ブランドファインがPayPay加盟店になりました

おはようございます。中小企業診断士の山口達也です。
私の中小企業診断士事務所「ブランドファイン」が
PayPay(ペイペイ)の加盟店になりました。

paypayシール2.jpg

Paypayの加盟店審査を通過して、
PayPayコードキットが届きました。

paypaykit01.jpg

中身は下の写真の通りです。
paypaykit02.jpg

PayPayのクレジットカード払いでは上限金額があり、
本人認証未設定では5,000円までのお支払い、
本人認証済みでは過去24時間で20,000円となります。

ただ、PayPayの一定の基準を満たすと
上限が25万円になります。

銀行口座からPayPay残高へチャージする方法や、
Yahoo!マネーからの支払う方法であれば、
クレジットカード払いの上限を超える金額の支払もできます。

しかし、先ほどのご案内した
クレジットカード払いの上限額を考えると、
ブランドファインでは主に、
創業を予定されている方などの個人のお客様が
簡単な相談のコンサルティング料の支払いなどに
使うことを想定しています。

クレジットカードではポイントが付く方も多いですし、
キャッシュレス・消費者還元事業が始まると
5%のポイントが付きますから、銀行振込と比べてお得です。
ご利用ください。

令和改元キャンペーンをしよう

おはようございます。中小企業診断士の山口達也です。
5月1日に皇太子さまが天皇に即位されます。
元号も平成から令和に変わります。

image.jpeg

中小企業はお祝いキャンペーンをしたいです。

習い事やジムなどは始めるきっかけになります。

節目に何かを始めたい、
節目に何かを体験して思い出に残したい
ニーズを取り込みましょう。

習い事やサービス業でなくても、
キャンペーンは可能です。

令和のために商品を作ることは難しいかもしれませんが、
商品に紅白の色をつけたり、
紅白のパッケージや敷き紙などをつけたりすることは
比較的やりやすいと思います。

また、令和(れいわ)を「08」として
価格を508円や608円のように
下2桁を「08」円にするのもよいでしょう。

正月をもう一度迎えるようなものですので、
福袋もありです。

年末の大掃除ではありませんが、
清掃グッズなどの販売も期待できます。

連休に時間の余裕がある方も多いのでチャンスです。

身に着けるものも新しくしたい
ニーズがありますから取り込みましょう。

単純な企画ですが、令和の紙を額縁に入れて
お客様に自由に提供するのもよいでしょう。

菅官房長官みたいになれると、
喜んで記念写真を撮る人もいると思います。

アイデア勝負です!

キャッシュレス5%還元への中小企業の対応策4つ

おはようございます。中小企業診断士の山口達也です。
平成31年度政府予算案が衆議院を通過しました。

政府予算案には
「キャッシュレス・消費者還元事業」があります。
https://cashless.go.jp/

キャッシュレス・消費者還元事業の予算案の説明資料
http://www.meti.go.jp/main/yosan/yosan_fy2019/pr/ip/shosa_08.pdf

今年10月の消費税率引上げから来年6月まで、
キャッシュレスで買い物をすると
中小の個別の小売店などでは代金の5%、
フランチャイズチェーン加盟店は2%分が
ポイント還元されます。

qrcodeapp02.jpg

中小企業にも補助があり、
キャッシュレス決済端末の導入費用が補助されます。

キャッシュレス支援と軽減税率対策補助金の整理
http://www.meti.go.jp/press/2018/02/20190208006/20190208006-5.pdf

中小企業が決済事業者に支払う
加盟店決済手数料も3分の1が
消費税引き上げ後の9か月間補助されます。

キャッシュレスとは、
クレジットカード、電子マネー、QRコード
などが該当します。

ポイントが欲しい消費者も多いので、
キャッシュレス対応を考えたいところですが、
売上のたびに加盟店決済手数料が発生しますので、
導入の是非は悩ましいです。

しかし、店への入金までの時間も気になりますし、
会計にかかる時間も考えたいです。

入金手数料やキャッシュレス端末の通信料も
考える必要があります。

キャッシュレスの特長は一言でいうと次の通りです。
クレジットカードは高額決済に向く
電子マネーは少額でスピーディーな会計に向く
QRコード決済は決済手数料や決済端末が安い

中小企業からの相談が増えていますが、
相談の回答として、現時点では
大きく次の4パターンを提案しています。

【対応策1】クレジットカード、電子マネーを導入する
お勧めする店
・これから現金を持ち歩かない社会が進むと考えている
・決済端末の導入費用を政府が補助するチャンスを生かしたい
・お客様に外国人がいる
具体的には下の事業者のサービスを申し込みます。
Airペイ
https://airregi.jp/payment/
SBペイメントサービス
https://www.sbpayment.jp/service/device/
楽天ペイ
https://smartpay.rakuten.co.jp/?l-id=header_nav_top
コイニー
https://coiney.com/

デメリットは、決済手数料や決済端末のレンタル費用などがかかることです。

【対応策2】電子マネーだけ導入する
お勧めする店
・会計のスピードを重視している
・高額商品は扱っていない

クレジットカードのサインや、
QRコード決済のスマートフォンの操作には時間がかかります。
現金より早くなりません。

レジの混雑や働き方改革に留意するなら、
電子マネーだけ導入します。

具体的には下の事業者のサービスを申し込みます。
ヤマトフィナンシャルのマルチ電子マネーサービス
https://www.nekonet.co.jp/lp/em/
PKBソリューションのKAZAPi(かざっぴ)
https://www.pkbsolution.co.jp/kazapi/

デメリットは、電子マネーは前払い入金(プリペイド)型が多いこと、
鉄道やバスの利用が多くない地域では保有率がやや低いこと、
決済手数料や決済端末のレンタル費用などがかかること、です。

【対応策3】PayPayとLINE payだけやる
お勧めする店
・政府の5%還元に乗りたいけど、決済手数料は払いたくない

PayPayは2021年9月まで、
LINE payは2021年7月まで、
加盟店決済手数料を無料としています。
政府の5%還元は2020年6月までです。

QRコードをレジ前に掲示するだけで、
レジと連動させなくても運用可能なので、
店の金銭的な負担はありません。

上の期間が終わって手数料がかかるなら
QRコード決済を取り止めるのも選択肢でしょう。

PayPay
https://paypay.ne.jp/
LINE pay
https://line.me/ja/pay

デメリットは、スマートフォン保有者に利用が限られること、
お客様がQRコードを読み取る場合は、
店が確認しないと決済を間違えやすいこと、です。

【対応策4】なにもしない
お勧めする店
・安さをウリに現金商売に徹する
・少額決済ばかりである
・スマートフォンや電子マネーを持っていないお客様が多い

キャッシュレスでレジ締めの時間が短くなる
とよく言われますが、
現金の取り扱いを止めなければ、短くなる効果は限られます。

また、キャッシュレスでお客様が増えるのは
高額商品や衝動買いする商品の販売、外国人への販売、
小遣い日前の会社員が電子マネーで少額の買い物をする場合、
といったケースが多いです。

これらに当てはまらないと、
決済手数料に見合う売上増加にならないことも
おおいに考えられます。

デメリットは、政府の5%還元時に
お客様が競合店に取られるリスクがあることです。

qrcodeapp01.jpg

ここまで4つの対応策をご紹介しましたが、
対応策1と3、対応策2と3の組み合わせもあります。

また、お店が持っているレジによっても提案は変わります。

レジと決済端末を連動させれば金額は正確になり、
スピードもあがります。

レジの買い換えに軽減税率対策補助金がでますので、あわせて検討したいです。

現時点ではこのような状況ですが、
これからキャッシュレス還元が始まる10月までに
決済事業者や端末を扱う企業から
さまざまなサービスやキャンペーンが発表されて、
状況も変わると思います。

半年前ではPayPayはサービスを開始していなかったのに、
今ではQRコード決済で一番有名になっているくらいです。
激動の半年になるでしょう。

夏までに決めれば間に合いますので、
中小企業の社長は、今から消費者として
QRコード決済や電子マネー決済を
いろいろ試しましょう。

QRコード決済について
J-Net21のサイトは参考になりますのでご覧ください。

J-Net21:スマートフォンの「QRコード決済」サービス
http://j-net21.smrj.go.jp/establish/columninterview/interview/ittool/19011001.html

年賀状による売上アップの事例

こんにちは。中小企業診断士の山口達也です。
明日から年賀状の引受が始まります。

近頃は、年賀状を書くのが面倒だ、SNSで十分、
という声を耳にしますが、もったいないです。

年賀状は売上獲得につながります。

nengapromotion.jpg

事例を紹介したいと思っていたところ、
年賀状を使った販売促進事例が
日本郵便のwebサイトに掲載されていました。
https://nenga.yu-bin.jp/houjin/case.html

年賀ダイレクトメールで
以下のことを実現させています。

・既存顧客のリピートを促す
・休眠顧客を再来店させる
・優良顧客のセルアップを図る
・新規顧客を獲得する

新規顧客の獲得は、
webで宛先をリストアップして郵送しています。

年賀ダイレクトメールのほかに
年賀タウンメールもあります。

宛名を記載せずに、
町丁目単位やマンション単位で、
地域を指定して戸別のポストへ郵送します。

宛名は書かないので顧客リストは要らず、
新規顧客開拓に向きます。

新聞を購読しない世帯や
チラシをポスティングできないマンションにも
届けられます。

チラシを読まずにチラシの束ごと
まとめて捨てる人もいますが、
年賀状を見ずに捨てる人は少ないと思われます。

難点は1通62円と、折り込みチラシや
ポスティングよりも高いことです。

近隣のエリアに絞って送るのがよいでしょう。

年賀状は、普通のダイレクトメールはがきと比べて、
次のメリットがあります。

・年賀状はお年玉くじが付いているので
当選番号を確認する際にもう一度見ることがある
(読んですぐに捨てられない)

・年始は時間に余裕のある人も多く、
じっくり読んでもらいやすい

一方、デメリットとしては、
年賀状が多く届くので埋もれてしまう、
ことが挙げられます。

年賀状ダイレクトメールの
業種別のテンプレートには、
多くの業種があります。

焼肉店、居酒屋、レストラン、カフェ、ベーカリー、コンビニ、ドラッグストア、スーパーマーケット、アパレル、携帯ショップ、自動車ディーラー、ガソリンスタンド、通信販売(化粧品)、スポーツクラブ、美容室、クリーニング店、引っ越しセンター、銀行、税理士事務所、学習塾、不動産販売、工務店(リフォーム)、整体院、歯科医院、幼稚園、自治体

デザインの雰囲気や訴求する内容は
参考にしてよいと思います。

テンプレートはwordファイルでダウンロードできますが、
フォントはパソコン環境に依存するので、
同じ書体にならない可能性は高いです。

年賀状ダイレクトメールの反応率を上げるには
以下のことに気を配るとよいです。

・お仕着せの文面やデザインをそのまま使わない
・クーポンをつける
・webへ誘導する(QRコードや「〇〇で検索」をつける)
・できたら手書きで一言添える
・既存顧客にはセールスモードではなく心からの新年の挨拶をすることも有効
・営業品目、メニュー、仕事の実績などを伝える

ダイレクトメールが嫌いな人であっても、
年賀状はもらって嫌な気持ちになりにくいです。
売上を上げるチャンスと考えましょう。

SNSへの投稿時間タイミングをデータ分析する

おはようございます。中小企業診断士の山口達也です。
皆様はSNSへの投稿タイミングを考えていらっしゃいますか?

多くのフォロワーや友達に見てもらうために
投稿時間は時間は重要です。

Twitter、Facebookでは、
投稿内容の人気も考慮して
ユーザーのタイムライン上の掲載順が決まりますが、
基本的には新しい投稿が上に掲載される仕組みです。

ターゲットとなる客層が
SNSを利用する時間に合わせて投稿しましょう。

参考となるデータをお伝えします。

下の図は総務省「平成28年情報通信メディアの
利用時間と情報行動に関する調査」報告書のP.34
からの引用です。
http://www.soumu.go.jp/menu_news/s-news/01iicp01_02000064.html

平成28年「インターネット利用」の時間帯別行為者率
(全年代・年代別)

netsnsweekda.png

上の図は平日のデータです。
平日では21~22時台と12時台の利用率が高いです。

年代別で特徴を見ると、
10代は7時台は高いものの午前中は低く、
夕方から21時台まで利用率が上がります。

60代は9時台が最も高く、12時台まで
午前から昼の利用が多くなっています。
この調査は全国で行っています。

顧客層が都心部なら、上のデータ以上に
通勤・通学時間帯も狙い目です。

平成22年の国勢調査では
15歳以上の通勤・通学の利用交通手段は以下の通りです。

自家用車44.3%
オートバイ・自転車14.6%
鉄道・電車16.1%
バス3.1%
2種類以上11.4%

東京だけでは、全国と異なり
自家用車9.4%、鉄道・電車44.5%
となりますので、通勤・通学時間帯の
利用率は高いと考えられます。

電車の車内はスマホ操作している人ばかりですよね。

休日は年代によって大きな差はなく
20~22時台と10時台の利用が多いです。

netsnsweeke.png

自分が狙う客層が多くネットを利用する
時間帯の直前に投稿するとよいでしょう。

FacebookページやLINE@では
予約投稿が簡単にできるので、
投稿時間に操作する必要はありません。

LINE@はプッシュ通知ですので、
TwitterやFacebookよりも早めで構いません。

参考にしてみてください。

ハッシュタグをお勧めしてくれる「ハシュレコ」

おはようございます。中小企業診断士の山口達也です。
今朝の横浜は、まるで台風のような春の嵐です。

Instagramではハッシュタグをたくさんつけて、
多くの人に見てもらおうと努力している
中小企業は多いと思います。

ハッシュタグは、数個だけなら簡単に
思い浮かぶのですが、
それを超えると思い浮かべるのに
時間がかかることもあります。

そんな時に役立つサイトとして
ハシュレコ」をご紹介します。
https://hashreco.ai-sta.com/

ハシュレコ.jpg

人気の投稿者が使っている
ハッシュタグを教えてくれるサイトです。

サイトにアクセスして
例えば「梅」と入力すると、

#季節 #日本の風景 #花 #ザ花部 #flower #立春

といったハッシュタグの候補を教えてくれます。

自分の投稿に関係ありそうなものを
そのまま選んでコピーして
貼り付けることもできますし、
切り口をヒントにして、
自分で考えてもよいでしょう。

悩んだ時には便利です。
他人の発想は役に立ちます。

無料ですのでお試しを。

交通広告の特長を知って上手に使う

おはようございます。中小企業診断士の山口達也です。
今日は交通広告の話です。

先日、株式会社キンコー様でお話を伺いました。

キンコー様は横浜市営地下鉄や横浜市営バスの
広告代理店です。

kinko-ad02.jpg

ラッピングバスや電車内の中吊り広告が有名ですが、
その他にもホームドアや駅に貼りだすポスター、
電車ドア付近のモニター広告など、
目にしている広告は多いと思います。

kinko-ad03.jpg

電車内の広告でも10種類もあります。
いろいろ教えていただきました。

どの場所にどのような広告を出すかは、
結構なノウハウです。

スペースの大きさや見る時間、
視認する人数が異なりますから、
広告の訴求内容やビジュアルも変えるべきです。

kinko-ad01.jpg

駅のポスターも、よい場所に貼りたいものです。

優秀な広告代理店の営業担当者に
いろいろノウハウを聞いて、
できるだけ良い場所に広告を出せると
地域密着型の事業は伸びると思います。

交通広告には接触頻度が高い特長があります。

通勤客へのアプローチには、
折込チラシやポスティングより向いていますし、
インターネット広告で検索してもらう手前の
広告としても有効だと思います。

認知度はブランド・エクイティのひとつの要素です。
良い商品、サービスができたら
認知させていくことを考えましょう。

ビジネスチャンス・ナビ2020

おはようございます。中小企業診断士の山口達也です。

今日は社長や営業部門の方は必見の情報です。
ビジネスチャンス・ナビ2020」のご紹介です。
https://www.sekai2020.tokyo/bcn/

ビジネスチャンスナビ2020.jpg

「ビジネスチャンス・ナビ2020」は、
東京都や国、オリンピック・パラリンピック関連、
民間企業の発注案件、調達情報を
まとめたポータルサイトです。

中小企業が仕事を受注できます。

東京2020オリンピック・パラリンピックの
開催を見据えて、今年4月に開設したサイトです。

開設したばかりなので、
発注、入札案件が800件以上あるのに対し、
登録企業数が2500と少なく本当にチャンスです。

サイトの使い勝手の良し悪しや受注できた企業の事例、
に関する情報は持っていないのですが、

企業が受注を希望する内容を登録しておけば、
入札や調達案件の情報がメールで通知されるそうなので、
便利だと思います。

東京都内の中小企業だけでなく、
全国の企業が登録できます。
(登録には審査が必要で数日要します。)

発注側でも登録できます。

サイトは、中小企業世界発信プロジェクト推進協議会事務局
(東京都中小企業振興公社)が運営しています。

東京都内の中小企業には、プロジェクトが他にも
さまざまな売上拡大の機会につながる支援をしていますので、
チェックしてみてください。

ブルーボトルコーヒーは広報のうまさが光る

おはようございます。中小企業診断士の山口達也です。
今日から大型連休ですね。

今日はブルーボトルコーヒーについて先週からの続編記事です。

日本では以前からある喫茶店のスタイルに似たところもある
BLUE BOTTLE COFFEE(ブルーボトルコーヒー)」の
人気が続いている理由は、広報とデザインが
優れているからだと考えています。

今週は広報についてお話しします。

ブルーボトルコーヒーは、
2015年2月の清澄白河ロースタリー&カフェの
開店5か月前からプレスリリースを打っています。

開店前にはレセプションパーティーをメディア向けや
地元の住民向けにも開催したようです。

以下の点を伝えて、他の喫茶店との違いを強調して
イメージを作っています。

・焙煎して豆を一番おいしくなる良いタイミングで、
コーヒーを提供していること

・焙煎所やコーヒーを淹れているところを
積極的に見せていること
(「手打ちそば」と同じイメージ。
また、メディアが好きな「絵」になる点でも価値がある。)

bbcoffee02.jpg

・店員が一杯ずつ淹れること
(おもてなしや物語性を強調している)

・環境やコーヒー豆産地のサステナビリティ
(持続可能性)に配慮していること

・上のようなことが投資家に評価され、
多くの資金調達に成功したこと
(シリコンバレーのようなイメージ)

・アメリカで成功していること
(「欧米で流行っている」に
日本人は興味をもちやすい)

プレスリリースを見ると
「サードウェーブコーヒー」という単語は
意外にも使っていません。

下手に流行らせると一過性で終わってしまいますし、
そうした流行やグループとして扱われるのは
店の理念と違うので避けたいのかもしれません。

旗艦店としての焙煎所は大きな魅力です。

焙煎所がある清澄白河に比べて、
青山店の方が混雑していないようです。

(青山は清澄白河より座席数が
多いからかもしれませんが)

創業地のアメリカにおいては、
丁寧に一杯ずつ淹れる日本の喫茶店の
コーヒーは目新しかったでしょう。

逆に日本ではアメリカで流行っている、
がポイントです。

どこの国でも異国で流行っているものに
興味があるのかもしれません。

従来とは違う、アメリカで流行っている
コーヒーショップを
うまくメディアにアピールできたと思います。

清澄白河の来店客には、
コーヒーの味にこだわる層もいましたが、
そうではない客層(特に若年層)もいました。

私の前に並んでいた学生のグループでは、
エスプレッソとアメリカンはどっちが苦いか
という話をしていました。

コーヒーにうるさい客の会話ではないですよね。

コーヒーにミルクや砂糖を入れる客も結構いました。
(浅煎りで酸味の効いている味がわかる?)

さきほど挙げた要素を上手にアピールしてメディアに取り上げられ、
口コミになり、話題になっているから行ってみる、
新しいから行ってみる、客層もまだ多いと言えます。

私がもうひとつの成功要因と考えるデザインは来週に。

グリコCheezaのCM訴求力が素晴らしい

おはようございます。中小企業診断士の山口達也です。
富士山の世界文化遺産への登録決定、嬉しいです。

この2日間で環境、景観保全に地道に取り組んできた方々を
たくさん知りました。敬意を表します。

さて、今日は江崎グリコのお菓子「Cheeza(チーザ)」の
テレビCMの話題です。

「Cheeza」は、チーズをそのまま焼いたような味がする
スナック菓子で、ビールのつまみに合うお菓子です。

私は味だけでなく、きちっと封ができるパッケージが、
ちょっとだけスナック菓子を食べても、
残りを取っておける点でとても気に入っていて、
何年か前から食べています。

テレビCMには、以前は小栗旬さんが出ていましたが、
確か1年ほど前から吉高由里子さんに変わりました。

今月からの新作CMの訴求力に惹きつけられました。

CMはこちらです。
http://www.glico.co.jp/cheeza/cm.html

吉高由里子さんが出ていることは変わりませんが、
BGMはスターダスト・レビュー「今夜だけきっと」で、
1986年発表の曲です。

特にアラフォー世代が喜ぶ選曲だと思います。

一方、天真爛漫な雰囲気をうまく演じる吉高由里子さんは
若い世代に人気があり、女性からの支持も厚いです。

こうして20代から40代の自宅でお酒を飲む
ターゲット層をカバーしています。

CMでは吉高さんがこちらを向いて話しかけます。

人は、人の顔に意識が強く反応する性質があるので、
広告で人を使うのは王道です。

画面いっぱいに吉高さんの顔が映って話しかけられると、
彼女の魅力とも重なって、画面を見続けてしまうでしょう。

BGMで惹きつけられて、ふと画面を見た40代も、
若い世代も吉高さんの話を聞くうちに
商品名が頭に刷り込まれていきます。

「ハイ、チーズ、カシャ。ハイ、チーザ。
ハイ、チーズ、カシャ。ハイ、チーザ。ハイ、ビール。」

当然、ビールと合う印象も残ります。

そして窪田等さんが
「チーズのうまさに、まいっチーザ。」
とナレーションを入れて、最後にブランド名で終わります。

落ち着いた声でダジャレまで入れて、
もしかして50代以上も取り込もうとしているのではないか
と思える構成なのです。

吉高さん、スターダスト・レビュー、窪田等さん、
それぞれの強い個性を、軽やかにうまく組み合わせて
まとめたと思います。

幅広いターゲットを対象に、
王道なつくりでしっかり訴求できているCMです。

ネットを調べたら
CMの演出をしたのは箭内道彦さんのようです。
さすがですね。

BGMでは「明日になれば忘れられるのに」と流れますが、
明日になっても忘れられないパワーのあるCMです。

事件・事故時の広報のポイント

おはようございます。中小企業診断士の山口達也です。
今日は危機管理広報についてです。

もし、あなたの会社が何か事件・事故を起こしてしまったとき、
会社を取り巻く関係者や社会全体へ発するメッセージの出し方を
間違えると、会社は大きな危機に陥ってしまいます。

事件・事故そのものでも信頼を失いかねないのですが、
起きてしまった後の対応や姿勢がよくないことの方が
不信を決定的なものにしてしまうケースが多いです。

ブランドをつくるには大変な努力と期間が必要ですが、
ブランドが壊れるのは一瞬です。

事件・事故にどのように対応すべきかは学んでおくべきです。

7月26日に東京都中小企業診断士協会中央支部研修部で
「実践!謝罪会見 危機管理広報とメディア対応
不祥事対応で会社を潰さないために」
というセミナーがあって、参加しました。
http://www.rmc-chuo.jp/home/mt/archives/2012/05/post_239.html

講師は株式会社エイレックスの平野日出木さんでした。

私の支援先では、不祥事でメディア対応に追われたことは
ありません。しかし、クレーム対応と共通するポイントも多く、
参加させていただきました。

セミナーでは記者会見の失敗例と見習うべき例が紹介され、
たいへん参考になりました。

外部には次の姿勢が示すことが大切ということでした。

説明責任を果たそうとする姿勢
問題解決に向けた断固たる姿勢
被害者・生活者への配慮ある姿勢

また、対応へのスピードも問われます。

決して、論理や法律論だけで押し切ろうとしてはいけません。

記者会見のやりとりの背後には、この会社は何のために事業を
行っているかが透けて見えるのでしょう。

会見を見る側にとって、会社の都合だけが感じ取られると、
対立が生まれてしまうのだと思います。

最後に、危機管理(リスクマネジメント)には、
「危機が起きてからの対応」だけでなく、
「危機を起こさないようにする」視点もあります。

日頃からの予防ももちろん大切です。

中身の詰まり方が違う!山梨県笛吹市八代町の桃!

おはようございます。中小企業診断士の山口達也です。
今日は山梨県笛吹市の桃についてです。

笛吹市は桃やブドウの収穫量が日本一の街です。
おいしい果物がたくさんあって競争も激しいです。

ですから、勝負はセールスポイントをどう伝えるかになります。

先日、販売促進とPOP(Point of Purchase)の
コンサルティングで笛吹市に伺いました。

八代特産品開発研究会.jpg

桃のシロップ漬け「おとなのぴぃーち」と
「ぴぃーちひめ」をそれぞれいただきました。

「おとなのぴぃーち」にはワインがわずかに入っています。

両方とも果肉がしっかりしていて、歯ごたえがあります。
中身の詰まり方が違うんですね。

おいしくて家でも家族であっという間に食べてしまいました。

桃の味がしっかりしていて、外国産缶詰の桃のように
シロップに負けることがありません。

おとなのピーチ.jpg

秋ナスの佃煮「うまいじゃんけ」は、
最近の味覚の好みの変化にあわせて作っているので、
塩辛すぎず食べやすい味です。

ジューシーで生姜が効いています。
ご飯にもあい、酒の肴にもなるので、よく売り切れるそうです。

他にもブドウのロザリオや巨峰ジャムなど素材の味が
生きていて、普段食べる製品とは違いがはっきりわかります。

いろいろアドバイスさせていただいたのですが、
八代特産品研究会の皆様は、作るだけでなく、
特産品を開発して自分たちで売るまで取り組んでいて、
とても前向きで勉強熱心な方々でした。

セールスポイントはたくさんあるので、
上手く伝えることでこれからの売上増加が期待できますね。

ご紹介した商品は八代グリーンファームで買えます。
http://fuefuki-syunkan.net/yatusiro_chyokubai.html
http://www.city.fuefuki.yamanashi.jp/kanko/shisetsu.php?id=194

八代グリーンファーム.jpg

サントリー「歌のリレー」が見せた広告の形

おはようございます。中小企業診断士の山口達也です。

今日の話題は、東京アートディレクターズクラブ
優れた広告・デザインを表彰するADC賞です。

今年の受賞作品がADC展として28日まで
ギンザ・グラフィック・ギャラリーと
クリエイションギャラリーG8で展示されています。

2011ADC.jpg
2011ADC賞.jpg

今年のADCグランプリはサントリーの「歌のリレー」でした。

サントリーの広告に登場している総勢71名が
「上を向いて歩こう」「見上げてごらん夜の星を」を
歌っているCF(コマーシャルフィルム)です。

私もテレビで見ましたが、そのパワーに胸を打たれました。

今年は広告に携わる人も大震災を受けて、
何を届け、伝えるべきか悩んだでしょう。

本作品は、企業が何をできるか考え、企業の姿勢や気持ちを
伝えるCFとして、素晴らしいものでした。

出演者の気持ちも伝わるものでした。

このCFを評価しない方もいらっしゃいますし、
ブランドや広告論とからめて、
サントリーのマーケティングをうまさを指摘する人もいます。

しかし、私は混乱や自粛ムードの中で行動を起こしたことは
称賛しますし、ブランドやマーケティング面のプラスを
第一義的に考えたCFではないと考えます。

結果として、サントリーの好感度が増したかもしれませんが、
それは副産物でしょう。

あのCFは純粋にメッセージを届けようと思わなければ、
できないと思います。見る人も気づくでしょう。

経済は重要ですから、私も経営コンサルタントをしていますが、
人への純粋な気持ちと経営上の利益をはじめから結びつけて
考えるべきではないと思っています。

コーポレートシチズン(企業市民)という言葉もありますが、
ブランドにおいても、あくまでも「思い」を大切にしましょう。

サントリーの他にも優れた広告・デザインが展示されています。
楽しむ気持ちでご覧になってはいかがでしょうか。

「上を向いて歩こう」は月曜日のNHKでも特集番組がありました。
多くの方が強い思いで作って広めた歌なんですね。
私も大好きな歌です。

検索連動型広告は小規模企業にピッタリの販売促進

おはようございます。中小企業診断士の山口達也です。
今日はインターネットの検索連動型広告についてです。

ヤフーリスティング.jpg
グーグルアドワーズ.jpg

検索連動型広告とは、インターネットの検索エンジンで検索した
結果の画面に検索キーワードに関連した広告を載せるものです。

リスティング広告とも呼ばれますし、広告文のクリック回数に応じて
広告費用が発生するしくみのため、
PPC(Pay Per Click)広告と呼ばれてもいます。

検索連動型広告を見たことがある、クリックしたことがある方は
少なくないと思います。

ところが、検索連動型広告を導入している企業は
まだ多くありません。

SEO(検索エンジン最適化)に熱心な企業でも
検索連動型広告を行っていない企業は結構あります。
もったいないです。

検索連動型広告はSEOに比べて、次のようなメリットがあります。

1.早期に成果が出る
2.キーワードを多く設定でき、集客しやすい
3.テストマーケティングが容易である
4.大企業に勝ちやすい

Yahoo!リスティング広告は3000円から、
Google AdWords(グーグルアドワーズ)は
開設費用500円で始められます。

クリック単価は30円くらいで十分運用できます。
中小企業でも十分支払える広告費用です。

ただし、キーワードによってはクリック単価が数百円になります。
したがってキーワード選びは重要です。

また、クリックされる広告文の作り方に工夫が必要で、
ネット上で出稿するための管理画面が分かりにくいです。

そのため導入初期のご相談が多いです。

検索連動型広告は、クリック率が高いと、
クリック単価を安くても広告欄の上位に掲載されます。

インターネット広告はこれからどんどん伸びる市場です。
ライバルが少ないうちに始めた方がよいでしょう。

「思い」は見えないけれど・・テレビ広告の力(2)

おはようございます。中小企業診断士の山口達也です。
テレビ広告の力について昨日の続きです。

まず、定量面から見ていきます。

電通が2月23日に発表した
「2010年(平成22年)日本の広告費」によれば、
2010年のテレビ広告費は1兆7321億円です。

テレビは最も広告費が使われている媒体で
日本の広告費全体の29.6%を占めています。

インターネット広告費は7747億円で2番目に大きく、
以下、新聞広告6396億円、折込広告5279億円と続きます。

先の資料を元に、テレビ広告とインターネット広告をグラフにしました。

日本の広告費グラフ.jpg

こうして見ると、確かにインターネット広告は成長していますが、
2010年でもテレビはインターネットの2倍以上の
広告媒体であることがわかります。

テレビ広告の減少幅は、ネットの伸び幅よりも小さいです。

定性面で言及すると、昨日の記事につながりますが、
ACの広告の認知度は極めて高いです。
「思い」は見えないけれど「思いやり」はだれにでも見える
私の周りでも知っている人ばかりです。

総理大臣の名前より認知度は高いかもしれません。
(総理大臣の名前が答えられない大人もいますよね・・)

子供からご年配の方まで、
これだけ幅広く認知される媒体はないでしょう。

インターネットや新聞、雑誌、ラジオには偏りがあります。

これらの媒体には偏りがあるから、
ターゲットに絞った広告ができる魅力があります。

しかし、とにかく多くの人に伝える力において、
テレビの強さは2011年の今も絶大で健在です。

twitterやfacebook、ネット広告の力は認識しつつも
テレビ媒体の力も的確に認識しましょう。

「思い」は見えないけれど・・テレビ広告の力(1)

おはようございます。中小企業診断士の山口達也です。

「思い」は見えないけれど「  」はだれにでも見える

あなたはカッコ内に何が入るかご存じですか。

この文章は、宮澤章二さんの詩「行為の意味」の引用です。
カッコには「思いやり」が入ります。

ACジャパンがこの詩を用いたテレビ広告を流して、
とても有名になりました。
「こころ」はだれにも見えないけれど「こころづかい」は見える
「思い」は見えないけれど「思いやり」はだれにでも見える

と詩を紹介した後に、
やさしい気持ちを行動にすることを訴える広告です。

他にも、子供にあいさつの良さを伝える
「こんにちワン」「ポポポポ~ン」のCMや、

金子みすゞさんの詩を取り上げたテレビCMが
印象に残っている方も少なくないでしょう。

東日本大震災で企業がテレビCMを自粛した結果、
ACジャパンのCMが大量に放映されたからです。

これらのメッセージ、日本中のかなり多くの方に届いています。

多くの方にメッセージが届いたことを
当たり前と思われた方もかもしれませんが、

私はテレビ広告の力が絶大で変わりないことを
再認識させられた一件になりました。

私は中小企業のマーケティング戦略支援で、
インターネット広告、特に検索連動型広告、
PPC広告の導入のお手伝いすることがあります。

ネット広告は数十円から始められるのに対し、
TVCMは数百万円はかかるので、
まだ導入を勧めたことはありません。

また近年は、テレビ視聴時間や視聴率が下がった原因に、
インターネットが挙げられています。

インターネットの影響力が強まっている話題の中で、
テレビの影響力は埋没しがちです。

大震災でツイッターが役立ったなどの報道はありますが、
テレビ広告の力を再確認した報道はなかったように思います。

今のテレビ広告の力について、
定量・定性の両面から明日述べます。

音楽で販売促進しよう!「そして持病がある」

おはようございます。中小企業診断士の山口達也です。

ここ数日で一気に鹿児島から東北まで梅雨明けしましたね。
よい天気です。

さて、アメリカンホーム保険会社(アフラック)の保険
「新やさしいEVER」のテレビコマーシャルを
ご覧になったことはありますか。

「僕にはゆめ~がある、希望がある、そして持病がある」

という歌のCMです。

ご覧になったことがない方は、
アフラックのTVCMサイトからご覧ください。
http://www.aflac.co.jp/duck/cm/index.html

「持病の歌」と名付けられたこの歌を、
俳優の北村総一朗さんが朗らかに歌っています。

私は最初に聞いた時は耳を疑ってしまいました。
「持病がある」と聞こえたけれども本当かと。

それくらいに意外性のある歌です。
ギャップがあって笑えます。そして覚えてしまいます。

程度は別にせよ、人は何らかの病気を抱えながら生きていく
わけですから、明るく笑って病気とつきあっていくことも、
その人の心の強さでしょう。

それにしても、アメリカンホーム保険会社のTVCMは
よくできています。

「猫とアヒルが力を合わせてみんなの幸せを~まねきねこダック」

「アヒルンルン、アヒルンルン、僕た~ちは一生一緒さ、
アヒルンルンルン、クウェ、クウェ、クウェ、クワッ、
クワッ、クワッ、アヒルのワルツ」

といった意外性のあるキャラクターと歌を使ったり、
がん保険のCMでは、ゆったりしたナレーションと
ピアノのBGMを使ったりしています。どれも記憶に残ります。

音楽は、テレビ・ラジオにおいて
見た目を超える強い宣伝効果をもたらすことがあります。

音は無意識に耳から聞こえてしまうからです。
ぜひ中小企業も音の活用を検討してみましょう。

「おさかな天国」(さかな、さかな、さかな、魚を食べると・・)
のように店内に流すだけでもよいでしょう。

作曲できなくても文明堂や
ヨドバシカメラのような替え歌もあります。

挑戦してみてはいかがでしょうか。
費用対効果に優れた販売促進策です。

ユーキャンTVCFの変化が映し出す不安心理

おはようございます。中小企業診断士の山口達也です。
今日から2月ですね。

正月は「生涯学習のユーキャン」の
CF(コマーシャルフィルム)をTVや電車で多く見ました。

ユーキャンは広告宣伝に力を入れており、
新年に新たな挑戦をしようという消費者をつかまえています。

今年のユーキャンのTVCFのキャラクターは、蒼井優さん、
貫地谷しほりさん、はんにゃさん、佐藤隆太さん、富田靖子さんです。

起用されている方は、20代半ばの方が多いです。

そしてCF内容には、就職や転職、現在の生活への危機感を
訴えるものが目立ちます。

かつては年齢がもっと上のタレントを起用していました。

内容もボールペン字講座や書道などの実用講座の宣伝が
多かったように記憶しています。

実用講座でも、申し込む動機には趣味的な気持ちが
半分くらいあったのではないでしょうか。

多少ゆとりがある人が申し込む実用・趣味講座から、
危機感・不安感をやわらげる資格取得講座へ、
宣伝する内容が変化しています。

そして今年のCFキャラクターは、高校生や大学生にも
とても人気があります。

ユーキャンのメインターゲットが中高年から20~30代、
さらに高校生や大学生へにシフトしていると考えられます。

ここ数年CFを見る限り、実用・趣味講座から資格講座へ、
そして受講生の低年齢化という傾向は続いています。

おそらく消費者ニーズが変化しているのでしょう。

若年層の不安心理が高まっていることを
ユーキャンのTVCFの変化は映し出しています。

中小企業経営者の皆様、広告宣伝のターゲットや
コンセプトは明確になっているでしょうか。

資金的にTVは無理かもしれませんが、実施する広告では
ターゲットやコンセプトを大企業よりも明快に伝えましょう。

大企業との競争に勝つためには必要なことです。

OTONA GLICO(オトナグリコ)

おはようございます。中小企業診断士の山口達也です。

昨日ご紹介した「TCC広告賞2009」の話の続きです。

グランプリとなった
江崎グリコの「オトナグリコ」のCMをご紹介します。
受賞されたのは東畑幸多さんです。

ご覧になった方もいると思いますが、このCMは、
マンガ「サザエさん」のキャラクターを題材に25年後の
カツオ、ワカメ、タラちゃん、イクラちゃんが登場します。

成長した彼らを見せて

「あ、大人になってる。OTONA GLICO」

のコピーで締めます。

マンガ「サザエさん」の雰囲気、人間味を壊さずに、
人が成長していく様と大人の生活シーンに寄り添う
チョコレートを伝えています。

オトナグリコ」のWebサイトです。CMが見られます。
http://www.glico.co.jp/otona/

「TCC広告賞展2009」には、
この「オトナグリコ」のCMの企画書も展示されています。
長谷川町子美術館へ提出したものです。必見です。

サザエさんは国民的マンガですから、
このCMは一歩間違えば、日本中から非難を浴びたでしょう。

しかし、サザエさんの世界に真正面から向き合っています。
CMの企画書からも、そのことを感じられます。

CMでは、大人として生きる中での
「うまくいかないこと」や葛藤が表現されているのですが、

礒野家の人たちの愛情や、
まっすぐに正直に生きる姿がすがすがしいので、
CMを見る「成長した大人」の気持ちを揺さぶるのでしょう。

「オトナグリコ」や昨日紹介したコピー以外にも
心に響くコピー・CMが目白押しです。

プロが紡ぎだす言葉の力を感じられます。

中小企業でプロに依頼することが仮に難しい場合でも、
商品の魅力をとことん考え抜いて、
顧客の気持ちをつかむ意識は持ちましょう。

あなたの商品は、どんな人のどんな場面で、
どんな気持ちに応える商品でしょうか。

考え抜くから、あのようなコピーが生まれます。

「TCC広告賞展2009」は、汐留のアド・ミュージアム東京にて
6月13日まで開催されています。入場無料です。

アド・ミュージアム東京.jpg

TCC広告賞2009

おはようございます。中小企業診断士の山口達也です。
今日は「TCC広告賞展2009」のご紹介です。

TCC広告賞2009.jpg

TCCとは東京コピーライターズクラブの略称で、
コピーライターやCMプランナーの団体です。

TCC広告賞はコピーライターが選ぶ優れたコピーの賞です。

この展示会では、本年度応募のあった6978点の中から
選ばれた受賞作品を見ることができます。

今年のTCCグランプリは、
江崎グリコの「オトナグリコ」のCMでした。

大変高いレベルの共感と仕事ぶりが感じられる作品で、
「オトナグリコ」については明日のこのブログで書きます。

ただ、CMなので画像や音楽の影響も大きく受けます。

純粋にコピーだけで考えたら、グランプリにはならなかったものの、
私はTCC賞を受賞した次のコピーのポスターが印象に残りました。

「どんなに不便な乗り物か、笑いながら話している」

「話せない時間のほうが長いのに、みんなで走りたくなる。」

何の広告かわかりますか?

オートバイの販売、修理などを行っている
レッドバロンの新卒採用の広告コピーです。

私はオートバイに乗りませんが、
オートバイ好きの共感を呼ぶコピーです。
(受賞者は漆畑陽生氏と日野貴行氏)

また、年賀はがきのCM

「出す年賀状の数は、僕を支える人の数です。」

も私は好きですね。

2008年の「年賀状は、贈り物だと思う。」に続いて
TCC賞を受賞しています。
(両年とも受賞者は岩崎俊一氏と岡本欣也氏)

明日はグランプリとなった「オトナグリコ」のCMをご紹介します。