おはようございます。中小企業診断士の山口達也です。
今日は軽めの話です。
私はセーフティーネット保証融資の認定窓口や
東京都商工会連合会の仕事をさせていただいていますが、
現在は景気が悪く、中小企業の経営状況は苦しいところが多いと
実感しています。
特に昨秋より不動産、建設業は業界全体が厳しいと感じています。
そんなときに見た、
次のバナー広告のキャッチコピーを見て笑ってしまいました。
ミゾユー
未曾有の買い時!?
このキャッチコピーの下に小さく文章と家の写真があり、
最後に「モデルルームへ」と。
これは不動産情報・住宅情報の検索サイト
「ホームプラザ」のバナー広告のキャッチコピーです。
参りました。
未曾有(みぞう)に、麻生首相が言い間違えてしまった
「ミゾユー」と仮名を振っています。
以下は、よくできていると感じた点です。
「みぞゆう」ではなく、カタカナで仮名をふって
軽い感じを出したこと
苦しい不況を笑い飛ばす感じがあること
未曾有の世界的経済危機を
不動産価格が今までになく安いことに結びつけたこと
買い時に「!?」がついているのか、
読み間違えに「!?」がついているのか、
わかりにくくしていること
「歴史上最大の買い時です!」
と断定したら面白くないし、誇大広告かもしれませんよね。
私は広告を見て笑い、そしてバナーをクリックしました。
(家を買うつもりは全くありませんが)
不況を逆手にとり、
首相の言い間違えも利用して、笑いに転化して
たくましく自社のビジネスを伸ばしたいものです!
センスがすばらしい。
揚げ足を取っていると、まゆをひそめる向きもあるでしょうが、
たくましい商魂とセンスは見習いたいと私は思います。
サービス業が売るための情報
おはようございます。中小企業診断士の山口達也です。
今日はサービス業が売るための情報についてです。
サービスには、財(生産されたモノ)と比べて次の特性があります。
無形性:形がなく見えない
同時性:サービスの提供と同時に消費される
変動性:まったく同じ品質を提供することが困難である
サービスは見えませんし、
買う側が事前に手にとって確かめることもできません。
そのため、サービスを売るには、買い手にサービス品質の水準や、
その効果などを伝えなくてはいけません。
ここで買い手が重視している情報とは何か考えましょう。
興味深い調査結果をご紹介します。
「中小企業白書2008年版」56ページに、
対事業所サービスに関する情報提供について、
サービスを提供する企業側と、サービスを利用する企業側が
それぞれ重視する内容の調査結果が載っています。
サービスを利用する企業が重視する内容は、回答の多い順に
商品・サービスの価格
個々の商品・サービスの具体的な内容
商品・サービスの目的や効果に関する水準
苦情や問題等への対応体制
商品・サービスを提供するスタッフ
商品・サービスのメニュー
商品・サービスを受けた顧客の声
キャンセル規定、途中解約規定等
と挙げられています。
一方、サービスを提供する企業は利用企業と異なり、
重視するとの回答が多い順は
商品・サービスを受けた顧客の声
苦情や問題等への対応体制
商品・サービスの価格
商品・サービスを提供するスタッフ
(以下省略)
となっています。
(提供企業が)力を入れて伝えている情報と、
(利用企業が)重視している情報にギャップがあるわけです。
サービスを販売する企業はまず、
サービスの価格や具体的な内容、
サービスの目的や効果に関する水準の情報
について、不足していていないかチェックしましょう。
もちろん上記の調査結果を参考に、
その他の内容もできるだけ多くの情報を伝えましょう。
そういう私のホームページも充実させねば!
今日はサービス業が売るための情報についてです。
サービスには、財(生産されたモノ)と比べて次の特性があります。
無形性:形がなく見えない
同時性:サービスの提供と同時に消費される
変動性:まったく同じ品質を提供することが困難である
サービスは見えませんし、
買う側が事前に手にとって確かめることもできません。
そのため、サービスを売るには、買い手にサービス品質の水準や、
その効果などを伝えなくてはいけません。
ここで買い手が重視している情報とは何か考えましょう。
興味深い調査結果をご紹介します。
「中小企業白書2008年版」56ページに、
対事業所サービスに関する情報提供について、
サービスを提供する企業側と、サービスを利用する企業側が
それぞれ重視する内容の調査結果が載っています。
サービスを利用する企業が重視する内容は、回答の多い順に
商品・サービスの価格
個々の商品・サービスの具体的な内容
商品・サービスの目的や効果に関する水準
苦情や問題等への対応体制
商品・サービスを提供するスタッフ
商品・サービスのメニュー
商品・サービスを受けた顧客の声
キャンセル規定、途中解約規定等
と挙げられています。
一方、サービスを提供する企業は利用企業と異なり、
重視するとの回答が多い順は
商品・サービスを受けた顧客の声
苦情や問題等への対応体制
商品・サービスの価格
商品・サービスを提供するスタッフ
(以下省略)
となっています。
(提供企業が)力を入れて伝えている情報と、
(利用企業が)重視している情報にギャップがあるわけです。
サービスを販売する企業はまず、
サービスの価格や具体的な内容、
サービスの目的や効果に関する水準の情報
について、不足していていないかチェックしましょう。
もちろん上記の調査結果を参考に、
その他の内容もできるだけ多くの情報を伝えましょう。
そういう私のホームページも充実させねば!
「猿の選挙演説」CM中止
おはようございます。中小企業診断士の山口達也です。
今日はイー・モバイル社のテレビCMの中止についてです。
放映を中止した携帯電話会社のイー・モバイルのテレビCMは
次のようなものです。
猿が選挙演説シーンのようなシチュエーションで、
新しい携帯電話を勧めるのものです。
ただ、そのシーンでは「Change」というカードを
多くの聴衆が持っており、
アメリカ大統領選挙に立候補予定のバラク・オバマ氏を
強く意識させるものでした。
そのため「黒人を猿に見立てている」「人種差別」
というような批判が視聴者から提起され、
放映を中止したということです。
この問題については、
特に外国人からの意見が多かったようです。
私はテレビ放送されていたそのCMを見たことがありますが、
その時は、そのような問題が潜んでいることに
私は気付きませんでした。
イー・モバイルは、報道によると
「人種差別の意図はなかった」とコメントしているようです。
しかし、やはり配慮不足であったと思います。
企業や作り手は
見る人に不快な思いをさせない広告づくりを
考えなくてはいけません。
人によって考え方や、事情や環境が異なるわけですから
受け取り方も異なります。
本意ではないメッセージが伝わることがないよう、
企業ブランドを守る観点でも、
多くの人のチェックが欠かせません。
あのCMが人種問題などを感じさせるということまで、
私も考えが至らなかったのですが、私の自戒も含め、
中小企業経営者、クリエイターの方は気をつけましょう。
今日はイー・モバイル社のテレビCMの中止についてです。
放映を中止した携帯電話会社のイー・モバイルのテレビCMは
次のようなものです。
猿が選挙演説シーンのようなシチュエーションで、
新しい携帯電話を勧めるのものです。
ただ、そのシーンでは「Change」というカードを
多くの聴衆が持っており、
アメリカ大統領選挙に立候補予定のバラク・オバマ氏を
強く意識させるものでした。
そのため「黒人を猿に見立てている」「人種差別」
というような批判が視聴者から提起され、
放映を中止したということです。
この問題については、
特に外国人からの意見が多かったようです。
私はテレビ放送されていたそのCMを見たことがありますが、
その時は、そのような問題が潜んでいることに
私は気付きませんでした。
イー・モバイルは、報道によると
「人種差別の意図はなかった」とコメントしているようです。
しかし、やはり配慮不足であったと思います。
企業や作り手は
見る人に不快な思いをさせない広告づくりを
考えなくてはいけません。
人によって考え方や、事情や環境が異なるわけですから
受け取り方も異なります。
本意ではないメッセージが伝わることがないよう、
企業ブランドを守る観点でも、
多くの人のチェックが欠かせません。
あのCMが人種問題などを感じさせるということまで、
私も考えが至らなかったのですが、私の自戒も含め、
中小企業経営者、クリエイターの方は気をつけましょう。
バナー広告の効果
おはようございます。中小企業診断士の山口達也です。
横浜は梅雨空です。
今日はインターネットのバナー広告効果についてです。
4月21日に株式会社ビデオリサーチインタラクティブが
インターネット広告のブランディングに関する調査結果を
発表しました。
レポートは広告の知識がないと理解に苦労する内容ですが、
かなり有用な情報ですのでご紹介します。
調査結果から、私が認識した点は以下の通りです。
・・・・・
webサイトのバナー広告には、
バナーがクリックされなくても、露出しているだけで
興味関心や購入・利用したいと喚起する効果がある。
フリークエンシー(対象者と何回接触したかを示す値)が
多いほど、商品認知、商品好意度などは上昇するが、
フリークエンシー1回でも、それなりの広告効果がある。
広告が表示された画面に到達した者の29.1%が広告を認知し、
認知した人の34.4%がサイトへアクセスしたい意向をもった。
また、認知した人の30.4%が商品購入・利用を喚起された。
(上記の数字とは別に同調査では理論値として、バナー広告を
1000万回画面に露出した場合、広告を認知するのは130万人、
商品の購入・利用を喚起されるのが38万人と算出している)
・・・・・
ヤフー、MSN、gooのバナー広告なので、
大手企業が作りこんだバナー広告と思われますが、
広告を見た人の約8.8%、また画面表示回数の約4%の人が、
商品の購入・利用を喚起されたということは、
広告の効果として知っておいて損はないでしょう。
調査では、バナー広告のブランディング効果が検証された
としています。
中小企業では、検索キーワード連動型広告が
よく使われていますが、ビジュアルで訴えるバナー広告も
一定の効果はありますね。
上記は調査結果を大雑把に紹介し、さらに私の感想も
含まれますので、正確な言い回しでの調査結果、
詳細データは下記リンクへアクセスしてご覧ください。
ビデオリサーチインタラクティブのwebサイト
http://www.videoi.co.jp:80/release/20080421.html
(ブランディング効果における5つのヒントも掲載されています。)
横浜は梅雨空です。
今日はインターネットのバナー広告効果についてです。
4月21日に株式会社ビデオリサーチインタラクティブが
インターネット広告のブランディングに関する調査結果を
発表しました。
レポートは広告の知識がないと理解に苦労する内容ですが、
かなり有用な情報ですのでご紹介します。
調査結果から、私が認識した点は以下の通りです。
・・・・・
webサイトのバナー広告には、
バナーがクリックされなくても、露出しているだけで
興味関心や購入・利用したいと喚起する効果がある。
フリークエンシー(対象者と何回接触したかを示す値)が
多いほど、商品認知、商品好意度などは上昇するが、
フリークエンシー1回でも、それなりの広告効果がある。
広告が表示された画面に到達した者の29.1%が広告を認知し、
認知した人の34.4%がサイトへアクセスしたい意向をもった。
また、認知した人の30.4%が商品購入・利用を喚起された。
(上記の数字とは別に同調査では理論値として、バナー広告を
1000万回画面に露出した場合、広告を認知するのは130万人、
商品の購入・利用を喚起されるのが38万人と算出している)
・・・・・
ヤフー、MSN、gooのバナー広告なので、
大手企業が作りこんだバナー広告と思われますが、
広告を見た人の約8.8%、また画面表示回数の約4%の人が、
商品の購入・利用を喚起されたということは、
広告の効果として知っておいて損はないでしょう。
調査では、バナー広告のブランディング効果が検証された
としています。
中小企業では、検索キーワード連動型広告が
よく使われていますが、ビジュアルで訴えるバナー広告も
一定の効果はありますね。
上記は調査結果を大雑把に紹介し、さらに私の感想も
含まれますので、正確な言い回しでの調査結果、
詳細データは下記リンクへアクセスしてご覧ください。
ビデオリサーチインタラクティブのwebサイト
http://www.videoi.co.jp:80/release/20080421.html
(ブランディング効果における5つのヒントも掲載されています。)
落ちないメガネ・お守りメガネ
昨日と今日は大学入試センター試験です。
受験生にちなんだ話題を。
ビジョンメガネが
「落ちないメガネ・お守りメガネ」を発売しています。
同社が開発したズレ落ちないメガネと、
「安倍文殊院」で祈祷した「学業成就」鉛筆を
セットにした商品です。
3月までの期間限定販売です。
(参考)ビジョンメガネプレスリリース
同社の「MyDo(マイドゥ)」ブランドのメガネは、
独自の構造デザインをもつ「ズレ落ちないメガネ」です。
スポーツを行う時などで特に役立ちそうです。
構造・機能面が光る商品ですが、
「落ちない」ことから、受験生向けに
学業成就の鉛筆とセットで販売したのは面白いですね。
験担ぎによる販売促進の手法は、「キットカット」などで、
かなり世間にも浸透したように思いますが、
祈祷してもらった鉛筆をセットにして、
実効性と話題性を高めた点は、良いと思います。
デザインの良さからはじまり
ネーミング、販売促進まで工夫がされています。
また、この商品が「MyDo」ブランドや
同社のPRの役割を果たしている点も着目したいですね。
貴社の販売促進でも参考にしてみてください。
受験生にちなんだ話題を。
ビジョンメガネが
「落ちないメガネ・お守りメガネ」を発売しています。
同社が開発したズレ落ちないメガネと、
「安倍文殊院」で祈祷した「学業成就」鉛筆を
セットにした商品です。
3月までの期間限定販売です。
(参考)ビジョンメガネプレスリリース
同社の「MyDo(マイドゥ)」ブランドのメガネは、
独自の構造デザインをもつ「ズレ落ちないメガネ」です。
スポーツを行う時などで特に役立ちそうです。
構造・機能面が光る商品ですが、
「落ちない」ことから、受験生向けに
学業成就の鉛筆とセットで販売したのは面白いですね。
験担ぎによる販売促進の手法は、「キットカット」などで、
かなり世間にも浸透したように思いますが、
祈祷してもらった鉛筆をセットにして、
実効性と話題性を高めた点は、良いと思います。
デザインの良さからはじまり
ネーミング、販売促進まで工夫がされています。
また、この商品が「MyDo」ブランドや
同社のPRの役割を果たしている点も着目したいですね。
貴社の販売促進でも参考にしてみてください。
小林繁さんと江川卓さんのCM
今日はあの話題のCMでのブランディングについてです。
日本酒の黄桜が、小林繁さんと江川卓さんが対面して
日本酒を手に言葉を交わすCMを流しています。
黄桜のWEBサイト(CMキャンペーンのページへのリンクも)
黄桜のニュースリリース(CMについて)
私はこれを新聞広告で見たときに衝撃を受けました。
テレビCMもその後、あらためて食い入るように見てしまいました。
小林繁さんと江川卓さんについては、
説明不要の方も多いと思いますが、
「空白の一日」と呼ばれる問題を発端に、
プロ野球の巨人と阪神との間で選手を移籍した2人です。
2人は因縁をもって語られ、ライバルとして戦いました。
注目され、比べられ、ドラマチックな運命として
語られる2人の28年ぶりの対面です。
このCMの背景にある「空白の一日」を知らないと、
このCMの凄さは、わかりにくいかもしれません。
しかし、知らない人であっても、
複雑な事情を抱えた2人だ、とだけ理解して見れば
伝わるCMになっていると思います。
このCMに黄桜(日本酒)は「時を結ぶ 人を結ぶ」という
メッセージを込めています。
28年を経て出会った時の2人の硬い表情が、
徐々に打ち解けていく感じが見て取れます。
ずっと心の奥底にしまっておいた感情があふれ出てきています。
そして日本酒が似合っています。
酒の持つ魅力を、存分に引き出せているCMだと思います。
この企画、着想力には参りました。脱帽です!
あなたの商品が持つ魅力とは何ですか?
あなたの商品が消費されるシーンはどんな状況ですか?
それらを突き詰めて、このCMができたのでしょう。
日本酒は焼酎に比べて、近年は勢いがないようですが、
他の酒と比べて「うまい」「安い」などを訴えずに、
商品の魅力をストレートに訴えたことで、
黄桜(日本酒)の強烈なブランディングになりました。
ライバルにだけ注目して自分を見失わないことが大切です。
ブランド作りにおいても
本質や原点を突き詰めたときの強さがわかる事例だと思います。
日本酒の黄桜が、小林繁さんと江川卓さんが対面して
日本酒を手に言葉を交わすCMを流しています。
黄桜のWEBサイト(CMキャンペーンのページへのリンクも)
黄桜のニュースリリース(CMについて)
私はこれを新聞広告で見たときに衝撃を受けました。
テレビCMもその後、あらためて食い入るように見てしまいました。
小林繁さんと江川卓さんについては、
説明不要の方も多いと思いますが、
「空白の一日」と呼ばれる問題を発端に、
プロ野球の巨人と阪神との間で選手を移籍した2人です。
2人は因縁をもって語られ、ライバルとして戦いました。
注目され、比べられ、ドラマチックな運命として
語られる2人の28年ぶりの対面です。
このCMの背景にある「空白の一日」を知らないと、
このCMの凄さは、わかりにくいかもしれません。
しかし、知らない人であっても、
複雑な事情を抱えた2人だ、とだけ理解して見れば
伝わるCMになっていると思います。
このCMに黄桜(日本酒)は「時を結ぶ 人を結ぶ」という
メッセージを込めています。
28年を経て出会った時の2人の硬い表情が、
徐々に打ち解けていく感じが見て取れます。
ずっと心の奥底にしまっておいた感情があふれ出てきています。
そして日本酒が似合っています。
酒の持つ魅力を、存分に引き出せているCMだと思います。
この企画、着想力には参りました。脱帽です!
あなたの商品が持つ魅力とは何ですか?
あなたの商品が消費されるシーンはどんな状況ですか?
それらを突き詰めて、このCMができたのでしょう。
日本酒は焼酎に比べて、近年は勢いがないようですが、
他の酒と比べて「うまい」「安い」などを訴えずに、
商品の魅力をストレートに訴えたことで、
黄桜(日本酒)の強烈なブランディングになりました。
ライバルにだけ注目して自分を見失わないことが大切です。
ブランド作りにおいても
本質や原点を突き詰めたときの強さがわかる事例だと思います。