前回までに、
フランチャイズの仕組み
フランチャイジーがブランドを傷つける実例
ブランド経営におけるフランチャイズへの考え方
をお話ししました。
今日のテーマは、
フランチャイジーがブランドの均一性を乱したり、
ブランドを傷つけるリスクをどう抑えるか、です。
ブランド経営をアドバイスする
中小企業診断士として力が入ります!
ブランドを傷つけるリスクを低減するため、
ブランド経営を目指す上フランチャイザーは、
以下の方策を取り入れることを考えてみましょう。
加盟希望者の審査ができていること
(加盟希望があれば即加盟OK、はダメ)
加盟前にフランチャイジーに経営理念・ブランド理念が理解され、
共感されること
加盟前に社長同士で話をすること
ブランドを守れるオペレーション基準をつくること
スーパーバイザー(フランチャイジーにアドバイスを行う
フランチャイザーの経営コンサルタント)が、
定期的にフランチャイジーのオペレーションのチェックをすること
覆面の調査員などを使って、日常のオペレーションを
チェックすること
不正を防止できる仕組みをつくること(一人だけの管理にしない)
店員への教育訓練をフランチャイザーとして用意すること
ブランドを傷つける事態になった場合へのペナルティをつくること
このリスクは、内部社員による情報漏洩リスクにも似ており、
対応は簡単ではありませんが、
上記のような方策でリスクを減らしましょう。
また、フランチャイズ展開を行わない場合でも、
上記の方策の中には、ブランド経営に使えるものもあります。
参考にしてください。
ブランド経営にフランチャイズは適さない?
ブランドとフランチャイズについて、
前回は、マクドナルドのフランチャイズ店偽装問題を
お話ししました。
この事例からもわかるように、フランチャイズ展開を行えば、
フランチャイジーが
ブランドの均一性を乱したり、ブランドを傷つけるリスク
を負うことになります。
ブランド経営を目指す上で、このリスクはとても大きいです。
では、ブランド経営を目指すなら、
フランチャイズ展開はしない方がよいのでしょうか?
私は「フランチャイズ展開すべきではない」
と言い切るのは間違いだと考えています。
経営において(特に経営資源の限られる中小企業にとっては)、
フランチャイズ展開のメリットは見逃せません。
フランチャイズ展開のメリットには、さまざまありますが、
ブランド経営の観点から見ても、
次のようなメリットがあります。
・ブランド名が早期に市場に浸透する。
・ヒト・モノ・カネなどの経営資源を抑えることができ、
経営資源をブランド力強化に集中的に投下できる。
これらのメリットにも着目するなら、
フランチャイズ展開を一概に排除すべきではないと思います。
このあたりの見解は、中小企業診断士の私と、
ブランドの専門家では、ひょっとすると異なるかもしれません。
私は、ブランドマネジメントが難しくなっても、
経営資源なども含めた経営レベルで、
総合的に判断すべきテーマだと考えています。
結果、ブランド経営を目指していても、
フランチャイズ展開を経営戦略の選択肢として
考えることになったとしましょう。
そうすると、前半部分で「とても大きい」とした
フランチャイジーが
ブランドの均一性を乱したり、ブランドを傷つけるリスク
をどう抑えるか、を考えなくてはいけませんね。
これについては、また次回。
前回は、マクドナルドのフランチャイズ店偽装問題を
お話ししました。
この事例からもわかるように、フランチャイズ展開を行えば、
フランチャイジーが
ブランドの均一性を乱したり、ブランドを傷つけるリスク
を負うことになります。
ブランド経営を目指す上で、このリスクはとても大きいです。
では、ブランド経営を目指すなら、
フランチャイズ展開はしない方がよいのでしょうか?
私は「フランチャイズ展開すべきではない」
と言い切るのは間違いだと考えています。
経営において(特に経営資源の限られる中小企業にとっては)、
フランチャイズ展開のメリットは見逃せません。
フランチャイズ展開のメリットには、さまざまありますが、
ブランド経営の観点から見ても、
次のようなメリットがあります。
・ブランド名が早期に市場に浸透する。
・ヒト・モノ・カネなどの経営資源を抑えることができ、
経営資源をブランド力強化に集中的に投下できる。
これらのメリットにも着目するなら、
フランチャイズ展開を一概に排除すべきではないと思います。
このあたりの見解は、中小企業診断士の私と、
ブランドの専門家では、ひょっとすると異なるかもしれません。
私は、ブランドマネジメントが難しくなっても、
経営資源なども含めた経営レベルで、
総合的に判断すべきテーマだと考えています。
結果、ブランド経営を目指していても、
フランチャイズ展開を経営戦略の選択肢として
考えることになったとしましょう。
そうすると、前半部分で「とても大きい」とした
フランチャイジーが
ブランドの均一性を乱したり、ブランドを傷つけるリスク
をどう抑えるか、を考えなくてはいけませんね。
これについては、また次回。
マクドナルドのフランチャイズ店偽装問題
今日は、ブランドとフランチャイズを考える上で、
マクドナルドのフランチャイズ店偽装問題を
事例として取り上げます。
昨年11月27日に、
日本マクドナルドは、以下の趣旨の発表をしました。
この発表は、偽装続きの日本で、
外食最大手のマクドナルドも偽装を行っていたと
大きく報道されました。
しかし、マクドナルドの昨年12月の売上は、
前年同月比112%であり(客数、客単価ともにプラス)、
既存店売上高も11.1%増加しています。
今年1月の売上も、昨年1月より増加しています。
これを見ると、
フランチャイズの仕組みが世間に浸透しており、
今回の件は、フランチャイジーが行ったことだとして、
マクドナルドブランド全体のイメージの大幅低下は
免れたように思います。
(フランチャイズの仕組みは前回解説しました)
イメージ低下を免れた要因として
問題となった店舗が少なかったことも挙げられますが、
フランチャイズの理解が進んでいることの方が
大きいと思います。
不二家の偽装問題の場合、
問題の原因が本部・製造工場にあったのですが、
加盟店の方を応援する人はいました。
本部と加盟店が分けて考えられている
証左ではないでしょうか。
しかし、今回の件で、マクドナルドブランドが
多少なりとも傷を負ったことも事実です。
「マクドナルドが偽装」と報道されているわけです。
ブランド経営を考える上で、
フランチャイズをどう考えればよいのでしょうか?
続きは次回へ。
マクドナルドのフランチャイズ店偽装問題を
事例として取り上げます。
昨年11月27日に、
日本マクドナルドは、以下の趣旨の発表をしました。
フランチャイズ4店舗にて、
サラダの調理日時ラベルの張り替え、
賞味期限を過ぎたシェイクミックス
(シェイクマシン分解時の残存資材)、
ヨーグルトを使用した可能性がある。
そして、当該フランチャイズ店の経営をしていた
株式会社アスリートとのフランチャイズ契約を解除した。
この発表は、偽装続きの日本で、
外食最大手のマクドナルドも偽装を行っていたと
大きく報道されました。
しかし、マクドナルドの昨年12月の売上は、
前年同月比112%であり(客数、客単価ともにプラス)、
既存店売上高も11.1%増加しています。
今年1月の売上も、昨年1月より増加しています。
これを見ると、
フランチャイズの仕組みが世間に浸透しており、
今回の件は、フランチャイジーが行ったことだとして、
マクドナルドブランド全体のイメージの大幅低下は
免れたように思います。
(フランチャイズの仕組みは前回解説しました)
イメージ低下を免れた要因として
問題となった店舗が少なかったことも挙げられますが、
フランチャイズの理解が進んでいることの方が
大きいと思います。
不二家の偽装問題の場合、
問題の原因が本部・製造工場にあったのですが、
加盟店の方を応援する人はいました。
本部と加盟店が分けて考えられている
証左ではないでしょうか。
しかし、今回の件で、マクドナルドブランドが
多少なりとも傷を負ったことも事実です。
「マクドナルドが偽装」と報道されているわけです。
ブランド経営を考える上で、
フランチャイズをどう考えればよいのでしょうか?
続きは次回へ。
フランチャイズとは
今回から数回にわたって、
ブランドとフランチャイズについてお話しします。
まずフランチャイズの基礎知識を確認しましょう。
フランチャイズとは、
ビジネスのノウハウ・商標・経営指導などを、
フランチャイズ本部(フランチャイザー)が、
フランチャイズ加盟企業(フランチャイジー)に提供し、
フランチャイジーは、その対価として
加盟金・ロイヤルティーをフランチャイザーに支払う
ビジネスの形態です。
フランチャイズ展開を行っている企業には、
ダスキン、セブン-イレブン、不二家などがあります。
フランチャイズは、商標の使用権を与えることが
一般的ですので、本部と加盟企業はブランドを
共有することになります。
ブランドの概念、ブランド効果がなければ、
フランチャイズビジネスは、
現在のようには発展しなかったでしょう。
次回からは、いよいよ本題に入ります。
ブランドとフランチャイズについてお話しします。
まずフランチャイズの基礎知識を確認しましょう。
フランチャイズとは、
ビジネスのノウハウ・商標・経営指導などを、
フランチャイズ本部(フランチャイザー)が、
フランチャイズ加盟企業(フランチャイジー)に提供し、
フランチャイジーは、その対価として
加盟金・ロイヤルティーをフランチャイザーに支払う
ビジネスの形態です。
フランチャイズ展開を行っている企業には、
ダスキン、セブン-イレブン、不二家などがあります。
フランチャイズは、商標の使用権を与えることが
一般的ですので、本部と加盟企業はブランドを
共有することになります。
ブランドの概念、ブランド効果がなければ、
フランチャイズビジネスは、
現在のようには発展しなかったでしょう。
次回からは、いよいよ本題に入ります。