かわさき産業デザインコンペ2015

おはようございます。中小企業診断士の山口達也です。
かわさき産業デザインコンペ2015のレポートです。

1月29日に川崎市産業振興会館で
公開審査会が行われました。

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コンペは今年で第20回を迎えました。

101点の応募があり、
グランプリには藤丸祥次さんの
「Flip Stool」となりました。

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ステップを内側にひっくり返して
収納できるデザインで、
脚立(ステップラダー)としてだけでなく、
サイドテーブルやラックとしても使用できる機能性と
たたずまいの美しさがよいですね。

優秀賞は4作品が選ばれました。
私が気にいった2作品をご紹介します。

ひとつは、板金の特性を活かした新しい生活用品
「bend-base 風にたなびく一輪挿し」です。

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風で花が揺れる一輪挿しです。
板も揺れることで光の反射が変わるので、
風にたなびくことで美しさが増す作品です。

より自然界に近い雰囲気が楽しめますよね。

掃除などの手間がかかりそうではありますが、
新しい提案をしたデザインだと思います。

もうひとつは、
博物館・美術館の館内員が使用する椅子
「maro-n(まろーん)」です。

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こちらも館内に溶け込む外観で、
座面や収納などの機能も優れている提案でした。

過去の入選作から商品化されたデザインも
いくつか展示されていました。

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川崎市の中小企業にとっては、
よい商品開発のアイデアになっています。

コンペの公開審査会の後に行われた
GKインダストリアルデザイン社長の
田中一雄氏の講演もお話に深みがあって
興味深いものでした。

Tokyo Midtown Award 2015

おはようございます。中小企業診断士の山口達也です。
今日は「東京ミッドタウンアワード2015」のご紹介です。

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先週ご紹介したデザインタッチで受賞作が展示されていました。
アートコンペ250件、デザインコンペ1316件の応募がありました。

デザインコンペの受賞作の中から4点ご紹介します。
今年のデザインコンペのテーマは「おもてなし」でした。

グランプリは「ことはね」です。

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外国人観光客に向けて、
「私はこの国の言語を話せます」
という意思表示がさりげなくできる羽です。

異国の地で、自分の国の国旗を見たら、
きっとすごく安心するのではないでしょうか。

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この羽が胸や帽子などにたくさんついていたら、
日本を好きになってくれる外国人が
もっと増えそうです。
素晴らしいデザインです。

準グランプリは「浮世絵プチプチ」です。
包装に使う「プチプチ」の背景に浮世絵」あります。

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優秀賞は「落雁ポーション」です。

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落雁をモチーフとしたガムシロップとミルクです。
今回の受賞作の中でも美しさは際立っていたと思います。

審査員特別賞の佐藤卓賞は「はしおきガム」です。

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磁器のような日本の美しさが伝わる、
食後のお口直し向けのガムです。
こうしたデザイン、私は好きです。

もうひとつ気に入ったのが原研哉賞の「充電ざぶとん」です。

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非接触の携帯電話充電機能をもった電気機器が
座布団になっています。

命の次にスマートフォンが大切な人も現在は、
それなりにいるようですから、
ふかふかの座布団に鎮座しているスマートフォンは
商品化されれば受け入れられるでしょうし、
世相を表す皮肉もすこし感じてしまいます。

他にも面白い作品が展示されていました。
毎年、楽しませてもらっています。

東京ミッドタウン デザインタッチ2015

おはようございます。中小企業診断士の山口達也です。
今年が第9回の東京ミッドタウンの
デザインタッチのレポートです。

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10月16日から11月3日にかけて、
「つながるデザイン」をテーマに
さまざまなイベントが行われました。

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ワークショップ、カンファレンスも例年同様に
開催されていました。

芝生広場では「つみきのひろば」と題して、
つみきのトンネルやクリエイターの展示などが
ありました。

つみきのあそびばは特に子供連れに人気でした。

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ガレリア3階には「つみきのまち」も。

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ここでは、つながるをテーマに、
ミッドタウンで販売している商品が
展示されていました。

面白かったのが「MUJI HUT」。
無印良品がお披露目していた3つの小屋です。

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豊かな時間を過ごすミニマムな小屋を
3人のデザイナーと開発しました。

郊外の自然に触れたり、一人で過ごしたり、
普段できない会話を楽しんだりするための小屋です。

深澤直人さんの「木の小屋」。

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小屋は別荘ほど大きくありません。
自然に入り込みながら小さく暮らす提案です。

ジャスパー・モリソンさんの「コルクの小屋」。
田舎で短い時間を過ごす小さな家として
デザインされています。

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コンスタンチン・グルチッチさんの「アルミの小屋」。
トラックの荷台の部品と構造を転用した、
用途を限定しない、堅固かつ極めてシンプルな箱です。

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どれもなぜか入りたくなります。
そしてのんびり過ごしたくなります。

離れや書斎にあこがれてしまうのは、
私だけではないでしょう。

GOOD DESIGN EXHIBITION 2015や
東京ミッドタウンアワードは、後日にお伝えします。

スイスデザイン展

こんにちは。中小企業診断士の山口達也です。
今日は東京オペラシティアートギャラリーで開催されている
スイスデザイン展のご紹介です。

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日本とスイスの国交樹立150年に合わせて開催されています。

とても充実しています。
デザインの勉強には最適の展覧会です。

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スイス国旗「スイスクロス」のデザインの解説や、
スイス航空のデザイン展開、スイスの製造業のデザイン、
グラフィック、建築デザイン、家具、タイポグラフィなど
スイスのデザインがまるごと見られます。

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建築家のル・コルビュジエと、
バウハウス最後の巨匠とも呼ばれる、
モダンデザインの旗手マックス・ビルを特集した展示もあります。

100年以上前のデザインから
現在のスイスのデザイナーの作品もありました。

あくなき美意識と力強さを感じるデザインが多かったです。

写真撮影は本格的な展示の前の部分しか許可されなかったので、
当ブログは少しだけの掲載ですが、
webサイトには多くの写真がありますのでご覧ください。
http://www.operacity.jp/ag/exh172/

フライヤーは2種類。並べて表裏を撮影しました。
デザインの雰囲気は少し感じ取れるでしょうか。

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たいへん優れたデザインがズラリと並んでいます。
お薦めの展覧会です。

かわさき産業デザインコンペ2014

おはようございます。中小企業診断士の山口達也です。
かわさき産業デザインコンペ2014のレポートです。

今年は1月27日に公開審査会が開催されました。

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場所は、例年のかながわサイエンスパークから
川崎市産業振興会館に変わりました。

しかし、アットホームさと緊張感が同居する
雰囲気は変わりません。

171作品の中から選ばれた9作品の最終審査の結果、
今年のグランプリは「Sail Partition」、
MID 中林大昴、吉田瑠美さんになりました。

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オフィスで使用する移動可能なパーティションです。
スチールパイプ、布地、木材で構成されていて、
解体してコンパクトに持ち運ぶこともできる作品です。

ヨットの帆をイメージした造形で美しく、構造もよく、
モックアップの完成度も高かったです。

商品化できそうです。

優秀賞に選ばれた作品の中で、
私が良いと思った他のデザインもご紹介します。

犬の散歩用マナーセットを収納する専用ハンディバッグ
「Oh!! ワンderfulbag」

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犬の排せつ物を始末できるようビニールをセットでき、
取り外し可能で水洗いもできるポケットをもったバッグです。

機能性をもちつつも、バッグの美しさも
保てているデザインだと思います。

「はしおき縁起」は旋盤加工を使った用品という
デザイン課題に応えた作品です。

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真鍮とステンレスで、分銅、扇、竹、ひょうたん、杵の
5つの縁起物をかたどった箸置きです。

事業として収益を上げるのはやさしくなさそうですが、
アイデア、デザインの面白さはありますね。

企業が出す課題に応えるデザイン案のコンペです。

デザイナーのアイデアには感心させられることが多いですし、
モックアップの制作に協力している課題企業も素晴らしいですね。
来年も楽しみにしたいです。

東京都庭園美術館の新館

おはようございます。中小企業診断士の山口達也です。
今日の横浜は雪です。寒さが厳しいです。

さて、リニューアルオープンした東京都庭園美術館のレポートの続編です。

朝香宮邸の復元だけでなく、新館が開館しました。

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新館の構想のアドバイザーを務めたのは杉本博司さんです。

新館への渡り廊下の壁はガラス工芸です。
朝香宮邸の正面玄関のガラス工芸を意識されたようです。

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あいにく曇り空でしたが、波をうつガラスは
日が射すとさまざまな影を刻一刻とつくるそうです。

新館の建築は、本館や庭園、展示作品を引き立てるような
デザインです。程よい緊張感と抑制された装飾が特徴です。

新館の中は撮影禁止でした。
新館の展示室では、内藤礼さんの「信の感情」が展示されていました。

内藤さんの作品は本館でも展示されていました。

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旧朝香宮邸の本館と新館の組み合わせで
これからの企画展の可能性も広がりそうです。

庭園美術館のアプリもあります。
スマートフォンをお持ちの方はダウンロードをお勧めします。
旧朝香宮邸の音声ガイドなどの情報が得られます。

さて、庭園美術館なのに庭園の話がないではないか、
とお叱りを受けそうです。

実は庭園はまだ整備中で公開されていません。

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美しい庭園はまたの機会にご紹介できたらと思います。

リニューアルオープンした東京都庭園美術館

おはようございます。中小企業診断士の山口達也です。

東京都庭園美術館が2014年11月22日に
リニューアルオープンしました。

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約3年かけて、旧朝香宮(あさかのみや)邸を
できるだけ建築時の状況に近づけるよう復元しました。

旧朝香宮邸は「アール・デコの館」と呼ばれることもあります。

アール・デコは1910年代から30年代にかけて
フランスで流行した装飾で、近代の大量生産とも
相性の良い直線的、無機的、幾何学的な装飾が特徴とされます。

あくまで復元なので、
展示が以前と変わったわけではありません。

工芸品・美術品の色や風合いが鮮やかになりました。

修復の様子を解説した映像などを見ました。
たいへんな努力によって竣工時の美しさが蘇っています。

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「アーキテクツ/1933/shirokane アール・デコ建築をみる」
では平日に限って撮影が許可されていました。

正面玄関のガラスレリーフ扉は
フランスのガラス工芸家ルネ・ラリックの作品です。
息をのむ美しさです。

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床のモザイクのデザインは宮内省の内匠寮(たくみりょう)
によるものです。

次間(つぎのま)にあるのは、
旧朝香宮邸の作品の目玉ともいえるアンリ・ラパンの香水塔です。

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上部に照明を備えた室内用噴水ですが、
妃殿下が香水を気化させて使ったようです。

このあとご紹介する大客室や大食堂は
アンリ・ラパンに内装を依頼しています。

この部屋が大客室です。

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次は大食堂です。装飾を映そうと思ったら部屋の広さが
伝わりにくくなってしましました。

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書斎、浴室、ベランダです。

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ラジエーターカバーを見ると、
幾何学的なアール・デコのイメージだけでなく、
自然的、曲線的なアール・ヌーボーの雰囲気や、
日本の文様もあるので、和洋混交の美しさがあります。

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目玉となる作品を中心に一部だけご紹介しました。
他にも家じゅうにたくさん素晴らしい作品があります。

美術の宝庫です。高い美意識が磨かれます。
センスやデザインを磨きたい人は一度は訪れることを薦めます。

今回のリニューアルオープンでは新館も開館しました。
そのあたりの様子は来週に。

Tokyo Midtown Award 2014

こんにちは。中小企業診断士の山口達也です。
今日は「東京ミッドタウンアワード2014のご紹介です。

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先週ご紹介したデザインタッチで受賞作が展示されていました。
アートコンペ357件、デザインコンペ1072件の応募がありました。

デザインコンペの受賞作の中から4点ご紹介します。
今年のデザインコンペのテーマは和えるでした。

グランプリは「和網」(わあみ)です。
麻の葉、三崩し、青海波の文様とした焼き網です。

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製造するのは大変そうですが、
青海波や麻の葉は縁起が良い文様なので、
商品化されたら喜ばれそうです。

準グランプリは「鎧カッパ」です。
子どもが喜びそうです。

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私が気に行ったのは、小山薫堂賞の「origami tale」です。
物語のある折り紙です。

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例えば、鶴の恩返しを折ると鶴に、
白雪姫を折るとりんごが完成します。

折り紙のデザインと折り方の研究の両方とも素晴らしいです。

何もないところから形をつくっていく折り紙の魅力とは、
また別の魅力が提示されたと思います。視点も新しいです。

考え方は折り紙がプラモデルに近づいた感じです。

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蛙の王子さまや不思議の国のアリスなど作品数も多いです。

絵本とセットで販売すると面白いでしょうし、
このアイデアは他にももっと展開できそうです。

最後は、水野学賞の「おみく枝」(おみくじ)です。

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こちらはくじ付きのアイスバーを彷彿とさせますが、
人々に単純に喜ばれそうです。

ただ、仕掛けが単純なだけに
商品化して収益を得るのは、ちょっとハードルが高そうです。

東京ミッドタウン デザインタッチ2014

おはようございます。中小企業診断士の山口達也です。

10月17日から11月3日にかけて行われた
東京ミッドタウンのデザインタッチのレポートです。
今年で8回目のイベントです。

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今年も、グッドデザイン賞受賞展(G展)を中心に
さまざまなイベントが行われました。

ワークショップ、カンファレンスも例年同様に
開催されていました。

芝生広場では「スワリの森」と題して、
科学的な視点を与えてくれる椅子が並べられていました。

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こどもたちが楽しんでいました。

今年の新しい企画としては、
「これからのライフスタイル展」という
各ショップがお薦めする逸品が並んでいました。

日用品や家具が中心の展示でした。
価格は安くありませんが、ライフスタイルショップ、
インテリアショップの価格としては普通です。
デザインのポイントが記されており、形を変えたPOPとも言えそうです。

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また、今年から始まった
「グッドデザイン・ジャパニーズファニチャーセレクション」
の展示も一緒に行われていました。

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これらの展示は無料なので、優れたデザインを
気軽に見られる、触れられるのがよいです。

東京ミッドタウンアワード2014の受賞作品も展示されていました。
次回レポートします。

代官山デザインデパートメント

こんにちは。中小企業診断士の山口達也です。
seesaaブログの調子が悪く、朝はアップできませんでした。

今日は「代官山デザインデパートメント」のご紹介です。

10月24日から11月3日まで代官山蔦屋書店にて
開催されているデザイン見本市です。
代官山デザインデパートメント:DDD_2014


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昨年から始まったイベントです。
今年初めて行きました。

写真は屋外マーケットです。購入できるものばかりです。

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自動車BMWの展示もありました。
声もかけられましたが、買えないので会話はわずかです(笑)

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蔦屋書店の中にも展示、販売がありました。
建物内は撮影できないので写真はありません。

イベントの規模は私が事前に想像していたほど、
大きいものではありません。

通常の蔦屋書店の営業にプラスアルファされた感じです。

初めて見るデザインがたくさんあります。
デザインに関心がある方には刺激になるはずです。

代官山デザインデパートメントは無料なので、
さまざまな人が会場にいます。

蔦屋書店、代官山T-SITEの客層に向けて出展できることは、
企業やデザイナーにとって魅力でしょう。

デザイン好きとは別に、
新しいものやライフスタイルへの感度が高い層と
接点が持てるからです。

そういう意味では蔦屋書店の展示よりも
屋外マーケットの方が出展者にとって魅力的だと思いました。

ただ、イベントの全体像や会場レイアウトが
分かりにくい点は改善の余地があるかもしれません。

来年以降に期待したいところです。

今週末はマーケットの規模も広がり、
トークイベントが開催されるなど、
イベントの盛り上がりはピークに達します。

お近くの方は散歩がてらに行ってみてはいかがでしょうか。

第3回クリエイターEXPO東京

おはようございます。中小企業診断士の山口達也です。
台風8号は横浜を今朝、通過したようです。

さて、7月2日から4日にかけて東京ビッグサイトで
第3回クリエイターEXPO東京が開催されました。

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3回目でしたが、認知度は徐々に高まっているようです。

イラストレーター、デザイナー、デザイン書道、
写真家、絵本、漫画家、作家・ライター、
アーティスト、ゲームクリエイター、音楽、
映像・アニメクリエイターなど700名が出展していました。

展示会の会場は撮影禁止でした。

イラストレーターの出展数が特に多かったです。

ブース、小間は通常の展示会よりも小さいです。
クリエイターが一人で出展しているパターンがほとんどです。

デザイナーを探したいという中小企業には、
よい展示会だと思います。

ただ、プロダクトデザイナーはあまりおらず、
グラフィックデザイナーが中心です。

併催されていた、プロダクションEXPO東京でも
広告・デザイン・印刷に関する企業の出展がありました。

販売促進で企業に依頼したい場合には、
こちらも有効ですね。

キャラクターやブランドビジネスの展示会も
盛り上がっていました。

こちらは比較的規模の大きな企業が
自社のキャラクターなどのライセンス先を
求めて出展している感じでした。

かわさき産業デザインコンペ2013

おはようございます。中小企業診断士の山口達也です。
かわさき産業デザインコンペ2013のレポートです。

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今年も2月5日にかながわサイエンスパークで
公開審査会が開催されました。
今年で18回目を迎えたコンペです。

今年も最終審査が来場者の前で行われました。
審査の様子は「開運!なんでも鑑定団」みたいで面白いんです。
第一線のデザイナーの視点がわかります。

今年のグランプリは「SHIFIT シフトする香り」、
竹澤葵さんです。

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芳香チップを用いて香りを持ち運べる商品です。
クリップで鞄や服に挟んで使います。

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複数のフレグランスピースを装着でき、
スライドカバーで香りを出したり、閉じ込めたりできます。

商品化できそうなデザインで良いですね。

優秀賞となった男性用育児バッグ「F-gear」は、
収納面や使うシーンがよく考慮されたデザインだと思いました。

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やや派手な外観は好みが分かれるかもしれません。

「Screw weight」は、さまざまな種類の金属を
ネジで組み合わせて使うダンベルです。

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見た目の美しさが特徴で、
インテリアになじむものを考えたデザインです。

金属の種類によって重さを変えられるのも魅力です。
ただ、転がりやすい形状なので、
安全面での工夫が要りそうです。

高校生部門の最優秀賞「texture toy」もよいデザインです。
こちらがグランプリでもおかしくないくらいの出来です。

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感触の違うおもちゃで、さわりごこちを感じながら、
同じものを並べるなどして遊びます。

協力企業によってデザイン案が形になったものが
展示されていました。

子どもが投げても安全なものに改良すれば、
こちらも商品化できそうな気がします。

デザインコンペの後に行われた
かわさきデザインフォーラムは、
クールジャパン機構の太田社長の講演でした。

フォーラムは第101回目と聞きました。
100回を超えたことは本当に素晴らしいです。

コツコツ続けている川崎市には拍手を送りたいです。

Tokyo Midtown Award 2013

おはようございます。中小企業診断士の山口達也です。
今日は「Tokyo Midtown Award 2013」についてです。

前回ご紹介したデザインタッチの中で
受賞作が展示されていました。

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2013年のテーマは、デザインコンペは「まん中」、
アートコンペは「都市」でした。

応募はデザインコンペ1333件、アートコンペ293件と
件数も増えています。

デザインコンペの受賞作品をご紹介します。

今年はアイデアが8割くらいを占めるような
デザインが多かったです。

グランプリは「MID DAY」です。

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1年のまん中、7月2日を祝うというデザインです。
面白い発想ですね。

準グランプリは「ATARI MANJU」です。
商品化には一番向いている受賞作だと思います。

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優秀賞の「マト良子」です。人の外側と中身を問うフィギュアです。
アートに近いですね。

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私が好きな作品は小山薫堂賞をとった「切手用はがき」です。

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美しい切手や素晴らしい切手、記念切手など、
切手の良さを引き立てる葉書です。

切手を真ん中に持ってくる
発想の転換が素晴らしいです。

その他、佐藤卓賞「端のないオセロ」、
柴田文江賞「中心箱」、原研哉賞「梅消し」、
水野学賞「In the mirror」です。

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まん中から出されるアイデアと造形、
受賞作を見て頭を柔らかくしていただければ幸いです。

東京ミッドタウン デザインタッチ2013

こんにちは。中小企業診断士の山口達也です。

昨年10月18日から11月4日にかけて行われた
東京ミッドタウンのデザインタッチのレポートです。

他の記事を優先させていたらご紹介が遅くなりました。

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2013年の特徴は、グッドデザイン賞受賞展(G展)が
六本木に来たことを強く感じさせるものでした。

しかし、その他のイベントもしっかり行われていました。

参加はしていませんが、デザインタッチカンファレンスや
ワークショップなどが開催されて、
来場者に刺激を与えていたと思います。

写真はデザインショッパーコレクションです。
前年に続いて行われました。

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期間中に買い物した人に、デザイナーが作った
特別なショッピングバッグを渡しています。

そのバッグをまとめて展示したものです。
遊び心が感じられるものが多かったです。

デザイナーによる期間限定バッグは、一般にやろうとすると、
採算面で導入をためらうところもありますが、
キャンペーン企画としては、わかりやすく面白いので、
アイデアとしては一考ですね。

芝生広場には、ミッドパーク・ダンジョンと題した
迷宮があって、子どもたちが遊んでいました。

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稲田御影石のオブジェなどは2013年も健在でした。

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東京ミッドタウンアワードは次回レポートします!

東京デザイナーズウィーク2013

おはようございます。中小企業診断士の山口達也です。
東京デザイナーズウィーク2013のレポートです。

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デザイン、アート、ミュージックの3つのテーマで
10月26日から11月4日まで10日間、開催されました。

いくつか特徴をお伝えします。

写真撮影ができるところが増えました。
以前、屋内はほとんど禁止だったのが変わってきました。

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各社とも見せるだけでなく、
体験型の展示が増えてきました。

ドコモやサムスンは今年も力を入れていました。

写真ではお伝えできないのですが、ドコモは
来場者が自由に手を動かして光の映像が動かす体験が
できる展示でした。

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こちらのサイトに詳しく説明が載っています。
http://www.fashion-headline.com/article/2013/10/29/3802.html

サムスンは3Dプロジェクションマッピング体験が
できる展示でした。

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こちらも、さまざまな映像作品が楽しめました。

Rough展(ラフ展)は、プロダクト、インテリア、
ファッション、グラフィックなど、さまざまなデザイナーの
ラフスケッチが展示されていました。

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プロの思考回路がのぞけるようで楽しめました。

「アートを買おう」と題して、
アーティストと話をしながら作品を買える
コーナーも刺激的でした。

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数万円から数十万円の価格帯がほとんどでしたが、
近頃は若い方でも芸術作品を購入される方がいるようです。

TRY!Marketというコーナーでは、
ハンドメイド雑貨などを展示販売していました。

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こちらもクリエイターが自ら販売しています。
かなり賑わっていました。

音楽ライブもさかんに行われたようです。

いつものコンテナ展や学生の展示もありました。

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新しい企画が次々に出て、デザインやアートを
気軽に楽しめるイベントになっていました。
来年も楽しみです。

榮九庵憲司とGKの世界 鳳が翔く

おはようございます。中小企業診断士の山口達也です。

今日は、世田谷美術館の展覧会「榮九庵憲司とGKの世界 
鳳が翔く(おおとりがゆく) -デザインが導く未来-
のレポートです。

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GKデザイングループは、日本のインダストリアルデザインの
事務所の先駆け的な存在と言えます。

GKの創設者である榮九庵憲司(えくあんけんじ)さんの
デザイン思想が表現されています。

人とモノとの関わりや人間工学的な視点、
暮らしのあり方などを表現し、問うた展覧会です。

手がけるデザインの幅が本当に広く、
おなじみのキッコーマンのしょうゆ卓上びんや、
ヤマハのオートバイといった工業デザインだけでなく、

巡礼のための街の姿や、新しい仏壇など、
コンセプト提案型のデザインも多くありました。

触ることのできる大きな地球儀に最新の科学技術を用いた
「触れる地球」という作品は、
地球の自然の姿をリアルに身近に感じられるものでした。

さらに、仏教哲学の思想も盛り込まれたインスタレーションは、
音楽と展示の美しさが心を穏やかにしてくれます。

モノの利便性や美しさ、世界への思いや願い、未来創造、
デザインの哲学を問う内容の濃い展覧会です。

さまざまな刺激を受けられるでしょう。
会期は9月1日までです。

かわさき産業デザインコンペ2012

おはようございます。中小企業診断士の山口達也です。
かわさき産業デザインコンペ2012のレポートです。

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今年も1月30日にKSPにて公開審査会が開催されました。
今年で17回目を迎えたコンペです。

今年のグランプリは山崎義樹さんの「kasane」です。
へら絞りと漆工芸を組み合わせた生活用品です。

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へら絞りの精度の高さや
着色の美しさも評価に大きく貢献したと思われます。
価格はかなり高そうですが、完成度も高い作品でした。

その他、優秀賞をとった
玄関スツールの「TILT&KILT」、
御影石を使った加湿器「natural humidfier」も
私は改良が進めば、面白い商品となりそうに思いました。

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災害時にはトイレとなる公共サイン「EMERGENCY TOILET」も、
改良の余地は大きいですが、期待できるデザインでした。

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商品化に向けたコンペとしての位置づけが
はっきりしており、公開審査会を見ると、
モックアップをどのように検討・評価すべきかの
ヒントにもなります。

とても勉強になり、刺激を受けるイベントです。

東京ビジネスデザインアワード 公開プレゼンテーション

おはようございます。中小企業診断士の山口達也です。
今日は東京ビジネスデザインアワード
公開プレゼンテーションについてです。

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1月29日に東京ミッドタウンで行われました。

東京ビジネスデザインアワードについては、
昨年6月にも当ブログで記事にしております。

アワードの概要は以下のリンクをご覧ください。
http://brand-design.seesaa.net/article/276300271.html

提案最終審査会でもある公開プレゼンテーションでは
15社が出したテーマに、テーマ賞を受賞した
デザイナーの11の提案がプレゼンテーションされました。

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結果は、最優秀賞(賞金100万円)が、大学院生の
鍵田真在哉さん、鈴木啓太さん、岡藤空さん、橋詰友維さんの
4名による「養殖中のマグロを保護するための“光る”網」
となりました。

優秀賞は
「磁力を利用し安全に着脱可能な、壁面接着型プランター」
「景観だけでなく必要な情報も守り、緊急時に役立つシート」
の2件です。

残りの8件の提案もテーマ賞をとられたものだけあって、
それぞれに興味深いものでした。

東京ビジネスデザインアワードは、
単に商品の姿かたちだけでなく、テーマの用途開発を軸とした
事業全体のデザインを募集したイベントですが、
事業計画書に出てくるような項目の発表はあまりありません。

全体を見た率直な感想として、
製品開発のアイデアコンテストという印象です。

アイデアをモックアップにした段階で、
プレゼンが行われていますので、実現性や顧客のニーズ、
製造原価や販売価格などは不明なものが多いです。

「この技術を使って、こんな商品が作れるかもしれませんよ」
という提案です。

東京都内の製造業で、自社の技術を
どうやってデザインと組み合わせようかと考えている
中小企業は、5月ごろから新年度のアワードの募集が
始まりますので、手を挙げてはいかがでしょうか。

おそらく自分たちでは考えもつかないような、
アイデアが出てくると思います。お薦めします。

一方、東京ビジネスデザインアワードは
初めての試みで課題も浮き彫りになりました。

審査は、かわさき産業デザインコンペのように
商品化の実現性に重きが強く置かれず、
事業のインパクトの大きさが重視されました。

そのため、提案のビジネス化にはかなりのハードルがあり、
これらを中小企業がすべて超えるのは容易ではありません。

商品化を目指す中小企業へのソフト面、資金面の支援が
求められるでしょう。

また、公開プレゼンテーションとはいうものの、
提案に関わる内容の撮影は認められませんでした。

一方で、多数来ていた報道関係者は
どんどん撮影していたので、
一般来場者は過度に規制された印象もあります。

提案を守るにも、一般公開イベントで見せていますし、
報道関係者の写真は、各種媒体に多く掲載される中で、
一般来場者の撮影を禁止した意図は不明です。

ただ、開催にあたっては事務局の細かな気配りも
感じられました。ありがとうございます。

イベントの時間配分もバランスがやや悪いように思われ、
終了予定時刻も大きく超過しました。次回に期待します。

産業交流展2012のクリエイティブ産業ゾーン

おはようございます。中小企業診断士の山口達也です。
昨年11月の産業交流展のクリエイティブ産業ゾーンのレポートです。

毎年、東京都は「東京デザインマーケット」という
イベントを開催していました。
楽しみにしていた経営者もいらっしゃったと思います。

しかし、昨年は東京デザインマーケットは開催されず、
産業交流展の中にクリエイティブ産業ゾーンを開設しました。

東京デザインマーケットでは、さまざまなデザイナーと
私は出会うことができ、とても有益で楽しみなイベントでしたので、
クリエイティブ産業ゾーンにも期待していましたが、
デザイナーとの出会いはありませんでした。

状況としては写真の通りです。

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パネルやパンフレットによる簡単な展示で、
デザイナーと話をするという場という感じではありません。

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通常のブース出展よりも小さく、
美大などとの連携事例の紹介が多かったです。

もともと以下のような説明が会期前から行われていました。

コンテンツ産業やデザイン分野などの出展者の魅力を
発信するゾーンです。
ものづくり企業との連携が期待されるコンテンツの技術を
紹介するとともに、中小企業のデザイン活用を支援する事業等を
展示し、その魅力をご紹介します。

事前の説明通りのコーナーです。
ですから単に私の事前の期待が高過ぎただけなのですが、
少しさびしかったですね。

東京都が今年度から新たに開催する
東京ビジネスデザインアワードに期待します。
http://www.tokyo-design.ne.jp/award.html

東京デザインマーケットに注がれていたエネルギーや予算が、
東京ビジネスデザインアワードにおそらく投じられていると思います。

12月20日にはテーマ賞が発表されており、
今月29日には提案最終審査会が行われるようです。

どのようなものになるか注目です。

「森と湖の国フィンランド・デザイン」展

こんにちは。中小企業診断士の山口達也です。
今日は展覧会「森と湖の国フィンランド・デザイン」についてです。
サントリー美術館で開催しています。

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サントリー美術館は日本美術の展示が多い印象がありますが、
本展覧会はフィンランドのガラス工芸が中心の展示です。

展示作品は純粋な芸術性だけでなく、機能性もあるデザインです。

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「アールトの花瓶」なんて素敵です。

どんなものか気になる方のために、
センプレのwebページですがご紹介します。
http://www.sempre.jp/item/342003/

大量生産できる、大衆とともにある芸術です。

写真撮影が許されているポイントがいくつかありました。
デザイナーの新作を中心に撮影できました。

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木型の展示もあり、歴史も認識できます。

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光と形、素材がもたらすデザインの果てしない可能性を
感じさせる展示会です。

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ビジネス、デザイン、ブランド、芸術、風土、歴史、
どの視点で見ても楽しめる展覧会です。

鑑賞後は清々しい気持ちになれます。1月20日までの会期です。