそうです。

締切は第1次が3月28日、第2次が5月27日です。
さっそく商工会・商工会議所に相談しましょう。

台東デザイナーズビレッジ

おはようございます。中小企業診断士の山口達也です。
今日から新しい年度のスタートです。
頑張っていきましょう!

新しいスタートにふさわしい話題として、
今日は台東デザイナーズビレッジのご紹介です。

dezabire.jpg

東京都台東区が2004年に作った
ファッションデザインの創業支援施設です。

旧小島小学校の建物を改修して作った施設で、
話題になりました。

designville.jpg

村長と呼ばれるインキュベーションマネージャーの
鈴木淳さんの支援もよく、
多くのデザイナーを輩出しています。

私が東京都中小企業振興公社の職員だった頃にも
お邪魔して、いろいろお話をお伺いしました。

独立してからは、2年に1回ぐらいのペースで
イベントに参加する形で行っています。

先日もセミナーに行ってきました。

今でこそ山手線の東側エリアが、
デザイナーの関心を集めるようになりましたが、
10年前はあまり注目されていませんでした。

しかし、この地域にはファッション関連の
製造業や卸売業の産業集積がもともとありました。

この強みに着目し、新たな人を呼び込む創業と
ネットワークづくりに台東区や墨田区などが
地道な努力を重ねてきたことが実を結びつつあります。

デザインに目をつけたところも良かったですね。

行政の中小企業支援には、
絞り込んで続けることがやりにくい習性があります。

行き過ぎた平等重視が特徴のない支援になったり、
新規事業の方が目立って評価されやすいので、
実績のある事業の予算がなくなったりします。

ですから、デザビレのような息の長い支援は
特に評価しています。

ソフト面での支援が充実している
インキュベーションは本当に素晴らしいです。

施設公開などのイベントを通じて
入居デザイナーと出会うこともできるので、
オリジナルグッズなどの開発につなげることもできます。

デザイナーを探す時に思い起こしたい施設です。

中小企業診断士の人数

おはようございます。中小企業診断士の山口達也です。

「中小企業診断士はどれくらいいるんですか?」
とたまに尋ねられます。

中小企業診断士の人数を調査しました。

現在、中小企業診断士は約18000人います。

中小企業庁のホームページや、
中小企業庁編の「中小企業施策総覧」を元に
中小企業診断士数の推移のグラフを私が作成しました。

中小企業診断士の登録者推移.jpg
画像をクリックすると別ウインドウで大きく見られます。

(注)平成19年までは3月時点のデータと思われます。
20年以降は4月1日時点のデータです。

平成23年4月1日時点で20191人の登録者がいます。

ただし、平成18年から診断士活動の休止制度が設けられており、
現在の休止者は2000人を超えるようです。

休止者は、登録証を返却し「中小企業診断士」も名乗れません。
休止者の2000人は実質的に差し引いて考えてよいでしょう。

また、中小企業庁が主催する「ちいさな企業未来会議」の
資料(平成24年3月29日に配布)には、
中小企業診断士登録者(18,063人)の所属先内訳
(平成23年6月1日現在※休止者数を除く)
という記述もあります。

更新要件が厳しくなって登録者が減った時期もありますが、
他の国家資格と同様、診断士も人数が増えています。

受験者数は増加傾向です。
合格者数はこの1、2年減りましたが、長期的には増加しています。

中小企業庁も支援人材の強化を考えているようですし、
人気もありますから、中小企業診断士の人数は増えるでしょう。

NHK「資格☆はばたく」中小企業診断士

おはようございます。中小企業診断士の山口達也です。

11月21日に落語家の立川談志さんが亡くなったニュースが
23日に報道されました。

私も大好きでしたので、さびしい限りです。

談志さんの人間に対する見方や話し方、芸に対する求道心は、
私にとって憧れであり、うらやましくもあり、尊敬していました。

破天荒な面もありましたが、チャーミングな面も見せる
天才だったと思います。

私は経営コンサルタントをしていて人前で話す機会も
多いのですが、とても真似できません。

お弟子さんも談志師匠の真似ではなく、
それぞれの良さがあります。天才でありながら、
人を育てる能力はそれ以上だったのかもしれません。

心から哀悼の意を表します。

談志さんの話は尽きませんが、本題に入ります。

NHKのEテレの番組「資格☆はばたく」で11月30日から
4週にわたって、中小企業診断士が取り上げられます。
http://www.nhk.or.jp/kurashi/shikaku/

私は「資格☆はばたく」は、以前に別の資格ですが、
見たことがあります。

おそらく30日からも、中小企業診断士がどんな仕事なのか、
どんな試験問題が出て、どう勉強していくかなどが
わかりやすく放送されると思います。

中小企業診断士は国家資格で、簡単な試験ではありませんが、
ビジネス全般を広く浅く問うので、枝葉の論点ではなく、
実世界とのつながりを感じながら楽しく学ぶ方が多いです。

試験なので暗記しなくてはならない箇所もありましたが、
私もTACの受講生時代は楽しく学習していました。

数年前に同じくNHKの「あしたをつかめ 平成若者仕事図鑑」で
中小企業診断士が取り上げられ、その時も楽しく拝見しました。

この「あしたをつかめ 平成若者仕事図鑑」も
私は好きな番組でよく見ます。

テレビは本当にわかりやすくまとめてくれるので楽しみです。